
「松瀬酒造」の日本酒で宅飲みデート!料理と合う食中酒をラインナップ
本記事ではおうちデートにおすすめの、滋賀県竜王町の「松瀬酒造(まつせしゅぞう)」の日本酒を紹介します。松瀬酒造で醸造している銘柄は「松の司」のみ。使用する酒米や精米歩合、水の量などを調節し、さまざまなシリーズを展開しています。
松瀬酒造の歴史やこだわりをはじめ、おすすめの商品から相性の良いおつまみまで幅広くご紹介していきます。自宅でディナーデートや晩酌をする際に、ぜひ松瀬酒造の日本酒を選んでみてください。
飲酒は二十歳になってから
飲酒運転は法律で禁止されています。妊娠中や乳児期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。お酒は楽しく適量を。飲んだ後はリサイクル。
松瀬酒造は江戸時代から続くこだわりの酒蔵
松瀬酒造は滋賀県の中央部・竜王町で、江戸時代から酒造りを行っている酒蔵です。国定公園にも指定されている鈴鹿山脈から流れ込む伏流水と、豊かな天然資源をもとに育った地元産の酒米を使用した商品を多く醸造しています。
使用する酒米の無農薬栽培も推進しており、伝統を重んじながら未来のために自然環境を残す取り組みをしています。また、新たな銘柄の開発などの積極的に行っています。
醸造しているお酒の特徴としては、後味がすっきりした、食中酒として料理と一緒に飲みやすいものが多いです。おうちデートの際は、料理との組み合わせの相性をいろいろ試してみるのもいいですね。お互いへの理解もより一層深まるでしょう。
今回は松瀬酒造のスタッフ・原さんに、酒造りに対する想いやおすすめのお酒、相性の良いおつまみなどについてお話を伺いました。
明治期の混乱を乗り越え、現在まで続く酒造り
編集部
松瀬酒造で醸造しているお酒の銘柄は「松の司」のみで、精米歩合や使用する酵母を変えながらシリーズを展開しているそうですね。そんな唯一無二の銘柄や酒造を始めたきっかけ・歴史を教えてください。
スタッフ・原さん
当蔵は1600年代中期より酒造業に携わっております。明治の混乱にて一時閉鎖し、以後は1860年(万延元年)創業としています。
当蔵で醸造している日本酒「松の司」の名は、かつて自宅の庭先にあった樹齢200年以上の雄松(雄株の松)と創業者の姓の『松』を掛けて名付けました。『司』とは“最も勇壮な姿”を表す言葉で、この雄松のような日本酒になるという思いが込められています。
編集部
1600年代となると、当時の様子が想像もつかない程です。名前に歴史が込められていると、お酒造りへの思いが色褪せないものですよね。いつでも初心を振り返ることができそうです。
鈴鹿山系伏流水の仕込水と環境と品質を考慮した酒米へのこだわり
編集部
真正面からお酒造りに向き合っている松瀬酒造ですが、醸造に使用するお水と原料米のこだわりは何でしょうか?
スタッフ・原さん
蔵の地下120mにある大きな岩盤の下の水脈から汲み上げる鈴鹿山系伏流水の仕込水が当蔵のこだわりです。石や岩から溶出したミネラルを感じさせ、その独特のミネラル感はお酒に「力強さ」や「味わいの骨格」といった舌触りに近い感触を与えてくれます。
▲日本酒の醸造に使っている仕込水
また、原料米については1988年から地元・竜王町、そして兵庫県旧東条町(特A地区)で主に山田錦の契約栽培をスタートしました。地元では、酒米を栽培する際に次世代へ残す自然環境を護るため、少しずつ無農薬栽培なども推進し、酒造りのプロセスにおいてできる限り環境負荷の少ない方法を模索しています。
▲松瀬酒造周辺の稲穂と田んぼの景色
編集部
鈴鹿山脈は、滋賀県・岐阜県・三重県の県境沿いの山脈ですよね。標高は最高で1247mにもなり、一帯は「鈴鹿国定公園」と呼ばれる国定公園に指定されていると伺いました。貴重な天然資源を用いた日本酒の味わいは、また格別でしょう。
そして酒造りそのものだけでなく、環境保護も視野に入れて原料米の栽培を行っているというのも素敵だと思います。松瀬酒造は50年後、100年後の未来も見据えながらお酒を造っているのですね。
土地に感謝してそこにしかない酒を造り、伝統を守りながら進化し続ける
編集部
地元の自然と一体となって酒造を行っている松瀬酒造ですが、醸造しているお酒にはどのような想いを込められていますか?
スタッフ・原さん
当蔵の日本酒である「松の司」の哲学は、この土地に感謝し、ここにしかない酒を創造することです。使用する酒米は全量契約栽培にこだわっていて、現在は約80%が地元竜王町産です。
「松の司」を通して蔵の雰囲気や杜氏・蔵人の個性、蔵の周りに広がる田んぼの風景などを感じられ、口にした人が穏やかで温かな気持ちになれるような酒造りを目指しています。
▲酒蔵がある竜王町の畑と田園風景
▲冬の竜王町
▲竜王町内の神社にお酒を奉納することも
そして日本酒の本質とは何かを常に考え、“美味しい以上に大事なこと”を求めて新しい挑戦を続けています。下記の動画でも、松瀬酒造の想いが語られています。
編集部
松瀬酒造では通年販売しているお酒の醸造だけでなく、新商品や限定商品、季節のお酒の開発にも力を入れていますよね。伝統を大切にしながら常に進化し続ける松瀬酒造の日本酒を、ぜひ一度は飲んでみたいです。
▲仕込みの様子。手作業で丁寧に行っています。
松瀬酒造の造っている唯一の銘柄「松の司」
松瀬酒造が造っている日本酒の銘柄は「松の司」のみです。使用する酒米や精米歩合を変えながら、さまざまなシリーズを展開しています。
今まで、全国新酒鑑評会では通算7回の金賞、2007年のIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)ではSAKE部門でトロフィー賞を受賞。国内外に多くのファンがいる銘柄です。
ここからは、松瀬酒造の「松の司」の中でも特に人気のお酒を紹介します。
松瀬酒造の人気商品「純米大吟醸・AZOLLA50」
醸造過程で人工的に酵母を添加せず、蔵の中に生きる自然に育った酵母で醸す、昔ながらの製法にこだわった商品です。ヨーグルトのようなミルキーさも感じるさっぱりとした香りで、料理の風味に寄り添います。食中酒としておすすめです。
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アルコール分 | 16度 |
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原料米 | 滋賀県竜王町産 山田錦 |
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精米歩合 | 50% | |
辛さ・甘さ | やや辛口 | |
希望小売価格 | ・1800ml:5,657円 ・720ml:2,805円 |
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おすすめの飲み方 | ・少し冷やす ・常温(冷や) ・ぬる燗(季節による) |
日本酒好きにおすすめの商品ベスト3
日本酒好きのカップルは、お酒をメインにした居酒屋風デートや晩酌を試してみましょう。自宅でなら、外ではチャレンジをためらうような強めのお酒にも挑戦できるのではないでしょうか。自分たちだけのお酒の楽しみ方を見つけてみてください。
それでは原さんに教えていただいた、日本酒好きにおすすめの商品をご紹介します。
第1位:さわやかな味が特徴「純米大吟醸・AZOLLA50」
「純米大吟醸・AZOLLA50」はヨーグルトやサワークリームのような、さわやかでクセのない味が特徴です。口に含むとフレッシュな香りが広がり、後からお米の柔らかな風味が追いかけてきます。甘すぎない口あたりで、料理との相性がとても良い逸品です。
原さんからのコメント
「純米大吟醸・AZOLLA50」は当蔵の酒米への取り組みを象徴する商品のひとつで、コンセプトは「自然」です。地元・竜王町産の無農薬山田錦を使用し、昔ながらの生酛造りで醸したお酒です。自然ならではの躍動感の中に植物的な爽やかさや柔らかさが感じられます。
香ばしい香りの料理との相性が良好
「純米大吟醸・AZOLLA50」は蕎麦・うなぎのタレ焼き・焼き味噌など、香ばしい香りのものと合います。
第2位:酒米の産地ごとにシリーズを展開「純米大吟醸・竜王山田錦/土壌別仕込」
地元・竜王町の農家の方と、約30年間協力しながら育ててきた酒米・山田錦を使用した商品です。醸造に使用するお米を栽培している場所ごとに、毎年4種類ほどのシリーズを展開しています。2021年10月以降に公開予定の新ラインナップもあるので、興味のある方は公式ブランドページをチェックしてみてください。
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アルコール分 | 16% |
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原料米 | 滋賀県竜王町産 山田錦 |
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精米歩合 | いずれも50% | |
辛さ・甘さ | いずれも普通 | |
希望小売価格 | ・1800ml:4,950円 ・720ml:2,475円 |
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おすすめの飲み方 | ・少し冷やす ・常温(冷や) ・ぬる燗(季節による) |
原さんからのコメント
「純米大吟醸・竜王山田錦/土壌別仕込」は同じ竜王町の中でも様々な土壌があることに着目し、米の育った地区別に仕込むことで変化するお酒の味を楽しむ商品です。
素材の味を活かしたおつまみがおすすめ
「純米大吟醸・竜王山田錦/土壌別仕込」は原料米を育てている地区によって味や香りが変わります。全シリーズ共通で、焼鳥やカルパッチョなどのさっぱりし過ぎず素材の味を活かした料理がおすすめです。
シリーズで何種類かそろえて、ぜひ飲み比べてみてください。
第3位:松瀬酒造の酒造りノウハウが凝縮された「純米吟醸」
風味のバランスの良さを追求した純米吟醸は、口に含むと甘みや酸味が突出することなく、柔らかな香りが広がります。後味の余韻も長すぎず短すぎず、ちょうどよいタイミングでスッと引いていきます。松瀬酒造の酒造りのノウハウが凝縮された逸品です。
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アルコール分 | 16度 |
---|---|---|
原料米 | 山田錦 | |
精米歩合 | 55% | |
辛さ・甘さ | やや甘口 | |
希望小売価格 | ・1800ml:3,850円 ・720ml:1,925円 |
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おすすめの飲み方 | ・少し冷やす ・常温(冷や) ・ぬる燗(季節による) |
原さんからのコメント
「純米吟醸」は爽やかな甘みがキレイにふくらみ、軽い渋みと硬質感、そして心地よい余韻が特徴の松の司らしい食中酒です。
あっさりとした料理と合わせて飲んでみよう
「純米吟醸」は白身魚の刺身・冷しゃぶ・アサリの酒蒸しなど、あっさりとした料理と合わせやすいです。夏の宅飲みデートで、料理と一緒に飲んでみましょう。
日本酒初心者にもおすすめの商品ベスト3
日本酒初心者の方は、いきなりのたくさんの量を飲み過ぎないように気を付けましょう。まずはお猪口やグラス1杯から試すのがおすすめです。複数の銘柄を2人でシェアしながら飲むと、お酒に慣れていなくても少量ずつ飲み比べができますよ。
それでは原さんに紹介していただいた、日本酒初心者におすすめの銘柄ベスト3をどうぞ。
第1位:甘口でさらりと飲みやすい「純米吟醸・みずき」
「純米吟醸・みずき」は、通常の仕込みよりも水を多めに使っているのが特徴のお酒です。いつもとは違うさらりとした口当たりの井戸水を使用しており、口あたりは柔らかく、一口飲むと米の優しい甘みが広がります。アルコール分も抑えられており、日本酒初心者も飲みやすい一品です。
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アルコール分 | 13度 |
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原料米 | 非公開 | |
精米歩合 | 55% | |
辛さ・甘さ | 甘口 | |
希望小売価格 | 720ml:2,035円 | |
おすすめの飲み方 | 冷酒 |
原さんからのコメント
「純米吟醸・みずき」は水がテーマのお酒です。アルコール度数が低く甘みもあり、するすると飲める瑞々しい味わいです。
洋食系の料理と合わせてみよう
「純米吟醸・みずき」は甘みがしっかりとしているため、カプレーゼやオイル系のパスタなど、洋食によく合います。メインの料理以外にも、デザートと合わせても面白いかもしれないとのことです。
第2位:果実のような爽やかな香りでスルスル飲める「純米大吟醸・陶酔」
「純米大吟醸・陶酔」の魅力は果実のような爽やかな香りと、華やかで透明感のある旨味です。国内でも極めて品質の高い酒米が栽培できる「特A地区」で育てられたお米を、少しずつ丁寧に仕込んだスタンダードなタイプ。シンプルな味わいでスルスルと飲みやすい日本酒です。
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アルコール分 | 16% |
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原料米 | 兵庫県加東市東条町産 山田錦 |
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精米歩合 | 45% | |
辛さ・甘さ | 甘口 | |
希望小売価格 | ・1800ml:5,580円 ・720ml:2,790円 |
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おすすめの飲み方 | 冷酒 |
原さんからのコメント
「純米大吟醸・陶酔」はおだやかで上品な花のような香りで、甘い果実味からミネラル感、青リンゴの皮などを思わせる引き締まった後味へと変化する楽しい大吟醸です。
上品なオイル系の洋食おつまみや野菜料理がおすすめ
しっかりとした甘みのある「純米大吟醸・陶酔」は、カプレーゼ、オイル系のパスタなど洋食にもよく合います。もちろん洋食だけでなく、焼き茄子やおくらの塩もみのような、素材の味を活かした野菜料理やデザートもおすすめです。
第3位:口の中をすっきりリセット「純米吟醸・楽」
松瀬酒造の蔵がある滋賀県竜王町産の山田錦と吟吹雪をブレンドしたお酒です。口あたりは優しく、フルーツのような甘みと香りが広がります。後味は少し渋みがあり、口の中をリセットできるのが特徴です。
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アルコール分 | 15度 |
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原料米 | 滋賀県竜王町産米 | |
精米歩合 | 60% | |
辛さ・甘さ | 普通 | |
希望小売価格 | ・1800ml:3,410円 ・720ml:1,705円 |
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おすすめの飲み方 | 【幅広い温度帯で楽しめる】 ・冷や ・少し冷やす ・常温 ・熱燗 |
原さんからのコメント
「純米吟醸・楽」は炊き立てのお米やバナナのニュアンスを感じるミルキーでやさしい香り。甘みや酸がおだやかでゆったりとした気持ちになれる、飲みやすいお酒です。熱燗にすると、やわらかな味わいが引き立って美味しいですよ。
どんな料理とでも合わせやすい
「純米吟醸・楽」は幅広い料理と相性の良いお酒です。秋冬は温かいお鍋に冷やしたお酒でサラッと、もしくは熱燗にしてゆったり自宅デートを満喫しましょう。
松瀬酒造の日本酒を購入する方法
松瀬酒造の日本酒は、全国にある取扱店で購入できます。松瀬酒造公式の通販サイトはありませんが、取扱店の中にはオンラインショップを運営しているお店もあります。通販でお取り寄せしたい方は、下記URLよりお店を探してみましょう。
まとめ:食中酒として、松瀬酒造のお酒をおうちデートで楽しみましょう!
松瀬酒造の原さんからメッセージをいただきました。
原さんからのコメント
当蔵の日本酒「松の司」はどれも料理に寄り添う食中酒として飲みやすい味わいです。料理と一緒に楽しみながらお好みの1本を見つけてみてください。また、Webサイトではいくつかの商品によく合う料理とそのレシピをご紹介しています。こちらも参考にしながら料理とのペアリングをお楽しみください。
松瀬酒造は、地元・竜王町で育てた酒米と地下を流れる伏流水を使用し、江戸時代から続く伝統を受け継ぎながら常に進化を続けている酒蔵です。酒造りの基本に則ったベーシックなものから味比べができるシリーズまで、さまざまな日本酒を醸造しています。
食中酒として飲みやすいということで、おうちデートにもぴったりですね。おいしい料理と一緒に食卓に並べてみましょう。公式サイトにはお酒と合うレシピの紹介や、それぞれの商品の旨味や香りを解説するブログもあります。興味のある方はぜひのぞいてみてください。
松瀬酒造の基本情報
住所 | 〒520-2501 滋賀県蒲生郡竜王町大字弓削475 |
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お問合せ | ・TEL:0748-58-0009 ・問い合わせフォーム: http://www.matsunotsukasa.com/contact/ |
営業時間 | 平日の8:30~17:00 |
休業日 | 土日祝日 |
公式サイト | http://www.matsunotsukasa.com/ |
※最新の情報はホームページ等でご確認をお願いいたします。
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