“結婚新生活支援事業”の認知度は39.2%!独身者が結婚に前向きになる理想の支援とは?

国が行っている“結婚新生活支援事業”について、対象の拡大を検討するというニュースが話題となりました。この事業は、若い世代の結婚を応援する目的で行われていますが、本当に結婚を後押しすることにつながっているのでしょうか?

そこで「縁結び大学」では、“結婚新生活支援事業”の浸透度や、独身者の受け止め方、どんな支援制度があると結婚に前向きになれるのかといった内容を、独身男性188人、独身女性200人に緊急調査しました。

昨今の独身者の結婚願望の実情、結婚に対して感じているハードルなど、結婚制度への憧れと不安に揺れ動くリアルな声をお届けします。

男女とも「結婚願望はあるが不安がある」が1位に

結婚願望はあるか?男女別のアンケート結果

最初に「結婚願望」に関する調査をした結果、男女とも「願望はあるが不安がある」という回答が1位になりました。はっきりと「結婚願望がある」と答えたのは、男性が31.9%、女性が34%とどちらも3割強です。

逆に「結婚したくない」と答えたのは男性11.2%、女性11%で、1割強と少数派にとどまっています。

「最近の若者は結婚に興味がない」と言われがちですが、実際には7割以上の男女が不安は抱えつつも「いつかは結婚したい」と思っているようです。

ただし実際に結婚していない理由として、「結婚に不安がある」独身者が多いことが分かりました。

結婚にネガティブな理由|男性は“金銭面”、女性は“相手に会えるか不安”

結婚願望の阻害要因に関するアンケート結果

「結婚願望はあるが不安がある」「結婚はしたくない」「わからない」と回答した人に、その理由を選択肢の中から選んでもらいました。

男性は「金銭的な理由」が45.3%で1位となりました。

日本人男性の年収中央値が356万円と依然低い水準になっていることも関係してか、男性は「家族を養っていける収入がないと結婚できない」と強く感じているようです。

女性は「相手に出会えるか不安」が31.8%で1位です。男性よりも「金銭的な理由」を挙げる人は少ない傾向にあります。

また「結婚という制度に興味がない」と感じているのは、男性よりも女性の方が少し多い結果となりました。

結婚すると家事や育児が女性に偏りがちになってしまうことが、女性の結婚願望に影響を与えている可能性が考えられます。

結婚にネガティブな理由

結婚資金や貯金のイメージ画像

結婚にネガティブな理由として、具体的に寄せられたコメントを紹介します。

<男性>

・独り身であれば遊べる余裕のある給料だが、家庭を養うとなると不安が残る。(新潟県/32歳男性)
・仕事が夜勤で、職場とスーパー以外出かけることもないので出会いの機会がありません。出会いを求めて出歩くのも面倒と思ってしまい、このままで良いと思う傍らやっぱり1人は寂しいという気持ちもあります。(神奈川県/29歳男性)
・パートナーはいるが、お金が不安。結婚資金、結婚指輪代金、子供の養育費など今の給料では到底足りない。(東京都/30歳男性)
相手に出会えれば結婚してもいいが、別に探してまでの願望はない(兵庫県/38歳男性)

<女性>

貯金が全くないので、結婚しても必要な物を買い揃えたりできない。籍を入れるだけなら良いが、その後の新生活が不安な為、結婚願望はあるが踏み切れない。(福岡県/31歳女性)
・今の生活に満足。誰かのために無条件に家事をするという生活が考えられない。(大阪府/31歳女性)
・この先ずっと一緒にいても良いと思える相手に出会えるかどうか分からないし不安がある。(東京都/22歳女性)
・結婚はしてもしなくてもどちらでも良いな、と思っています。苗字の変更などの手続きがとにかくめんどくさそう、という印象が強いです。夫婦別姓があれば選択したい。(神奈川県/29歳女性)

男性は、コメントでも「金銭的な理由」を詳しく書いている人が多い傾向でした。

女性は「金銭的な理由」の他に、結婚することで自分の時間がなくなることへの不安や、相手の仕事や性格次第で人生が左右されることへの不安を挙げる人もいました。

“結婚新生活支援事業”を以前から知っていた人は4.4%

結婚新生活支援事業の認知度に関するアンケート結果

政府が2016年から行っている“結婚新生活支援事業”は、結婚するカップルの住居費や引っ越しにかかる費用について、上限30万円までの補助金が受け取れる制度です。

2021年度以降、世帯収入の制限が480万円から540万円に、上限年齢が34歳から39歳に引き上げられ、補助金額も上限60万円までに拡充する方針が示されています。

実は4年前からあったこの制度、ニュースになって初めて知った人も多いのではないでしょうか?

調べてみると、独身者で「以前から知っていた」人はわずか4.4%でした。現状でも60.8%の人が「知らない」と答えていて、独身者への浸透度はかなり低いことが分かります。

自身が“結婚新生活支援事業”の対象者か「分からない」が89.7%

自分の居住地が結婚新生活支援事業を行っているか知っているかに関するアンケート結果

“結婚新生活支援事業”は全ての市区町村が行っているわけではなく、制度に参加している市区町村は全体の15%にとどまっています。

自分が住んでいる町が制度を行っているかどうかについても、聞いてみました。

その結果「分からない」と答えた人が89.7%と大多数でした。制度の浸透度自体が低いため、自身に当てはまるかどうかを知っている人も少ない結果となりました。

結婚願望があるかないかで結婚推進効果が大きく違う

結婚新生活支援事業があると結婚に前向きになると思うか、についてのアンケート結果

“結婚新生活支援事業”は、結婚の障壁として「結婚資金の不足」「結婚のための住居」を問題に挙げた人が多いという調査結果から、結婚に伴う経済的負担を軽減するために行っているようです。(内閣府ホームページより)

実際にこの制度によって「結婚に前向きになる」人がどのくらいいるのかを調査した結果が、上のグラフです。制度があることで「結婚に前向きになる」と思う人は、「結婚願望の有無」によって大きな差があることが分かりました。

元々「結婚願望がある」人では、60.9%の人が「前向きになる」と答えています。しかし「結婚願望がない」人では、わずか9.3%でした。

「結婚に不安がある」人では、46.2%と一定の効果があるとわかる数字となっています。

“結婚新生活支援事業”は、ある程度の結婚願望がある人にとっては、「結婚に前向きになる」一因になるようです。ただ、もともと結婚願望がない人にはあまり影響がないと言えるでしょう。

制度により結婚に前向きになる理由

金銭的援助のイメージ画像

この制度があることで「結婚に前向きになれる」と感じた人は、次のような魅力を感じていました。

・一時的かもしれないが、補助があれば結婚に踏み出せない気持ちが少し軽くなる(沖縄県/35歳男性)
結婚式や新婚旅行の助けになりますし、新婚旅行が少しグレードアップしたりすることもできるので前向きな気持ちになれると思います。(広島県/26歳男性)
・39歳まで年齢が引き上がると該当するので、39歳までには結婚したいと婚活意欲が高まる(神奈川県/36歳女性)
・私を含め金銭的な不安がある人がとても多いと思うので、この制度を知って前向きな気持ちになりました。対応している自治体を知りたいと思いました。(愛知県/24歳女性)
・貯金をしてから結婚という考えがあったが、支援金をもらえるならより結婚しやすい環境が整えられて安心して新しい生活ができるから。(埼玉県/30歳女性)

結婚する際の住宅補助があることによって、貯蓄を結婚式などに使える他、「精神的にも助かる」という声が多く聞かれました。

結婚新生活支援事業が結婚につながらないのは「結婚後の制度だから」

結婚新生活支援事業で結婚に前向きにならない理由に関するアンケート結果

“結婚新生活支援事業”があることが「結婚に前向きになる」理由にはならないと答えた人に、その理由を選択肢の中から複数回答で選んでもらいました。

1位は「結婚後の制度なので結婚願望には影響しない」という理由です。2位は「世帯収入の上限が低すぎる」、3位は「年齢制限が低すぎる」でした。

制度が結婚につながらないと思う理由

結婚に前向きになれない女性のイメージ画像

「制度があるからと言って結婚には前向きにならない」と答えた人からは、次のような意見が寄せられました。

・お金は必要だと思いますが、お金もらえるから結婚に踏み切るってのもなんか違う気がします。制度自体は素晴らしいと思いますが、それで結婚するかと言われたらしないかな。(大分県/27歳男性)
・世帯年収が540万円では子供を育てる余裕がないように感じます。(岐阜県/35歳男性)
補助金の額が少なすぎる。住居費や引っ越し費用以外に必要になる金額の方が多い。単発の結婚を促すためだけの補助金は魅力を感じない。(広島県/27歳男性)
・一時的なお金をもらったからって結婚生活後の負担が減るわけではない。(東京都/31歳女性)
・年齢のこともあるがそこで補助をしてもらうより、労働賃金を上げたり労働環境を良くした方が結果的に良くなると思う。(富山県/39歳女性)

制度に魅力を感じていない人の中は、「世帯の所得制限や年齢制限が低すぎる」といった制度の内容に批判的な意見がありました。

また一時的な補助ではなく、その後の継続的な支援を要望する声も多くありました。

結婚新生活支援事業が少子化対策になると思う人は、28.4%

結婚新生活支援事業は少子化対策になると思うか、についてのアンケート結果

“結婚新生活支援事業”は、内閣府の少子化対策の中の「地域少子化対策重点推進(強化)交付金」から支出されています。少子化を食い止める観点から、この事業が行われているということです。

この政府の意図に対し、これから結婚し子どもをもうける可能性のある独身者は、この事業が少子化対策になると感じているのでしょうか?

アンケートの結果では、「少子化対策になると思わない」人が49.5%でした。「なると思う」のは28.4%です。約半数は“結婚新生活支援事業”が少子化対策になると捉えていないことが分かりました。

少子化対策にならないと思う理由

子どもを育てる女性のイメージ画像

どうして少子化対策にならないと思うのか、具体的な意見は次の通りです。

・金銭的な理由だけではなく、働きながらでも安心して子育てができる環境を整えるべきだと感じるからです。(大阪府/37歳男性)
・結婚しても、その後の資金等を考えるとなかなか子供を作る余裕がないと感じます。もう少し、新生活の補助金とは別に子育て世代への還元があれば、変わると思います。(奈良県/30歳男性)
・今は子供が欲しくないという人も多いと思うし、たったそれだけの補助金では何も心が動かないから。(東京都/27歳女性)
・子育てにはそんな一時的な援助よりもはるかにお金がかかるので、全く惹かれない(千葉県/33歳女性)
・少子化の原因は金銭的な問題だけではないので、保育園を増やしたり育休や時短勤務を気軽に利用できるようにしたり、社会の仕組みを変えていかないと根本解決にはならないと思う。(東京都/28歳女性)

男女とも多くの人が挙げたのは、「子育て費用をまかなうには支援金は少なすぎる」ことと、「結婚が、必ずしも子どもを産むことに直結しない」「少子化対策には子育て支援が必要」という意見でした。

こんな支援があると結婚に前向きになる!1位は「教育費の軽減」

行政からの支援で、これがあれば結婚に前向きになると思う制度に関するアンケート結果

それでは、どんな支援があれば結婚に前向きになるのでしょうか?独身者が「結婚に前向きになる」と思う支援について、選択肢の中から3つまで選んでもらった結果が上のグラフです。

1位は「教育費の軽減」で20.4%でした。多くの人が結婚の先に子どもをもうけることを想定した回答です。

男性が結婚にネガティブな要因の1位「金銭的な理由」は、将来の子どもの養育費を見越した不安も大きいのではないかと予想できる結果です。

「教育費の軽減」を希望する人の意見

子育ての費用を理由に結婚をためらう人もいると思うので、それを減らすためにも費用の補助はわかりやすい結婚支援だと思う。(京都府/30歳男性)
・子供が欲しい人、子供を産んで育てていく人に対して支援があるべきだと思うため。(東京都/28歳女性)

2位は「結婚のお祝い金(用途自由)」でした。“結婚新生活支援事業”は、婚姻に伴う住宅・引越費用に限られた支援であることから、自由に使える支援金にしてもらいたいという要望があると考えられます。

「結婚のお祝い金(用途自由)」を希望する人の意見

・結婚を視野に入れているカップルにとって大きな出費が懸念される部分なので、お祝い金があると結婚に前向きになれるのではないかと思います。(愛知県/40歳男性)
・結婚すると家のローンや養育費等でお金がかかると思うので、自由に使えるお金は助かるのではないでしょうか。(東京都/30歳女性)

3位は「結婚式の費用補助」です。結婚式は必ずしも挙げる必要はありませんが、多くの人が「補助があれば結婚式を挙げたい」と考えているようです。

「結婚式の費用補助」を希望する人の意見

結婚式の費用はかなり大きいと聞きます。結婚式を挙げない夫婦も増えているので、費用補助があれば結婚に前向きになれるのではないかと思います。(東京都/30歳男性)
・結婚式にはお金がかかるし、費用を抑えるために我慢をする場合もあると思うから支援があったら助かると思う。(岐阜県/26歳女性)

4位は「出産のお祝い金(用途自由)」です。これにはすでに出産手当金といった制度がありますが、独身者にはまだ浸透していないようです。

5位の「男女とも育休義務化」、6位の「保育園などの充実」、7位の「不妊治療の補助」は、いずれも結婚後子どもをもうける際の支援です。

結婚の後押しとして、多くの人が「出産・育児の負担軽減」を求めていることが分かります。

「出産・育児の負担軽減」を希望する人の意見

・家事育児は女性がするものと思っている男性が未だに多いので、育休義務化にし金銭的な補助を行うことで、安心した子育てができると思う。(福岡県/26歳女性)
近隣に預け先がないと子どもを育てることに不安を覚えますし、共働きの場合休めないと子どもを育てる事は難しいと思いますので(大阪府/38歳男性)
・結婚するカップルへの補助金があると助かるし、子どもが欲しくてもお金で諦める人もいると思うので、不妊治療の助成拡大は賛成です。(宮城県/32歳女性)

8位の「婚活費用の補助」は、婚活サイトへの登録費用の助成などです。

結婚するかしないかは個人の自由であるため国が結婚を直接促すことには障壁もありそうですが、独身者からは期待の声が上がっています。

「婚活費用の補助」を希望する人の意見

・まずは相手と出会わなければ始まらないので、婚活費用の補助はありがたいと思います。ほとんどの婚活パーティーは男性の方が会費が高く設定されているので。(北海道/40歳男性)
・婚活には時間と費用と労力を使うので、少しでも補助金があれば頑張れそうです。(兵庫県/31歳女性)

81.5%の独身者が、子育て関連の制度充実が「結婚推進に繋がる」と考えている

結婚生活資金のイメージ画像

ここまで“結婚新生活支援事業”に関する独身者の視点を見てきましたが、いかがでしたか?

今回の調査では、以下のことが分かりました。

  • 「結婚願望はあるが不安がある」が男女とも4割
  • 結婚にネガティブな理由は、男性「金銭的な理由」、女性「相手に出会えるか不安」
  • “結婚新生活支援事業”は6割の独身者が知らない
  • “結婚新生活支援事業”は、結婚願望がある人には一定の効果あり
  • “結婚新生活支援事業”が「少子化対策になると思わない」人が約5割
  • 「結婚に前向きになれる」政策、1位は「教育費の軽減」

アンケートでは、回答者の多くがコメント欄にたくさんの意見を書いてくれました。独身の人にとって“結婚新生活支援事業”や結婚を後押しする支援が、とても関心の高いことであることの現れと言えます。

結婚して子どもを産み育てることに、高いハードルを感じている人も少なくありません。独身者の81.5%が「子育てや教育に関連する支援や制度の充実があれば、結婚に前向きになれる」と回答したことがその根拠です。

今後より一層の結婚・子育て支援の拡充が図られることを期待したいですね。

調査方法:インターネットアンケート

アンケート母数:計388名
実施日:2020年10月06日~10月08日
調査実施主体:縁結び大学(https://jsbs2012.jp/date/
調査会社:株式会社ネクストレベル

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