
御食国若狭おばま食文化館で和食の奥深さに魅せられるデート|福井県小浜市の博物館
今回、紹介するのは福井県小浜市にある「御食国若狭おばま食文化館」をメインにしたデートプランです。
御食国(みけつくに)若狭おばま食文化館は和食をテーマにしたスポットで、美味しそうなものを眺めて・知って・体験することができる施設なんです。「何度来ても感銘を受ける」といった声があるほど充実した施設でありながら、なんと無料で入場できてしまうんですよ。
また、御食国若狭おばま食文化館の前後には、風情あふれる街並みが温存されるエリア・三丁町や、美しいサンセットを眺める絶景スポットなどを巡ります。
お互いが親しんできた食や食の好みを知るのは、二人の仲を深めるのに欠かせない要素だと思います。日常の食事を中心に話がはずむデートプランなので、付き合いたてのカップルはもちろんのこと、同棲を考えているカップルにもぴったりだと思います。ぜひ最後までご覧ください。
おすすめカップル:グルメ好きのカップル、同棲を検討中のカップル
どんなデート?:和食、学び、美景
概要:未知の知識と美しい景色に感動するデートプラン
メインとなる御食国若狭おばま食文化館は、和食という身近なテーマを掲げ、すしや雑煮など日常の食事を切り取りながらも、「こんなの初めて知った!」というような発見に満ちています。
小浜で育まれた伝統工芸を体験できるコーナーでは、若狭塗り箸の研ぎ出し体験や、食品サンプル作りなどにもトライできるんですよ。
食にまつわる新しい知識と体験が、二人をワクワクした気分で包み込んでくれるはずです。
今回のデートのメイン |
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御食国若狭おばま食文化館 |
周辺のデートスポット |
・三丁町 ・濱の湯 ・マーメイドテラス |
ランチや小休止におすすめのお店 |
・濱の四季 ・こころ |
御食国若狭おばま食文化館には、温浴施設「濱の湯」とレストラン「濱の四季」も併設されているので、ぜひランチ込みでゆっくりと満喫しましょう。
その前後には、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている「三丁町(さんちょうまち)」へと足をのばすのがおすすめです。茶屋街として栄えた頃の華やかな様子がつぶさに想像されるような、美しい家屋が建ち並ぶレトロな雰囲気はデートにぴったりです。
三丁町までの道中にある、古い町家で営まれる自然派パン屋「こころ」へもぜひ立ち寄ってくださいね。和テイストのフランスパンもあり、心と小腹を満たしてくれます。
また、デートのエンディングには夕日スポットとして知られるマーメイドテラスがぴったりです。海に沈む夕日を眺めつつ、1日のデートを振り返って幸せを噛みしめるもよし、二人の未来について語り合うもよし、良いムードで過ごせると思いますよ。
まずは、御食国若狭おばま食文化館から解説していきます。
面白い展示と体験が待つ!御食国若狭おばま食文化館
豊かな森が生み出す水と山の幸、そして豊富な海の幸と、美味しいものに恵まれた小浜市の食文化をメインに、和食について学ぶことができるのが御食国若狭おばま食文化館です。
その最大のポイントは、テーマごとにこれでもかというほど広く深く、そして美味しそうに展示されている点だと思います。
たとえば雑煮のコーナーでは、日本全国の雑煮の食品レプリカが51点も集結しているんですよ。それぞれの汁のタイプから餅の形状、具材の種類・量まであふれる個性を細かく観察できるとともに、その形になった背景まで知ることができるんです。
中には「この味、意外すぎて想像できない!」といったような未知の料理もあり、展示が進むほどにワクワクが募ります。
また、御食国若狭おばま食文化館は、展示だけでなく体験も用意されているというのも特徴です。展示されている食べ物の一部は、ミュージアムに併設されているキッチンスペースで調理したり、レストランで賞味したりといったこともできてしまいます。
まさに面白くってためになる、大満足な施設だと思います。「この料理、今度二人で作ってみようか」「こんな食器があると食卓がもっと華やぐね」など、暮らしの基本である食を通じて、二人の日常を見直すきっかけにもなるかもしれません。
では、御食国若狭おばま食文化館で主事を務める野村さんに、施設の魅力を詳しく伺いましょう。
美味しそうな展示を通して和食についてわかりやすく学べる
編集部
小浜市では「食のまちづくり」を掲げているのだそうですね。御食国若狭おばま食文化館はその中心施設のひとつと聞きましたが、どのような特徴があるのでしょうか?
野村さん
当館は、若狭おばまの誇れる食文化を通じて「和食」について学ぶことができる施設です。古代から現在に至るまでの小浜の歴史と食を、分かりやすく、美味しそうに展示しています。
世界で愛される日本食の代表「すし」のコーナーなんていうのもあるんですよ。すしのルーツと日本食の美味しさの秘密を紹介しています。
思わず手をのばして食べたくなるぐらい本物にそっくりな食品レプリカの数々は見ものです。展示している料理の一部は、当館のキッチンスタジオで調理体験ができるほか、別館のお食事処「濱の四季」で召し上がっていただくこともできますよ。
編集部
レプリカを見ながら学べるというのが、わかりやすさの一助となっているように思います。「どんな味かな?」と想像を掻き立てられるようで、ワクワクするのも魅力ですね。
小浜の季節ごとの食が学べる「囲みかたらう伝統行事と食」、日本遺産の「御食国若狭と鯖街道」といったコーナーは、小浜の素敵なところを新たに発見するような、素敵な展示だと思いました。ひとつ見つけるたびに、小浜が好きという気持ちが大きくなっていくように感じます。
小浜で食されている一汁三菜などの調理体験もできる
編集部
しかし、ミュージアムにカフェやレストランが併設されているというのはよく聞きますが、キッチンスタジオが備わっているというのは初耳です!座学のような学びと、実技のような体験が一挙にできるとなると、まるで家庭科の授業のようですね。
野村さん
はい、ミュージアムとともにキッチンを備えているというのは、全国的にも珍しいと思います。キッチンでは、小浜の旬の食材を使っての調理・加工体験ができます。事前にご予約くださいね。
食文化を見て・味わって・学べる体験型の施設で、学習や娯楽など目的に応じて満喫していただけます。
編集部
キッチンでの調理体験のテーマは、月替わりなのだそうですね。「すし」「鯖」などの日本食だけでなく洋食のテーマもあり、毎月通ったら料理の腕が相当上がりそうです。
基本の一汁三菜が学べるので、今後同棲を考えているカップルの新生活に役立つように思います。
具材も味付けも千差万別!お雑煮のレプリカを眺めてワクワク
編集部
続いて、展示についてお話を聞かせてください。1Fのミュージアムでは、さまざまな切り口で日本食の文化が切り取られている印象ですが、野村さんが特に好きな展示はどちらですか?
野村さん
お雑煮の展示です。沖縄を除く日本各地のお雑煮の食品レプリカが一面に並んでおり、各地域の具材や餅の形、汁の味付けの違いがひと目で分かるようになっています。合計51点もあるんですよ。
お互いの出身地のお雑煮を見つけると話が「膨らむ」かもしれませんね。餅だけに(笑)
編集部
お雑煮の展示には度肝を抜かれました…。私は醤油ベースの汁で育ってきたのですが、味噌ベースもあり、出汁もカツオや昆布など地域によってさまざまなのですね。
ちなみに小浜市では餅の上に黒砂糖を盛って食すのだとか。これにはさすがに「変わってる!」と思ってしまいました。でももしかしたら、小浜市の方々にとっては私の食べているお雑煮こそ変わった食べ物だと感じられるのかもしれませんね。
日本のお雑煮ひとつとっても、全国にはこれだけ未知の味があるという気づきは大きいと思います。「未知の味を発掘しに、二人でたくさんデートしたい!」、そんな気持ちが高まりそうです。
江戸時代の弁当箱も必見!めくるめく弁当の世界に心奪われる
編集部
御食国若狭おばま食文化館では、期間限定の展示なども行われていますか?
野村さん
はい。年に2回程度、企画展を実施しています。
今後の企画展につきましては、当館HPにて随時お知らせいたします。
編集部
そういえば先ほど「弁当の世界」を見て感動しました!弥生時代のものとされるお米の塊から、現在のキャラ弁までまとめられた年表も学びが多かったですが、中でも、江戸時代に使われていた弁当箱は見ものでしたね。
漆塗りの弁当箱だったり可愛らしい雰囲気の弁当箱だったりと、思わず見とれるものも多かったです。
弁当とひと言で言っても、弁当箱も中身もこれほどまでに奥深いとは想像以上でした。レプリカもリアルで食欲がそそられ、昔のお弁当も味を試したくなってしまいますね。
本格的な若狭塗り箸がたった1,000円で作れてしまう
編集部
2階には、若狭工房というスペースがあるようですね。こちらでは食にまつわる体験ができるのだとお聞きしましたが、詳しく教えていただけますか?
野村さん
はい、もちろんです。若狭工房では、若狭おばまの食と歴史を支えてきた伝統工芸、たとえば若狭塗・若狭めのう細工・若狭和紙・若狭瓦などを紹介しています。
これらを学ぶとともに、その製作過程の一部を体験することもできますよ。
若狭塗り箸の研ぎ出し体験は、カップルにぴったりではないでしょうか。本物そっくりの食品サンプル作りも楽しいですよ。
編集部
口コミを拝見したのですが、若狭塗り箸体験で作れるお箸はすごく綺麗で可愛いと好評のようですね。スタッフの方が丁寧にアシストしてくれる点も良いという声を見かけました。
若狭の伝統工芸士の方がプロデュースされているそうですが、本格的なお箸でありながらたった1,000円ほどで作れてしまえるというのにも驚きましたね。それぞれパートナーのために作って、プレゼントし合うというのも素敵だと思いました。
甘いものに目のない二人にはお菓子作り体験がぴったり
編集部
ほかにも、御食国若狭おばま食文化館でできる体験やイベントはありますか?
野村さん
毎月2回、予約なしでできる簡単なお菓子作り体験のイベントを開催しています。参加費用は500円とお試しいただきやすくなっておりますので、気軽にご参加ください。
編集部
普段食しているお菓子でも、作るとなると意外と知らないことも多いですよね。あんこは小豆と砂糖で作るとわかっても、生地の材料はパッと思い浮かばないという人も多いのではないでしょうか。
蒸す工程もあり、お家で挑戦するにはなかなかハードルの高いお菓子だと思います。またとない良い機会だったというお声も多かったでしょうね。
展示を眺めた後は足湯に浸かってひと休み
編集部
御食国若狭おばま食文化館には温浴施設が併設されているようですが、展示を眺めた後のおすすめの過ごし方はありますか?
野村さん
当施設には温浴施設「濱の湯」が併設されています。濱の湯には美しい小浜湾の眺望を見晴らせるビューラウンジもあり、ドリンクを片手にゆっくり過ごせます。
▲皮膚をやわらかくするとされる美人の湯に浸かると、たまごのようにつるつるの肌に!
別館には、お食事処「濱の四季」もございます。濱の四季では、小浜産にこだわった赤と白の海鮮丼が人気です。
▲目が冴えわたるほどに鮮やかなサーモンはコクがあって美味
▲白の海鮮丼には、とろ〜りねっとりのイカがたっぷり
また、屋外のエントランスには足湯があります。無料で浸かることができますので、のんびり海を眺めながらひと休みしてください。
編集部
「食がテーマなのに、なぜお風呂?」と思われる読者もいるかもしれません。濱の湯の誕生の背景には、医食同源の考えがあるのだそうですね。確かに食も風呂も、体と心を健やかに保つために欠かせないものです。
濱の湯には海草風呂や薬草風呂もあるのだと聞きました。特に海草風呂はミネラルや美肌成分がたっぷり含まれているのだそうで、湯浴み後のお肌の状態にも期待が募ります!
濱の四季は「濱のかあちゃんの店」と呼ばれることもあるのだそうですね。魚の煮付けやお刺身といった主菜だけでなく、御膳に2種類添えられる小鉢も丁寧に手作りされているのだとか。ジャコで引いたお出汁を使ったお味噌汁も、心に沁みそうです。
御食国若狭おばま食文化館からカップルへのメッセージ
編集部
最後に、御食国若狭おばま食文化館でのデートを検討しているカップルへ、メッセージをお願いします。
野村さん
身近な「食」をテーマにしたミュージアムですので、二人の共通の話題が出やすいかと思います。普段食べている日本食の奥深さを共有していただけると嬉しいです。
また、若狭工房では、伝統工芸である若狭塗り箸の研ぎ出し体験をはじめ、食品サンプル作りやサンドブラストによるオリジナルグラス作りの体験もあります。カップルの思い出作りにピッタリですよ。
編集部
展示を二人で見て回ると、それぞれの食の好みだけでなく、お家の味というお互いのバックグラウンドを知ることもできそうですよね。「これ食べてみたいね!」という声もたくさんあがりそうですので、次のデート先もすぐに決まりそうです。
二人の心の距離を縮めてくれる素敵な施設だと思いました。本日はありがとうございました。
御食国若狭おばま食文化館の口コミ評価
編集部で御食国若狭おばま食文化館の口コミをチェックしたところ、ワクワクがダイレクトに伝わってくるような感想が多数見られました。参考になりそうなものを、いくつかピックアップして紹介します。
- すごく充実していて入場無料!満足度高し
- そこまで大きな施設ではないけれど食品サンプルが見ごたえあり!
- 食品サンプルがこれでもか!というほど並ぶ一大テーマパーク
- 学びが多く何度来ても感心させられる
- 特に日本全国の雑煮の違いに感銘を受けた
膨大な量の食品サンプルには、やはりみなさん圧倒されているようです。日頃味わっている和食にも「知らないことがこんなにたくさんあったなんて」と驚かれる方も多いようですよ。
二人で来たら、ワクワク楽しめること間違いなしだと思います。
御食国若狭おばま食文化館の基本情報
住所 | 〒917-0081 福井県小浜市川崎3-4 |
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アクセス | 【電車】 小浜駅より車で5分 【車】 小浜ICより車で10分 |
営業時間 | 9:00~18:00(3月1日~10月31日) 9:00~17:00(11月1日~2月末) |
休館日 | 水曜日(祝日の場合は開館) 年末年始(12月28日~1月5日) |
駐車場 | あり(100台) |
料金 | 入館料は無料 調理体験や伝統工芸体験は有料(~1,900円) |
比較的空いている日 | 平日 |
平均的な滞在時間 | 30分〜1時間30分程度 |
公式サイト | http://www1.city.obama .fukui.jp/obm/mermaid/ |
※最新の情報はホームページ等でご確認をお願いいたします。
※記事中の金額はすべて税込表示です。
御食国若狭おばま食文化館の前後におすすめのスポット
御食国若狭おばま食文化館は、ほど近くにデート向きのスポットがいっぱいあるのもポイントです。中でも特におすすめの場所を選りすぐって紹介します。
どちらも徒歩10〜30分のところにあるので、町の景色を眺めながら歩いて移動するのがおすすめですよ。
おすすめのデートスポット
風情あふれる街並み「三丁町」
国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている三丁町は、江戸時代に栄えた花街です。狭い路地にベンガラ格子や出格子の家屋が並ぶ様子は、レトロさと上品さが融合した独特の魅力でいっぱい。タイムスリップしたような気分になるはずです。
土日祝日であれば、明治期に建てられた料亭「蓬嶋楼」が見学できますよ。意匠を凝らした欄間(らんま)や調度品が配された屋内は、思わずうっとりする美しさです。
三丁町:https://www.wakasa-obama.jp/modelroute/sanchomachi-obamanishigumi/
古い家屋で自然派パンを作る「こころ」
「こころ」は、明治初期に建てられた町家で自然派のフランスパンを焼くお店です。カンパーニュやクロワッサンといった定番のフランスパンのほか、よもぎあんぱんや玄米トーストなど和テイストのパンも人気なんですよ。
中でも特におすすめなのはフロマージュです。もちもちっとした食感と芳しい香りがたまりません。
2階にはイートインできるカフェコーナーもあります(※営業時間は、情勢により変わる可能性があります)。心落ち着く趣深い空間でいただくパンは、これ以上ないほどのくつろぎをくれるはずです。
こころ:https://www.ishigamapancocoro.com/
その他のおすすめスポット
まとめ:食を通じて二人の暮らしを見つめ直そう
今回紹介した御食国若狭おばま食文化館は、小浜の食文化を通じて和食の魅力に迫るスポットです。「すし」「雑煮」「弁当」など身近な題材が多く、ここで得た知識や気づきを日常に取り入れやすいのもポイントだと思います。
また、家屋の隅々まで美しい意匠を凝らした三丁町の風情ある街並みや、こころが作る美味しいパンからも、丁寧な暮らしとはどういうことなのかを感じることができるのではないでしょうか。
小浜市で過ごすこちらのデートプランでは、二人の日常を豊かにするためのヒントにたくさん出会えるはずです。ひとつ、ふたつと取り入れて、二人らしい暮らしを築いていってくださいね。