鳥取市への移住はどう?まちの魅力・仕事・住まい情報を徹底解説

この記事では、地方移住を検討している方に向けて「鳥取県鳥取市」をご紹介します。

鳥取市は、山と海と砂丘を有し、星空が美しく見える、自然豊かなまち。自然に囲まれて暮らしたい方にはピッタリの環境です。

さらに、学区にとらわれず進学先を選ぶことができる「小規模校転入制度」を採用していたり、子連れでのお出かけに向くスポットが数多くあることから、特に子育て世帯の方から注目を集めています。

そんな鳥取市について、暮らしの特徴や、仕事・住まい探しについてなど、移住を検討するのに役立つ情報をたっぷりとお届けします。

本日お話を伺った方
地域振興課の平田さん

地域振興課 主査兼移住定住促進係長

平田 ゆかりさん


地域振興課の本城さん

地域振興課 移住定住専任相談員

本城 浩子さん

鳥取市の暮らしの特徴3つ

鳥取市の暮らしの特徴

地方移住を検討している方の中でも、特に次のような方には鳥取市がおすすめです。

  • 雄大な自然を身近に感じて暮らしたい
  • 夜空が好き。都会では見られない満天の星を見上げることに憧れる
  • 家族でお出かけするスポットのバリエーションが多いと嬉しい
  • お城や史跡など歴史・文化的なものに興味がある

なぜこのような方に鳥取市が向いているのか、その理由を踏まえつつ、鳥取市の暮らしの特徴を紹介していきます。

特徴1:砂丘・海・星空!豊かな自然環境

鳥取砂丘

鳥取市は豊かな自然に囲まれたまちです。

市内の日本海沿岸に広がるのは、全国的にも有名な「鳥取砂丘」。どこまでも砂が続き、異国情緒も感じるようなスケール感や、その隣にあるらっきょう畑の、紫色の花が一面に咲いた光景は圧巻です。

一面に咲いたらっきょうの花

砂丘では、らくだ乗り体験やパラグライダー、砂の上を走れる自転車「ファットバイク」体験など、ここならではのアクティビティも満載です。めいっぱいの開放感と、大自然の一部になったような気分が味わえるでしょう。

そして、砂丘の最も高い場所からは日本海が一望できます。鳥取市の海は絶景が楽しめるとともに、マリンスポーツに向いているため、県内だけでなく関西方面からも多くのサーファーが訪れます。

白兎海岸
▲神話「因幡(いなば)の白うさぎ」の舞台である白兎海岸。そのストーリーにちなみ「恋人の聖地」にも認定されている

さらに、鳥取県は、すべての市町村から天の川が眺められ、流れ星も見えやすいことが特徴の「星取県」でもあります。環境省が実施する「全国星空継続観察」において、鳥取市は、1位に選ばれたことのある唯一の県庁所在地です。

市内の「さじアストロパーク」には、国内有数の大型反射望遠鏡やプラネタリウム、宿泊施設がそなえられ、子どもも大人も気軽に星や宇宙を学ぶことができます。

湖山池と星空
▲日本一大きな池「湖山池」から眺める星空。市街地からも近く、水辺の非日常感も人気(画像引用:鳥取市観光サイト

鳥取市は、朝から夜まで自然と触れ合い、自然の美しさに感動して暮らすことのできるまち。大自然をいつも身近に感じながら、のびのびと生活したい方にはとてもおすすめの移住先です。

特徴2:充実の教育体制と遊び場が、子育て世帯に人気

鳥取市は、移住希望者の中でも特に子育て世帯の方から注目を集めています。その理由は「教育体制」と「子どもの遊び場」のバランスの良い環境にありそうです。

【教育】小規模校転入制度特認校の個性豊かな取り組み

稲刈りをする小学生
▲田園地帯にある「瑞穂小学校」では、田植えや稲刈りなど、さまざまな農業体験を行う

鳥取市では「小規模校転入制度」を採用しています。

この制度は、豊かな自然環境や小規模であることの特徴を生かした教育を希望する子ども・保護者に、一定の条件を満たせば入学を認めるというもの。

現在、市内には10校の特認校があり、陶芸の盛んな地域では地元の作家さんと交流し、給食で使用する焼き物にも挑戦します。国際教育に力を入れている学校では外国の方とイベントやオンラインで交流ができたりと、それぞれ個性豊かな取り組みが行われています。

子どもに受けさせたい教育のビジョンが明確な方にとって、学区の制限なく進学先を選べるこの制度はとてもありがたいのではないでしょうか。ぜひ各校の取り組みを参考に、ピンとくる学校を見つけてみてください。

詳細:小規模校の魅力ある取組み|鳥取市

【遊び場】屋内・屋外の多彩なお出かけスポット

こどもの国
▲「こどもの国」は2023年に開園50周年を迎えた、地元で長く愛されている施設

鳥取市内には、子連れでのお出かけに最適な、さまざまなスポットがあります。

たとえば、鳥取砂丘近くにある「こどもの国」は、木製の大型遊具や各種乗り物、水遊び場、工作ルームなどがあり、1日中遊べる人気の施設です。

「とっとり賀露 かにっこ館」は、カニを中心に色々な水生生物を展示・紹介するユニークな水族館。童謡・唱歌とおもちゃのミュージアム「わらべ館」には、懐かしい歌とおもちゃがあふれます。

かにっこ館の外観
▲近海のカニや魚とふれ合える「とっとり賀露 かにっこ館」

屋内外に、オリジナリティあふれる多彩なスポットがある鳥取市。ファミリーでアクティブにお出かけを楽しみたい方、お子様に幅広い遊びを体験させたい方にはとてもおすすめの環境です。

特徴3:歴史に彩られた、風情あるまち並み

鳥取城郭
▲画像引用:鳥取市観光サイト

鳥取市内には、多くの歴史的名所があります。

「鳥取城」は日本100名城の1つ。今もなお残る「鳥取城跡」からは市街地を見下ろすことができます。「巻石垣」と呼ばれる球面状の珍しい塀を有し、お城好きにはたまりません。

その鳥取城跡内に建てられた、美しい白亜の洋風建築「仁風閣」は、国の重要文化財に指定されています。周辺は公園として整備され、春には多くの人が訪れる桜の名所でもあります。

上空から見た仁風閣と市街地
▲当時の職人の技術が結集された「仁風閣」。映画「るろうに剣心」のロケ地にもなった

ほかにも、戦国時代の城主亀井家の居城跡「鹿野城跡」とその城下町など、歴史を感じるスポットが点在しています。

鹿野城跡公園の夜桜
▲春、鹿野城跡公園では、幻想的で美しい夜桜も楽しめる

歴史や文化的なものが好きな方にとって、鳥取市は、日々の何気ないまち歩きがこの上なく楽しめる、贅沢な環境と言えそうです。

鳥取市の暮らしに関する情報

ここでは、移住を検討するうえで重要となる、鳥取市の暮らしに関してのさまざまなデータをお届けします。

気候 2月:平均気温4.2°C
8月:平均気温27.3°C
※参考:気象庁ホームページ
人口 人口:182,021人
世帯数:81,965世帯
※令和5年6月30日現在
近隣都市 八頭郡智頭町、八頭町、若桜町、東伯郡三朝町、湯梨浜町、岩美郡岩美町
兵庫県:美方郡新温泉町、香美町
岡山県:津山市、苫田郡鏡野町
公共交通 空港:鳥取空港(鳥取砂丘コナン空港)
鉄道:JR西日本
路線バス:日本交通、日ノ丸自動車、くる梨、ループ麒麟獅子、鳥取市福部循環バス、鳥取市気高循環バス、鳥取市絹見バス
大都市へのアクセス 東京へ:飛行機で約1時間10分
大阪へ:電車(特急)で約2時間30分
名古屋へ:新幹線と電車(特急)で約3時間10分
福岡へ:新幹線と電車(特急)で約3時間40分
病院 診療所124、病院1、歯科99
学校 大学2、高校10、中学校13、小学校39、義務教育学校4、特別支援学校5
イベント・催事 鳥取しゃんしゃん祭、河原町あゆ祭、鳥取三十二万石お城まつり
レジャー・観光 鳥取砂丘 砂の美術館、白兎海岸、鳥取温泉

鳥取市は、都市機能がギュッとまとまったコンパクトシティです。スーパーやドラッグストアはもちろん、大型商業施設や百貨店も市内にあり、4つの総合病院をはじめ医療機関も多数。車があれば、生活にはほぼ不便はしないでしょう。なお、鳥取市の冬は寒く、雪が多くなります。除雪車は通っていますが、スタッドレスタイヤは必要です。

市内の移動には100円循環バス「くる梨」も便利。3人以上のお子様がいる「鳥取市子育て支援カード」をお持ちの方(1名)は無料で利用することができます。

100円循環バス「くる梨」

豊かな自然やレジャー施設を有する鳥取市にはまた、4つの温泉地もあります。鳥取市の寒い冬に、温泉でほっと温まってはいかがでしょうか。

温泉「一の湯」の内観
▲湖山池近くにある吉岡温泉の「一ノ湯」。江戸時代には鳥取藩主もたびたび訪れたという歴史をもつ

夏に行われる「鳥取しゃんしゃん祭り」は、鳥取の夏の風物詩です。鳥取県東部地方に伝わる「因幡の傘踊り」を元にした華やかな傘踊りがメインイベント。市民は、子どもの頃から踊り、地域の伝統に親しんでいます。

「鳥取しゃんしゃん祭」の様子▲「しゃんしゃん祭り」という名前には、傘に鈴がついていて「しゃんしゃん鳴る」、温泉地で「湯がしゃんしゃん沸く」という2つの意味がある

【仕事】求人数は豊富。新規就農への支援もあり

2023年7月現在、大手求人情報サイトで鳥取市の正社員求人を検索すると、約4,300件がヒットしました。市内にはIT系企業が多くあるほか、大手製造会社、観光業など、幅広いお仕事が見つかります。

参考:正社員求人情報の一例

そのほか、新規就農を目指す方に向けた助成や、技術取得支援もあるので、興味のある方はチェックしてみてください。なお、市内には兼業農家の方も多いそうです。

助成制度 ○就農応援交付金
認定新規就農者に対し、就農初期に必要となる運転資金や整備費等に活用できる交付金を支給

○就農条件整備事業
認定新規就農者が、就農時に必要な機械・施設を整備する場合などに助成金を交付

詳細:鳥取県の就農支援施策
とっとりふるさと就農舎(鳥取市新規就農者技術習得支援施設) 就農舎の体験者として、生活サポートを受けながら、自立した農業経営を行うためのノウハウを学ぶ(約2年間)

詳細:とっとりふるさと就農舎

【住まい】若者世帯への支援制度が人気

2023年7月現在、大手住宅情報サイトで鳥取市の賃貸物件情報を検索すると、約1,000件がヒットしました。4K以上などの部屋数の多い物件では、一戸建て賃貸も多く見つかるので、ライフスタイルに合わせて探してみてください。

参考:賃貸物件情報の一例

家賃の目安は、大まかに次の通りです。

~1LDK ~6万円
2K~3LDK 5~9万円
4K~ 7万円~

住まい・転入に関する支援としては、若い夫婦・ファミリーに向けた以下のような補助があります。利用しやすくとても人気の制度で、定員に達してしまうことも考えられるため、検討している方は早めのお問い合わせがおすすめです。

ふるさとでの新しいライフステージ支援事業補助金 移住を目的として転入した39歳以下の若者夫婦または子育て世帯に対し、奨励金を交付

鳥取市へ移住した人の体験談・感想

鳥取市へ移住した人の体験談

ここでは、実際に移住して鳥取市に暮らしている方の体験談や感想をご紹介します。

  • 海も山も近く、釣りをした後ハイキングなど、1日に両方を楽しむことができる。
  • 道の駅で食材を買うのが楽しみ。新鮮な野菜や魚などおいしいものがたくさん手に入る。
  • 移住に関するさまざまなサポートが手厚い
  • 豊かな自然のほか、公園や支援センターも多く、のびのびと子育てをすることができる。
  • 冬場の積雪は想像以上だった。車は4WDがおすすめ

自然豊かな環境や新鮮食材など、都会ではなかなか手に入らない暮らしを満喫している方が多いようです。さらに、各種サポートも充実しているため「子育てに最適な環境」という声も多数みつかりました。

鳥取市への移住に向けた行動

ここでは、鳥取市への移住に向けて、実際に起こせる行動や利用できる制度をご案内します。

鳥取市お試し定住体験施設

鳥取市では、各地区に、移住を検討している方に向けた「お試し住宅」を用意しています。

鳥取市の気候や風土を体感する機会として、また仕事や住まい探しの拠点としてもピッタリ。短期(2日~30日)滞在型と長期(3ヶ月〜1年)滞在型があるので、目的やスケジュールに合わせて選ぶことができます。

地域の方とも積極的に交流しながら“プレ・鳥取暮らし”を楽しんでみてはいかがでしょうか。

詳細:鳥取市お試し定住体験施設

中心市街地にある、短期滞在型のお試し住宅
▲中心市街地にあるお試し住宅はマンションの1室。周辺に買い物施設や公園などが多く、子育て世帯に特に人気

鹿野地区にある、長期滞在型のお試し住宅
▲鹿野町のお試し住宅(長期滞在向け)には、24時間利用できる温泉と、利用者用の菜園が付いている

移住・交流情報ガーデン

鳥取市移住・交流情報ガーデンの入り口

「鳥取市移住・交流情報ガーデン」は、移住や地域交流の情報を発信する施設です。

移住前の相談に利用できるほか、移住者交流会などのイベントも行われるので、新天地での生活の、頼もしい味方となりそうです。ぜひ気軽に立ち寄ってみてください。

鳥取市移住・交流情報ガーデンの内部
▲ガーデンは、会議や集会などの会場としても利用できる。移住後の交流の輪を広げるのにも役にたちそう

詳細:鳥取市移住・交流情報ガーデン

鳥取市移住体験オーダーメイドプラン

お試し住宅での滞在とあわせて、移住体験プランの利用もおすすめ。「子育て環境を見学したい」「豊かな自然を感じたい」など、利用する方のご希望に沿って、移住定住コンシェルジュが行程表を作成します。

実際の訪問にはスタッフは同行しないので、ご自分のペースで気軽に見て回ることができます。一方で、空き家見学や先輩移住者さんとの交流など、アポイントが必要な場合にはコンシェルジュや鳥取市移住相談員が立ち会ってくれるので安心です。

詳細:鳥取市移住体験オーダーメイドプラン

鳥取市への移住に関するお問い合わせ

担当課 鳥取市定住促進・Uターン相談支援窓口
住所 鳥取市幸町71番地 鳥取市役所 2階 26番窓口
電話番号 0120-567-464
対応時間 8:30~17:15(土日祝日と年末年始を除く)
公式サイト https://tottori-iju.jp/