福井県あわら市への移住ガイド:温泉と自然に囲まれた暮らしの魅力
この記事では、地方移住を検討している方に向けて「福井県あわら市」での暮らしについてご紹介します。
福井県の最北端に位置するあわら市は、のどかな田園に整然と宿が建ち並ぶ温泉街「あわら温泉」が有名なまちです。日帰り温泉や足湯を楽しめるスポットが多く点在することから、「暮らしのなかで温泉を手軽に楽しみたい」とお考えの方にもおすすめですよ。
また、「保育施設の待機児童ゼロ」「高校生まで医療費無料」といった子育て関連の魅力も豊富にあるため、子育て世帯の移住者も多くみられます。自然豊かな環境で手厚いサポートを受けながら、ゆとりを持って育児に臨めるでしょう。
今回はあわら市役所の創造戦略部市民協働課・移住空き家対策グループの阪本さんにお話を伺いながら、あわら市での暮らしや移住に関するお役立ち情報をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
あわら市の暮らしを彩る4つの魅力:自然・温泉・食・子育て環境
海・山・川・湖の自然に恵まれた、水と緑あふれる「あわら市」。北部には日本海と北潟湖、東部にはハウスや果樹園が点在する広大な丘陵地、南西部には田園風景が広がっており、JR芦原温泉駅周辺と温泉街には住環境の整った市街地があります。
市内にはハピラインふくい線や北陸自動車道といった交通網が整備されているため、福井市や金沢市などの周辺都市へのアクセスは良好です。田舎ならではのゆったりとした日々を満喫しつつ、都市部の利便性も手軽に味わえます。
そんなあわら市での暮らしが向いているのは、以下のような方です。
- 自然や食に魅力がある土地への移住を検討している方
- 温泉好きな方
- 子育てしやすいまちを探している方
なぜ上記のような方におすすめなのか、ここからはあわら市での暮らしにおける主な特徴をご紹介します。
特徴1:北潟湖や花菖蒲園など、四季を感じる自然スポット
あわら市で暮らす魅力としてまず注目したいのが、自然を身近に感じられるスポットがたくさんあることです。
たとえば景勝地として大変人気のあるスポットとして、あわら市と加賀市にまたがる「北潟湖」が挙げられます。コイやフナ、ウナギなどの魚釣りや野鳥観察を楽しめるほか、サイクリングロードも整備されており、市民の憩いの場として親しまれています。
▲湖には全長175メートルの斜張橋「アイリスブリッジ」が架かっており、サイクリングロードのシンボルとなっています
北潟湖の湖畔には「花菖蒲園」もあり、見頃を迎える6月上旬からは300種20万本もの花菖蒲が優美に咲き誇ります。6月中旬には「花菖蒲まつり」が開催され、花菖蒲の株やあわら市の特産品などをお手頃価格で購入できますよ。
▲江戸・伊勢・肥後・外国系など多彩な花菖蒲が咲き誇り、湖畔を美しく彩ります
ほかに、頂上の展望台から日本海を一望できる「刈安山」や夕陽が美しい「波松海岸」、自然のなかでアートを楽しめる「金津創作の森美術館」なども人気です。多彩な自然に触れられるあわら市なら、日々の何気ない景色やリフレッシュしたい休日を素敵に楽しめるでしょう。
▲「金津創作の森美術館」では森全体がアート!緑のなかに13点のアートドキュメントが点在しているので、散策しながら見つけてみては?
特徴2:新鮮な農産物と海の幸を楽しめる豊かな食文化
自然豊かなあわら市では農業が盛んで、田園や丘陵地にてさまざまな農作物が育てられています。
特に「美味しい!」と評判なのが、四季折々のフルーツです。いちごやメロン、柿、梨といった多彩な種類のフルーツが収穫されており、品揃えの豊富な直売所「きららの丘」などでお手頃価格で購入できます。
▲農家直売の新鮮野菜・フルーツがずらりと揃う「きららの丘」
また、野菜の栽培も活発に行われています。あわら市内にて自給自足でまかなえるほど食材が充実しているため、災害など万が一の事態に対する安心感もあります。
▲あわら市の特産品のひとつである「越のルビー」は通常の大玉トマトに比べて糖度が高く、ビタミンCやリコピンが約2倍含まれています
あわら市のグルメは「何を食べても美味しい」と評判です。食べ物が決め手となって移住された方も多くいらっしゃいますよ。
特徴3:日常的に楽しめる「あわら温泉」の魅力
「あわら温泉」を手軽に満喫できることも、あわら市で暮らす大きな魅力です。温泉街には74本の源泉があり、旅館ごとに独自の泉源を所有していることから、旅館やホテルによってお湯の質や効能が異なります。
日帰りで楽しめるスポットも多く点在しているので、「疲れたからふらっと温泉に浸かってから帰ろう」といったぜいたくな楽しみ方も日常的に叶うでしょう。
▲温泉施設は閑静な田園に建ち並んでおり、静かな雰囲気のなかでゆったりと温泉を堪能できます
特徴4:待機児童ゼロと充実の支援制度で安心の子育て環境
あわら市には教育機関や医療施設が多く、子育てしやすい環境が整っています。
なかでも教育機関は保育施設~大学まで揃っており、市内に12ヶ所ある保育施設の待機児童はゼロ。移住後すぐに子どもを預けられるため、「仕事と育児を両立したい」とお考えの方にぴったりなまちです。
※参考:あわら市の待機児童数ゼロの一例
市内には多彩なプログラムが親子で楽しめる「子育て支援センター」があるほか、旧校を利用した遊び場などもあり、育児コミュニティで交流しやすい環境が整っています。
▲休校の吉崎小学校を活用した全天候型遊戯施設「あそぼっさ」は、教室や体育館に遊具やスポーツ用具、おもちゃが配置されている大人気の施設です
また、各種の妊娠・子育て支援が充実していることもあわら市における大きな魅力です。具体的な支援内容については以下をご確認ください。
不妊治療費助成事業 |
福井県の特定不妊治療または不妊検査・一般不妊治療費助成の対象となる治療を受けた方に治療にかかる費用を助成 ■特定不妊治療 ■不妊検査・一般不妊治療 |
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あわらっこ子ファーストバースデーお祝金 | 1歳の誕生日を迎える子どもに3万円のお祝い金を支給 |
子ども医療費助成 | 高校3年生(年度末で18歳)までの医療費を全額助成 |
あわら市の生活環境:気候から交通アクセスまで暮らしの基本情報
続いては、気候や病院、学校、交通など、あわら市での暮らしに関連するお役立ち情報をまとめました。
気候 | 1月:平均気温3.5°C 8月:平均気温26.2°C ※参考:気象庁ホームページ |
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人口 | 約26,435人(2024年7月1日時点) |
病院 | 病院:3ヶ所 診療所:11ヶ所 歯科診療所:9ヶ所 |
学校 | 認定こども園:12園 小学校:7校 中学校:2校 高等学校:1校 大学:公立1校・私立1校 |
文化・芸術 | 【主な寺院】 永宮寺・照厳寺・妙隆寺・本願寺吉崎別院(吉崎本願寺)・真宗大谷派吉崎別院・吉崎御坊・龍澤寺 【主な遺跡】 椚古墳・横山古墳群 【祭事・催事】 蓮如忌法要・あわら北潟湖畔花菖蒲まつり・あわらカップ カヌーポロ大会・あわら湯かけまつり・金津祭 など |
食べ物 | いちご・メロン・柿・梨・トマト など |
交通 | 【鉄道】 北陸新幹線「芦原温泉駅」 ハピラインふくい線「芦原温泉駅」 えちぜん鉄道三国芦原線「本荘駅」「番田駅」「あわら湯のまち駅」 【バス】 路線バス・京福バス・北鉄加賀バス・高速バス 【高速道路】 北陸自動車道「金津IC」 |
娯楽 | 有名スポット:北潟湖・あわら温泉・道の駅「蓮如の里あわら」・金津創作の森美術館 など |
近隣都市 | 坂井市 石川県加賀市 |
あわら市は年間を通して過ごしやすい気候ですが、冬には雪が降る日も多い点に注意しましょう。ただし、県内においては積雪が少なめのエリアです。
市内にはコンビニやスーパー、ドラッグストア、ホームセンターといった施設が充実しており、食料品や日用品の買い物に困ることはありません。大型ショッピング施設のある福井市や小松市にも車で30分ほどでアクセスできるため、家電や家具、ファッション用品などの買い物も手軽に楽しめます。
なお、東京や大阪、名古屋といった主要都市からは電車で2時間程度でアクセス可能です。具体的な交通アクセスについては以下をご確認ください。
東京から | 【車の場合:約7時間】 東名・名神・米原J.C.T経由、北陸自動車道金津IC下車 【鉄道の場合:約3時間】 北陸新幹線で芦原温泉駅下車 【飛行機の場合:約2時間】 羽田空港から小松空港でバスに乗り換え、小松駅から普通電車で芦原温泉駅下車 |
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大阪から | 【車の場合:約4時間】 名神・米原J.C.T経由、北陸自動車道金津IC下車 【鉄道の場合:約2時間】 北陸本線(特急)で敦賀乗り換え・北陸新幹線で芦原温泉駅下車 |
名古屋から | 【車の場合:約3時間】 名神・米原J.C.T経由、金津IC下車 【鉄道の場合:約2時間】 北陸本線(特急)で敦賀乗り換え・北陸新幹線で芦原温泉駅下車 |
※縁結び大学独自調べ(2024年11月)
あわら市における交通手段としては鉄道やバス、予約制の乗合タクシーなどもありますが、車があるほうが便利です。もしも車を所有していない場合は、移住を機にマイカーを取得することを検討するとよいでしょう。
なお、あわら市では「蓮如忌法要」や「花菖蒲まつり」、「あわら湯かけまつり」といった地域の祭事が盛んに行われており、イベントを通じて地元の方との交流を深められますよ。「地域に溶け込めるか心配」と不安を感じている方にもおすすめのまちです。
▲浄土真宗中興の祖・蓮如上人が北陸での布教の中心拠点に選んだとされる「吉崎御坊跡」では、例年4月下旬から5月上旬にかけて「蓮如忌法要」が盛大に開かれます
仕事事情:豊富な求人と創業・就農支援で広がる就業機会
大手の求人サイトであわら市における「正社員の求人数」を検索してみると、約1,200件がヒットしました。車で30分圏内の福井市や坂井市なども含めると5,000件以上の求人情報が公開されており、ジャンルを限定しなければ仕事を見つけやすい印象です。
参考:求人情報の一例(あわら市内)
参考:求人情報の一例(あわら市から10km圏内)
なお、あわら市では創業支援や就農支援を行っているため、移住を機にビジネスを立ち上げたり、農業にチャレンジするのもよいでしょう。具体的な支援内容については以下をご確認ください。
- スモール・ビジネス支援事業補助金:創業者に対して、創業時に要する経費の一部を支援
- 商業エリア空き店舗・空き家改修事業補助金:JR芦原温泉駅前やあわら温泉街の商業エリアにある補助対象建築物において開業する方を対象に、改修費用の一部を補助
- 新規就農者支援事業:就農時の年齢が50歳以上60歳未満の認定新規就農者を対象に、月額5万円~15万円の奨励金を交付 など
あわら市には農業を始めるための学校「ふくい園芸カレッジ」があり、初心者の方でもスムーズに就農を目指せます!
ちなみに、あわら市で勤務する正社員の世帯年収相場は約560万円で、全国平均の約500万円と比較すると高めの水準です。好待遇の仕事をお探しの方は、相場も参考にしながら求人をチェックしてみてください。
※参考:年収相場の一例
住まい探し:賃貸・売買情報と充実の住宅支援制度
大手の賃貸情報サイトであわら市の賃貸物件を検索したところ、70件程度がヒットしました。家賃相場は、ワンルーム・1K・1DKの場合は約4.8万円、1LDK・2K・2DKの場合は約5.1万円です。
※参考:あわら市における賃貸物件の一例
「空き家バンク」にもあわら市の物件情報が豊富に掲載されているため、ぜひチェックしてみるとよいでしょう。賃貸物件も数件程度ありますが、売買物件のほうが多くの選択肢があります。
なお、あわら市では以下の住宅支援を行っているので、以下で概要をチェックしてみてください。
- 空き家取得等支援補助金:空き家の取得やリフォームに関する費用を対象に、最大200万円を補助
- 木造耐震診断助成:木造住宅の耐震診断を行う方を対象に、耐震診断と補強プラン作成を申請者の自己負担なしで対応
- 木造耐震改修助成:木造住宅の耐震改修を行う方を対象に、上限180万円を助成 など
あわら市移住者の声:温泉と自然、子育て環境の良さを実感
ここでは、実際にあわら市へ移住した方の体験談をご紹介します。
- 地元住民が利用しやすい温泉スポットが多く、手軽に温泉を楽しめてうれしい
- 自然や地域の伝統が大切に守られており、ゆったりとした落ち着いた雰囲気が心地良い
- 子ども関連の助成制度や遊び場が充実しているので、子育てのしやすさを実感している
あわら市は自然や温泉、食べ物、祭事などに特色があり、田舎ならではの新鮮な日々を楽しんでいる方が多い印象です。また、子育て環境が整備されている点についても満足の意見が多くみられました。
そのため、あわら市は自然や食、子育て支援に魅力のある土地でのんびりと暮らしたい方におすすめのまちです。
あわら市への移住ステップ
あわら市への移住に興味をお持ちの方は、ぜひ以下のステップを参考に計画を立ててみてください。
ステップ1:移住について具体的に相談&現地に足を運んでみる
まずは、あわら市への移住について具体的に相談してみましょう。あわら市役所市民協働課が実施しているオンライン移住相談に申し込むのがおすすめです。
話を聞いてあわら市への移住に対する気持ちが強まったら、一度現地に足を運んでみてください。可能であれば温泉施設等に宿泊しながらまちを散策してみると、リアルな暮らしをイメージしやすくなります。
ステップ2:移住の際に利用できそうな支援制度をチェック
あわら市への移住を本格的にお考えの方は、移住に関する支援制度もチェックしておきましょう。主な制度は以下の通りです。
移住促進支援金
県外からあわら市に移住する若者世帯と子育て世帯に対し、移住にかかる費用を支援する制度
- 若者単身者:10万円
- 若者世帯:15万円
- 子育て世帯:30万円
移住支援金
東京圏からあわら市へ移住し、マッチングサイトを活用して就職した移住者を対象に、支援金を支給する制度
- 単身:60万円
- 世帯:100万円(子ども一人あたり加算100万円)
あわら市への移住に関するお問い合わせ
担当課 | あわら市役所 創造戦略部市民協働課 |
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住所 | 〒919-0692 福井県あわら市市姫三丁目1番1号 |
電話番号 | 0776-73-8003 |
対応時間 | 平日8:30~17:15 |
公式サイト | https://www.city.awara.lg.jp/mokuteki/life/ijyuuteijyuu1/p011139.html |