【長井市への移住】住み心地はどう?暮らしの特徴・仕事・支援情報|縁結び大学
この記事では、地方への移住を検討している人に向けて、山形県長井市(ながいし)の特徴や生活情報をご紹介します。
長井市は市内に最上川が流れ、ダム湖や山など自然を満喫できるスポットが多彩です。自然が身近にありながら中心地にはお店が集まっており、交通網も発達していて暮らしやすいのが魅力。アクセス環境もよく、新幹線を使えば約3時間で東京に行けます。
さらに、就農支援が充実していて、生ゴミを堆肥にして農地に活用する取り組みも活発に行われているため、有機農業に興味がある人も要チェックの移住先です。
2023年には新たに子育てのための複合施設もオープンし、長井市はさらに暮らしやすくなる見通しです。そのようなホットな長井市の移住情報を、長井市役所で働く牛澤さんにお話をうかがいながら解説していきます。
長井市で暮らす魅力は?4つの特徴を解説!
長井市は、自然も生活の便利さもあり、のびのびと子育てがしやすいまちです。さらに、農業が盛んで就農支援も充実しているため、「移住後に農業に挑戦してみたい」と考えている人は注目の移住先ですよ。
そんな長井市への移住におすすめな人の特徴は、次の通りです。
- 春夏秋冬を通して自然を楽しみたい人
- 自然に囲まれて便利に暮らしたい人
- 屋内遊技場がある新しい施設で子どもを思いっきり遊ばせてあげたい人
- 移住後は農業や有機農業に挑戦したい人
それでは、なぜこのような方におすすめなのか、その理由となる特徴を解説していきます。
特徴1:一年中自然を楽しめる!特に水に関連したスポットが多彩
長井市は、自然を堪能できるスポットが多く、一年を通してさまざまな魅力に触れられます。特に、水に関連したスポットが多いのが特徴なので、さっそく紹介していきますね。
まずご紹介したいのは「長井ダム」。長井ダムはダム湖であり、さまざまな水上アクティビティに挑戦できます。例えば、陸だけでなく水上も走る水陸両用のバスツアーに参加して、水面に映る緑を楽しんでみてはいかがでしょうか。湖に入る際の水しぶきは迫力満点で、特に夏場は涼も感じられますよ。
その他にも、遊覧船に乗って紅葉で色づいた湖を眺めたり、SUPや水上自転車も楽しんだりできます。
そして、長井市には一級河川である最上川が流れています。最上川の美しい景色に出合える「フットパスルート」を歩けば、極上の癒しにつながるはず。ぜひ川のせせらぎに耳をすませながら歩いてみてはいかがでしょうか。
ウォーキングにおすすめな季節は春です。ルート沿いには桜を観賞できる場所がいくつもあり、穏やかな日差しの中で春を感じられますよ。
そして長井市ではダム湖や川だけでなく、山も満喫できます。「やまがた百名山」のひとつである「熊野山」は、初心者にも絶好の登山スポット。特に田植えの時期に山に登ると、田んぼの水に景色が反射する様子が見られ、とても美しいです。
冬は「道照寺平スキー場」で、スキーやスノボなどのウィンタースポーツにもチャレンジできます。市街地から約10分と近く、気軽に出かけられるのもうれしいところ。初心者向けのコースから上級者向けのコースがあり、自身のレベルに合わせてコースを選択できますよ。
このように、長井市は一年を通じてさまざまな自然の魅力を堪能できるまちです。
特徴2:コンパクトなまちで便利に暮らせる!主要都市へのアクセスも◎
長井市は、自然を身近に感じながらも便利に暮らせるのが大きな魅力です。
中心地にはスーパーやドラッグストア、ホームセンターなどがあり、生活に必要なものを一通りそろえることが可能。市内は非常にコンパクトで、端から端まで20分ほどで行けるので、用事を済ませるのにも時間がかかりません。
まちがコンパクトなのに加え、市営バスの路線が隅々まで巡らされているので、移動にも便利。車の運転ができない人も、行きたい場所へ行きやすいです。
なんと、バスの定期券は1か月あたり1,000円!子どもが習い事や図書館に行ったりするときにも非常にありがたいですよね。とはいえ、市内の主な交通手段は車となるため、移住の際はマイカーを購入することをおすすめします。車を所有している方が便利に生活できるでしょう。
長井市は市内がコンパクトで暮らしやすいだけでなく、さまざまな都市へのアクセスも良好です。例えば、東京までは山形新幹線を利用すれば約3時間で行けます。また、仙台市へは高速道路経由で約2時間です。
さらに、県庁所在地である山形市へは約1時間、置賜地方最大の都市である米沢市へは約40分でアクセスできますよ。
そのため休日は、日帰りでも泊まりがけでもさまざまな場所へ出かけやすいです。アクセス環境がよく、故郷への帰省がしやすいのも、移住する上では大きなメリットですよね。
このように、長井市は主要都市へのアクセス環境がよく、便利に暮らせるまちです。
特徴3:2023年に子育て施設ができ、さらに子育てしやすいまちに
▲2023年にオープンする複合施設「くるんと」の外観
長井市は子育て世帯が暮らしやすいまちです。
高校生までは医療費が無料なので、子どもが病気やけがをした際にもお金の心配をせず病院に行けます。さらに、市内には「つつじ公園」や「あやめ公園」などがあり、子どもを自然に触れさせながらのびのびと子育てできますよ。
それだけでも子育て世帯にはありがたいですが、なんと2023年に子育て世代活動支援センターと図書館が一緒になった複合施設「くるんと」がオープンします!
「くるんと」には屋内遊戯スペースがあるので、雨の日や冬でも子どもを思いっきり遊ばせてあげられます。子どもを一時的に預かってもらうこともでき、その間に用事を済ませられるのもありがたいですよね。
▲複合施設「くるんと」の屋内遊戯スペースの様子
カフェや図書館も併設されているので、保護者も息抜きできる癒しスポットになるのではないでしょうか。
このように、長井市は子育てのための施設がオープンし、さらに子育てがしやすくなっているまちです。
特徴4:新規就農支援が手厚い!農業に挑戦しやすいまち
長井市は「移住後に就農したい!」と考えている人におすすめの移住先です。
長井市はトマトや果物だけでなく、「花作だいこん」や「行者菜」「薄皮丸なす」といった伝統野菜の栽培に取り組む農家の方もおり、農業が盛んです。就農を考えている方への農業研修も充実しており、農家の方から直接指導してもらえますよ。
さらに、以下のような新規就農のための支援制度が充実しています。※詳細は必ずご確認ください。
▼新規就農のための支援制度
概要 | |
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移住支援補助金 | 農業研修と新規就農する移住者は、40万円の補助金を受け取れる。(夫婦で移住の場合は50万円) |
研修支援補助金 | 市内で農業研修を受ける移住者は、生活支援として月に5万円(年間60万円)を最長で2年間受け取れる。 |
機械施設整備補助金 | 機械施設導入のための経費を補助してもらえる。 |
農地等賃貸支援補助金 | 農地賃貸料の2分の1(年間の限度額30万円)を3年間補助してもらえる。 |
家賃支援補助金 | 移住者は、賃貸住宅家賃の2分の1か、月額3万円のいずれか低い額を3年間助成してもらえる。 |
就農のために研修を受けたり準備をしたりする期間は、どうしても収入が不安定になります。その点に不安を感じて、移住と就農をためらっている人もいるかもしれません。しかし、研修期間には1年間に60万円もの生活支援を受けることができるなど、充実した支援により不安も和らぐことと思います。
長井市での新規就農に少しでも興味を持ったら、まずは気軽に農業体験をしてみましょう。体験料は無料で、野菜や果物栽培、稲作、有機農業などの体験ができますよ。体験期間は日帰りから3泊4日ほどです。
ちなみに、長井市は生ゴミを堆肥にして農地に活用し、循環形社会の形成を目指す「レインボープラン」を推進しています。サステナブルなライフスタイルを築きたい人や、有機農業に挑戦したい人にももってこいの移住先です。
長井市での暮らしに役立つ情報
長井市へ移住する魅力を存分に知っていただいたところで、次に長井市へ移住した後の生活に役立つ情報を紹介いたします。まずは以下の表をご覧ください。
気候 |
1月:平均気温-0.9度 |
---|---|
人口 | 24,499人(2024年9月末現在) |
病院 | 病院・クリニック14か所 |
学校 | 市立小学校:6校、市立中学校:2校、県立高校:2校、短大:1校 |
食べ物 | 馬肉、蕎麦、みそ餅、寺泉トマト、伊佐沢の小玉スイカ、薄皮丸なす、花作大根、馬のかみしめ、行者菜、地酒 |
イベント | 黒獅子まつり、白つつじまつり、あやめまつり、置賜さくら回廊、ながい水まつり、雪灯り回廊まつり |
特産品 | 長井紬、けん玉、成島焼和久井窯 |
交通 | 【鉄道】 フラワー長井線:今泉駅、時庭駅、南長井駅、長井駅、あやめ公園駅、羽前成田駅、白兎駅 JR米坂線:今泉駅 【バス】 山交バス、長井市営バス 【道路】 国道113号、国道287号 |
近隣都市 | 南陽市、西置賜郡白鷹町、飯豊町、小国町、東置賜郡川西町、西村山郡朝日町 |
この表を見ると「雪が多いのは大変なのでは?」と不安を感じる人もいるかもしれません。しかし、雪が積もった日は除雪車がしっかりと除雪してくれるため、通勤ができなくなるような心配は少ないでしょう。消雪設備がついた賃貸住宅もたくさんあるので、雪の心配を減らしたいのであればそのような物件を探してみることをおすすめします。
さらに、長井市は競技用けん玉の生産量が日本一のまちです。市内には「けん玉ひろばSpike(スパイク)」があり、老若男女がけん玉を通して交流しています。
ちなみにSpikeの三代目管理人は地域おこし協力隊のアメリカ出身の方だそう。けん玉が多くの人をつなぐ架け橋になっていることがわかりますね。
▲けん玉ひろばSpike(スパイク)の前で撮影された写真。けん玉が多くの人に親しまれている。
また、長井市にはおいしい食べ物がたくさんあります。長井市役所で働く牛澤さんのおすすめは、馬肉チャーシューのラーメンと薄皮丸なすの漬物!長井市ならではの伝統野菜を地産地消で味わえるのもうれしいポイントですよね。
そして、長井市では多くのイベントが開催されています。中でも「ながい黒獅子まつり」は、長井市内にある十数社の神社の黒獅子が舞い踊る姿が見られ、多くの観光客が訪れます。お祭りからまちの様子もわかるので、移住のファーストステップとして訪れてみてもいいですね。
▲「ながい黒獅子まつり」で黒獅子が舞う姿
仕事:条件を限定しなければ求人あり!米沢市や山形市へ通勤する人も
大手求人サイトで長井市の正社員情報を探したところ約1,100件の求人が見つかりました。
※参考:求人情報の一例
製造や事務、仕分けなどの求人があり、職種や業種を限定しなければ仕事を見つけられそうです。長井市役所の牛澤さんによると、車で40分ほどの米沢市や車で1時間ほどの山形市で働く人もいるのだとか。
大手求人サイトでそれぞれの都市の求人を探してみたところ、以下の情報が見つかりました。
通勤時間は少し長めになってしまいますが、その分多くの選択肢があることがわかりますね。
長井市の求人を探す際は、「PARASUKU」という求人サイトを利用してみることをおすすめします。主にパラレルワーカーを対象に求人を紹介しており、新しい働き方を探している人にもぴったりです。長井市で働く人たちのインタビュー記事も掲載されており、仕事を選ぶうえでの参考になるでしょう。
住まい:賃貸の選択肢が豊富。支援制度も手厚い
物件情報サイトで長井市の物件を探したところ、以下の情報が見つかりました。
賃貸 | 約40件 |
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戸建て(売買) | 4件 |
※参考:賃貸情報の一例
※参考:戸建て(売買)の一例
賃貸の選択肢は豊富にあることがわかりますね。長井市役所の牛澤さんによると、家賃は山形県内の人口が多い都市とそれほど変わらないそう。そして、一戸建ての賃貸や中古物件はなかなか見つかりにくいのだそうです。
そこで活用を検討したいのは、空き家バンクです。賃貸物件や売買物件も見つけられるので、物件探しの際は必ず情報をチェックしてみましょう。2階建ての木造建築が150万円ほどで売られていることもあり、かなりお得に物件を取得できるかもしれません。
また長井市に住めば、以下のような住まいに関する支援制度を活用できます。※詳細条件などは必ずご確認ください。
▼長井市の住まいに関する支援制度
概要 | |
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定住促進補助金 | 長井市内の土地を購入し、新築または建売住宅を購入する人は購入費の一部を補助してもらえる。(例:中学生以下の子どもを養育している市外在住転入者は100万円がもらえる。) ※令和4年度長井市定住促進補助金の例 |
住宅新築・増改築補助金 | 長井市内の建設会社などに発注して長井市内の住宅の新築や増改築をする場合、工事費の一部を補助してもらえる。補助金額は45万円。 |
長井市住宅リフォーム補助金 | 長井市内に本社のある建設業者などに発注して、住宅のリフォーム(増改築含む)をする場合、工事費の一部を補助してもらえる。移住世帯であれば最大で30万円の補助金が受け取れる。 |
ふるさと山形移住・定住促進事業家賃補助金 | 山形県外から移住した人が賃貸住宅に入居した場合などに、家賃の一部補助が受けられる。上限は月額1万円で、最大で24か月間補助してもらえる。 |
長井市へ移住すれば、賃貸に住んでも新築を建築しても建売住宅を購入しても、補助金を受け取れることがわかりますね。移住者であれば多めに補助金を受け取れるケースが多く、比較的お金も貯まりやすいでしょう。また、移住後はなにかとお金が必要になる機会が多いので、住宅コストを下げられるのはありがたいですよね。
長井市へ移住した人の声:地元の人が優しい
ここで長井市へ実際に移住した人の声を紹介していきます。
- 地元の人は、体調が悪いときにはお世話してくれたり、野菜を分けてくれたり、気にかけてくれる。
- 移住してきたときには心細い思いをしたが、地元の人が話しかけてくれた。地元の人は移住者に対してウェルカムな雰囲気なので、地域に溶け込みやすい。
- 仕事に追われるだけの日々ではなく、生活も充実させてゆっくりと暮らせている。
- 有機農業の取り組みに感動して移住を決断した。
「地元の人が優しく、地域に溶け込みやすい」という声が聞かれました。地元の方々と一緒に住居をリフォームしたり、木こりの仕事などを手伝ったりすることもあるそうで、築いた関係が大きな財産になっているそうですよ。
長井市へ移住するための2ステップ
最後に長井市へ移住するための方法を、ステップ形式で詳しく説明していきます。
ステップ1:長井市の定住促進住宅で暮らしを体験してみよう
▲定住促進住宅の外観
「長井市へ移住してみたい」と思ったら、定住促進住宅へ滞在して長井市の生活に触れてみましょう。利用料金はなんと無料で、原則2泊3日までの滞在になります。
滞在中は移住コンシュルジュと面談ができるのもうれしいポイントです。移住の疑問点や不安点、支援制度など、知りたいことをなんでもコンシュルジュに聞いてみましょう。
移住コンシュルジュからお話を聞いたり、生活に密着した施設を実際に見てみたりすることで、移住後の生活を具体的に思い浮かべられます。就農希望であれば、滞在中に農業体験もできますよ。
それらの体験を通して、長井市へ移住すべきかどうかの判断を慎重に下しましょう。
ステップ2:移住の決断ができたら支援制度をチェック
長井市へ移住する決断ができたのであれば、移住に関する支援制度を確認することを忘れずに。少しでも移住に関するコストを減らして、移住後の暮らしを豊かに過ごしましょう。※詳細条件などは必ずご確認ください。
▼長井市への移住に役立つ支援制度
概要 | |
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山形県移住支援金 | 東京圏に在住・通勤していた人は、以下の支援金が受け取れる。 世帯:100万円 単身:60万円 |
参考:山形県公式サイト「山形県移住支援事業(移住支援金)について」より
長井市への移住に関するお問い合わせ
担当課 | 長井市地域づくり推進課 |
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住所 | 〒993-8601 山形県長井市栄町1番1号 |
電話番号 | 0238-82-8005 |
窓口受付時間 | 月曜日から金曜日(祝日及び12月29日〜1月3日を除く) 8時30分〜17時15分 |
公式サイト | https://www.city.nagai.yamagata.jp/furusato/ |