さつま町移住のすすめ:豊かな自然と手厚い支援制度で新生活をスタート
さつま町は周囲を山に囲まれ、川内川が流れていたり、いたるところで竹林が見られたりと、豊かな自然に恵まれたまちです。そんなさつま町は子育て支援にとても力を入れているため、ファミリーでの移住にもおすすめです。
この記事では、町役場の方にお話を伺いながら、地方移住を検討している方に向けて、鹿児島県薩摩郡さつま町で暮らす魅力や生活情報を紹介します。
さつま町での暮らしの魅力:3つの特長
さつま町は、鹿児島県の北西部に位置し、約2万人が暮らすまちです。自然が豊かで子どもから大人までゆったりのんびりと暮らせます。そんなさつま町での暮らしは、次のような方に向いています。
- 自然に囲まれて暮らしたい
- のびのびと子育てをしたい
- 頼れる親や親戚がいない環境での子育てに不安がある
- 日常生活に不便することなく暮らしたい
- 車移動が苦にならない
ではここからは、なぜこのような方におすすめなのか、その理由となるさつま町の特徴や魅力を紹介します。
特長1:ファミリーに嬉しい充実の子育て支援制度
さつま町は待機児童ゼロ(2023年夏現在)で、いわゆる「保活」で疲れる心配はありません。それだけでも子育て世帯にはうれしいですが、さつま町には、さらにうれしい支援が充実しています。
産前産後のママをサポート:充実の支援制度
産後は赤ちゃんのお世話で、お母さんは心身ともに疲れてしまいがちですよね。子育てに不安があっても、忙しさから独りでためこんでしまう人もいるでしょう。
さつま町は、出産前からお母さんを労る支援が充実しています。妊娠期の経済的負担を減らし、安心安全な出産を迎えるために、産科への交通費や出産準備用品等の購入費として、3万円のお祝い金を支給しています。
また、申請手続きが必要ですが、3万円分の「産後ケア応募券」をもらったり、産後ケア施設への宿泊費用を負担してもらえたりもできます。産後ケア応募券で利用できるサービスは以下の通りです。
- 沐浴方法の指導
- 授乳方法の指導
- 乳房ケア
- 骨盤ケア
- ベビーマッサージ
- 産後ヨガ
- 助産師による相談
このようなケアは、子育てに関する指導を受けたり、自身の体を労わってあげたりするきっかけになります。サービスを受けることで精神的な余裕も生まれ、ゆとりを持って赤ちゃんと向き合えるのではないでしょうか。お母さんが精神的なゆとりを持つことは、赤ちゃんの健やかな成長につながるはずです。
そのほか、出産を終えたばかりのお母さんの心と身体を休ませることを目的とした宿泊型「産後ケア施設」の利用料金の一部を負担してもらえます。
Iターンで移住するのであれば、産後に両親からのサポートを受けるのは難しい場合もあるかもしれません。しかし、こちらの制度を活用すれば、産後の大変な時期に専門スタッフの手を借りることができますよ。
18歳までの医療費無料:子育て世帯の経済的負担を軽減
さつま町では、原則として18歳までの医療費が無料です。
子育て中はお金がかかるのに加えて、進学の費用なども用意しておかなければならないプレッシャーもあります。ですが、子どもの医療費を負担する必要がないと、家計を気にせず病院に行けるメリットがあります。
特長2:便利な生活環境と良好な近隣都市アクセス
続いてお伝えしたいさつま町の魅力は、生活のしやすさです。
自然が豊かな地域だと、店が少なく不便だというイメージを持っている人もいるかもしれません。しかし、さつま町には生活に必要なスーパーや病院などがあり、日常生活に必要な買い物や用事は町内で済ませることができます。
また町外に行きたい場合でも、国道が通っているため近隣都市へアクセスしやすく、車があれば特に不便を感じることは少ないでしょう。
▼さつま町から近隣都市へのアクセス情報
行き先 | 所要時間 |
---|---|
鹿児島市 | 車:70分 |
薩摩川内市 | 車:30分 |
出水市 | 車:35分 |
また、空港へのアクセスも良いため、福岡や大阪・東京へも出かけやすいです。
▼さつま町から大都市へのアクセス情報
行き先 | 所要時間 |
---|---|
福岡 | 80分(鹿児島空港まで車で40分、飛行機:40分) ※新幹線の場合は110分(出水駅まで車で35分、新幹線で75分) |
大阪 | 105分(鹿児島空港まで車で40分、飛行機:65分) |
東京 | 135分(鹿児島空港まで車で40分、飛行機:95分) |
鹿児島空港まで車で40分と比較的近いため旅行を楽しみやすく、故郷への帰省もしやすいでしょう。空港利用の際は、さつま町内と鹿児島空港を結ぶ空港シャトルバスがあるため、車で空港に行く必要もありません。車の駐車場所に困ることがないのはありがたいですね。
特長3:ホタルの舞う美しい自然環境
美しい自然の景観や自然の恵みを味わえるのも、さつま町で暮らす魅力です。魅力が多すぎて全てを紹介しきれませんが、特に知っていただきたいポイントを厳選してご紹介します。
南九州一の大河「川内川」:自然の恵みと癒しの景観
川内川は、さつま町の中心を流れる、南九州で一番の大河です。町内のあちこちで川のせせらぎが聞こえ、日々を穏やかな気持ちで過ごせます。
また5月中頃には、河畔で多くのホタルを見ることも可能。さつま町におけるホタルの数は全国屈指ともいわれており、幻想的な光がさつま町の夜を彩ります。家族や友達とホタル観賞を楽しめば、穏やかな夜のひと時を過ごせるでしょう。
「竹の町」さつま:豊富な竹林が織りなす風景
さつま町には竹が多く、町内にはたくさんの竹林が広がります。春にはタケノコ掘りができるため、タケノコを新鮮なまま食べられ、旬の味を堪能できるでしょう。
また、竹を活かした景観は非常に美しく、「ちくりん公園」では世界中の竹を鑑賞できます。庭園になっている公園内を散策したり、ピクニックに出かけたりして楽しめますよ。
名湯「美肌の湯」:さつま町の誇る高品質温泉
さつま町は鹿児島県内でも有数の温泉地です。町内の宮之城温泉と紫尾温泉は「美肌の湯」とも呼ばれています。
リーズナブルな価格で利用できる温泉施設もあり、気軽に温泉に入れます。日常的に温泉に入れるのは、美容や健康に気をつかっている方には特に嬉しいですよね。
パワースポット巡り:癒し効果抜群の4つの滝
さつま町には「千尋の滝」「永江ノ滝」「観音滝」「神子轟の滝」といった4つの滝があります。
特に観音滝は、観音様が現れたとされる伝説や恋物語が伝わる場所で、パワースポットとして人気を集めています。
休日には、マイナスイオンたっぷりの滝を巡ってみてはいかがでしょうか。きっとエネルギーがチャージされて、「明日から頑張ろう」という気持ちになれるはずです。
さつま町での生活:暮らしに役立つ実用情報
さつま町の特徴を知っていただいたところで、次は実際に暮らすために必要な情報に焦点をしぼって解説していきます。
まずはさつま町に関する以下の概要をご覧ください。
気候 | 夏は暑く、冬は寒い。 |
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人口 | 18,307人(推計人口、2024年11月1日) |
病院 | 医療機関が17院(うち小児科3院)、歯科医院は8院あり。 |
学校 | 高校1校、中学校1校、小学校8校 |
工芸品 | 竹細工、鶴田手漉和紙、薩摩切子 |
食べ物 | 牛(黒毛和牛、鹿児島牛)、鮎、山太郎ガニ、梅(薩摩西郷梅)、いちご(さつまおとめ)、マンゴー、茶、焼酎など |
交通 | 鉄道:町内に駅はない。最寄り鉄道駅は川内駅(JR九州・肥薩おれんじ鉄道) バス:鹿児島交通、南国交通、JR九州バス、さつま町コミュニティバス |
公園 | 宗功寺公園、観音滝公園、北薩広域公園、ちくりん公園 |
近隣都市 | 伊佐市、出水市、薩摩川内市、霧島市、姶良市、姶良郡湧水町 |
※2022年9月縁結び大学独自調べ
さつま町は山に囲まれた盆地であるため、夏は暑く、冬の冷え込みもあります。鹿児島県に雪のイメージを持たない人もいるかもしれませんが、さつま町では積雪がみられることもあるそうです。また、さつま町は雨量が多いため、乾燥機付きの洗濯機を用意しておくと便利でしょう。
さつま町は、川内川の豊富な水・盆地の寒暖差によって育まれた食材に恵まれています。町内の物産館では、新鮮な食材が安く手に入るので、移住後はさつま町のグルメを求めて、物産館へ訪れてみるのも良いですね。
交通面では、国道3路線が整備されており、車があればさまざまな場所に出かけやすい土地です。鉄道が通っておらず、公共交通手段の選択肢が少ないので、移動のための車は必須です。ただ、道路の交通量が都市部に比べると少ないため、運転初心者でも運転にチャレンジしやすいでしょう。
仕事情報:さつま町内外合わせて約3,000件の求人
大手求人サイトで「正社員」を条件にさつま町の求人を検索したところ500件ほどの求人が、同条件でハローワークから検索したところ、300件ほどの求人が確認できました。
さつま町内の求人は、工場勤務や介護職、看護職、事務職、土木作業員、調理師などの職種が多くみられました。この他、林業作業員、食肉加工、農業、タケノコ水煮加工などの求人もあり、さつま町の一次産業に関連する分野でも働けることがわかります。
さつま町で暮らす人の中には、車で30分圏内にある薩摩川内市に通勤している人も多いようです。薩摩川内市における正社員の求人情報を調べてみると、大手求人サイトでは約2,500件、ハローワークでは約1,000件の求人情報がありました。
さつま町内の仕事とあわせると、選択肢は豊富にありそうです。
※2022年9月縁結び大学独自調べ
住まい探し:空き家バンクを活用した物件情報
物件情報サイトで、住まい情報を探してみたところ、賃貸物件はほとんどありませんでした。そのため、物件探しには、空き家バンクの活用を検討しましょう。
さつま町のホームページから空き家バンクの物件情報を確認してみると、保育園や小学校の近くの物件、庭の広い物件など、様々そろっています。売買物件だけでなく、賃貸物件もあります。
住居として活用する物件だけでなく、「空き店舗」の取り扱いもあるのでさつま町内でお店を開きたいと考えている人もぜひ活用してみましょう。
▼空き家バンクの空き家情報は以下の通りです。
物件の種類 | 掲載件数 | 価格帯 |
---|---|---|
賃貸 | 1件 | 35,000円~43,000円 |
売買 | 12件 | 150万円~2,500万円 |
※2022年9月縁結び大学独自調べ
賃貸物件は、都市部であればワンルームしか借りられない金額でも、さつま町なら一軒家を借りることも可能なので、かなりお得に暮らせます。
売買物件においては、軽自動車1台ほどのリーズナブルな価格で購入できる物件もあります。しかし、改修が必要になる場合もありますので、物件状態は必ず確認しておくことが大切です。
移住者の声:さつま町の魅力と実際の暮らし
ここからは、さつま町に移住した人の声を紹介していきます。
- 米や地鶏、黒毛和牛、黒豚、地酒などおいしいものが多い。
- 地元愛が強い人が多い。
- 人とのつながりが温かく、ほっとする。
- 人が優しく「ちょっと子どもを見ましょうか」と近所の人が声をかけてくれる。
- 子育て支援制度が充実している。
さつま町の大きな魅力として「おいしいものが多い」という意見がありました。普段の食事がおいしいと心が豊かになり、生活にハリが生まれますよね。
また、さつま町では知人や友人から野菜やおかずをおすそ分けしてもらえる機会もあるそうです。「人が優しい」という移住者の声もあり、おいしい食材が地元の人たちの絆をさらに強くしているのかもしれません。
さつま町への移住ステップ:体験から定住までのプロセス
次に、さつま町へ移住するための具体的なステップを紹介していきます。
ステップ1:グリーンツーリズムで体験するさつま町の文化
さつま町ではグリーンツーリズムを行っており、ツアーの参加者はさつま町の自然に親しんだり住民との交流を楽しんだりできます。
まずは、グリーンツーリズムに参加し、さつま町の文化を体験してみましょう。過去に行なった体験内容は以下の通りです。
- 炭焼き体験
- きのこのコマ打ち体験
- 紙漉き体験
- クライムアップツリー・クラフト体験
以上の体験を通して住民の人とふれあいながら、町の雰囲気や暮らしに関する情報を尋ねてみましょう。地域に暮らしている住民の方だからこそ知っている情報を手に入れられるかもしれません。
ステップ2:「さつま体験宿」で移住生活をシミュレーション
さつま町へ移住したい気持ちが強くなったら、「さつま体験宿」で中~長期間の暮らし体験をしてみましょう。
※緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置が発令された地域の方の施設利用ができない場合があります。
▼さつま体験宿の概要は以下の通りです。
利用対象者 | 地方への移住や定住を希望する人 |
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利用可能期間 | 1泊~30泊 |
施設利用料 | 1泊目~5泊目:2,000円/泊 6泊目~15泊目:1,000円/泊 16泊目~30泊目:500円/泊 |
備品 | テレビ、冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、ガスコンロ、洗濯機、エアコン、食器、家具など |
さつま体験宿を利用することで、格安の料金でさつま町の暮らしを体験できます。町の中心部にあたるさつま体験宿の周辺には公共施設や日常生活で利用するスーパーなどの必要な施設がそろっており、コンパクトで便利な暮らしが体感できるでしょう。
ステップ3:充実の支援制度を最大限に活用
移住を促進するさつま町では移住者に対する支援を手厚く行っています。移住を決断した際は、支援制度を余すところなく活用しましょう。
住宅取得支援:「さつま町移住定住促進補助金」の活用法
「さつま町移住定住促進補助金」は、住宅を新築または購入した場合、取得金額の一部が補助される仕組みです。
さつま町移住定住促進補助金は、同じ条件であれば町外からの移住者の方が町民よりも多くの補助金額を受け取れる仕組みです。住まいのコスト負担を減らせれば、余裕を持って移住先での生活を送りやすいでしょう。
若者向け家賃補助:「若者定住促進家賃補助金制度」の概要
さつま町では、「若者定住促進家賃補助金制度」として、賃貸物件に入居する39歳以下の移住者への家賃補助を行っています。
▼若者定住促進家賃補助金制度の概要
補助金額 | 町内企業勤務者:家賃から住宅手当を控除した額の2分の1 町外企業勤務者:家賃から住宅手当を控除した額の4分の1 |
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補助上限額 | 1万円 |
最長期間 | 36か月(3年) |
若者定住促進家賃補助金制度によって、最大で36万円の補助を受けられる計算になります。36万円は半年分の家賃と同等の金額になることもあります。移住先の生活に慣れるまでの期間、手厚い家賃補助が受けられるのは家計が助かりますよね。
長期就労者向け:「さつま町転入者就労支援奨励金制度」
移住してから2年以上企業に勤めていて、転入時に50歳以下である移住者は「さつま町転入者就労支援奨励金制度」の対象です。以下のように奨励金が受け取れる可能性があります。
- 町内の企業に勤務する人:20万円
- 町外の企業に勤務する人:10万円
移住者は、奨励金を受け取ることで、町の生活になじんできたことを実感できるかもしれませんね。奨励金が仕事を続ける上でのモチベーションにもなるでしょう。
東京圏からの移住者向け:最大300万円の移住支援金
東京圏からさつま町へ移住・就業・起業した人は移住支援金を受け取れる可能性があります。
移住支援金の助成額は次の通りです。
- 単身…60万円
- 2人以上の世帯…100万円
- 起業した場合…最大で300万円
18歳未満の子どもがいる場合、1人につき100万円が加算されます。
さつま町への移住に関するお問い合わせ
担当係 | ふるさと振興課移住定住係 |
---|---|
住所 | 〒895-1803 鹿児島県薩摩郡さつま町宮之城屋地1565番地2 |
電話番号 | 0996-53-1111 |
FAX | 0996-52-3514 |
公式サイト | https://www.satsuma-net.jp/teiju/index.html |