南砺市立福光美術館で里山の自然に包まれながら巨匠の作品を満喫するデート|富山県|縁結び大学

今回ご紹介するのは、富山県南砺市法林寺にある「南砺市立福光美術館」を訪ね、世界に知られる版画家・棟方志功(むなかたしこう)(※1)と、花鳥画(※2)の大家・石崎光瑤(いしざきこうよう)(※3)の作品をゆったり気分で満喫するデートプランです。

美術界の巨匠の大作を間近に眺めてみたい、ちょっと知的な週末を過ごしたいと考えるカップルには、ぴったりのデートスポットになると思います。里山の自然に包まれて、ホッと安らげる美術館です。

今回は、そんな福光美術館の特徴や見どころや、デートでの楽しみ方などについて、同館職員の小森さんにお話を伺いました。 

(※1)1903(明治36)年生まれで、青森県青森市の出身。日本を代表する板画家であるのみならず、20世紀の美術界を代表する世界的巨匠の一人。
(※2)日本絵画における画題の一つであり、花や鳥を主体に描いたものを指す。 
(※3)1884(明治17)年生まれで、富山県南砺市の出身。大正~昭和初期に活躍した日本画家。写実に基づく鮮やかで、装飾的な花鳥画を得意とした。

見応えたっぷりの南砺市立福光美術館の展示

「南砺市立福光美術館」の正面外観の様子
▲里山の緑に囲まれて、静かな環境も魅力の福光美術館

南砺市法林寺にある「南砺市立福光美術館」は、里山の緑と、野鳥の声に包まれた施設です。棟方志功・石崎光瑤の作品を常設展示するほか、地域にゆかりある作家の作品も、コレクション室には展示しています。年間を通じて開催される企画展も要チェック。

ここからは、そんな福光美術館について、具体的に見ていきましょう。

常設展では棟方志功・石崎光瑤の作品を存分に鑑賞できる

「南砺市立福光美術館」内部の棟方志功・石崎光瑤の紹介パネルと小森さん
▲棟方志功・石崎光瑤を紹介するパネルと、今回お話を伺った小森さん

編集部

今回初めて福光美術館に伺っていますが、池がある綺麗に手入れされた中庭と、落ち着いた印象の館内で、じっくりと作品を鑑賞できそうな雰囲気が漂っていますね。

最初に、美術館の概要と、メインの展示(常設展)についてお話しください。

小森さん

富山県の南西部、世界文化遺産の五箇山(ごかやま)「相倉(あいのくら)合掌造り集落」と「菅沼(すがぬま)合掌造り集落」を有する南砺市に、私ども福光美術館は位置しています。里山の豊かな緑が美しい、野鳥のさえずりが聞こえる自然に包まれた、静かな美術館です。

当館は、世界にも知られる版画家・棟方志功と、花鳥画の第一人者・石崎光瑤の作品を常設展示しています。年に3~4回ほど作品を入れ替えるため、さまざまな作品を四季折々の景色とともに楽しんでいただくことが可能ですよ。

「南砺市立福光美術館」で常設展示中の棟方志功作「華狩頌」(右)
▲常設展示中の棟方志功作「華狩頌(はなかりしょう)」(右)

編集部

小森さんが特にお好きな展示や、コレクションがありましたら教えてください。

小森さん

私のお気に入りのコレクションは、石崎光瑤の「燦雨(さんう)」です。日本画には珍しい、インドの風景を描いた作品は圧巻です。石崎光瑤をご存じなかった方でも、大きな屏風の作品をご覧になると、感心したように歓声を上げられることがありますよ。

「南砺市立福光美術館」で常設展示中の石崎光瑤作「燦雨」と小森さん
▲こちらが石崎光瑤の大作「燦雨(さんう)」。インドの風景が鮮やかに描かれた花鳥画で、屏風絵となっている

編集部

福光美術館の来館者には、どんなことを感じ取り、学んでほしいと思われますか?

小森さん

当館のある南砺市福光に、棟方志功が戦時中疎開し、7年間近く暮らしていたことがありました。その時代の棟方の暮らし振りや、当時の世相、棟方の考えなどを汲み取った上で、作品を味わっていただければ幸いです。

ちなみに、当館から車で10分ほど離れた場所に、棟方の疎開中の作品を中心に収集・展示する「分館 棟方志功記念館愛染苑(あいぜんえん)」があります(観覧料別途)。お時間に余裕があれば、そちらにも足を運んでみてくださいね。

>>公式サイト「分館 棟方志功記念館愛染苑」

>>公式サイト「ご利用案内・アクセス」

また、石崎光瑤は、こちら南砺市福光出身の花鳥画を得意とする日本画家であり、日本画で南国の風景の美を描きました。石崎の写実的・デザイン的な絵には、大正~昭和初期に新たな日本画の作風を確立しようとした挑戦の軌跡がうかがえます。これを感じ取っていただければ何よりです。

当館の常設展示を通して、ぜひ両者の作品を満喫してください。

年6回の企画展!棟方志功・石崎光瑤の生誕記念に向けても準備中

「南砺市立福光美術館」で常設展示中の棟方志功作「二菩薩釈迦十大弟子」(ガラスケース内)
▲常設展示中の棟方志功作「二菩薩釈迦十大弟子」(ガラスケース内)

編集部

福光美術館では、企画展(特別展示)を実施されていますよね。今後予定している企画展があれば、ご紹介ください。

小森さん

私どもでは、年に6回ほどの企画展を開催しておりますよ。

来年2023年は、棟方志功の生誕120年、再来年2024年は、石崎光瑤の生誕140年を迎える記念の年です。これら大きな節目に向けて、展覧会の開催を企画・準備しています。

2022年12月現在、直近の企画展は、2023年1月21日(土)〜2月19日(日)に開催予定の「第21回 なんと版画年賀状公募展」です。こちらは、棟方志功のゆかりによる版画年賀状の全国公募展で、一般・中学生・小学生以下の3部門を設け、招待作品とともに展示する企画展となります。

なお、今後の企画展については、公式サイトの「企画展・スケジュール」ページをチェックしてみてくださいね。

>>公式サイト「企画展・スケジュール」

別ジャンルの大作を同時鑑賞!南砺市立福光美術館の魅力

「南砺市立福光美術館」で常設展示中の石崎光瑤作「雪」
▲常設展示中の石崎光瑤作「雪」

編集部

小森さんが思われる、「南砺市立福光美術館」の魅力や、見どころはどちらでしょうか。

小森さん

いついらっしゃっても、棟方志功・石崎光瑤という二大巨匠の作品を間近に鑑賞できることは、最大の魅力だと思います。版画と花鳥画というジャンルの違う美術品を、同じ美術館で深掘りして眺められることも、当館ならではの見応えではないでしょうか。

同時に、街中から離れた鳥のさえずりが聞こえる環境で、美術品とともにゆったりとしたひと時を過ごせることも、もうひとつの魅力だと感じています。

中庭と池を望める「南砺市立福光美術館」の1階ロビー(その1)
▲開放的な1階ロビー。野鳥の声が聞こえる環境で、ゆったりと美術鑑賞ができる

編集部

福光美術館らしい、ちょっと自慢できる部分などがありましたら、教えてください。

小森さん

当館は、まるで山の中にポツンとたたずむ一軒家のような美術館です。美術館への道のりは、秘密基地へと向かうようなワクワク感を覚えるかもしれませんね。

ドライブデートの一環で見学にいらっしゃるカップルにも、きっと楽しんでいただけますよ。

編集部

福光美術館は、来館時期を変えて、複数回訪れても楽しめるものでしょうか?

小森さん

常設展示については、年に3~4回は作品を入れ替えており、企画展も年に6回ほど開催していますので、何度いらっしゃっても、新鮮な雰囲気を味わえると思いますよ。

ロビーから眺める中庭の自然からも、季節ごとの移ろいを感じられますし、その時々で違った福光美術館を楽しんでいただけるでしょう。

デートでの楽しみ方も豊富な南砺市立福光美術館

「南砺市立福光美術館」で常設展示中の棟方志功作「美魅寿玖の図」(ガラスケース内)
▲常設展示中の棟方志功作「美魅寿玖(みみずく)の図」(ガラスケース内)

ここまでは、「南砺市立福光美術館」の特徴や見どころなど、観光で立ち寄った際の魅力を中心に伺ってきました。ここからは、デートの一環で見学に訪れた場合に特化して、お話を聞いてみましょう。

年6回の企画展に合わせてイベント・ワークショップも開催

「南砺市立福光美術館」で常設展示中の石崎光瑤の作品(その1)
▲常設展示中の石崎光瑤の作品

編集部

福光美術館では、イベントやワークショップを開催されていますか?もし、開催されていれば、どのようなものかをご紹介ください。

小森さん

年6回の企画展の開催期間に合わせて、ワークショップやコンサート、ギャラリートークなどを開催することがあります。過去には、篆刻(てんこく)のワークショップや、三味線・ハープの演奏会、記念講演会なども催しました。

デートのスケジュールが合えば、カップルで参加されるのもいいと思いますよ。

イベントやワークショップの開催情報については、公式サイトの「企画展・スケジュール」ページや、公式Facebook、ポスターなどをチェックしてみてくださいね。

>>公式サイト「企画展・スケジュール」

>>公式Facebook

ロビーでまったり気分!ミュージアムショップでお土産探しも

中庭と池を望める「南砺市立福光美術館」の1階ロビー(その1)
▲よく手入れされた中庭と、鯉が泳ぐ池を眺めながらくつろげる1階ロビー。デート中の特等席!

編集部

館内に、カップルがゆっくり過ごせるような、おすすめのスポットがあれば、ご紹介をお願いします。

小森さん

1階ロビーには、鯉の泳ぐ池と、四季折々の自然を感じる中庭を眺められるソファとテーブルをご用意しています。コーヒーを楽しみながら、お二人でくつろぎのひと時を過ごしてください。

ロビーには、ミュージアムショップもありますよ。棟方志功・石崎光瑤の作品集や、展覧会の図録、絵ハガキなど、記念になるアイテムを取り揃えており、デートのお土産選びをゆっくり楽しむのもいいですね。

>>公式サイト「ミュージアムショップ」

「南砺市立福光美術館」1階ロビーにあるミュージアムショップ内の様子
▲ロビーにあるミュージアムショップでは、デートの記念品もゆっくり探せる

編集部

ちなみにですが、小森さんからご覧になって、カップルで来館される方の割合はどの程度なのですか?

小森さん

ざっくりとですが、3割といったところでしょうか。

周辺デートスポットも魅力たっぷりの南砺市立福光美術館

「南砺市立福光美術館」の2階コレクション室内部の様子
▲地元にゆかりある作家の作品を展示している2階のコレクション室

編集部

福光美術館を見学する前後にカップルで立ち寄れる、おすすめのデートスポットが周辺にありましたら、ぜひ教えてください。

小森さん

当館から、車で30分ほどかかりますが、世界遺産の「五箇山相倉(ごかやまあいのくら)合掌造り集落」があります。

日本の原風景のような集落をお二人で散策して、合掌造りの家屋を見学したり、美味しい郷土料理に舌鼓を打ったりしてはいかがでしょうか。

>>五箇山総合案内所(南砺市観光協会 五箇山支部)「五箇山彩歳」

ワインがお好きなカップルには、五箇山相倉合掌造り集落への道中、車で15分くらいのところに、ワイナリー「Domaine Beau(ドメーヌボー)」があります。ワイン通の方には、高評価なんですよ。

地元で減農薬栽培したメルローやカベルネソーヴィニヨン、シャルドネ、リースリングなど、世界有数のブドウ品種で仕込んだ、製法にこだわったワインを購入できます。運がよければ、社長さんのお話を直接聞けるかもしれません。

>>Domaine Beau

南砺市立福光美術館からのメッセージ

「南砺市立福光美術館」外観入口付近の様子と小森さん
▲小森さん、大変お世話になりました!

編集部

これからデートの一環で「南砺市立福光美術館」を訪れるカップルへのメッセージや、今回のインタビュー取材で伝えきれなかった想いなどがありましたら、ぜひお話しください。

小森さん

知らない場所へ行くことを楽しめる方、近現代の版画や日本画に興味がある方には、おすすめの美術館です。「こんな山の中に、本当に美術館なんてあるの?」とアプローチでドキドキした後、当館の華やかな展示作品をゆったり鑑賞して、お二人で楽しんでいただければと思います。

編集部

街中から外れた、緑豊かな自然の中にたたずむ美術館で、棟方志功・石崎光瑤という美術界の巨匠の作品をゆったり気分で満喫できることは、この上なく贅沢なひと時だと感じました。

気分転換にちょっと知的なデートを楽しみたいカップルや、里山の自然の中でのんびりとくつろぎたい二人にも、福光美術館はぴったりのスポットになってくれそうですね。

小森さん、本日はお忙しい最中にお時間を割いていただき、どうもありがとうございました。

南砺市立福光美術館の口コミ・感想をチェック!

「南砺市立福光美術館」で常設展示中の石崎光瑤の作品(その2)
▲常設展示中の石崎光瑤の作品

ここまで、「南砺市立福光美術館」について、さまざまな魅力を伺ってきました。実際に見学された皆さんの口コミや、感想についてもチェックしておきましょう。

アイコン
棟方志功の作品を目当てに行きましたが、石崎光瑤のことも分かってよかったです。
アイコン
石崎光瑤を初めて知り、凄い絵を描くアーティストがいたことに驚いた。
アイコン
落ち着いた雰囲気の館内は、じっくりと作品を鑑賞できる雰囲気です。綺麗に手入れされた中庭と、リラックスできるロビーも魅力。
アイコン
訪れる価値がある美術館。館内で写真撮影OKなのも嬉しい。

口コミの評価は全体的に高く、棟方志功の作品を目当てに来館する方が多い印象ですが、石崎光瑤の作品に心を動かされて帰る方も少なくないようです。同時に、1階ロビーからの中庭の眺望の美しさや、周りの緑あふれる静かな環境にも感心している様子が伝わってきました。

美術界の巨匠の作品を常設展示しているにも関わらず、気軽に立ち寄りやすい雰囲気の美術館です。カップルがデートの一環で見学しても、充実した時間を過ごせそうだと思いました。

南砺市立福光美術館の料金・割引・混雑しない時間帯

料金 【常設展】
(一般)310円
(高大生)210円
(小中学生)無料

【企画展】
内容により都度異なる
※企画展観覧料には、常設展示室観覧料を含む
※イベント・ワークショップの参加料は、都度異なる

【コレクション室】
無料
割引 各種手帳をお持ちの心身障がい者の方で、受付にて手帳を提示いただける場合、付き添いの方1名も含めて、100%割引(常設展無料)
混雑しない時間帯 【平日】
比較的どの時間帯も空いている

【土日祝日】
開館直後の9:00過ぎ、14:00以降が比較的空いている
平均滞在時間 30~60分程度

※金額はすべて税込表示です。

南砺市立福光美術館の基本情報(アクセス・営業時間)

住所 〒939-1626
富山県南砺市法林寺2010
※分館 棟方志功記念館愛染苑(観覧料別途)の住所・アクセスについては、公式サイト「ご利用案内・アクセス」ページ下部をご参照
>>公式サイト「ご利用案内・アクセス」
連絡先 (電話)0763-52-7576
(Web)公式サイト「お問合せ」
アクセス

【車】
(北陸自動車道)小矢部ICから約10分
(東海北陸自動車道)福光ICから約15分
(JR城端線)福光駅から約10分
(JR北陸新幹線・JR北陸本線・IRいしかわ鉄道線)金沢駅から約45分

【公共交通機関】
(JR城端線)福光駅下車
(JR北陸新幹線・JR北陸本線・IRいしかわ鉄道線)金沢駅下車後、加越能バス利用で約50分・福光駅下車

(福光駅から)南砺市市営バス利用で約10分・川合田温泉バス停下車後、徒歩約5分
もしくは、福光駅から無料の「プール・美術館バス」(水曜日運休)利用で約10分・福光美術館前下車

駐車場 無料駐車場あり
※第1~4駐車場利用可
開館時間 9:00~17:00
※最終入館時刻は16:30
休館日 毎週火曜日・年末年始(12月29日~1月3日)・展示替え期間
※年間休館日については、公式サイト「企画・スケジュール」ページにて確認可
>>公式サイト「企画・スケジュール」
公式サイト https://nanto-museum.com/

※最新の情報は公式サイト等でご確認をお願いいたします。
※記事中の金額はすべて税込表示です。