北海道雄武町で暮らす魅力とは?移住に役立つ仕事・住まい・支援の情報|縁結び大学

この記事では移住を考えている人に向けて、北海道雄武町(おうむちょう)の特徴や仕事、住まいといった、暮らしに役立つ情報をご紹介します。

北海道雄武町は北海道の北東部、オホーツク海沿岸のまちです。稚内と知床の中間地点に位置しており、東京23区とほぼ同じ面積です。海岸線は約35kmにもおよび、オホーツク海をバックに草原で牛が草を食む、のどかな風景がどこまでも続くようです。

今回は、雄武町役場の移住担当者さんに、地域の魅力や暮らし、移住支援などについてお聞きしました。

本日お話を伺った方
男性スタッフのアイコン

雄武町役場

移住担当者さん

雄武町の暮らしの特徴を3つご紹介

北海道雄武町暮らしの特徴

雄武町はオホーツク海の豊かな恵みを得られる水産業、広大な土地を利用した酪農・畜産、林業を基幹産業としています。近年では、畑作農業として、健康食品としても注目されている韃靼そば(だったんそば)の栽培が盛んで、作付面積は日本一となっています。

そんな雄武町での暮らしは、次のような方に適しています。

  • 出張や二拠点生活で、首都圏と行き来することが多い
  • 子育て世帯に優しいまちに住みたい
  • 本が好きなので、図書館が充実しているところに住みたい

上記のような方に適している理由を、雄武町に見られる3つの特徴から解説します。

特徴1:東京まで約3時間!首都圏へのアクセスが良い

オホーツク紋別空港
▲オホーツク紋別空港は、雄武町から車で約1時間

雄武町から東京に行く場合は、オホーツク紋別空港から羽田空港への直行便の利用が便利です。雄武町では、町民がオホーツク紋別空港を利用した場合に、航空運賃の一部を助成しており、お得に首都圏にを行き来することができます。

雄武町から東京(羽田空港)までは車と飛行機で約3時間、札幌までは車と電車で4時間以上かかるので、雄武町からは札幌よりも東京の方が近いといえます。出張や旅行、首都圏との二拠点生活にたいへん便利なまちなのです。

また、雄武町では、道外在住でオホーツク紋別空港を利用し、雄武町内に宿泊した人についても、助成を行っています。旅行や移住の下見に、ぜひご活用ください。

雄武町民がオホーツク紋別空港を利用した場合 片道10,000円
往復20,000円
道外在住の方で、オホーツク紋別空港を利用して雄武町内に宿泊した場合 片道5,000円
往復10,000円

公式:雄武町「雄武町オホーツク紋別空港利用促進助成事業について」

特徴2:妊活・出産から高校卒業後まで充実した子育て支援

シャボン玉で遊ぶ親子

雄武町では、子育て世帯を対象にさまざまな支援を行っています。ここでは、その一部をご紹介します。

安心出産支援事業 妊産婦健診、出産時受診等の通院交通費の一部を支給
出産祝金 出産時に1人につき10万円を支給
子ども医療費助成 0歳〜高校卒業年度までの子どもの医療費を助成
学校給食費助成 小中学校の学校給食費を全額助成
雄武高等学校入学支援助成 入学時に制服等購入費用の一部を助成(生徒1人につき上限12万円)
雄武高等学校卒業生奨学金 雄武高校を卒業し、大学・短期大学・専門学校に進学する生徒に対し、返済不要の奨学金(月額3万円)と無利息の就学貸付金(100万円以内)を実施

公式:雄武町「雄武町で暮らす」

このほか、教育用タブレットの貸与や、検定・資格取得にかかる受験料の全額助成(高校生は合格者が対象)などの支援があります。妊活期から高校卒業後まで途切れず支援をしてくれるのは、何かとお金のかかる子育て世帯にはありがたいですね。

特徴3:図書館など各種施設が充実している

雄武町図書館「雄図ぴあ(ゆ~とぴあ)」
▲図書館「雄図(ゆ~と)ぴあ」。冬期間以外は、テラス席を開放しているので、風を感じながら読書を楽しんでみては

雄武町は、各種施設が充実しています。

とくに2019年度にオープンした図書館「雄図(ゆ~と)ぴあ」は窓が大きく、カウンター席とソファ席からオホーツク海を望むことができます。海を見ながらPC作業などもできるので、テレワークにもおすすめです。

また、館内には、カフェカウンターが設けられています。コーヒーを飲みながら、地元の人と交流するのも良いですね。

町内に2つある展望台では、雄大なオホーツク海を望むことができます。「道の駅おうむ」の展望台「スカイキャビン」は地上24mの高さにあり、雄武の街並みを一望できます。「日の出岬展望台ラ・ルーナ」は全面ガラス張りで、24時間開放されています。

雄武町の「日の出岬展望室ラ・ルーナ」
▲「日の出岬展望台ラ・ルーナ」。椅子もあるのでゆっくり景色を眺められる

雄武町の「日の出岬展望室ラ・ルーナ」と日の出
▲「日の出岬展望台ラ・ルーナ」は24時間開放されているので、日の出を観賞することも可能

屋外スポーツ施設には、パークゴルフ場、スキー場、野球場、テニスコートがあります。

屋内スポーツ施設には、バレーボール、バドミントン、卓球などができる「ファミリースポーツセンター」と、柔道、剣道などができる「武道センター」、ゲートボール、弓道などができる「健康ふれあいセンター」がそろっています。

雄武町の暮らしに関する情報

ここからは、雄武町の暮らしに関する情報をご紹介します。

気候 8月平均気温18.8℃
1月平均気温-5.9℃
※参考:気象庁
人口 人口:約4,100人
世帯:約2,200戸
(令和5年3月1日時点)
病院 病院・クリニック:2か所
歯科:1か所
学校 保育施設:1所
小学校:2校
中学校:1校
高等学校:1校
交通 【空港】
オホーツク紋別空港(雄武町から車で約1時間)

【電車】
なし。最寄駅は宗谷本線・名寄駅(なよろえき)、石北本線・遠軽駅(えんがるえき)
名寄駅から旭川駅まで約1時間30分、札幌駅まで約3時間

【バス】
北紋バス:雄武線
宗谷バス:雄武線

【車】
紋別市まで45km
名寄市まで90km
旭川市まで170km
近隣都市 紋別市、名寄市、旭川市

雄武町は、バスの本数が少なく路線が限られていることもあり、車はあった方が便利です。冬はスタッドレスタイヤの装着が必須となります。

町内にはスーパーマーケットやコンビニがあり、ふだんの生活に不便はありません。より大きな商業施設で買い物をしたい場合は、紋別市(車で約50分)や名寄市(車で約1時間30分)、旭川市(車で約3時間)に出かけるようです。

町内にある「オホーツク温泉 ホテル日の出岬」は、オホーツク海を一望できる天然温泉の大浴場が自慢です。日帰り入浴もできるので、休日のリフレッシュに利用してみてはいかがでしょうか。

雄武町のホテル日の出岬の大浴場
▲「ホテル日の出岬」の大浴場は日帰り入浴もできる

さらに雄武町では、町の産業に関連した「食」のイベントが開催されています。グルメにはたまらないイベントですので、ぜひ参加してみてください。

  • おうむ産業観光まつり:6月最終の週末に開催され、前夜祭では花火が打ち上げられます。毛ガニやホタテなど雄武町の味覚が大集合する即売会や、ステージショーが開催されます。
  • 雄武の宝うまいもんまつり:9月の最終日曜日に開催され、オホーツク海の新鮮な海の幸や収穫されたばかりの山の幸が勢揃いします。鮭のつかみ取りなど楽しい催しも実施しています。

雄武町産の海の幸・山の幸
▲雄武町産の海の幸・山の幸

【子育て】手厚いサポートで、産前・産後の不安や孤独を解消

前述したとおり、雄武町は子育て支援が充実しています。雄武町には産科がないため、妊産婦健診時等の通院交通費の一部を支給して経済的なサポートをしてもらえますし、精神的なサポートも受けられます。

「産前・産後サポート事業」では、ベビーマッサージ、ヨガ教室などを行っています。産前産後はお母さんが不安や孤独を抱えやすい時期です。これらの講座は相談・交流の場でもあるので、気軽に活用して不安を解消しましょう。もちろん、お父さんの参加も歓迎だそうですよ。

また、「産後ケア事業」では、産後のお母さんの心身のケアや、赤ちゃんのお世話について、助産師等の専門職がサポートしてくれます。一人ひとりに合わせて丁寧にケアしてくれますので、積極的に頼りましょう。

【仕事】人伝てで決まりやすい。移住相談窓口や観光協会にも相談を

オホーツク海と乳牛
▲オホーツク海と乳牛は、雄武町ならではの風景。酪農も雄武町の基幹産業のひとつ

大手求人情報サイトで雄武町の求人を調べたところ、2024年11月時点で75件以上の求人がヒットしました。
※求人情報の一例

通勤時間が30分程度の25km圏内まで広げると、約240件がヒットしました。
※求人情報の一例

大手求人情報サイトだけでなく、ハローワークもチェックするとよいでしょう。移住相談窓口や観光協会に相談したり、移住前に地元の人と知り合いになることで、人伝てで仕事が決まる人も多いとのことです。町外へは、興部町(車で約20分)、紋別市(車で約50分)への通勤が多いようです。

雄武町では、起業支援に力を入れています。町内で新たに創業する方に対して、最大500万円の「開業支援助成金」を支給するほか、開業から3年間の経営支援(事業所の賃借料)に対して、最大180万円の「経営支援助成金」を支給する制度があります。
※開業支援助成金と経営支援助成金を併せて活用することが可能ですが、上限は合算して500万円です。

雄武町では、新規就農支援として、雄武町で新たに農業を営む人に対して、200万円を限度として奨励金を交付しているほか、施設や機械、乳牛に関する賃借料や固定資産税、借入金などの一部を、奨励金や補助金として交付する制度を実施しています。

また、雄武町では、地域おこし協力隊として、小学校学習支援スタッフや小中学校ICT活用支援スタッフなどを募集しています。興味のある人は、移住相談窓口に問い合わせてみましょう。

公式:雄武町「お仕事の支援」

【住まい】移住宅地を無償で貸付・譲渡されているので新築の検討も

大手住まい情報サイトで雄武町の賃貸物件を調べましたが、民間の賃貸住宅の空きが出にくく、とても少ないようです。ただ、令和5年度から「雄武町空き家等情報バンク」がオープンしたので、まずは情報をチェックしてみましょう。

公式:雄武町「雄武町空き家等情報バンク」

また、雄武町では、町内に住宅を新築して移住することを考えている人に、移住宅地を無償で貸付・譲渡しています。新築工事には最大200万円(子ども1人あたり20万円の加算)の補助も受けられる制度もありますので、ぜひ検討してみてください。

公式:雄武町「雄武町に住む」

雄武町に移住した人の声・感想

北海道雄武町移住者の声

次に、雄武町に移住した方の感想をご紹介します。

  • 子育て支援が期待以上に充実していて助かる
  • 夜勤明けの日の出が本当に癒される(看護師さんの感想)
  • 街中どこでも日の出を見ることができて嬉しい
  • 「オホーツク海と牧草地」の景色がとても良い
  • 寒いので、灯油代や電気代は少し多くかかるかも

やはり自然の美しさ・雄大さに魅了されている人が多いようです。一方で、暖かい地域から移住する場合は、冬の寒さや降雪量を事前に確認しておいた方がよさそうですね。

男性スタッフのアイコン
移住担当者さん

暖房はセントラルヒーティング(全室集中暖房)やFF式石油ストーブが多いですが、薪ストーブを利用する家庭もあります。

雄武町へ移住するために利用したい窓口・支援

雄武町お試し暮らし住宅「宮の森荘」
▲雄武町お試し暮らし住宅「宮の森荘」。陶芸工房が併設されている

雄武町では、お試し暮らし住宅が用意されています。利用期間は1週間〜1か月で、生活に必要な家具・家電はそろっています。短期間住んでみて地域になじめそうか確認するだけでなく、住まいや仕事探しの拠点としても利用できそうです。

「宮の森荘」のほか、「旭日団地」の一室が新たにお試し暮らし住宅として開放されているので、ぜひ利用してみてください。

公式:雄武町「雄武町お試し暮らし事業(利用者募集中)」

雄武町への移住に関するお問い合わせ

移住相談窓口 雄武町役場 総合政策課地域経営係
住所 〒098-1792
北海道紋別郡雄武町字雄武700番地
電話 0158-84-2121
公式サイト 雄武町「移住・定住情報」