山形県南陽市での移住はどう?暮らし・仕事・住居・支援内容を解説|縁結び大学

この記事では、地方への移住を検討している人に向けて、山形県南陽市(なんようし)の特徴や生活情報をご紹介します。

南陽市には山形新幹線が走り、まちの中心部を囲むように鉄道やバスの路線が引かれています。市内も市外に出るのもアクセスしやすく、利便性が高い生活ができますよ。一方で自然を満喫できるスポットも多く、郊外都市らしい落ち着きも感じられます。

また、育児世帯への支援やサポートも充実しているため、お子さんがいるご家庭の移住にもおすすめです。利便性と自然が共存した町である南陽市で、新しい暮らしを始めてみませんか?

みらい戦略家企画調整係長加藤司さん

山形県南陽市の暮らし、4つの特徴

山形県南陽市の暮らしの特徴

南陽市は約3万人が生活する、利便性が高いまちです。生活しやすい機能が揃っているだけではなく、子どもへの支援制度も充実しているため、子育て世帯の移住にもおすすめです。

また、郊外移住の大きな魅力である自然環境も充実しており、四季折々の自然を身近に感じられます。新しい変化を受け入れてくれる、オープンな雰囲気もあります。

ここでは、南陽市の暮らしの魅力や特徴をご紹介します。南陽市の魅力を知りながら、移住へのイメージを広げてみてくださいね。

特徴1:市内も市外へもアクセスが良好!利便性が高く住みやすい

南陽市を上から見下ろした航空写真
▲南陽市は生活のしやすさと自然の豊かさが共存している

南陽市には、山形新幹線が止まる赤湯駅があります。

新幹線を使えば南陽市から東京までは2時間半ほどで移動できるため、関東圏にも日帰りで行くことができます。

そして南陽市は、JRや高速バス・路線バスなどの公共交通機関も発達しています。市の中心部にはスーパーやドラッグストアなどが数多くあり、生活の利便性が高いことも特徴です。

近隣の市町村から買い物に来る人もいて、活気のあるエリアです。

特徴2:変化し続ける活発な市。新しい事業を受け入れてくれる雰囲気がある

南陽市は、移住を機に新しい事業やチャレンジを始めたい人におすすめです。移住者を温かく迎え入れてくれる雰囲気があり、実際に移住者が市内にピザ屋・美容室・ダンス教室などの施設をオープンしています。

今回お話を伺った移住担当の加藤さんによると「新しいチャレンジが多く行われており、まち自体が変わってきているのを感じている」のだとか。変化を肯定的に受け入れてくれる南陽市はまちに活気があり、閉鎖的な雰囲気は感じられないそうです。

特徴3:子育て支援が充実!小さな子どもと一緒でも移住しやすい

給食のぶどうを食べる笑顔の子ども
▲子どもがのびのびと育つ環境が整った南陽市。子育て世帯へのサポートも充実

南陽市は子育て支援が充実しており、2022年現在で待機児童ゼロを達成しています。子どもへの支援だけでなく保護者へのサポートも多くあり、子育て世帯が移住しやすい環境が整っているといえます。

以下に、南陽市の育児に関する代表的なサポートや支援をご紹介します。

名称 内容 詳細
子育て支援医療制度 0歳~中学3年生の医療費の自己負担額を助成してもらえる。医療機関の窓口で「子育て支援医療証」を提示すると保険適用分の医療費が無料。 HP
地域子育て支援センター 育児の相談・情報交換・研究会・講座などが実地されるコミュニティ施設。親子や保護者同士の交流の場として利用可能。 HP
ファミリーサポートセンター 子育てのサポートを求めている人と、サポートをしたい人をつなぐ施設。子どもの送迎や一時預かりなどに対応してもらえる。 HP
3人っ子ハッピーサポート事業 3人目以降の子どもの保育料や診療費などを助成してもらえる。 HP
放課後子供教室 放課後の学校施設を活用し、さまざまな体験活動を行ってもらえる。 HP
一時保育 一時的に育児が困難になった際に、子どもを預かってもらえる。 HP

※詳細な条件や内容はリンク先を参考にしてください。

南陽市では、ご紹介した内容以外にもさまざまな育児サポートを行っています。詳しくは下記のリンクをご覧ください。

公式URL:南陽市の助成・支援制度一覧

自然の中で学習する子どもたち
▲自然体験学習の様子

また子育て世帯に特に人気の施設が、中央花公園のドリームランドです。近隣市町からの来客も多い施設で、ローラーすべり台やボルダリングなど子どもが喜ぶアクティビティが充実しています。子どもの成長に応じてさまざまな遊び方ができる施設であるため、利用の機会も多いでしょう。

公式URL:ドリームランド

特徴4:四季折々の自然や気候が楽しめる。アウトドアレジャーも盛ん!

さくらんぼが木に実っている様子
▲四季による気候の変化が大きいエリアのため、果物をはじめとする農作物が美味しく育つ

南陽市は盆地(置賜盆地)の北部に位置しており、1年を通して四季の変化を大きく感じられます。季節の変化に沿って変わりゆく光景が楽しめるのはもちろん、果物や農産物が美味しく育ちます

ぶどうが実っている様子
▲ぶどうは南陽市の名産品の一つ。美味しさが濃縮された果実はワインの材料としても使われる

中でも果物(ぶどう・さくらんぼなど)の生産が盛んで、ワイナリーを開業するために移住してきた人もいるほどです。市内にはワイナリーが6つもあり、ワイン好きな人にとっても嬉しい環境だといえるでしょう。

また南陽市はアウトドアアクティビティが充実しています。パラグライダーやハングライダーなどのスカイスポーツを目的に、市外からも観光客が訪れます。

パラグライダーを楽しむ人の様子
▲豊かな自然の中でのパラグライダーは、何度でも楽しみたくなる爽快なレジャー

▼南陽市の恵まれた環境資源

・最上川旧河川
・吉野川
・織機川
・白鷹山(標高994m)
・大洞山(標高737.2m)
・高ツムジ山(標高693m)
温泉 ・赤湯元湯
・烏帽子の湯
・湯こっと
・あっこポッポ湯
・足湯さきわいの湯
・白竜湖

南陽市には温泉施設もあり、冬は雪を見ながらの露天風呂も楽しめます。

夜にライトアップされた露天風呂
▲市内には温泉施設も充実。

南陽市の暮らしに関する情報

子どもが学校でパソコンを使って学習する様子
▲市内には小学校から高等学校まで揃っている

ここでは、南陽市への移住を考えた場合に必要になる、生活に関する情報をご紹介します。まずは、南陽市の主な情報をまとめた表をご覧ください。

人口 約29,918人 ※住民基本台帳より
世帯数 約11,241世帯 ※住民基本台帳より
気候 ・1月:平均気温-0.9°C
・8月:平均気温24.3°C
※参考:気象庁ホームページ
病院 ・病院、クリニック:33か所
・歯科:14か所
学校 ・認定こども園:2園
・幼稚園:1園
・認可保育所:6所
・小規模保育施設:1所
・小学校:7校
・中学校:3校
・高等学校:1校
交通 ・鉄道路線
東日本旅客鉄道奥羽本線
山形鉄道フラワー長井線
・バス(高速バス)
東北急行バス「レインボー号」(山形~東京)
山交バス・新潟交通「Zao号」(山形~新潟)
山交バス・近鉄バス「アルカディア号」(山形~大阪・USJ)
・バス(路線バス)
山交バス(長井市役所~山形市役所)
北部地区バス(JR赤湯駅~小滝不動尊前)
西部地区バス(南陽病院~置賜病院)
中川地区バス(南陽病院~元中山公民館)
・高速道路
東北中央自動車道(高畠町~南陽PA~上山市)
新潟山形南部連絡道路(赤湯バイパス)
近隣都市 ・山形市
・上山市
・長井市
・東村山郡山辺町
・東置賜郡高畠町
・東置賜郡川西町
・西置賜郡白鷹町
名産品 ・ぶどう
・さくらんぼ
・りんご
・ラ・フランス
大都市へのアクセス 【車】
東京~福島大笹生IC(約4時間)
福島大笹生IC~南陽高畠IC(約40分)
新潟~南陽市(約2時間20分)
仙台~南陽市(約2時間)
【電車】
東京〜南陽市(山形新幹線で約2時間30分)
【飛行機】
東京(羽田)~山形空港(約1時間)
大阪(伊丹)~山形空港(約1時間20分)

南陽市の主要駅はJR赤湯駅で、中心部を取り囲むような形で鉄道路線が走ります。基本的には車社会でありながらも、手軽に市外や市内に出かけやすいインフラが整備されているといえるでしょう。
※縁結び大学独自調べ(2023年1月時点)

また南陽市は、ラーメンの消費量がとても多い地域でもあります。市内には約60軒ものラーメン屋があり、有名店には市外からも多くの方が訪れます。移住者の中には「ラーメンへの心意気が熱い地域だったのでここに決めた!」という人もいるほどです。

美味しそうなラーメンを箸で掬い上げる様子
▲南陽市といえばラーメン!市を挙げてラーメン文化をプッシュしている

「ラーメンを出前で取るのがおもてなし」という文化もあり、市としてラーメンカルチャーを押し出しています。グルメの観点ではワインや果物だけではなく、ラーメンが好きな人にもおすすめです。

さらに南陽市には、すべて木造の大型文化会館「シェルターなんようホール」という施設があり、「世界最大の木造コンサートホール」としてギネス登録※されています。(※1,400人の収容が可能)
シェルターなんようホール「施設案内」

定期的に有名アーティストが訪れており、公演によっては市民枠のチケットも確保されているため、芸術好きな人はぜひ活用してみてください。

公式URL:シェルターなんようホール

降雪時は民間サービスを活用できる

南陽市で積雪が多い季節は1月頃で、平均1mほどの雪が積もります。道路の多くは除雪されますが、私有地の除雪は自身で行う必要があります。積雪対策において2つの支援が受けられますよ。
※縁結び大学独自調べ(2022年12月時点)

雪下ろし費用の助成 年間最大24,000円を上限とし、雪下ろし費用の助成をしてもらえる。
除雪の支援 除雪が困難な世帯で、地域住民やボランティアの支援を利用できる。

それぞれの支援は、利用できる世帯や所得に制限が設けられているケースがあります。詳しい情報は、下記リンクを参考にしてください。

また民間の雪下ろし代行サービスや業者も多く、除雪が困難な際は積極的に利用することをおすすめします。

公式URL:除雪に関する支援事業

仕事情報:求人数は十分!エリアによっては市外通勤も選択肢に

大手求人情報サイトで検索したところ、南陽市の求人数は約1,000件でした。検索範囲を30分圏内で通える都市に広げた場合は、約2,400件にまで増えました。また、ハローワークでの求人は約400件見つかりました。業種にこだわらなければ十分な求人数だといえるでしょう。

参考:求人情報の一例

南陽市から市外に通勤する場合は、山形県南の「置賜地区」全域が選ばれる傾向にあります。冬の積雪・降雪時を考えると、山形市に到着するまでにかかる「約30分程度」が通勤時間の目安といえます。実際に住むエリアと照らし合わせながら通勤場所を選んでいきましょう。

住まい情報:自治体と不動産が住まい探しに協力体制!空き家バンクも活用できる

大手物件情報サイトで検索したところ、南陽市の賃貸情報は約50件見つかりました。平均家賃の相場は約6万円です。

参考:南陽市の物件情報の一例

担当の加藤さんによると、南陽市では大手賃貸情報に掲載されていない物件が圧倒的に多いとのことです。そのため住まいを探す際は、移住相談窓口を活用することをおすすめします。

南陽市では自治体で不動産会社と協力体制を築いており、希望する物件の条件をカードに記載することで市が情報提供をしてくれるシステムが導入されています。オンラインで相談ができる人気システムなので、ぜひ活用していきましょう。

また南陽市では、住宅サポートにかかわる事業が展開されています。

名称 内容 詳細
家賃補助 山形県以外の都道府県から移住した人を対象に、最大月1万円の家賃補助を受けられる。期間は最大24か月。 HP
子育て世代定住促進交付金 子育て世代が住宅を新築もしくは購入する際、最大100万円の交付金を受け取れる。(子育て世代の詳細はリンクを参照) HP
南陽市持家リフォーム支援事業 持家を所持した際、住宅リフォーム費用の一部を補助してもらえる。 HP

※詳細な条件や内容はリンク先を参考にしてください。

空き家バンクを活用して中古物件を購入可能

南陽市では、空き家を貸したい・売りたい人と借りたい・買いたい人をつなぐ「空き家バンク」が導入されています。気になる空き家を見つけた際は、南陽市が外部委託している各宅地建物取引業事業者に問い合わせる形で連絡を取り次いでもらうシステムです。

登録されている空き家は、2023年1月現在、18件でした。

築年数やリフォームの状態などによって価格が変わるため、まずは一度登録物件をチェックしておきましょう。

公式URL:空き家バンク

南陽市に移住した人の体験談や感想

山形県南陽市の移住者の声

ここでは、実際に南陽市に移住した人たちの声をご紹介します。南陽市への移住を検討している人は、先輩たちの声をぜひ参考にしてくださいね。

  • 新しいお店がどんどんできるので、いつも活気があります。
  • 熊野大社の景色がとても素敵。毎日でも足を運びたくなります。
  • スーパーが複数あり便利です。
  • ラーメンが美味しく、次はどの店に行こうか楽しみになる。
  • 小さな子どもがいますが、子育て世帯にとって住みやすい取り組みが多いので決めました。
  • 県外の人たちが活躍することに対して、暖かく受け入れてくれる雰囲気がある。
  • 公園が多いので子育てしやすいなと感じます。
  • 冬に雪が降ると街並みの美しさが変わります。
  • 中心街にはカフェも多く、若い人も楽しめます。
  • 温泉街として知られている地域でもあるので、温泉施設が多いのが嬉しいです。

移住者の中には、まちの活気や子育てのしやすさなどについて評価する意見が多く見られました。公園や自然スポットに関する意見も多く、自然の豊かさと利便性が共存している町であることがわかります。

南陽市の移住者向け支援制度

ここでは、南陽市の移住に役立つ制度やお問い合わせ先をご紹介します。

南陽市移住支援金

南陽市移住支援金は、東京23区からの移住者を対象に100万円を支援してもらえる制度です。単身での移住でも60万円を受け取れ、18歳未満の世帯員がいる場合は1人につき30万円を加算してもらえます。細かな利用条件はリンク先を確認してください。

公式URL:南陽市移住支援金

オンライン移住相談

オンライン移住相談は、南陽市への移住を検討している人が無料で担当者に相談できるサービスです。Zoomが使える環境が整っていれば誰でも利用できます。スマートフォンやタブレットからでも相談できます。

平日の9時から16時半まで、1回30分の予約制となっています。

公式URL:オンライン移住相談

南陽市オンライン移住セミナー

南陽市オンライン移住セミナーは、南陽市への移住に関心がある人に向けて開催されるセミナーです。定期的に開催されており、実際に移住した人の生の声を聞きながら移住のイメージを固めることができます。不定期で開催されるため、次回開催日は自治体へお問い合わせください。

南陽市移住者向けガイド

南陽市移住者向けガイドは、南陽市の特徴・魅力・支援制度・移住者の声など役立つ情報をまとめたガイドブックです。住まいや交通など生活に関わる幅広い情報が見やすくまとめられています。誰でも無料で閲覧可能なので、ぜひチェックしてみましょう。

公式URL:南陽市移住者向けガイド

やまがた暮らし応援カード事業

やまがた暮らし応援カード事業は、県外からの移住者を対象に協賛店からのサービスや特典が受け取れる取り組みです。移住検討時に発生する経済的負担が軽減できますね。詳細な利用条件や内容は下記リンクを参考にしてください。

公式URL:やまがた暮らし応援カード事業

南陽市への移住に関する問い合わせ

移住に関する質問や相談先は下記の通りです。些細なことでも、気になったらまずは相談してみましょう。

担当課 みらい戦略課
住所 999-2292
山形県南陽市三間通436-1
電話番号 0238-40-0248
ファックス 0238-40-3242
開庁時間 午前8時30分~午後5時15分
(土日祝、12月29日~1月3日を除く)
公式サイト http://www.city.nanyo.yamagata.jp/