行橋市移住のすすめ:充実した教育環境と便利な立地が魅力の街
この記事では、地方移住を検討している方に向けて「福岡県行橋市(ゆくはしし)」を紹介します。
福岡県の北東部に位置する行橋市は、古くから交通の要所として栄え、現在は北九州市のベッドタウンとしても人気を集めているまちです。都市機能がそろっていて日常生活に不自由しない便利さがありながら、四季折々の豊かな自然を楽しむこともできます。
子どもの教育に力を入れていて、ICT環境や特色あるカリキュラムが整備されているため、子育て世帯の方には特におすすめ。また、九州内をはじめとする全国各地への交通アクセスが良い点も魅力です。
ここでは、そんな行橋市の暮らしの特徴や仕事・住まい情報など、移住を検討するために役立つ情報をたっぷりとお届けします。
行橋市での暮らしを彩る3つの魅力:自然、教育、利便性
地方移住を検討している方の中でも、特に次のような方には行橋市がおすすめです。
- 自然豊かな環境で暮らしつつ、日常生活の利便性も求める方
- 子どもに自然体験や地域交流など、多様な経験をさせたいと考える方
- 少人数制で個別指導が充実した学校環境を子どもに与えたい方
- 他都市へのアクセスが良く、通勤やレジャーに便利な場所を希望する方
以下では、これらの方々に行橋市が適している理由を、まちの特徴と合わせて詳しく説明していきます。
特徴1:都市機能と豊かな自然が調和する快適な生活環境
行橋市は古くから、陸上・海上交通の要衝として栄えてきたまちです。現在では、隣接する北九州市のベッドタウンとしても人気を集めています。
そんな行橋市の市街地には、大型ショッピングセンターや飲食店、商店、病院などが立ち並び、日常生活に必要な施設が充実しており、利便性が抜群です。
その一方で、市の東側は海(周防灘)に面し、市内には3本の川が流れるなど、自然も豊かです。市内中心部を流れる「今川」の河畔は遊歩道として整備され、日々の通勤や通学ルートとして、また散策・デートスポットとして市民に親しまれています。
春には川沿いの桜並木が美しく咲き誇ります。都心部の桜の名所では、満開の時期は人で混雑することが多いですが、行橋市では比較的ゆったりと桜を楽しむことができます。
また海水浴場やオートキャンプ場などもあり、自然の中でのアクティビティが楽しめます。海に面した「行橋総合公園」には芝生広場やバーベキュー場もあり、家族連れにも人気があります。
行橋市は、都市機能と自然環境の両方を兼ね備えた、暮らしにも遊びにもバランスの取れたまちです。
特徴2:ICT活用と体験学習を重視した先進的な教育環境
移住を検討するにあたっては、子どもの教育環境を重視したいという子育て世帯の方も多いでしょう。
行橋市では、子どもが学び育つ環境をとても大切に考えています。
小・中学校は、電子黒板や1人1台のタブレットといったICT(情報通信技術)環境を整備済みです。行橋市は2019年までに全校導入を完了しており、その先進的な取り組みが注目されています。
ICT環境の導入により、「楽しく分かりやすい授業づくり」や「教職員の業務効率化による生徒との向き合う時間の増加」といった具体的な効果が生まれています。
また、小学校教育では、特に「蓑島小学校」にて特色ある教育を行っています。主なカリキュラムの内容を紹介します。
▼自然とふるさとに親しむ体験
- 遠足では、地域の方と一緒に近くの海で、行橋市特産「まて貝」掘り
- 行橋市でとれる「豊前海一粒かき」のかき打ち体験・かき見学会
- 島を一周する、簑島縦断持久走大会
- 運動会では、高学年が「船べりたたき」という演奏、低学年がその音に合わせて踊る
▲海の近い行橋市ならではの「まて貝ほり遠足」
▲カキの殻を割って身を取り出す「かき打ち」も、他ではなかなかできない体験
▲持久走大会には地域の人々も応援にかけつけ、温かく見守る
▲演奏と踊りの息が合った「船べりたたき」は、運動会のラストを飾るプログラム
▼SDGsを実践する活動
- 地域の中学生と一緒に、海辺の清掃活動
▲自分たちの海を守るために、一生懸命清掃活動に励みます
▼地域の方との交流
- 講師の方を招いて木工作品作り体験
- 地域の方に教わってグランドゴルフ体験
▲木工教室は毎年行われ、高学年になるにつれて完成度の高い作品を作れるようになっていく
▲老若男女、一緒に楽しめるグランドゴルフ
行橋市は「蓑島小学校」を「小規模特認校」に指定し、特別に行橋市内全域から児童が通学できる制度を整えています。
小学校生活を通して地域の特色を活かしたさまざまな体験をしたり、地域の方達と触れ合う機会を多く持ったりすることは、子どもたちの将来の人生の基盤となる貴重な経験となります。少人数制の学校ならではの、1人ひとりに目の行き届いた教育体制も、子育て世帯にとっては大きな魅力となるでしょう。
特徴3:各地へのアクセス良好。通勤にもお出かけにも便利
交通の利便性も、行橋市の大きな魅力のひとつです。
鉄道では、市の中心となる「JR行橋駅」を起点に、福岡市方面にも大分県方面にも快適にアクセスできます。自動車でも、国道10号や201号に加え、2014年に開通した東九州自動車道の行橋IC、今川スマートICなどが利用できます。
これらの交通網を利用すれば、隣接する北九州市には電車(特急)で15分、車で40分でアクセス可能です。通勤や通学、ショッピングなど、日常的な用事でも気軽に足を運べる範囲にあります。
九州最大の都市である福岡市までは、車でも電車でも約1時間で到着します。また温泉観光地として有名な大分県別府市までも同じく1時間ほどで行けるので、週末にドライブや小旅行を楽しむのもおすすめです。
さらに、北九州空港までは車で30分です。北九州空港からは東京・羽田便が運航しているので、都心から移住した方にとっては、家族や友人に会うなどの用事で行き来しやすいというメリットがあります。
このような利便性の高さがありながら、地価が比較的安いというのも行橋市の大きな魅力です。福岡市の都心部・小倉北区と比べた住宅地平均地価は、下記のとおりおよそ2分の1となっています。
行橋市 | 33,700円/㎡ |
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小倉北区 | 65,300円/㎡ |
参照:平成30年地価公示の概要
大都市である福岡市や北九州市で働きつつ、自然豊かでのんびり暮らせる行橋市に住まいを構えるという、メリハリの効いたライフスタイルも魅力的な選択肢となるでしょう。
行橋市の暮らしを支える基本情報:気候、医療、教育施設など
ここでは、移住を検討するにあたって重要となる、行橋市の暮らしに関する情報をお届けします。
気候 | 最高平均気温(8月):27.3度 最低平均気温(1月):5.3度 ※参考:気象庁ホームページ |
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人口 | 人口:72,636人 世帯数:33,846世帯 (令和4年10月時点) |
近隣都市 | 北九州市(小倉南区)、京都郡苅田町、みやこ町、築上郡築上町 |
市内交通 | ・鉄道:JR九州、平成筑豊鉄道 ・バス:太陽交通 |
大都市へのアクセス | ・福岡市へ 車または電車で約1時間半 ・大阪へ 電車と新幹線で約3時間 |
病院 | 病院6、診療所59、歯科44 |
学校 | 専門学校1、高校2、中学校6、小学校11、保育施設19 |
名所・史跡 | 馬ヶ岳城跡、旧百三十銀行行橋支店、片山牡丹苑、守田蓑洲旧居、御所ヶ谷神籠石、掩体壕 |
イベント | 菜の花まつり、桜スマイルフェスタ、今井祇園祭、行橋夏まつり"こすもっぺ" |
行橋市は比較的温暖で、年間を通して晴天の日が多いのが特徴です。ただし、冬場には年に数回程度、積雪があることもあります。
市内は基本的に車社会です。市街地には商業施設などが多数集まっていますが、それ以外の場所での生活や外出には、車があるとより便利に過ごせます。
医療機関の充実度も、暮らしには重要な要素です。行橋市には総合病院のほか、全国的に数が減少している産婦人科や小児科が複数あります。また、救急指定病院や休日・夜間急患センターも設置されており、医療面での安心感があります。
歴史の古いまちである行橋市には、数々の名所や史跡があります。10世紀に築城されたと伝えられる「馬ヶ岳城」跡や、福岡県内最古の銀行であり現在は市民ギャラリーとして利用されている「旧百三十銀行行橋支店」などはその一例です。歴史愛好家にとっては、まち歩きや週末のお出かけが楽しみになるでしょう。
四季折々の豊かな自然が楽しめるところも行橋市の大きな魅力です。特に春には、美しい風景を愛でるイベントが2つあります。
1つは、1,000万本もの菜の花が田んぼ一面に咲き誇る「菜の花まつり」です。菜の花を用いた「菜種油」は市の特産品で、その油で揚げたコロッケなども販売される、地域色豊かなイベントとなっています。
もう1つは、今川の河川敷で行われる「桜スマイルフェスタ」です。
地元グルメや雑貨ブースの出店、夜の桜ライトアップショーなど、さまざまな趣向を凝らして今川河川敷の桜並木を演出する、行橋市の春の風物詩となっています。
▲「桜スマイルフェスタ」では、ライトアップした幻想的な桜が眺められる
仕事情報:製造業が盛んで就農支援も充実、多様な就業機会
大手求人サイトで行橋市の正社員情報を検索すると、1,000件以上がヒットしました(2024年11月時点)。
行橋市には半導体大手「ローム」系列の「ローム・アポロ株式会社」の工場が立地しているため生産・製造系の仕事が多く見つかります。また、市内に複数ある複合型商業施設も勤務先として人気があります。
行橋市は農業や漁業も盛んです。農業では、稲作に加え、麦、大豆、菜の花、イチゴ、イチジクなどさまざまな作物が栽培されています。
新規就農を目指す方向けに、支援金の交付や相談会、就農準備支援などのサポート制度が設けられています。興味のある方は、以下の情報をご確認ください。
※2022年12月時点の情報です。今後変更の可能性もあるため、詳細は直接お問い合わせください。
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住まい情報:豊富な物件数と手頃な価格帯で選択肢多数
大手住宅情報サイトで行橋市内の賃貸物件を検索すると、約270件がヒットしました(2022年12月時点)。これは、住まいを探す方にとって十分な選択肢があることを示しています。
行橋市の家賃相場は大まかに以下の通りです。
1R~2DK | 4~6.5万円 |
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2LDK~3LDK | 6~10万円 |
4K~ | 10万円~ |
分譲物件では、新築・中古あわせて同じく住宅情報サイトで100件以上が見つかります。さらに、空き家バンクでも10件ほどの物件が登録されています。
賃貸・分譲とも物件数が豊富なので、住む場所を探すのに苦労することはないでしょう。これは移住を考える上で重要な安心材料となります。
また、物件のあるエリアも多岐にわたっています。通勤に便利な場所を希望する方には市街地、農業や自然を楽しみたい方には郊外など、ライフスタイルに合ったエリアの住まいが見つけられそうです。特に人気の行橋駅周辺では、徒歩5分圏内に新築マンション、10~15分ほどのところに戸建ての並ぶ宅地などがあります。地価が比較的安いため、「駅近くのマンション」や「広い庭付きの一戸建て」など、都心では手が届きにくい物件も、ここでは現実的な選択肢になります。
行橋市移住者の声:自然と利便性のバランスが魅力
ここでは、実際に行橋市に移住した方々の体験談や感想をご紹介します。多くの方が、都市機能と自然環境のバランスが取れた暮らしやすさを実感されているようです。
- 駅周辺には、スーパー、飲食店、病院などの生活に必要な施設が充実しており、日常生活が非常に便利です。
- 福岡市まで電車で約1時間で行けるため、通勤・通学先や休日のお出かけ先の選択肢が豊富です。
- 山、海、川、田んぼなど、豊かな自然に囲まれており、住み心地が良く、子育てにも理想的な環境が整っています。
このように、行橋市は都市的な利便性と自然の豊かさを両立しています。日常生活の快適さと、子どもたちをのびのびと育てられる環境が、移住者の方々から高く評価されています。
行橋市移住支援:相談窓口や支援制度の活用ガイド
行橋市への移住を具体的に進める際には、福岡県が運営する移住相談窓口を利用するのがおすすめです。専門スタッフによる丁寧な対応が受けられます。
東京と福岡に設置されている「ふくおかよかとこ移住相談センター」では、仕事・住まい探しのサポートや相談会の開催など、福岡県への移住をさまざまな形でバックアップしています。具体的には、地域の情報提供や移住後の生活に関するアドバイスなども行っています。
所在地 | 電話番号 | |
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東京窓口 | 東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館8階(ふるさと回帰支援センター内) |
03-6273-4048 |
福岡窓口 | 福岡市中央区天神1-4-2 エルガーラオフィス12階(福岡県若者就職支援センター内) |
092-712-2325 |
また、オンライン窓口での移住相談も可能です。直接窓口に足を運ぶのが難しい方も、まずは気軽にオンラインで話を聞いてみてはいかがでしょうか。時間や場所の制約なく相談できるので便利です。
行橋市移住相談:市役所総合政策課へのアクセス方法
担当課 | 総合政策課 |
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住所 | 〒824-8601 福岡県行橋市中央一丁目1番1号 |
電話番号 | 0930-25-1111 |
対応時間 | 8時30分~17時00分 |
公式サイト | https://www.city.yukuhashi.fukuoka.jp/ |