【福島デート】花春酒造の酒蔵見学!300年の歴史と日本酒の魅力を堪能

大人のデートに福島県会津若松市での酒蔵見学はいかがでしょうか。今回ご紹介する花春酒造は、享保三年(1718年)の創業から約300年にわたりお酒を造り続けている歴史ある酒造です。「山田錦 大吟醸」や「結芽の奏 純米大吟醸」をはじめとした味わい深い日本酒の仕込みや瓶詰めの様子を見学できます。

山々に囲まれた会津は四季の変化に富み、清らかな水に恵まれた自然豊かな土地です。地元のお米にこだわって造った日本酒は香りがやさしく口当たりはやわらかで、きれいな味わいとのどごしの良さが特徴だそうです。

今回は花春酒造株式会社の常務取締役本部統括の長澤明広さんに、見どころや周辺のデートスポットについて詳しくお話を伺いました。

飲酒は二十歳になってから

飲酒運転は法律で禁止されています。妊娠中や乳児期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。お酒は楽しく適量を。飲んだ後はリサイクル。

「会津のよさは酒の良さ」300年の伝統を誇る花春酒造

上空から見た花春酒造
▲花春酒造は自然豊かな会津若松市に蔵を構えています

花春酒造は、福島県会津若松市に享保三年(1718年)に創業して以来、300年以上にわたり「会津のよさは酒の良さ」を合言葉に日本酒を造り続けています。花春酒造の日本酒の魅力は、会津産の良質なお米、清らかな水、独特の気候・風土、そして代々受け継がれてきた酒造りの技が融合して生み出された唯一無二の味わいにあります。

花春酒造の瓶詰めラインの様子
▲会津の人々の心がこもった花春酒造の日本酒

会津の人々は、物事を声高に主張せず、心の奥にある思い入れを控えめに表現するような、つつましい性格だといわれています。花春酒造のお酒を味わうことで、そうした会津の人々の心や文化も感じることができるでしょう。

これから、花春酒造のお酒造りへのこだわりや特徴をより詳しくご紹介していきます。

花春酒造が大切にする「和醸良酒」の精神

編集部

花春酒造がお酒造りにおいて大切にしていることを教えてください。

長澤さん

杜氏の柏木純子は、「和醸良酒」の精神を重んじています。この言葉には、2つの意味が込められています。1つ目の「和は良酒を醸す」は、蔵人全員で心をひとつにして日本酒造りに取り組むことで、素晴らしいお酒ができあがるという意味です。2つ目の「良酒は和を醸す」は、良質なお酒が人々の和、つまり調和や親睦を生み出すという意味です。この精神に基づいて、私たちは日々丁寧に酒造りに励んでいます。

花春酒造での仕込みの様子
▲花春酒造では全員が心をひとつに、丁寧に日本酒を仕込んでいます。

花春酒造自慢の会津産米と水にこだわった日本酒

編集部

お酒造りにおいて重要なお米やお水へのこだわりについて教えていただけますか。花春酒造ならではの特徴があれば、ぜひお聞かせください。

長澤さん

花春酒造の日本酒の原料米は、95%以上が会津産です。精米にも特別なこだわりがあり、お米の旨味を最大限に引き出すため、自社で丁寧に精米作業を行っています。

水については、地下約80メートルの層から1日に約300トンの良質な地下水を汲み上げています。この水はやわらかくクセがなく、日本酒造りに適した特徴を持っています。

さらに、超純水製造システムを導入し、お酒の種類に合わせて水の硬度を調整するなど、同じ水源でも日本酒の仕上がりに違いが出るよう工夫を凝らしています。これにより、多様な味わいの日本酒を生み出すことができるのです。

事務所前に流れ出る地下水を試飲している様子
▲事務所前には地下水が流れ出ています。実際に飲んでみることができますよ。

世界が認める花春酒造の「山田錦 大吟醸」

編集部

花春酒造の日本酒は日本酒鑑評会やコンテストで高く評価されているそうですね。代表的な日本酒や、これまでの受賞歴についてお聞かせください。

長澤さん

「山田錦 大吟醸」は、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2023」で金賞を受賞しました。また、イタリア在住の日本酒ソムリエ資格者が審査員を務める「ミラノ酒チャレンジ2023」でも銀賞を獲得しています。これは、当社の日本酒が国際的にも高く評価されていることを示しています。

さらに、「純米大吟醸 山田錦磨き40」は「インターナショナル・サケ・チャレンジ2022」のプレミアム酒部門で銀賞を受賞しました。同コンテストでは「結芽の奏 純米大吟醸 フルーティー」や先ほど紹介した「山田錦 大吟醸」もそれぞれ受賞しており、花春酒造の日本酒の品質の高さが世界的に認められています。

「花春酒造」の酒蔵見学ではここに注目!

花春酒造の事務所入り口
▲事務所前では杉玉(酒林)と樽がお出迎え。記念写真の撮影もできますよ。

花春酒造の酒蔵見学では、常務取締役本部統括の長澤さんが中心となり蔵の中を案内してくれます。訪れる時期によって見学できる内容が異なるのが特徴です。これから紹介する注目ポイントを参考に、デートプランを立ててみてはいかがでしょうか。

圧巻の景観!花春酒造の貯蔵棟に並ぶタンク群

編集部

酒蔵見学ではどのような工程を見られるのでしょうか。

長澤さん

酒造りから瓶詰めまで一連の流れに沿ってご案内いたします。施設内でお酒がどのようにできているか、説明を聞きながらご自身の目でじっくりとご覧いただけます。ただし、季節や仕込み期間の作業状況によっては見学エリアに制限がある場合があります。

花春酒造での仕込みの様子
▲こちらは掛米(蒸米)を釜から掘り出す作業。

びん詰め作業後の検査の様子
▲酒蔵見学ではお酒ができあがる工程をじっくりと見ることができます。

花春酒造では大型の仕込みと小仕込みを並行して進めています。小仕込みでは、出品酒や高付加価値酒を手間暇を惜しまず丁寧に造っています。

編集部

見どころとして、長澤さんが特におすすめしている場所や工程はありますか?

長澤さん

お酒の管理から瓶詰め前までの処理を行う貯蔵棟は、ずらりと並んだタンクが圧巻の迫力です。タイミングが良ければ、瓶詰め前のお酒の香りも堪能いただけます

貯蔵棟に並ぶお酒のタンク
▲貯蔵棟に並ぶタンクは迫力があります!

貯蔵棟でお酒の香りを嗅いでいる様子
▲タイミングによってはびん詰め前のお酒の香りも堪能できるかも!

花春酒造の季節限定品・直売店限定品を試飲しよう

編集部

酒蔵見学の際に試飲はできますか?

長澤さん

はい、事務所棟内にある小さな直売店で試飲をしていただけます。ほとんどのお酒を無料で味わっていただけますが、数量限定の日本酒は除きます。また、季節限定品や直売店限定品も用意しており、さまざまな種類のお酒を楽しんでいただけます。

直売店での試飲シーン
▲気になるお酒は直売店で試飲できます。

花春酒造の直売店でこだわりのお土産選び

酒蔵見学を楽しんだ後は、多くのカップルが直売店でのお買い物を楽しみにしています。そこで、長澤さんに直売店でのお買い物を充実させるコツや、人気のお酒について詳しく聞いてみました。これから紹介する情報を参考に、思い出に残るお土産選びをしてみてください。お二人の好みに合ったお酒を見つけることで、酒蔵見学の思い出がさらに深まることでしょう。

スタッフのアドバイスで見つける花春酒造の逸品

編集部

「花春酒造のお酒をお土産にしたいけど、どうやって選んだら良いか分からない…」というカップルもいるかと思います。スタッフの方からアドバイスをもらうことはできますか?

長澤さん

もちろんです。お好みの味わいや、お飲みになるシチュエーション、贈る相手の方のお話などをお聞かせいただければ、最適なお酒をご案内いたします。その季節ならではの美味しいお酒や人気の高いお酒、当店限定のお酒なども併せてご紹介させていただきます。

直売店にずらっと並ぶ日本酒
▲アドバイスをもらえば、きっと好みの日本酒が見つかります!

花春酒造直売店限定「純米大吟醸 磨き40」の魅力

編集部

花春酒造の直売店でしか出会えないお酒があれば教えてください。

長澤さん

「純米大吟醸 磨き40」は直売店限定の、ここでしか手に入らないお酒です。

直売店限定の純米大吟醸 磨き40
▲直売店でしか手に入らないので、ぜひ酒蔵見学の機会に手に取ってみては?

「純米大吟醸 磨き40」は、令和5年福島県春季鑑評会で金賞を受賞しました。会津産の酒造好適米「夢の香」を自社精米で丁寧に40%まで磨き上げ、福島県オリジナルの「うつくしま煌酵母」を使用し低温で醸した純米大吟醸酒です。華やかな香りとキレの良いスッキリとした甘みが特徴で、特別な日のお祝いや大切な方への贈り物にぴったりです。

冬の仕込み期間中は、季節限定の「神指(こうざし)」シリーズにも出会えるかもしれません。「神指」は直売店限定ブランドで、様々な酒質のお酒を本数限定で不定期に発売しています。新商品の情報はSNSでご確認いただけますので、訪問前にチェックしておくとよいでしょう。

直売店限定の神指シリーズ
▲訪れる季節によって出会える商品が異なる神指シリーズはSNSでチェックしておくのがおすすめ!

編集部

直売店限定品のほかに人気のお酒はありますか?

長澤さん

会津地方限定の辛口純米酒「やわから」も人気があります。市内の飲食店でもお取り扱いいただいており、肉料理や油っこい料理と相性抜群です!日本酒度+10、アルコール分17度と、パンチがありますが、お酒好きには魅力的な一品です。濃厚な味わいの料理と一緒に楽しむのがおすすめです。

会津方部限定のやわから
▲お酒好きさんから人気のやわからもチェック!

「花春酒造」からカップルへのメッセージ

結びに、花春酒造からカップルに向けてメッセージをいただきました。

編集部

酒蔵見学を検討中のカップルへメッセージをお願いします。

長澤さん

会津には多くの酒蔵があり、花春酒造も含めて「酒蔵めぐり」を楽しまれる方も多くいらっしゃいます。会津市内は飲食店が充実していますので、昼は酒蔵見学を楽しみ、夜は街で美味しい料理と地酒を満喫することをおすすめします。お二人のお気に入りのお店を見つけていただくのも、きっと素敵な思い出になるでしょう。カップルの皆さまのご来訪を心よりお待ちしております。

花春酒造の基本情報:アクセスと営業時間

住所 福島県会津若松市神指町大字中四合字小見前24番地の1
アクセス・最寄駅 【車】
会津若松インターチェンジより車で約10分

【電車】
JR会津若松駅よりタクシーで約15分
※3名以下の場合、事前に連絡すれば七日町駅からの送迎サービスも利用可能。
電話番号

0242-22-0022
電話受付時間:平日8:30~17:30

営業時間 9:00~17:00
定休日 土曜日、日曜日、祝日(直売店は不定休)
※営業日の最新情報はホームページでご確認ください。
駐車場 あり(事務所前に普通車3台分)
※満車の場合は事務所へお声がけいただくと、敷地内の駐車スペースへご案内いたします。
公式URL https://hanaharu.co.jp/index.html

※最新の情報は必ず公式ホームページでご確認ください。
※記事中の金額はすべて税込表示です。

酒蔵見学の予約方法と所要時間

花春酒造の酒蔵見学は電話での完全予約制です。予約の際は、希望日時、人数、代表者名、当日連絡が取れる電話番号をお伝えください。

予約 ※見学希望日の1週間前までに予約
電話:0242-22-0022
FAX:0242-37-2100
問い合わせフォーム:https://shop.hanaharu.co.jp/pages/contact
見学方法 蔵人付き添いによるツアー形式
カップルはもちろん、個人、ご家族、団体ツアーまで幅広く対応
見学可能時間 見学スタートは9時~11時、13時~16時ので受付
見学料金 無料
所要時間 40分

花春酒造の貯蔵棟の様子
▲酒蔵見学が1組ずつなのでじっくりとお話を聞くことができますよ。

「花春酒造」の酒蔵見学と一緒に楽しめる周辺のおすすめデートスポット

デートで花春酒造を訪れる際には、福島県の会津若松市や周辺エリアの観光も一緒に楽しむのがおすすめです。花春酒造の長澤さんに、酒蔵見学の前後に立ち寄れる魅力的なスポットをご紹介いただきましたので、ぜひ参考にしてみてください。

レトロな魅力の「七日町通り」散策

花春酒造から車で5分ほどの「七日町通り」は、歴史的な建物や蔵が建ち並ぶノスタルジックな雰囲気を味わえる人気スポットです。観光シーズンには多くの観光客が趣のある街並みを眺めながら散策を楽しんでいます。

七日町通りは、藩政時代(江戸時代)には会津五街道のうち3つの主要道路が通っており、さまざまな商店が軒を連ねる賑やかな通りでした。明治から大正にかけても繁栄を続け、昭和30年代頃まで会津一の繁華街として知られていました。

大正ロマンを感じさせる街並みで写真撮影をしたり、おしゃれなカフェでくつろいだりするのもおすすめです。酒蔵見学と組み合わせて、ゆったりとした雰囲気の中で街歩きを楽しんでみてはいかがでしょうか。

七日町通り公式URL:https://www.nanukamachi.com/

会津の歴史を感じる「鶴ヶ城」と「飯盛山」

会津若松の観光では、「鶴ヶ城」と「飯盛山」が外せない名所です。特に戊辰戦争で難攻不落の名城として有名な鶴ヶ城は、会津のシンボルとして知られています。白虎隊ゆかりの地である飯盛山も、歴史愛好家には魅力的な場所です。会津若松には、これら以外にも多くの歴史的な名所が点在しています

鶴ヶ城公式URL:https://www.tsurugajo.com/tsurugajo/
飯盛山公式URL:https://www.tif.ne.jp/jp/spot.html?spot=1848

花春酒造の日本酒と楽しむ「東山温泉」「芦ノ牧温泉」

会津若松市には温泉も楽しめます。市内中心部から車で約10分の「東山温泉」や、車で約25分の「芦ノ牧温泉」に宿をとり、酒蔵見学と組み合わせてゆったりと過ごすのもおすすめです。どちらの温泉も、豊かな自然に囲まれた落ち着いた雰囲気で、カップルでのんびりと温泉旅行を楽しむのに最適です。

東山温泉公式URL:https://www.aizu-higashiyama.com/index.html
芦ノ牧温泉公式URL:https://aizu-ashinomaki.jp/