千代の園酒造の銘酒「千代の園エクセル」で楽しむ日本酒おうちデート|熊本

自宅で居酒屋風デートを楽しむ方法を提案する今回の記事では、熊本県山鹿市の蔵元「千代の園酒造」の自慢の日本酒をご紹介します。

千代の園酒造は「大吟醸千代の園エクセル」「純米酒朱盃」「純米吟醸翼」など、日本酒コンテストで数々の賞を受賞した自慢の銘酒が揃っています。日本酒通はもちろん、日本酒初心者の方も楽しめる美味しい飲み方やおつまみとの組み合わせもご紹介します。

日本酒ファンにも人気の逸品で、贅沢なおうち居酒屋デートを楽しんでみてください。

飲酒は二十歳になってから

飲酒運転は法律で禁止されています。妊娠中や乳児期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。お酒は楽しく適量を。飲んだ後はリサイクル。

米問屋から始まった千代の園酒造の125年の歴史と伝統

千代の園酒造の建物外観

千代の園酒造は熊本県山鹿市にある蔵元です。創業は1896年で、江戸時代に宿場町として栄えた街道と水路が交差する地に位置しています。元々は米問屋でしたが、その後蔵元へと転身を遂げた酒造メーカーです。

米へのこだわりが酒造りにも活かされ、125年の歴史の中で数々の銘柄が誕生しました。戦後、全国に先駆けて純米酒の製造を始め、熊本地方の伝統的な酒である赤酒の製造でも知られています。

今回は千代の園酒造の取締役である本田さんに、酒づくりへの特別な想いや人気の銘柄、美味しい飲み方についてお話を伺いました。

阿蘇山系の軟水とオリジナル酒米が生み出す千代の園の銘酒

千代の園酒造の酒造りの風景

編集部

熊本では有数の蔵元として知られる「千代の園酒造」の歴史について教えてください。

本田さん

千代の園は明治29年(1896年)、当時米問屋を営んでいた本田喜久八が創業しました。

米問屋があった豊前街道は、江戸時代の主要街道として参勤交代で栄え、近くの菊池川では周辺の穀倉地帯でとれたお米が船で運ばれていました。

人と農作物の両方が集まる場所だったこともあり、近くには多くの酒蔵がありましたが、現在も酒造りを続けているのは弊社だけとなりました。

編集部

お酒造りで大切なお水ですが、どのような水を使用されているのでしょうか。

本田さん

水は阿蘇山系伏流水の軟水を使用しています。蔵の中には多くの井戸があり、8月1日は水まつりの日として、社員全員で井戸にお供えとお参りをしています。

千代の園酒造の麹づくりの様子
▲酒造りに使用する蒸し上がった酒米の様子

編集部

原料のお米についてもこだわりがあると伺いました。詳しく教えていただけますか?

本田さん

米問屋だっただけに米に対してこだわりも強く、「九州神力」という新しい米の品種を作り出したこともあります。熊本の酒蔵として、最近では熊本のお米を使っていきたいと考えています。

熊本県初のオリジナル酒米「華錦」を100%使用した「純米吟醸翼」は、海外の日本酒コンテストで受賞するなど、海外でも高く評価されています。

千代の園酒造の純米吟醸翼
▲「純米吟醸翼」はKura Master2021プラチナ賞を受賞

「旨味も心も豊かにする」日本酒造りの哲学

千代の園酒造の酒造りの風景
▲酒造りの工程で蒸したてのお米を広げている風景

編集部

千代の園酒造ではどのようなお酒づくりを目指しているのか、聞かせてください。

本田さん

熊本には美味しい食べ物がたくさんあります。そのため、お食事と一緒にいただくときに、お酒とお食事のどちらの美味しさも引き立つようなお酒を目指しています。

昔と違い、今は日本酒以外にも多くの種類のお酒があります。消費者の嗜好も多様化していますが、飲んで美味しいお酒、飲み手の心を豊かにするお酒を目指しております。具体的には、熊本の食文化に合わせた、香りや味わいのバランスが取れたお酒づくりを心がけています。

千代の園酒造の酒造りの風景
▲酒造りの工程で酒米をまとめた様子

千代の園酒造が誇る受賞歴豊富な日本酒ラインナップ

千代の園酒造では平成以降、全国新酒鑑評会で通算11回の金賞を受賞するなど、これまで誕生した銘柄が数々の賞に輝いています。その高い品質と評価は、国内外で認められています。

近年では、フランスで開催される日本酒コンテスト「KURAMASTER」で4年連続プラチナ賞を受賞しました。このコンテストはフランス人ソムリエによって審査が行われ、世界的に権威ある賞として知られています。

さらに、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2021」や「インターナショナルワインチャレンジ」などの国際的な大会でも受賞しており、その卓越した品質が世界中で認められています。

千代の園酒造「KuraMasterプラチナ賞」受賞のお酒
▲KuraMaster2021では「純米吟醸泰斗」と「純米吟醸翼」がプラチナ賞を受賞

このような輝かしい実績を持つ千代の園酒造。その自慢のラインナップから、特におすすめの銘柄をこれからご紹介します。日本酒好きの方はもちろん、これから日本酒を楽しみたいという方にも魅力的な銘柄ばかりです。

千代の園酒造の看板商品「大吟醸 千代の園 EXCEL」の魅力

コルク栓での貯蔵という新たな挑戦で誕生した日本酒が人気商品となりました。兵庫県産山田錦を100%使用した大吟醸で、従来の日本酒とは一線を画す独特の味わいが特徴です。

コルク栓・ワインボトルという、日本酒らしくない外観や華やかな香りを感じる味わいから、日本酒になじみが薄い方にも親しみやすい一本です。

10度くらいのやや冷えた状態がおすすめの飲み方です。冷やしすぎると香りや味わいが損なわれる可能性があるため、適度な温度管理が重要です。

千代の園酒造「大吟醸千代の園エクセル お酒のタイプ 大吟醸・純米大吟醸
原材料 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール
日本酒度 やや辛口
酸度:1.4
アルコール度数 15度
価格 720ml 4,400円

本田さんからのコメント

ワインと同じコルク栓を使用した、独創的な日本酒です。コルク栓を使用した独自の瓶熟成により、丸みのある落ち着いた味わいをお楽しみいただけます。

出来立てのフレッシュな味わいを楽しむのもよし、お手元で1、2年熟成させて深みのある味わいを楽しむのもおすすめです。

アウトドアにぴったり「吟醸原酒 ロックがうまい」の特徴

アルミ缶に入ったユニークな日本酒です。度数が18度と高く、しっかりとした味わいが特徴です。アウトドア、バーベキューやキャンプのお供におすすめの一本です。

名前の通りロックで飲むのがおすすめで、程よく氷が溶けたころが最適な飲み頃です。ストレートでも美味しく楽しめます。720ミリリットルと十分な量があり、持ち運びも便利です。お酒好きが集まるイベントでも重宝しそうです。

千代の園酒造「吟醸原酒ロックがうまい」 お酒のタイプ 吟醸・純米吟醸
原材料 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール
日本酒度 辛口
酸度:1.3
アルコール度数 15度
価格 720ml 1,364円

冬季限定の人気商品「純米しぼりたて生原酒」の魅力

千代の園酒造で最も甘口に仕上げた純米酒です。搾りたてならではのフレッシュな味わいと、舌にピリッとくる微炭酸が特徴的です。

こちらは年に1度、冬季限定で販売される特別なお酒です。蔵元で搾りたてを瓶詰めし、出来立てのまま届けられる生原酒は、日本酒愛好家なら一度は味わいたい逸品です。

千代の園酒造「純米しぼりたて生原酒」 お酒のタイプ 季節限定品
原材料 米(国産)、米麹(国産米)
日本酒度 やや甘口
酸度:2.3(予定値)
アルコール度数 18度
価格 300ml 660円

720ml 1,340円

1,800ml 2,640円

果実の風味豊かな「リキュールの初恋シリーズ」のラインナップ

果汁を使った「甘夏みかん」「さくらんぼ」「梅赤酒」の3種類のリキュールが人気です。それぞれ甘酸っぱかったり、初恋を思い出させるような爽やかな味わいに仕上がっています。「梅リキュール」には、熊本で400年の歴史を持つ赤酒を使用しています。

アルコール度数は10度とそれほど高くないので、普段お酒を飲まない方でもソーダ割りなどで気軽に楽しめます。「甘夏リキュール」はストレートや牛乳割りでも美味しく、「さくらんぼリキュール」はロックでの飲み方もおすすめです。

500mlで1,100円とお求めやすい価格帯になっています。ユニークな味わいを楽しみたいカップルにぴったりのシリーズです。

千代の園酒造の初恋シリーズ「梅赤酒リキュール」 お酒のタイプ リキュール
主な原材料 ◎甘夏リキュール
・甘夏みかん果汁
・醸造アルコール

◎さくらんぼリキュール
・さくらんぼ果汁
・醸造アルコール

◎梅赤酒リキュール
・梅果汁(国内製造)
・雑酒1(赤酒)
・醸造アルコール
日本酒度 情報なし
アルコール度数 10度
価格 500ml 1,100円

日本酒通におすすめしたい、千代の園酒造の銘柄ベスト3

日本酒好きな方に向けて、本田さんからおすすめの3品をご紹介いただきました。それぞれのお酒の特徴や相性の良いおつまみ、美味しい飲み方についても詳しく教えていただきましたので、お酒を楽しみたいカップルの皆さまはぜひ参考にしてみてください。好みや気分に合わせて選ぶことで、より楽しい日本酒体験ができるでしょう。

千代の園を代表する純米酒「朱盃」:歴史と味わいの魅力

千代の園酒造の純米酒を代表する「朱盃シリーズ」の一つで、キレのある旨味が特徴の定番のお酒です。

戦後、全国の酒蔵で初めて純米酒造りを手掛けた際、蔵人たちが朱色の大盃でまわし飲みをして祝ったことから「朱盃」と名づけられたという逸話があります。

飲み方は、冷やからぬる燗がおすすめ。しっかりしたディナーにも合わせられる純米酒なので、ちょっと豪華な料理とともに、贅沢なおうちデートを演出するのにもよいですよ。

千代の園酒造「純米酒朱盃」 お酒のタイプ 純米酒
原材料 米(国産)、米麹(国産米)
日本酒度 旨味のある中口
アルコール度数 15度
価格 720ml 1,100円

1,800ml 2,200円

和食はもちろんお肉料理のお供に

純米酒朱盃は旨味がしっかりしているので、和食だけでなくハンバーグなど脂っこいお肉料理との相性も抜群です。熊本の郷土料理である馬刺しとも相性が良く、一緒にお楽しみいただけます。純米酒朱盃の豊かな味わいが、様々な料理の風味を引き立てます。

熊本産酒米100%使用「純米吟醸翼」:すっきり味わいの特徴

「純米吟醸翼」はすっきりとした吟醸香が特徴です。熊本県初のオリジナル酒米「華錦」を100%使用しており、「朱盃」と比べるとより爽やかな味わいが楽しめます。

冷やで飲むのがおすすめですが、温かい料理と合わせる場合は人肌燗(ひとはだかん)にすることで、より美味しく楽しめます。

瓶のラベルにもこだわりが表れています。シンプルでありながら印象的な飛行機のデザインは、社長自身が選んだ特別なものです。

さっぱりした和食や洋食との相性が良く、爽やかな日本酒を楽しみたい方におすすめの一本です。

千代の園酒造「純米吟醸翼」 お酒のタイプ 吟醸・純米吟醸
原材料 米(国産)、米麹(国産米)
日本酒度 やや辛口
アルコール度数 16度
価格 720ml 1,650円

鶏肉の入った水炊きと一緒に

純米吟醸翼は淡泊な鶏肉料理や出汁のきいたおでんによく合います。特に水炊きなどと一緒にいただくと、その味わいが引き立ちます。寒い季節のおうち居酒屋では、鍋料理を囲みながらゆっくり晩酌を楽しむのがおすすめです。カップルでくつろぎながら、この純米吟醸翼を味わえば、身も心も温まり、より親密な時間を過ごせるでしょう。

千代の園の最高峰「大吟醸千代の園EXCEL」:香り高い辛口の魅力

千代の園酒造の1番人気商品である「大吟醸千代の園EXCEL」は、やや辛口で華やかな香りが特徴です。この日本酒は香りを存分に楽しむことができる逸品で、冷やした状態でワイングラスに注いで飲むのがおすすめです。

辛口好みの方はもちろんのこと、日本酒をおしゃれに楽しみたいカップルや、日本酒に慣れていない方にも最適です。香りを楽しみながら少しずつ飲むことで、日本酒の魅力を徐々に感じることができるでしょう。

千代の園酒造「大吟醸千代の園エクセル」
▲千代の園酒造の看板酒・人気の「大吟醸千代の園エクセル」

おしゃれなおつまみと一緒にワイングラスでいただく

「千代の園EXCEL」を主役にして、脇役にはナッツやチーズ、ほろ苦いチョコレートなど、洗練されたおつまみを揃えましょう。上質なワイングラスに注ぐことで、従来の日本酒とは一味違う楽しみ方が体験できます。

おしゃれなバーの雰囲気を自宅で再現し、特別なおうちデートを楽しみたいカップルにぴったりの贅沢な日本酒です。

千代の園酒造「大吟醸千代の園エクセル」の楽しみ方
▲「千代の園エクセル」はワイングラスで飲むのがおすすめ

日本酒デビューにおすすめ:初心者向け千代の園の銘柄

千代の園酒造には日本酒初心者に一押しのお酒があります。初めて日本酒に親しむカップルや、お酒が弱いカップルにもおすすめの、日本酒の美味しさを存分に感じられる一品をご紹介します。甘みと爽やかさのバランスが絶妙で、飲みやすさにこだわった特別な日本酒です。

アルコール度数13度の初心者向け「特別本醸造昊(そら)」の特徴

「特別本醸造昊(そら)」は、お酒に弱い社長の発案で生まれた13度のお酒です。大吟醸を醸す酵母を使用しているため、冷やしても華やかな香りが楽しめ、すっきりとした味わいが特徴です。

「特別本醸造昊(そら)」の一番おすすめの飲み方は冷酒です。香りを感じながらゆっくりと楽しむのがおすすめです。300mlの小さなボトルもあるので、日本酒に挑戦してみたいカップルにも適しています。

千代の園酒造「特別本醸造昊」 お酒のタイプ 本醸造酒
原材料 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール
日本酒度 普通
アルコール度数 13度
価格 300ml 440円

720ml 1,049円

千代の園酒造「特別本醸造昊(そら)
▲特別本醸造昊は軽い飲み口で、日本酒デビューのカップルにもおすすめ

千代の園酒造のお酒の購入方法

千代の園酒造のお酒は併設する売店や熊本県内の酒屋で購入できます。熊本県外では取り扱っている店舗が少ないため、ウェブショップからの注文が便利です。

売店では日本酒の無料試飲もできます。気になるお酒は、購入前にカップルで好みに合うか確認してから選べるので、二人で楽しみながら選ぶことができます。

また、千代の園酒造では日本酒以外の商品も取り扱っており、酒粕を使用した「千代の園ハンドクリーム」が人気商品となっています。酒粕には美肌効果があるため、このハンドクリームは肌のケアにも良さそうです。カップルでお互いへのちょっとした贈り物としても喜ばれるでしょう。

>>千代の園酒造ウェブショップはこちら

まとめ:熊本の大地が育んだ千代の園酒造の魅力

本田さんから、自宅でゆっくりと日本酒を味わいたいカップルへ向けてメッセージをいただきました。

本田さんからのコメント

飲食店で日本酒を楽しむときは、色々な飲み比べができることが醍醐味です。知らないお酒にチャレンジしたり、料理に合わせてお酒を選んでもらったりできます。

自宅では自分達なりの楽しみ方ができるところが良いですね。火にかけた燗酒も良いですが、マグカップに入れて電子レンジで温めるのも手軽でおすすめです。熱燗がおすすめのお酒を冷やで試してみるのも面白いでしょう。日本酒に正解はないので、お店で選んだお酒で色々な飲み方を楽しんでみてください!

今回は、熊本の「千代の園酒造」の酒造りの魅力と人気の銘柄をご紹介しました。熊本の大地の恵みがぎゅっと詰まったこだわりの一品は、これからも日本酒ファンを楽しませてくれそうです。

日本酒の銘柄は全国に1万以上あると言われていますが、好みのお料理との組み合わせで選ぶと、新しい味わいに出会えるチャンスが広がります。

日本酒好きなカップルはもちろん、これから日本酒にチャレンジしてみたいカップルも、ちょっと贅沢なお酒を用意して素敵なおうちデートを演出してみてはいかがでしょうか。美味しい時間を過ごせる銘柄選びの参考にしてみてくださいね。

千代の園酒造への訪問に役立つ基本情報

住所 〒861-0501
熊本県山鹿市山鹿1782
お問い合わせ 0968-43-2161
営業時間 [平日] 8:00~17:00
[土・日・祝日] 9:00~16:30
公式サイト https://www.chiyonosono.co.jp/

※最新の情報は公式ホームページ等でご確認ください。
※記事中の金額はすべて税込みです。

酒造りの歴史を学べる千代の園酒造資料館の見学情報

千代の園酒造資料館

千代の園酒造には資料館も併設されています。風情ある建物の内部では、実際に酒造りに使用していた道具や貴重な資料などが展示・公開されています。酒造りに興味のあるカップルは見学をおすすめします。展示物を見ながら酒造りの歴史や製法について学べ、お酒を楽しむときの話題作りにも最適です。入場は無料なので、気軽に立ち寄れるのも魅力的です。

住所 〒861-0501
熊本県山鹿市山鹿1782
電話 TEL:0968-43-2161
売店直通:080-3357-2103
営業時間 月曜~金曜8:00~17:00
土日祝祭日9:00~16:30
*酒造の中の見学はできません
定休日 1月1日~4日
※毎年3月第2日曜日は、千代の園酒造新酒まつりのため、前日の土曜日やお祭り当日は通常のご見学・お買い物が難しい場合がございます。
駐車場 完備
公式サイト https://www.chiyonosono.co.jp
/museum-shop