
【長崎県】島原市の博物館「雲仙岳災害記念館がまだすドーム」を中心にまわる観光デートプラン
この記事では長崎県島原市にある「雲仙岳災害記念館(がまだすドーム)」などの観光地を巡るデートを紹介しています。
メインとなる「がまだすドーム」は島原駅から車で15分の距離にある施設で、島原半島の歴史や雲仙普賢岳の噴火災害について学ぶことができます。
最新技術によって雲仙普賢岳の噴火災害についてプロジェクションマッピングやドローンで解説を行っているのが特徴的です。
今回は、施設の企画・広報グループリーダーを務める林さんに見どころを聞きながら、施設の魅力をご紹介します。
おすすめカップル:歴史や自然に興味のあるカップル
どんなデート?:学び、歴史、生活
目安時間:半日
目安予算:3,000円
概要:島原半島の歴史に学ぶ!災害への思いを共有するデート
11時 | 島原駅に集合、バスで雲仙岳災害記念館がまだすドームへ |
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11時40分~12時40分 | 雲仙岳災害記念館がまだすドームでランチ |
12時40分~14時 | 雲仙岳災害記念館がまだすドームを見学 |
14時~16時 | 道の駅や島原城を見学 |
「雲仙岳災害記念館がまだすドーム」へは、島原駅からバスと徒歩で30~40分程度(バスのルートや運行状況にもよる)です。
予算は、各施設の入場料にランチ代、バス代を含めても1人3000円ほどで収まるでしょう。
では、メインとなる「雲仙岳災害記念館がまだすドーム」の紹介です。
火山体験や土石流について学べる「がまだすドーム」


編集部
まず、「がまだすドーム」とはどのような施設か教えてください。
林さん
当館は日本で最初にできた火山体験ミュージアムです。火山の博物館「常設展示」では、1990年に始まった雲仙普賢岳の噴火災害について、プロジェクションマッピングやドローンの映像で解説しています。
近年さまざまな災害が起こっており、どこで誰が何の災害に巻き込まれるか分かりません。
火山というと遠い存在に感じるかも知れませんが、世界には約1,500の活火山があり、日本にはその約一割の活火山があります。「火山の災害とはどのようなものか」「いざという時に自分自身や大切な人を守る為に大切なことは何か」を知っていただきたいです。
また、近年ニュースで聴くことのある「土石流」についても知ることができる施設は、日本でも数少ないですよ。
施設自体は2018年にリニューアルしており、災害を学ぶ施設であるとともに、子どものレジャー施設やカフェも併設しています。
編集部
雲仙というのは長崎県島原半島の中央部にそびえる火山群の総称ですよね。1990年には200年ぶりに火山活動が始まり、頻発した火砕流は土石流や住宅の炎上など極めて大きな被害をもたらしたと聞きました。
当時世界的な火山学者や研究者でさえもこの噴火に巻き込まれてしまったそうで、火山の活動は誰も予測できなかったのではないでしょうか。
施設内は火山災害の実態や復興の姿、火山がもたらす恵みについての伝承ゾーンと、体験プログラムによって、火山や防災を幅広く学べる学習ゾーンに分かれているそうですね。雲仙普賢岳での災害を風化させないための大切な場所でもあると思います。
恋人と災害について考えるという機会はなかなか多くないと思いますが、これを機にさまざまな話題が膨らみそうです。
雲仙岳スカイウォークで溶岩ドームを眺めよう
編集部
実際に体験できるコーナーが多くあるそうですが、特におすすめはありますか?
林さん
「雲仙岳スカイウォーク」はおすすめの体験スポットです。普段は立ち入ることができない雲仙普賢岳の山頂などをドローンで撮影した映像を見ることができます。
平成新山で見られる溶岩ドームの独特の景観や火砕流で被災した旧大野木場小学校など、ここでしか見られない上空からの映像ばかりですよ。空を飛んでいるような、鳥になった気分になることができます。
▲雲仙岳スカイウォーク
その他にも「火山科学」というコーナーでは、世界の様々な火山における噴火や土石流、火砕流のしくみなどを体験装置で学習できます。
「火山を知ろう」では、各地の火山のライブ映像を見ることができ、噴火の状況を確認できます。また「噴火アーカイブ」では、普賢岳の噴火当時のニュース映像を振り返ることができます。
さらに、平成噴火で堆積した火砕流や火山灰などの地層をはぎ取り、標本として紹介しているコーナーもおすすめです。約3年間で180cmも積もった地層は研究によって日付単位で地層が識別されていますが、ここまで詳しく記録した資料は世界的にも貴重ですよ。
▲火山科学コーナー
▲平成噴火・噴出物のはぎ取り標本
編集部
「雲仙岳スカイウォーク」は、空中散歩するような感覚で楽しめそうですね!地元の方も、普段何気なく過ごしている地域を上空から眺めるという体験はなかなか無いと思います。
さらに火山科学コーナーは、見ごたえたっぷりの展示ばかりですね。火砕流や火山灰といった地層の解説を見ることで、積み上げてきた歴史を目の当たりにできるのが奥深いです。
世界中の火山学者や行政関係者が発信したこの火山活動の歴史を学ぶと共に、デートではさまざまな発見や考えを恋人と伝え合うことができますね。
立体紙芝居や実写映像で学ぶ災害の歴史


編集部
「がまだすドーム」は子どもから大人まで学ぶことができる施設ということで、特に映像による解説がとてもわかりやすいと評判だそうですね。
林さん
そうですね。例えば、1792年の噴火でおきた地震で島原半島に近い眉山が大崩壊し津波を引きおこした災害について、当時を再現した立体紙芝居を上映しています。
リニューアルではステージの両脇に字幕用モニターも追加しました。
▲立体紙芝居
また1991年6月3日の火砕流で犠牲になったカメラマンが、火砕流が来る直前まで撮影していた映像をもとに編集したドキュメンタリーを上映しています。こちらの所要時間は6分ほどで、エントランスホールで上映しているのでご覧ください。
▲雲仙・大火砕流378秒の遺言の展示
編集部
立体紙芝居は他ではなかなか見ない展示ですね!立体紙芝居の題材ともなっている津波は、雲仙岳の火山性地震や山体崩壊によって引き起こされた津波だとお伺いしました。
大潮であったことでより大きな被害を及ぼしたそうですが、まさに自然の状況が重なり合って引き起こされた災害であったと思います。
そしてエントランスホールで上映されるドキュメンタリーですが、カメラマンが残した映像はこの火山災害が世界的に注目されるきっかけにもなったのではないでしょうか。実際の映像を観ることで、よりリアルなイメージが湧きそうです。
ラインナップが豊富!お楽しみの企画やイベント
編集部
企画展やイベントなど、常設展示以外の見どころはありますか?
林さん
不定期ですが、火山に関する企画展や絵画展、デザインなどさまざまな企画展を行っております。過去には長崎美術館の所蔵作品展も開催したことがあります。
体験学習や工作教室も行っているので、新着情報については公式ページからご確認ください。
編集部
「がまだすドーム」では頻繁に体験学習や工作の企画をされているんですね。島原市と共催で行う雲仙岳災害の振り返り企画や火山の専門家の方による解説、絵画教室や溶岩実験、天体観測など、ラインナップの豊富さに驚きました。
公式ページで予定をチェックして、パートナーとお好みの企画展やイベントが開催されている日に訪れるのもいいですね。何度行っても楽しめそうです。
有明海を一望しながら、展望デッキでお弁当デートもおすすめ
編集部
館内で思い出の写真を撮影できるスポットや、カップルがゆっくり過ごせるおすすめの場所があればご紹介ください。
林さん
天気がいい日には展望デッキから雄大な山々や180°広がる有明海と熊本、天草を一望することができ、記念撮影にはバッチリです。また、館には沢山の机、椅子が設置してあり食べ物の持ち込みも可能です。
天気がいい日には外の芝生広場でゆっくりされているカップルやご家族も見受けられます。
ちなみに平日は比較的どの時間も空いており、土日祝については開館してすぐか、夕方が比較的空いていますよ。
編集部
展望デッキでは穏やかな有明海の情景が広がる一方で、マグマが作り出した平成新山や津波によって崩壊した眉山など、荒々しい景色も眺められますね。
そして復興した街並みを見下ろしながら、この地で起こった災害とのギャップを感じるという方もいらっしゃると思います。災害で学んだ知識を思い浮かべながら景色を見ることで、恋人とさまざまな思いを共有するのもいいですよね。
天気がいい日には対岸に熊本市や阿蘇の山々も見られるとのことで、そんな日に芝生でお弁当を食べるというロケーションも素敵です!
島原半島名物は「GEO CAFE(ジオ・カフェ)」で堪能


編集部
館内にはカフェやショップが併設されているとお聞きしましたが、こちらについて詳しく教えてください。
林さん
館内には「GEO CAFE(ジオ・カフェ)」というカフェがあります。カフェには島原半島の食材を多く使ったメニューが沢山あり、「がまだすドーム」から見える山々を再現した「雲仙火山トルコライス」が人気です。スイーツでは島原半島の「美味しい!」をいいとこどりした「shimabaraパフェ」もあります。
また「GEO SHOP(ジオ・ショップ)」では、島原半島のお土産物や移動する際に食べるのにちょうどいいお菓子なども販売しています。
編集部
島原半島産わかめをたっぷり使ったうどんや護衛艦カレーグランプリを受賞した海軍カレーなど、港町ならではのメニューが魅力的ですね。なかでもボリュームたっぷりで話題性抜群の「雲仙火山トルコライス」は、ぜひデートで来たら注文したい一品なのではないでしょうか。
そして明治から作られる湯せんぺいや島原半島名物のそうめんなど、珍しいトッピングが特徴的な「shimabaraパフェ」は外せません!もしスイーツ好きな恋人がいたら、ぜひ味わってみてくださいね。
雲仙岳災害記念館がまだすドームに来館した人の口コミ評価まとめ
編集部
来館者さんからよく聞く感想や声を教えてください。
林さん
- 勉強になった
- 噴火したことは知っていたが、この地でこんなことが起きていたなんて知らなかった
- 火山が好きで来た
このようなお声を聞きます。
編集部
Googleの口コミでも、以下のような感想がありましたよ。
- 館内が綺麗に整備されていて気持ちよかった
- 子どもから大人まで学習できる
- 火砕流の凄まじさを痛感した
- いままで見たことない演出の劇や、大画面の放映が面白かった。
幅広い年代の方が訪れているようで、みなさんが火山や自然災害について詳しく知るきっかけとなっているようですね。
雲仙岳災害記念館がまだすドームの基本情報


住所 | 〒855-0879 長崎県島原市平成町1-1 |
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アクセス | 【車】 長崎自動車道 諫早ICから約60分 【電車+バス】 島原鉄道島原駅から「島原加津佐海水浴場前行」バスに乗車「復興アリーナ入口」下車、徒歩約8分 |
営業時間 | 9:00~18:00(ただし入館は17:00まで) |
休館日 | 年中無休 |
駐車場 | あり(一般車両400台、バス20台/無料) |
料金 | ■常設展示 大人:1,050円 小学生:530円 中高生:740円 (こどもジオパークは一律350円) |
問い合せ | 0957-65-5555 |
予約 | 不要 |
公式サイト | https://www.udmh.or.jp/ |
雲仙岳災害記念館がまだすドーム後のデートプラン
雲仙岳災害記念館がまだすドームの平均的な滞在時間は1時間~1時間半だそうなので、その後のデートプランについても考えておきましょう。
ランチに向いている近隣のレストラン
雲仙岳災害記念館がまだすドーム内にもカフェがありますが、島原駅周辺にもレストランやカフェが多く立ち並んでいます。
デートでのランチにピッタリな島原駅周辺のお店を紹介します。
おしゃれな店内でコーヒーを「CAFE PASTORALE パストラーレ」
パストラーレは、島原駅から徒歩3分にあるカフェ。ギターや絵画が飾られたおしゃれな店内で、ゆったりとしたひとときを過ごせます。
これぞ老舗の喫茶店!「喫茶 ケルン」
「喫茶 ケルン」は、ナポリタンやピザなど定番喫茶店メニューを堪能できるお店。レトロな雰囲気でホッと一息つけます。
アットホームな和風レストラン「お食事処 都一(といち)」
都一は、リーズナブルで地元の方に親しまれるお店。お米やそうめん、海鮮など長崎県産食材が食べたい方におすすめ!
鯉の泳ぐまち
「がまだすドーム」から車で12分ほどの距離にある「鯉の泳ぐまち」。水の都と言われる島原の名所で、ここ新町にある全長100mの水路には色鮮やかな錦鯉が泳いでおり訪れる人を魅了します。
無料休憩所の「しまばら湧水館」や美しい庭園が見られる「湧水庭園・四明荘」などがあります。また、周辺にはカフェや食事処もあり、ゆっくりとデートを楽しめます。
観光のシンボル島原城
安土・桃山様式の壮麗な歴史を語る島原城は島原観光のシンボルともいえるでしょう。その歴史もさることながら、外観の美しさも素晴らしく、晴れの日には青空と白い天守閣のコントラストが圧巻です。
周辺散策をしたり島原半島の過去から現在までの資料を見たり、さまざまな楽しみ方が可能です。歴史好きのカップルにはたまらないスポットです。