北海道釧路の神前結婚式|阿寒の山々に臨む「厳島神社」とは?

【北海道】200年以上の歴史を誇る釧路の「厳島神社」で神前式!

この記事では、北海道釧路にある「厳島神社(いつくしまじんじゃ)」での神前式について紹介します。

厳島神社では、200年以上の歴史のある荘厳な境内の中で、厳かな神前式を執り行うことができます。

神前結婚式を挙げてみたいと思っている方はもちろん、まだどんな挙式にするか決めかねている方も、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。

厳島神社は歴史と魅力あふれる神社

厳島神社の歴史・見どころについて

北海道釧路にある「厳島神社(いつくしまじんじゃ)」。釧路の街を見下ろせる高台に位置し、阿寒岳の雄大な姿を眺めることができる神社です。

こちらの神社では、神前結婚式を挙げることができます。

今回は厳島神社の権禰宜(ごんねぎ)である菊池さんのご厚意により、神前結婚式や厳島神社の歴史についてお話を伺うことができました。

天皇家に通ずる由緒ある神社

インタビュアー

厳島神社はどのような神社ですか。

権禰宜

当神社は、江戸時代中後期に創建された釧路の氏神神社で、旧社格は県社、釧路國一之宮です。

港町釧路を護る海の神様、市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)を主祭神とし、相殿併せて七柱の神様が鎮座されております。

市杵島姫命は安芸の宮島、広島県の厳島神社から勧請奉祀されており、釧路國社として天皇陛下はじめ皇室の方々の御親拝も戴いている由緒ある神社です

鎮座する釧路の土地は元々アイヌ語で「クスリ」と呼ばれた場所で、漁業、アイヌ民族との交易、交通の要衝でした。

文化二年(1805年)には、アイヌ民族が「カムイシュマ(神岩の意)」と呼び木幣を立てて祀っていた土地に、大漁とクスリ(釧路)の安全を祈願するべく場所請負人(運営責任者)である佐野孫右衛門が神社神殿を造営しました。

それ以来毎年豊漁が続いたため、これは御神徳あらたかであるということで年々神社を中心に住民が増加し、ついに一部落を形成するに至りました。

そして、住民自ら産土神・氏神さまと信仰されるようになったという逸話があります。

現在でも釧路市民の信仰篤く、氏神さまへの神恩感謝や初宮参り、厄祓いなどの人生儀礼のお参りに、多くの方が日々お越しくださいます。

また、釧路港から遠く阿寒の山々まで一望できる岬の上に鎮座するため、遠方より観光で釧路を訪れる多くの方々の参拝を頂いております。

インタビュアー

元々はアイヌ民族との交易の場所だったのですね。

安全祈願として造営した神社神殿が、自然と人を呼び一部落を築いたというのは驚きです。住民の信仰の篤さや歴史の重みが伝わってくるエピソードですね。

また、釧路港から阿寒の山々まで眺められるところも魅力的です。

展望台や月毎に絵柄が変わる御朱印が見どころ

結婚式以外で厳島神社を訪れた場合の見どころやオススメなどはありますか?

インタビュアー

厳島神社を訪れた場合の見どころを教えてください。

権禰宜

ご参拝の折、歴史ある当神社のお社や境内の構造物などご覧頂きたいのは勿論のこと、神社に隣接する米町公園には釧路の港から阿寒の山々まで一望できる展望台もあります。遠方から訪れる方におすすめの場所です。

また、当神社の御朱印は月毎に絵柄が変わります。昨今の御朱印ブームも相まって、全国各地から御朱印帳を手に参拝に訪れる観光客が増えています。

オリジナル御朱印帳は現在3種類ございますので、そちらも楽しみながら選んでいただければと思います。

インタビュアー

景色が良いことはもちろんですが、御朱印の絵柄が変わるところも素敵ですね。御朱印集めは今では趣味の一つとして広く認知されていますので、ご参拝する度、新しい御朱印が増えるとともに神様とのご縁も深まっていきそうです。

厳島神社の神前式の魅力

厳島神社の神前式のメリット・流れ

インタビュアー

神前式を行うようになった時期を教えてください。

権禰宜

地域の氏神さまなので、創建された江戸・明治期には神職が家庭に出向き結婚式を行っていたようです。また、昭和初期には神社での神前結婚式を挙げていた記録がありますね。

その後、ホテルでの結婚式が盛んになる中で、当神社も市内ホテルに神殿を設け出張祭典を行うようになりました。今でも神社、ホテルの両方で神前挙式を執り行っております

インタビュアー

江戸時代や明治時代には、神社で挙げるのではなく、神職の方が出向く形で結婚式を挙げていたのですね。結婚式の様式も、時代やその時のニーズによって変わってきたということでしょうか。

神前結婚式というと神社で挙げるイメージが強いですが、こちらの神社ではホテルでも挙式ができるのですね。選択肢があるのは嬉しいです。

家族の歴史の一部としての「氏神さま」の存在を感じられる

厳島神社 権禰宜菊池吉史さん

インタビュアー

神前結婚式の良さを教えてください。

権禰宜

家族が歩んできた歴史の中に「氏神さま」という存在がいつもあったのではないでしょうか。

初宮詣・七五三詣・十三参りなど、お子様の人生儀礼にはご家族皆様でお参りにいらしていたことと思います。成長したお子様のために受験の合格祈願・厄祓い・就職祈願に訪れる親御様もよく目にします。

親が子を想い願ってきた神さまの御前で結婚という人生の節目を迎えることは、新郎新婦様にとっても親御様にとっても感慨深いものになるのではないでしょうか。

インタビュアー

神社へのお参りは、日本人にとってとても身近な習慣だと思います。結婚という人生の岐路において、神聖なな空気に満ちた境内で挙式することは、実は自然なことなのかもしれませんね。

両家のご縁をつなぐという意味でも、神前での結婚式は気が引き締まりそうです。

200年以上の伝統ある神社で趣深い挙式ができる

厳島神社で神前結婚式を挙げるメリットは

インタビュアー

厳島神社で神前結婚式を挙げるメリットはなんですか。

権禰宜

創建200年以上の伝統ある神社であることに加えて、北海道ならではの自然を感じながら人生の門出を迎えられるところでしょうか。

インタビュアー

歴史ある場所というのはそれだけで雰囲気が違うものです。北海道の豊かな自然の中での神前結婚式は、思い出深いものになるでしょう。

神前式の中で指輪交換の儀も執り行える

厳島神社における神前結婚式の流れ

インタビュアー

厳島神社における神前結婚式の流れを教えてください。

権禰宜

このような流れです。

  • 二の鳥居から参進
  • 御本殿の前で巫女による鈴迎の儀
  • 新郎新婦様をはじめ御参列の皆様を祓い清める
  • 御神前に進み、修祓(おはらい)
  • 祝詞奏上
  • 三三九度の儀
  • 指輪交換の儀
  • 新郎新婦様による誓詞奏上の儀
  • 舞姫による浦安の舞奉納
  • 新郎新婦玉串奉奠
  • 両家玉串奉奠
  • 親族固めの儀

挙式後は皆様揃って社務所まで行進し、新郎様より参列の皆様へ一言挨拶を頂戴しております。

舞姫による浦安の舞奉納

インタビュアー

鳥居をくぐり境内を進む参進から始まり、修祓(おはらい)や祝詞奏上、舞姫による浦安の舞奉納など神社ならではの流れですね。指輪の交換を希望する方も多いでしょうから、儀式の中に盛り込まれている点も嬉しいですね。

オリジナルの演出を盛り込むこともできる

神前結婚式にまつわる印象深いエピソードは

インタビュアー

神前結婚式にまつわる印象深いエピソードはありますか。

権禰宜

同日にご兄弟で結婚式を挙げられたご家族がいらっしゃいます。

参進の儀も2組それぞれ行いましたので、ご両親様は一度参進した後にお戻りになり再度参進されるなど、少々慌ただしい場面もありました。

幼き頃よりともに育ったご兄弟が立派に成長され、ともに御神前に並び誓いを立てる後ろ姿に涙されている光景が印象的でした。

また人力車に乗り参進する方や、新婦様が御参列の皆様にお菓子をプレゼントされる方など、こちらが驚くような演出を持ち込まれることもございます。

当神社では、お二人の希望に出来る限り添えるよう努めております。

インタビュアー

人力車での参進というのはユニークですね!こういった試みに対して柔軟に対応をしていただけるのは、新郎新婦にとっても有難いことでしょう。

神前結婚式というと格式ある印象がありますが、挙式される方によって個性が出る点も魅力ですね。

釧路の四季を感じながら挙式ができると好評

挙式されたご夫婦、または参列者の方からはどのような感想が多いですか?

インタビュアー

夫婦・参列者の方からはどのような感想が多いですか。

権禰宜

参進の儀では、自然豊かな釧路の四季を感じることができたという感想を頂戴いたします。

また、社殿においては厳かな空気に包まれながら氏神さまに誓いを立てる神前挙式は、思い出深い一日となったという感想もよく頂きますね。

インタビュアー

釧路は夏でも涼しく、北海道らしい四季の移ろいも魅力的ですよね。厳かな雰囲気は神社ならでは。どなたにとっても感慨深いお式になりそうですね。

神前式の申込予約や衣装について

厳島神社の神前結婚式における申込予約や衣装について

インタビュアー

式の予約はいつ頃から可能ですか。

権禰宜

1年前から、1か月前までご予約可能です。

神前結婚式に関する問い合わせ・予約は以下の電話またはホームページから行ってください。

電話番号 0154-41-4485
FAX 0154-43-2974
公式サイト http://kushiro-itsukushimajinja.com/

インタビュアー

1年前からじっくり計画を立てる場合も、1ヶ月前に挙式することになった時でもご対応いただけるのは助かりますね。

現在はあまり混み合っておらず、予約がとりやすい

一ヶ月に何組くらい神前結婚式を執り行っていますか?

インタビュアー

一ヶ月に何組くらい神前結婚式を執り行っていますか。
 

権禰宜

現在は市内での挙式の数が総数として減少しています。そのため、当神社でも毎月4〜5件程度となっております。

インタビュアー

混み合っていない分お式の日取りも希望通りに進めることができそうですね。

雨や雪の日でも挙式ができる

厳島神社における神前結婚式の予約申込方法

インタビュアー

雨天の場合、神前結婚式を挙げることは可能ですか。

権禰宜

はい、可能です。

土地柄雪が降ることもありますが雪の日でも執り行います。真っ白い雪の中を、赤い傘をさして参進するというのも趣がありますよ。

インタビュアー

当日のお天気は気になるところ。雪の日でも挙式できるのは心強いですね!逆に、真っ白な雪の中で挙げる神前結婚式は神秘的で、印象的な思い出になりそうです。

貸衣裳やカメラマンの手配をお願いできる

神前結婚式のお衣装についてはいかがでしょう?

インタビュアー

神前結婚式の衣装は神社で借りられるのでしょうか。

権禰宜

神社からは衣装の貸し出しは行っておりませんが、提携している美容室では、貸衣装のご用意を承っています。写真館のご紹介も可能ですので、ご希望の際はお伝えいただければと思います。

また、貸衣装・プロカメラマン撮影のセットプランもございます。市内ホテルとの提携もしておりますので、お気軽にご相談ください。

インタビュアー

提携している美容院や写真館、ホテルがあるのは心強いですね。

結婚が決まったカップルへのメッセージ

厳島神社 権禰宜菊池吉史さん

インタビュアー

結婚が決まったカップルへ、メッセージをお願いします。

権禰宜

結婚は、人生という長い旅路を歩む中で、互いを支え励まし合えるパートナーとなり、お二人の関係も「恋人」から「家族」という新たなステージに進むことだと思います。

日本人は古来より家族の繋がりを大切に考えてきました。その考えが神道の中にもあります。新しい家庭を築くことは、ご先祖様の代から脈々と続く繋がりを紡いでいくということです。

伝統的な神前結婚式で夫婦の契りを交わしたお二人には、氏神さまのご加護を受け末永くお幸せにお過ごしになれることと思います。

インタビュアー

本日はお忙しい中、貴重なお話を伺うことができました。ありがとうございました。

厳島神社の基本情報

住所 〒085-0842
北海道釧路市米町1丁目3番18号
電話番号 0154-41-4485
FAX 0154-43-2974
公式サイト http://kushiro-itsukushimajinja.com/