【山梨県】北杜市の「平山郁夫シルクロード美術館」で芸術鑑賞!名水スポットやオルガン美術館も巡るデート

本記事では、山梨県北杜市長坂町の「平山郁夫シルクロード美術館」を中心に、名水スポットやオルガン美術館も訪れるデートプランをご紹介します。

平山郁夫シルクロード美術館は、日本画家である故・平山郁夫氏の絵画をはじめ、平山夫妻が収集した10,000点以上のシルクロードコレクションを展示・収蔵している美術館です。ミュージアムカフェやショップも併設しており、カフェでは八ヶ岳や南アルプスの絶景を眺めながらゆったりとした時間を過ごせます。

今回はそんな平山郁夫シルクロード美術館に焦点を当て、施設の見どころについて詳しくまとめました。「芸術に触れる大人なデートを満喫したい」とお考えのカップルは、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。

こんなカップルにおすすめ!
向いてる年代:20歳〜59歳
おすすめカップル:芸術や散策が好き、静かな環境でデートを楽しみたいカップル
どんなデート?:芸術鑑賞、散策
目安時間:6時間程度
目安予算:2人で12,000円程度

概要:アートな空間&名水スポットで癒されるデート

平山郁夫シルクロード美術館の周辺には、かつて「日本の名水百選」に選出された名水スポットや、約100年前のリードオルガンに触れられるオルガン美術館といった名所が存在します。

参考:日本の名水百選(環境省ホームページ)

そこで、アートな空間&名水スポットでリラックスした時間を過ごすデートコースを考えました。

10:00~12:00 「平山郁夫シルクロード美術館」を見学(途中カフェで休憩)
12:00~13:30 「レストラン亜絲花」でランチ
13:30~15:00 八ヶ岳を散策をしながら名水「三分一湧水」へ
15:00~16:00 「八ヶ岳リードオルガン美術館」を見学

※移動時間を含めた時間表記です

平山郁夫シルクロード美術館を見学したあとは、美術館に隣接の「レストラン亜絲花」で八ヶ岳の山の幸を味わうランチをいただきます。食後は八ヶ岳を散策をしながら名水「三分一湧水」を訪れ、そのあとに「八ヶ岳リードオルガン美術館」を見学するデートプランです。

それでは、メインでご紹介する平山郁夫シルクロード美術館の見どころから詳しく解説します。

日本文化の源流を知れる平山郁夫シルクロード美術館

平山郁夫シルクロード美術館に展示されている「パルミラ遺跡を行く・夜」

平山郁夫シルクロード美術館は、JR小海線の「甲斐小泉」駅から徒歩1分ほどのところに位置します。中央自動車道小淵沢ICからも10分ほどで駐車場もあるため、車でのアクセスもしやすい美術館です。

館内ではシルクロード文化に魅せられた故・平山郁夫氏の作品をメインに、シルクロード関連の美術品を観覧できます。また、期間限定の展覧会やイベントも随時開催されており、訪れるタイミングによって多彩な芸術に触れられる魅力的なスポットです。

さらに併設されているミュージアムカフェ「キャラバンサライ」は、八ヶ岳や南アルプスの美しい景色を眺めながらリラックスした時間を過ごせるおすすめの場所。オリジナルグッズを多数取り揃えたミュージアムショップもあり、デートの記念になるお土産選びにぴったりですよ。

そんな平山郁夫シルクロード美術館の魅力を深掘りするべく、学芸員の中澤さんにインタビュー取材をさせていただきました。

平山郁夫氏による絵画作品・シルクロード関連の美術品が豊富

編集部

はじめに、平山郁夫シルクロード美術館の特徴やメインで展示している作品について教えてください。

中澤さん

当館では日本画家・平山郁夫氏による絵画作品と、平山夫妻が約50年にわたって収集してきたシルクロード関連の美術品を展示しております。

平山郁夫氏は38歳の時、日本の文化の源流を求めて初めてシルクロードに旅立ちました。日本文化の多くはシルクロードを通って大陸から日本に伝わったと言われています

私たちが「日本文化」と誇れるものの多くは大陸の文化の恩恵を受けたものであるということを、当館を通じて感じていただけたらうれしいです。

展示品のなかで特に注目していただきたいのが、2階に展示している平山郁夫氏の晩年の代表作『大シルクロード・シリーズ』です。ラクダのキャラバンの過酷な旅路を「朝日のオレンジ色」と「月下の群青色」で対比させた大画面には、シルクロードを行き交ったいにしえの旅人たちへの憧憬の思いが込められています。

平山郁夫氏が終生描き続けてきたシルクロードの風景画・人物画の集大成ともいえる壮大な作品なので、ぜひじっくりとご鑑賞ください。

平山郁夫シルクロード美術館に展示されている大シルクロードシリーズ
▲過酷な旅路が壮大に描かれた『大シルクロード・シリーズ』

画家のアトリエを再現した展示にも注目!

編集部

中澤さんが思う施設の魅力や見どころを教えてください。

中澤さん

当館では平山郁夫の日本画の作品だけでなく、作品が完成する過程のスケッチや下図なども多数収蔵・展示しております。また、「アトリエ再現コーナー」では平山郁夫氏が実際に使っていた画材・道具などもご観覧いただけますよ

平山郁夫シルクロード美術館のアトリエ再現コーナー
▲平山郁夫氏の制作風景が再現された「アトリエ再現コーナー」

編集部

『大シルクロード・シリーズ』は色彩のコントラストがとても美しく、写真を見ているだけでも圧倒されました。広々とした展示室のなかで実物を鑑賞できたら、きっとさらに大きな感動があると思います。

また、作品だけでなく途中のスケッチや下図なども公開されていたり、アトリエが再現されていたりと、平山郁夫氏の魅力にたっぷりと触れられる場所ですね。

平山氏以外の作品も多く収蔵されているそうですが、中澤さんがお気に入りの美術品はありますか?

中澤さん

私のお気に入りは、「展示室1」にある世界屈指の仏像コレクションです。仏像が初めて作られたガンダーラ地方(パキスタン北部)の美しい仏像や、シルクロードを通じてインドから中国、東アジア、日本へと伝わるなかで変化していった各地の仏像をご鑑賞いただけます。

平山郁夫シルクロード美術館の展示室1にある仏像の数々
▲シルクロードを通じて伝わった世界各地の仏像コレクション

平山郁夫シルクロード美術館の展示室1にある仏像のアップ写真
▲国や場所によって仏像の特徴が異なる点も見どころ

編集部

国や場所によって異なる仏像の特徴を比較できるとは、とても興味深いです。じっくりと観察して、見学後に「こんなふうに違っていたね!」と感想を言い合ったら面白いかもしれませんね。

企画展やワークショップに関する情報も要チェック

平山郁夫シルクロード美術館に収蔵されている「求法高僧東帰図」
▲平山郁夫『求法高僧東帰図』(1964年・平山郁夫美術館蔵)

編集部

平山郁夫シルクロード美術館で開催する企画展や、イベントなどの情報があれば教えてください。

中澤さん

過去には平山氏の「仏伝シリーズ」をはじめ、シルクロードの旅の中で描かれた仏教遺跡、特にガンダーラやバーミヤンなどの作品を中心に展示するとともに、当地で信仰されてきた仏像などもご紹介しました。

イベントとしては、毎年夏の時期に「化石発掘体験」というワークショップを開催しています。こちらは中生代白亜紀にあたる約9千万年前の岩手県久慈市の地層を美術館に運び、そこから化石を探していただくイベントです。この時代の久慈市の地層は、2012年より早稲田大学が発掘調査を行っているんですよ。

平山郁夫シルクロード美術館で行われている化石発掘体験の様子
▲化石発掘体験で思わぬお宝が見つかるかも!?

これまでに竜脚類に属する恐竜・ワニ・サメの歯やカメの甲羅、虫入り琥珀などが発見されておりますので、ぜひ楽しみにご参加ください。 ※ワークショップは予約が必要です
また、秋にはワインをテーマにしたお祭りや、12月にはクリスマスをテーマにしたマルシェなども開催しております。

ちなみに、館内では山梨県身延町の特産品である西嶋和紙のハガキを使って絵手紙を体験できるコーナーや、シルクロードの民族衣装を着用できるコーナーもございます。ご利用いただけない場合もございますが、機会があればこちらもぜひ挑戦していただきたいです。

編集部

訪れる時期によって、さまざまな芸術や歴史に触れられるのですね。

個人的には「化石発掘体験」が気になりました。地層から化石を発掘する体験はなかなかできないので、ぜひタイミングを合わせて来館したいです。付き合いたてのカップルも、こういった体験を一緒に楽しむことでぐっと仲が深まりそうですね。

スケッチや写真撮影も自由に楽しめる

編集部

平山郁夫シルクロード美術館ならではの魅力や、カップルにおすすめのスポットなどはありますか?

中澤さん

年に2~3回企画展を変更していますので、過去に訪れた方も楽しめる施設だと思います。また、屋内なので雨の日も安心してお過ごしいただけること、八ヶ岳の自然にも触れていただける点もおすすめしたいポイントです。

さらに、館内ではスケッチや写真撮影を自由に行っていただけます。来館の思い出に、お気に入りの作品と一緒に撮影されてはいかがでしょうか。

ちなみに美術館の屋上にある「らくだ公園」には、実物大の陶器のらくだが3体設置されています。乗ることもできますので、お互いに写真を撮り合ったら楽しいと思いますよ。

平山郁夫シルクロード美術館屋上のらくだ公園
▲らくだに乗ったら、すっかりシルクロードの旅人気分!

編集部

館内でスケッチや写真撮影が可能な美術館はあまりみられないので、まさにここならではのメリットですね。実物大の陶器のらくだに乗って、シルクロードの旅人気分でポーズを決めたら素敵な写真が撮れそうです。

ミュージアムショップ&カフェも必見

平山郁夫シルクロード美術館のミュージアムショップ

編集部

美術館にはショップやカフェも併設されていると伺いました。それぞれのおすすめ商品があれば教えてください。

中澤さん

ミュージアムショップでは図録や絵はがき、クリアファイルなどのオリジナルグッズのほか、布やアクセサリーといったシルクロード関連の雑貨なども取り扱っております。

また、当館の名誉館長である平山美知子が古代ビーズや印章を用いて制作したネックレスも販売しておりますので、ぜひ彼女へのプレゼントにいかがでしょうか

カフェ「キャラバンサライ」では、山梨県産のももとぶどうのジュースが人気です。なお、館内全域にWi-Fiを完備しており、カフェでもゆっくりとお過ごしいただけますよ。

平山郁夫シルクロード美術館のカフェで提供されている山梨県産の「ぶどうのじゅーす」
▲山梨県産「ぶどうのじゅーす」も大人気!

編集部

口コミでは、「カフェの窓から見る景色が最高だった」と高評価でした。八ヶ岳や南アルプスの雄大な景色を眺めながら、カップルでリラックスした時間を過ごせそうです。

平山郁夫シルクロード美術館の口コミ・評判

編集部

利用者の方からよく聞く感想がありましたら教えていただけますか?

中澤さん

「平山郁夫の絵画作品は知っているものの、シルクロードコレクションの収集については知らなかった」という方が多く、そのコレクションの質の高さに驚かれるお客様が多いです。

編集部

たしかに平山郁夫氏の絵画作品を目にする機会はあっても、プライベートで収集していたコレクションを目にするというのは、非常に珍しい経験になるかと思います。平山氏の作品に影響を与えた文化についても学べるというのは、こちらの美術館ならではですよね。

SNSなどでは「作品の迫力に圧倒された」「カフェの居心地が良い」などの意見も

編集部でも独自に口コミを調べてみたところ、以下のような声があがっていました。

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平山先生の作品はどれもすばらしく、特に『大シルクロードシリーズ』に圧倒された。
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世界の仏像や彫刻を間近で見ることができ、非常に感銘を受けた
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写真撮影がOKな美術館は珍しく、記念にたくさん撮影できて大満足
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カフェの雰囲気がよく、心地良い時間を過ごせた

なかには、「壮大で美しい作品の数々に思わず涙した」という方もいらっしゃいました。特に芸術に興味のあるカップルなら、この美術館を通じてさまざまな発見や感動を得られそうです。

また、居心地の良いカフェやオリジナルグッズが豊富なショップもあるので、休憩もはさみながら充実した時間を過ごせるスポットです。

平山郁夫シルクロード美術館からのメッセージ

編集部

最後に、来館を考えているカップルへのメッセージをお願いします。

中澤さん

平日は比較的どの時間も空いており、1時間程度でご鑑賞いただけます。お2人でのんびりとご鑑賞ください。ただ美術館ですので、会話をされる際は小さな声でお話くださいね。

編集部

たくさんの貴重なお話をありがとうございました!

平山郁夫シルクロード美術館の基本情報

住所 〒408-0031
山梨県北杜市長坂町小荒間2000−6
アクセス 【電車】
・JR小海線「甲斐小泉」駅すぐ前
・JR中央本線「小淵沢」駅よりタクシーで10分
【車】
・中央自動車道「小淵沢IC」より約10分
・中央自動車道「長坂IC」より約15分
電話番号 0551-32-0225
営業時間 10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日 ・展示替え期間
・冬季(年末〜3月中旬)
駐車場 あり(大型5台、普通50台まで収容可能)
入館料 ・一般(18歳以上):1,200円
・高・大学生(専門学校含む):800円
・小・中学生:無料
公式サイト http://www.silkroad-museum.jp/

※最新の情報はホームページ等でご確認をお願いいたします。
※記事中の金額はすべて税込表示です

平山郁夫シルクロード美術館のあとに訪れたいスポット

最後に、平山郁夫シルクロード美術館を訪れたあとに立ち寄りたいスポットをご紹介します。美術館に隣接するレストラン、八ヶ岳の自然に癒やされるスポットもご紹介するので、ぜひ合わせてチェックしてみてくださいね。

おすすめのデートスポット

八ヶ岳の山の幸を堪能できる「レストラン亜絲花」

「レストラン亜絲花」は、平山郁夫シルクロード美術館に隣接する山小屋風レストランです。シェフ自ら採りに行く天然きのこをメインに、地元産の食材をふんだんに使用したお料理を味わえます。

ゆっくりと歓談しながら、シェフ自慢の極上コースをご堪能ください。秋にはきのこマイスターでもあるシェフの「きのこづくしのコース」を楽しめます。

※要予約

公式サイト:https://www.ashihana.net/home

武田信玄の知恵が光る、名水「三分一湧水」

日本名水百選にも選定されている、名水「三分一湧水」。かつて下流にある3つの村では農業用水をめぐる争いごとが絶えず、農業用水を3等分するために名将・武田信玄がこの場所をつくったと伝えられています。

周辺は公園として整備されているので、ぜひカップルで散策を楽しんではいかがでしょうか。また、公園横には「三分一湧水館」があり、八ヶ岳南麓の湧水の水質や歴史、仕組みについて学べます。

ほくとナビ:https://www.hokuto-kanko.jp/guide/sanbuichi

100年以上前につくられたオルガンを展示する「八ヶ岳リードオルガン美術館」

「八ヶ岳リードオルガン美術館」は、100年以上前につくられたリードオルガン・パイプオルガン・ハルモニウムなどのコレクションを観覧できる美術館です。見るだけでなく、実際に触れて、弾いてオルガンの持つ魅力に触れられます。

コンサートやレッスンなども開催されているので、音楽好きのカップルは事前に問い合わせてみるといいですよ。開館時間が14:00~17:00までなので、訪れる時間帯にはご注意くださいね。

公式サイト:https://yatsugatake-reedorgan-harmonium-museum.on.omisenomikata.jp/

まとめ:芸術や八ヶ岳の自然に触れる癒しのデートを

今回は、山梨県北杜市の「平山郁夫シルクロード美術館」をメインに、名水スポットやオルゴール美術館を巡るデートコースをご紹介しました。

平山郁夫シルクロード美術館には、平山郁夫氏の絵画作品やシルクロード関連の美術品が多数展示されており、広々とした静かな空間のなかでゆっくりと芸術に触れられます。絶景を望むカフェも人気で、地場産フルーツを使用したジュースを飲みながらリラックスした時間を過ごせますよ。

また、隣接のレストランでいただくランチコースは絶品で、食後の散策とともに日々の疲れが癒されます。オルゴール美術館では100年以上前につくられたオルゴールを演奏でき、貴重な思い出になるでしょう。

ぜひ今回ご紹介したプランを参考にデートを計画して、楽しい思い出をたくさん作ってくださいね。