【猪名川町への移住】住み心地はどう?暮らしの特徴・仕事・支援情報|縁結び大学
この記事では、地方移住を検討している人に向けて、兵庫県川辺郡猪名川町(いながわちょう)の暮らしを紹介します。
猪名川町は町内の8割が森林で覆われた、豊かな自然が特徴のまち。その一方で、商業施設などの生活に便利な施設は身近に揃い、さらに都市部への交通アクセスも良いという、バランスの整った「トカイナカ」の住環境が魅力です。
そんな猪名川町での暮らしの魅力をはじめ、移住支援制度なども詳しく解説していきます。
兵庫県猪名川町の暮らし、3つの特徴
猪名川町は南北に長い町域を有し、まちの中央には大阪湾へ流れ込む猪名川が流れています。最北部には阪神地域最高峰の大野山がある、美しい水と自然が特徴のまちです。
都市近郊への交通アクセスの良さからベッドタウンとしての特徴も有していますが、近年は企業誘致などにより町内での雇用も増えつつあります。
そんな猪名川町での暮らしにおすすめの人は、以下のような方です。
- アウトドアが好きで、日頃から自然を楽しみたい方
- コンパクトなまちの中で便利に過ごしつつ、気軽にいろいろな所へ遊びに行きたい方
- 地域の人とつながりを持ちながら子育てを楽しみたい方
- 家族で出かけたりアクティビティを楽しんだりと、家族時間を充実させたい方
自然に癒されながら過ごしつつ、買い物やお出かけも楽しみたい。そんな贅沢な願いを叶えてくれる猪名川町の特徴を3つご紹介します。
特徴1:大人も子どもも楽しめる大自然のフィールドがある!
町の約8割が森林である猪名川町では、四季を通じて自然の美しさを思う存分堪能できます。目で楽しむのはもちろん、自然を体感できる楽しいスポットがたくさんあるのが魅力です。
阪神地域最高峰である大野山の山頂一帯には「大野アルプスランド」が広がっています。梅雨の時期に咲き誇る紫陽花や、さえぎるもののない山頂からの眺望はまさに絶景。
▲猪名川町の人気スポット「大野アルプスランド」
山頂付近にある猪名川天文台(アストロピア)では、「星のまち」としても知られる猪名川町の満天の星を、澄んだ空気と大自然の中で眺めることができます。
天文台のすぐそばには、アウトドア好きな人たちの隠れ名所になっているキャンプ場も整備されており、猪名川町の自然の魅力を楽しみ尽くせる人気スポットです。
また猪名川町には、恋人の聖地とされている場所や、夜にライトアップされる桜など、ロマンチックなムードの場所がたくさんあるため、デートスポットとして楽しむこともできます。
▲猪名川天文台のすぐ横にある「恋人の聖地」はウェディングフォトスポットとしても有名
さらにはマウンテンバイクやトレイルランニングなど、自然を活かした本格的なトレイルスポーツを楽しめる場所もあります。
家族でキャンプを楽しむのもよし、デートに出かけるのもよし、健康づくりで山道を歩くのもよし。老若男女楽しめる自然のフィールドが広がっているのが猪名川町の魅力です。
特徴2:交通アクセス良好!暮らしのバランスが整ったまち
猪名川町の大きな特徴として、公共交通機関でも車でも都市へのアクセスが良好である点が挙げられます。能勢電鉄、通称「のせでん」の日生中央駅から梅田駅までは、通勤時間帯に直通運行する「日生エクスプレス」に乗って最短45分です。
車での移動も、川西インターチェンジの開通によりとても便利になりました。猪名川町役場から川西インターチェンジまでは車で約15分、そこから大阪市内には約30分、神戸市内までは約45分でアクセスできます。
さらには大津市、名古屋市などの主要都市にも直線移動できるため、通勤だけでなく買い物や観光の幅もぐんと広がります。
魅力的なのは交通アクセスだけではありません。山々を望める自然環境と、区画整備された美しい街並みが共存する生活環境も猪名川町の魅力。町内には猪名川パークタウン、つつじが丘、日生ニュータウンなどのニュータウンが点在しています。大型商業施設も身近なため、買い物も便利です。
▲美しく区画整備された猪名川町のニュータウン
コンパクトな町域でありながら、公園がたくさんあるため、子どもとのお出かけにも不便しません。水遊びができる親水公園もあり、夏の外遊びも楽しめます。
▲町内で最も大きい総合公園、愛称は「ふれあい公園」(引用:猪名川町観光協会HP)
移住者の中からは「猪名川町に帰ってくると、新鮮な空気に癒されて、明日も頑張ろうと思える」という声も聞かれます。
利便性を享受しながら自然に癒される生活は、人を幸せな気持ちにさせてくれるのかもしれません。
特徴3:親も子どもも楽しく過ごせる手厚いサポートがある!
猪名川町には、小さいまちだからこそできる手厚いサポート体制が整っています。
特に、子育て支援センターでは毎月様々なイベントや講習会が開催され、気軽に参加できるので、移住してきて周りに知り合いがいない親子でもすぐに友達をつくれる環境があります。
子育てサークルの活動も活発なので、子育ての悩みや不安をみんなで共有できるのも嬉しいポイント。
さらには子育て支援センターと保健センターが連携して支援を行う「子育て世代包括支援センター」で、専門的な助言も受けられます。
町独自の子育て支援として、全国トップクラスの充実度を誇る妊婦健康診査への助成や中学校3年生までの医療費の完全無償化などもあります。以下に支援制度をまとめたので参考にしてください。
妊婦への助成制度 | 医療機関・助産院で受信する妊婦健康診査の一部を助成する制度。 助成金額は112,000円(1回分上限あり)で、所得制限なし。 |
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乳幼児等・こども医療費助成制度 | 0歳から中学校3年生までの子どもの医療費をすべて保障する制度。 所得制限なし。 |
出産サポート タクシー事業 |
妊婦が事前にタクシー会社に登録し、陣痛が起きたタイミングでタクシー会社に連絡すると優先的に配車し、出産予定の医療機関へ送り届けてくれる制度。 |
すくすくいなっ子給食費完全無償化事業 | 3歳児から5歳児までの給食費を完全無償化する制度。 |
幼稚園・小学校・中学校の完全給食実施 | 猪名川町立幼稚園、小学校、中学校での完全給食を実施する制度。 |
多子誕生祝金 | 第3子以降を町内在住で出生した家庭に祝金(5万円)を贈る制度。 |
猪名川町の暮らしに関する情報
ここまでは猪名川町で暮らす魅力を紹介してきました。ここからは、「移住後の仕事は?」「住む場所はあるの?」など、実際に生活する際に気になるデータを紹介します。
気候 | 比較的温暖少雨な「瀬戸内式気候」と寒暖差が大きい内陸型気候を併せ持つ。 8月の平均気温:26.4度 1月の平均気温:2.5度 ※参考:気象庁ホームページ(猪名川町内に観測地点が無いため、直近の三田地点を参照) |
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人口 | 29,531人(12,567世帯) ※令和5年2月1日現在 |
病院 | 病院・クリニック:23か所 歯科:8か所 |
学校 | 認可保育所:1か所 認定こども園:3園 幼稚園:3園 小学校:6校 中学校:2校 高等学校:1校 |
交通 | 鉄道では能勢電鉄日生中央駅から通勤時には梅田駅に約45分で直行できる「日生エクスプレス」が運行している。 公共施設や病院などをつなぐふれあいバスも運行。 新名神高速道路の川西インターチェンジからは大阪市、神戸市までのアクセス良好。 |
近隣都市 | 川西市 宝塚市 三田市 丹波篠山市 大阪府豊能郡能勢町 |
町内には高校まであり、病院や商業施設といった生活に必要な施設は身近に揃っています。少し遠出したくなっても、公共交通機関や車で気軽に出かけられるのもポイントです。
まちの野菜を入手できる「道の駅いながわ」は人気スポット
大型商業施設もあり、買い物ができる場所が身近に充実している猪名川町ですが、地産地消の野菜を楽しみたいのであれば「道の駅いながわ」がおすすめ。
毎朝農家から届くとれたての新鮮野菜をお手軽価格で購入できる「旬の発信スポット」です。週末には町内に住む人だけでなく、町外からもたくさんの人が訪れ、行列になることもあるほどの人気です。
仕事に関する情報:企業誘致による町内雇用も生まれている
猪名川町の正社員の求人情報を大手求人情報サイトで調べると、約800件の正社員の求人がヒットしました。(2023年3月現在)
※参考:求人情報の一例
30分程度で通うことができる近隣都市も含めると、約19,000件と、正社員の求人数が大幅に増えました。(2023年3月現在)
※参考:求人情報の一例
猪名川町は企業誘致も進めており、マルチテナント型物流施設「プロロジスパーク猪名川」が本格オープンしたことで雇用も創出されています。交通アクセスがいいので町外に通うこともできますし、町内でも豊富な仕事の選択肢が持てるのではないかと思います。
移住後に起業したい、あるいは農業を始めたい方向けの支援もあります。相談制度も整っているため、移住先で新しい一歩を踏み出す際にも心強いのではないでしょうか。
創業支援事業 | 町と商工会が連携し、町内で創業を考えている方を対象とする相談会やセミナー、融資等を行う制度。 |
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次世代人材投資資金 (経営開始型) |
新規就農する方が就農してから経営が安定するまでの最長3年間、最大年150万円を支給する制度。 |
新規就農者農業用機械等導入支援補助金 | 新規就農する方を対象に、農業経営のために必要な農業用機械及び農業用施設付帯設備等の1/2を補助する制度。 ※上限50万円 |
住まいに関する情報:中古物件等の改修補助あり
移住先の住まいがあるのかどうかも気になるところですよね。
猪名川町内に賃貸物件はほぼないため、戸建ての購入が中心となります。
移住した方の正直な声として「住むためにある程度の手を加えないといけないので、コストや手間がかかる」というデメリットを挙げる方もいます。しかし、自分好みに工夫しながら家をつくっていく過程をむしろ楽しく感じられる方にはおすすめです。
▼猪名川町の中古物件等の改修に関する支援
空き家活用支援事業 | 猪名川町内にある築20年以上の空き家の改修費用を補助する制度。 助成額:60万円~225万円 |
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簡易耐震診断推進事業 | 昭和56年5月以前に着工された物件について、簡易耐震診断を無料で受けることができる制度。 |
住宅耐震化促進事業 | 簡易耐震診断によって「安全性が低い」と診断された物件について、住宅耐震改修工事や建て替え等を実施する場合に、工事費等の経費を一部助成する制度。 助成額:10万円~100万円 |
猪名川町へ移住した方の声
ここでは、実際に猪名川町に移住された方の声を紹介します。
- 穏やかで、のんびりしていて、人も温かい。子どもを安心して遊ばせられるので子育てがしやすい。
- 便利な大阪市から移住してきたが、近くにたくさん商業施設ができているので買い物やお出かけも楽しめる。
- 川や山がたくさんあって自然に恵まれているので空気がとてもきれい。公園も多く、家族でお出かけしやすい。
- 待機児童がゼロでスムーズに入所できたので、仕事にも復帰しやすかった。
- 新規就農したが、優しい人が多いおかげで、助けてもらいながらやってこれている。
自然の中で過ごせることのメリットのほか、子育てのしやすさや、温かく迎え入れてくれる住民の人柄の良さに触れる声が多く聞かれました。自然が豊かで都心へのアクセスも良好、まちでの生活にも不便しないという生活の中で、幸せを感じながら過ごしている移住者の方は少なくないようです。
移住に向けての支援も充実!
猪名川町のさまざまな魅力を伝えてきましたが、実際に移住するとなると不安も大きいのではないでしょうか。
猪名川町は移住への支援も充実しているまちなので、段階を踏んで検討することができます。
電話でも、メールでも、Webでも移住の相談ができる
猪名川町役場の企画政策課が相談窓口となって、現地の案内やライフスタイルの提案など、手厚くサポートしてくれます。実際に現地に行って相談できるのはもちろん、遠方の方向けに電話やメール、Webでも対応してくれるのが魅力です。
特にWeb相談は、担当者と顔を合わせながらお話ができるのでおすすめです。希望があれば、現地の写真なども交えて詳しくお話ししてもらえます。
Web相談に関する詳細はこちらをご参照ください。
本格移住前の“お試し移住”にも対応
猪名川町ではお試し移住のための支援として、町外に住んでいる方を対象に、対象宿泊施設での宿泊料を一部補助してくれています。
一回だけでなく、複数回利用できるのもポイント。一度では決めきれない場合でも、慎重に検討することができます(年間上限額あり)。
旅行と移住では全く違うため、お試し移住では実際の暮らしを想像しながら過ごすのが重要です。スーパーや学校など、暮らしに重要な施設を見て回ったり、心配事があれば移住相談担当者に聞いてみたりするようにしましょう。
詳細はおためし移住情報をご確認ください。
地域と交流して情報を得よう
地域でつながりをつくることは、助け合って生活していくためにも大切です。普段のあいさつやコミュニケーションはもちろん欠かさず、地域での交流の場があれば相談や情報収集をすることもできるため、積極的に参加するようにしましょう。
実際に地域ぐるみで移住者に情報提供する機会を設け、空き家バンクや不動産情報サイトに載らない地域の空き家情報を提供している地域もあるそうです。移住してからはもちろん、移住前にも参加できる交流会がないかどうか、相談窓口に確認してみても良いかもしれません。
猪名川町の移住に関する支援情報まとめ
猪名川町では「移住支援金」として、東京23区及び東京圏からの移住者等に対して最大100万円(子ども加算あり)を支給しています。こういった支援情報は「兵庫県猪名川町移住支援事業一覧」としてまとめられていますので、参考にしてみてください。
猪名川町への移住に関するお問い合わせ
担当課 | 猪名川町役場 企画総務部 企画政策課(移住相談窓口) |
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住所 | 〒666-0292 兵庫県川辺郡猪名川町上野字北畑11-1 |
電話番号 | 072-766-8711 |
対応時間 | 8:45~17:30 |
公式サイト | 町公式サイト:https://www.town.inagawa.lg.jp/ |