【鹿児島県宇検村への移住】住み心地はどう?暮らしの特徴・仕事・支援情報|縁結び大学
この記事では、地方移住を検討している方に向けて、鹿児島県大島郡宇検村(うけんそん)で暮らす魅力を紹介します。
宇検村の魅力は、なんといっても奄美大島の雄大な自然。宇検村は奄美大島の中にある村なので、貴重な海や山の自然がすぐそばにあります。利便性もそこまで低くはなく、子育て支援も充実しているので、ファミリーでの移住にもおすすめの場所ですよ。
この記事では、宇検村役場の企画観光課で働く坂井さんにお話を伺いながら、鹿児島県大島郡宇検村の暮らし情報や移住者の声を紹介していきます。
宇検村の暮らし、3つの特徴
宇検村は一年を通して奄美大島の自然を存分に堪能できる土地です。車に乗って40分ほどで奄美市へ買い物に行くこともでき、独自の子育て支援も行なっています。
そんな宇検村への移住におすすめな人の特徴は、次の通りです。
- 貴重な自然に囲まれて豊かに暮らしたい人
- 離島暮らしを満喫したいけど、不便すぎるのにはためらいがある人
- 子どもに地域との関わり方を学ばせながら子育てがしたい人
- 支援制度を活用してお得に子育てをしたい人
それでは、なぜこのような方におすすめなのか、その理由となる特徴を解説していきます。
特徴1:奄美の雄大な自然を身近に感じられる!
宇検村は、奄美大島を構成する自治体のひとつです。宇検村に移住すれば、奄美大島の雄大な自然をすぐそばに感じながら豊かな気持ちで生活できますよ。「東洋のガラパゴス」と呼ばれる奄美大島には固有の動植物も多く、手付かずの自然も見られることでしょう。
宇検村内の海水浴場では、色鮮やかな熱帯魚やサンゴ礁を眺めながら、エメラルドグリーンの海を泳げます。目を見張るような美しい風景を背景に、マリンスポーツや釣り、バーベキューなどを楽しめるのは贅沢ですよね。なんと、運がよければ沖合を泳ぐイルカに遭遇することもあるんです!
▲美しい海・山・空に囲まれてマリンスポーツを楽しめる
また、奄美群島最高峰である「湯湾岳」では、古の時代から生き続けている「アマミノクロウサギ」などの希少な動植物が生息しています。天然記念物に指定されている生き物も多く、頂上付近は国定公園特別保護地区に指定されています。
▲湯湾岳展望台から見える景色は絶景
訪れるたびに新たな発見があったり、貴重な生き物たちに出会えたりする湯湾岳。気軽に訪れられるのは、自然が好きな人にとってはたまりませんよね。青々とした緑の中でトレッキングすれば、日々の疲れも一気に吹き飛びますよ。
▲手付かずの自然を満喫しながらトレッキングが楽しめる
このように、宇検村では奄美の雄大な自然を身近に感じながら生活できるので、自然に囲まれてのびのび暮らしたい人にはうってつけの移住先だと言えます。
特徴2:離島だけど大きな不便を感じない!
豊かな自然環境に憧れて離島暮らしを始めても、都会暮らしが長い人の場合、利便性の違いにギャップを感じることもあるかもしれません。しかし、宇検村へ移住すれば大きな不便を感じることは少ないと言えそうです。
なぜなら、都市機能を備えた奄美市まで、車に乗って約40分で行くことが可能だからです。奄美市には奄美空港があり、東京や大阪などの大都市へ直接向かうこともできます。
また、奄美市まで行けば生活に必要なものは一通りそろえられます。インターネット通販を利用すると、離島以外への配達予定日より1日ほど後には商品が届くので、奄美市に行っても手に入らないような貴重なものの購入はネット通販を利用することをおすすめします。
ちなみに、住民の方は奄美市名瀬のスーパーに買い物に行くことが多いそうです。名瀬のスーパーでは、奄美の新鮮な海の幸や特産品なども購入できますよ。
移動スーパーを使用すれば、多少割高にはなってしまいますが、村内でも野菜などを調達可能です。また、野菜の無人販売や商店を利用している人もいるようです。
このように、車さえ持っていれば都市機能のある奄美市にいつでも行け、ネット通販の利用もできるため、離島暮らしを満喫しながらも大きな不便を感じずに過ごせます。
特徴3:子育て世帯にとって魅力的な環境!
宇検村は、子育て世帯にとって魅力的な環境を備えています。その理由は以下の2つです。
- 地域の人との関わり方を学びながら子どもが成長できる
- 子育て支援が充実している
それぞれ順に解説していきます。
理由1:地域の人との関わり方を学びながら子どもが成長できる
まず、宇検村で子どもを育てることによって、子どもは地域の人との関わり方を学びながら成長できる環境におかれます。
宇検村は地域とのつながりが濃密であるため、住民の方が子どものことを気にかけてくれることが多いです。集落に学校があると地域の行事やイベントもたくさんあり、大人が運動会に参加することもあるので、子どもは自然と異なる世代の人とも信頼関係を築けるようになります。
また、宇検村には、小学1年生から中学3年生の子どもとその保護者を対象とした「親子山村留学」という制度もあります。親子山村留学とは、地域の人々とともに田植えをしたり伝統行事へ参加したりすることによって「生きる力」を育む体験です。
移住してきた不登校の子どもが、山村留学を体験し、再び学校に通えるようになったという例もあるそうです。
▲山村留学で海水浴をしている子供たち
このように、宇検村に移住することで、子どもは地域の人とかかわりながら生きる力を身につけることができます。ひとり親家庭をフォローしてくれる住民の方もおり、日常生活で子どもの危険を感じることが少ないのもうれしいですよね。
理由2:子育て支援が充実している
宇検村は、子育て支援が充実しているのも大きな魅力のひとつです。例えば、親子山村留学をすると、児童1人あたり月額30,000円を特別助成金として受け取れます(支給は中学卒業月まで)。
※詳細は必ずご確認ください。
さらに、親子山村留学の助成制度として住宅助成も受けられます。水洗トイレやお風呂つきのリフォームされた空き家の家賃を、入居後1年間もの間、半額助成してもらえますよ。なお、上限金額は7,500円です。
※詳細は必ずご確認ください。
参考:親子で山村留学奄美大島うけん村「助成制度について」より
子どもがひとりいる家庭が、親子山村留学の助成制度で上限金額いっぱいに受給した場合、1か月で37,500円の助成金が受け取れます。
親子山村留学制度を利用して物件を賃貸する場合の家賃相場は、月額10,000円~25,000円なので、家賃が実質無料になるどころか、それ以上の金額を助成金として受け取ることができます。子どもの「生きる力」を養いながら、金銭的な負担を大きく減らせるのは子育て世帯にとって大きな魅力なのではないでしょうか。
親子山村留学の助成制度の他にも、宇検村では以下のような子育て支援が実施されています。
※詳細は必ずお問い合わせください。
▼宇検村の主な子育て支援
出産祝い金 | 出生児1人に対して5万円を受け取れる。 |
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入学祝い金 | 村内の小学校に入学する子ども1人につき5万円が受給できる。 |
子育て助成金 | 子どもが中学3年生になるまで毎年1万円を受給できる。 ※出産祝い金か入学祝金を受給した年度は受給できない。 |
子育て支援助成金 | 中学3年生までの子どもを3人以上子育てしている世帯が公営住宅に入居した場合、家賃の半額が助成される。 |
高校生通学バス助成 | 宇検村から通学している高校生は、バス定期券購入額の全額が助成される。 |
子どもの医療費助成制度 | 子どもが18歳になった後の最初の3月31日まで、医療費の窓口負担分は全額助成が受けられる。 |
保育料助成金 | Iターン、Uターン者の子どもが保育所に入所した場合、子ども1人につき月額5,000円が受給できる。 |
学校給食費助成金 | 小中学校に通学する子どもの給食費は全額助成される。 |
参考:「宇検村 支援制度」より
参考:宇検村公式サイト「子ども医療費助成制度」より
これだけ子育て支援が手厚い自治体は、全国的に見てもかなり珍しいです。「子育て資金が少なくて、子育てをしていくのが不安…」と感じているファミリーにも心強い環境であることがわかりますね。
加えて待機児童もゼロであるため、保活に失敗することもほとんどないと言えます。
鹿児島県大島郡宇検村での暮らし
宇検村の特徴を理解していただいたところで、次は移住に役立つ暮らし情報を紹介していきます。まずは以下の概要をご覧ください。
気候 | 1年を通して温暖。年間を通じて降雨量が多く、台風は年に2〜3回はやってくる。冬以外は湿度が高いのが特徴。 |
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人口 | 1,656人(令和4年10月31日時点) |
医療機関 | 宇検診療所、宇検診療所歯科 |
学校 | 田検小学校、田検中学校、名柄小中学校、阿室小中学校、久志小中学校 |
保育所 | 田検認可保育所、久志へき地保育所、名柄へき地保育所、阿室へき地保育所 |
祭り・催事 | 浜下り、やけうちどんと祭り、豊年祭、シバサシ、つなかがりゃー、むちむれ(餅貰い)、お魚祭り |
食べ物 | 黒糖焼酎「れんと」「紅さんご」、元気の出る黒糖、純美酢、春うこん、ガジュツ |
交通 | 最寄り空港:奄美空港 最寄り港:古仁屋港、名瀬港 バス路線:一般路線バス、しまバス(旧道の島交通) 道路:鹿児島県道79号名瀬瀬戸内線 |
娯楽 | 屋鈍海岸、船越海岸、タエン浜海水浴場、湯湾岳、峰田山公園、アランガチの滝、四級親水公園 |
近隣都市 | 奄美市、大島郡瀬戸内町、大和村 |
このようにして見ると、宇検村は小規模な自治体ですが、学校や保育所、医療機関が一通りそろっていることがわかります。また、自然の豊かさを感じられるスポットが多くあり、奄美の美しさを存分に堪能できそうですね。
そして伝統的な祭りや催事も多くあるため、それらを通して地域の方たちと交流する機会を得ることができそうです。
▲宇検村のさまざまな行事で踊られる「八月踊り」
仕事:宇検村独自の仕事が見つけられる
大手求人サイトで、宇検村の正社員情報を調べてみたところ、約500件の求人が見つかりました。また、ハローワークインターネットサービスで求人情報を探したところ、約20件がヒットしました。宇検村の人口規模を考えると、選びすぎさえしなければ仕事は十分にある状態です。
※縁結び大学独自調べ(2024年11月)
宇検村の主要産業は、土木業と漁業です。そのため、ハローワークの求人では現場監督や現場作業員といった土木関係の現場職や、マグロや真珠の養殖といった養殖業の求人が見つかりました。その他にも特産である焼酎の製造に関する求人もあるなど、奄美大島独自の求人を多く見つけられるのが特徴です。
宇検村役場の坂井さんによると、住民のほとんどが村内で仕事しており、移住希望者は就業する人が多いそうですよ。
住まい:時間をかけて探す必要があるが住宅支援は充実
宇検村は、100人単位の集落もあれば、数十人単位の集落もあり、地域によっては住む場所がない場合もあります。空き家は古くて改修が必要な住宅も多いため、時間をかけて探す必要が出てきます。
ちなみに、宇検村にある空き家の様子は以下の通りです。
▲宇検村における空き家の外観
▲宇検村における空き家の内観
そこで利用を検討したいのが、村の定住促進住宅です。村の定住促進住宅も空きが出ればホームページにて募集がかかりますので、ホームページをこまめに確認しておくことをおすすめします。
また、宇検村は住宅支援も充実しており、移住者は以下のような住宅支援が受けられます。
※詳細はお問い合わせください。
▼宇検村の主な住宅支援
新築住宅助成金 | 新築費用の10%以内を助成してもらえる。(上限金額は100万円) |
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中古住宅購入助成金 | 住宅購入費の10%以内を助成してもらえる。(上限金額は50万円) |
住宅改修費助成金 | 住宅改修費の20%以内を助成してもらえる。(上限金額は30万円) |
村営住宅料助成金 | 18歳以下の子どもと村営住宅に入居した場合、月額5,000円を助成してもらえる。(支給期間は1年間) |
参考:「宇検村 支援制度」より
このように宇検村は住宅支援もかなり充実しているので、住む場所を見つけさえすればお得に暮らしていけそうです。
宇検村に移住した人の声:地域との付き合いが濃密
ここで宇検村へ実際に移住した人の声を紹介していきますので、移住するかどうかの参考にしてみてくださいね。
- 宴会文化があり、飲み会が頻繁に行われる。
- 宇検村に移住して、人間関係のストレスが減った。
- 生活費は都会ほどかからないが、行事にお金がかかる。
- 地元の人たちに見守られながら人間として成長できる。
「地域と密接に関わることによって、人間関係のストレスが減った」という声が聞かれました。行事が頻繁に開催されたり地元の方が見守ってくれたりするからこそ、お互いに深く知り合う機会が多く、結果的に人間関係のストレスが減るのかもしれませんね。
▲宇検村では住民が一体となって行事を開催する。
宇検村役場の坂井さんによると、移住者の方には起業や自給自足の生活など、やりたいことを形にしている人もいらっしゃるそうです。温かな地元の人たちに見守られながら、自分のやりたいことに挑戦できるのは素敵な環境ではないでしょうか。
宇検村への移住には「奄美大島フリー滞在プログラム」を活用しよう
「宇検村への移住に興味がある!」と少しでも思う方には、「奄美大島フリー滞在プログラム」を活用することをおすすめします。奄美大島フリー滞在プログラムは、移住希望者を支援するために用意された魅力的なメニューの中から、自分にとって興味があるメニューを選んで体験できる制度です。
実際に宇検村で体験できるメニューは以下の通りです。
- 先輩移住者と話そう
- 移住担当者から話を聞く(オンライン可)
- 集落を散策する
- 地域行事に参加する
- 先輩移住者に仕事の体験を聞く
- 黒糖焼酎の蔵元・工場見学
- 空き家見学
- 子育て施設見学
特に「移住担当者から話を聞く」メニューは、オンラインでも対応しているので、まずはお家から宇検村の情報を集めてみてはいかがでしょうか。その上で、宿泊施設に滞在しながら自身にとって興味のあるメニューを体験し、移住すべきかどうかの検討を重ねましょう。
宇検村の人・文化・土地に実際に触れられるからこそ、納得のいく決断ができるはずです。
宇検村への移住に関するお問い合わせ
担当課 | 企画観光課 |
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住所 | 〒894-3392 鹿児島県大島郡宇検村湯湾915 |
電話番号 | 0997-67-2218 |
対応時間 | 午前8時30分~午後5時15分(水曜のみ午後6時まで) |
公式サイト | https://www.uken.net/ |