【山中湖】「俳句の館 風生庵」で文学の奥深さと富士山の美しさを感じるデートプラン

今回は、山梨県南都留郡山中湖村にある富安風生(とみやすふうせい)の記念館「俳句の館 風生庵」の見学をメインに、文学の世界や山中湖の自然に触れるデートプランをご紹介します。

「俳句の館 風生庵」は、俳人・富安風生の作品や愛用品を展示している記念館です。古民家を改修した施設内はレトロな雰囲気が感じられて、俳句に詳しくない人でも心が落ち着くような時間を過ごせますよ。

風生庵がある文学の森公園内は自然や文化施設が豊富なので、見学後はぜひ公園内をお散歩してみましょう。

今回はそんな、俳句や文学にまつわる施設の見学や公園の散策を通して、学びと癒しを感じるデートをご紹介します。

こんなカップルにおすすめ!
おすすめ年代:40~50代
おすすめカップル:俳句や文学が好き、ゆっくり過ごしたい
どんなデート?:「俳句の館 風生庵」など文化施設見学、公園の散策、レストランランチ

概要:文学と自然のすばらしさに浸る山中湖湖畔デート

今回のメインスポットである「俳句の館 風生庵」は、山中湖の湖畔に広がる「文学の森公園」の中にあります。公園内には四季折々の自然が広がっているほか、文学について学べる資料を展示した施設が複数あります。そこで今回は、文学の奥深さと自然の美しさを満喫できるデートプランをご提案します。

今回のデートのメイン
俳句の館 風生庵
周辺のデートスポット
・三島由紀夫文学館
・徳富蘇峰館
・蒼生庵
ランチにおすすめのお店
・レストラン古志路

まずは「俳句の館 風生庵」で、俳句や富安風生についての資料を見学したり、古民家ならではのレトロな雰囲気を満喫したりしましょう。

風生庵の見学後は、文学の森公園を散歩したり、公園内にある文化施設を巡ってみるのがおすすめです。気候のいい時期なら、公園内でひなたぼっこをしながらゆっくりお話をするのもいいですよ。

文学の森公園を満喫した後は、ぜひ近隣にある手作りソーセージの店「レストラン古志路」でランチをお楽しみください。自然に囲まれたテラス席と、燻製のいい香りが出迎えてくれますよ

ここからは、今回のデートのメインスポットである「俳句の館 風生庵」について、詳しく紹介していきます。

富安風生の作品を展示した古民家「俳句の館 風生庵」

俳句の館 風生庵内にある和室の写真

俳句の館 風生庵は、山梨県南都留郡山中湖村にある、俳人・富安風生の記念館です。富安風生は、大正から昭和にかけて俳句作家として活躍しました。

彼は毎年避暑として山中湖に訪れたり、この地で俳句の指導にあたったりしていたため、山中湖になじみがありました。そんな彼の功績や作品を広めるべく発足した風生庵支援協議会によって、この山中湖につくられた記念館が風生庵です。

風生庵は山中湖の湖畔にある「文学の森公園」内に建っています。この公園内には、ほかにも三島由紀夫文学館や、徳富蘇峰館があり、さらに公園内のいたるところに俳句や短歌を掘った碑があります。名前の通り、園内を歩けば文学の歴史や世界観に触れることができますよ。

施設内では主に、富安風生が作った俳句作品や、数々の褒章、そして彼の愛用した文具などが展示されています。また施設自体は築150年以上の古民家を改修してつくっているので、レトロな雰囲気を味わうことができます。

中には風生邸の書斎を再現した部屋もあり、まるで風生の住んでいた場所に遊びにきたかのような気分を味わえる施設です。

富安風生についての展示が見られるだけでなく、山中湖の美しい自然も満喫できるので、俳句に詳しくない人でも充実した時間を過ごすことができますよ。

今回は山中湖村教育委員会・文化生涯学習係の野村さんに、この「俳句の館 風生庵」の魅力について詳しくお話を伺ってきました。

築150年以上の古民家を改修し、富安風生作品を展示

編集部

まず「俳句の館 風生庵」とはどんな施設なのか、詳しく教えてください。

野村さん

当館は、山中湖ゆかりの近現代俳句の巨匠・富安風生の作品や愛用品をはじめ、親交のあった俳人らの作品を展示した資料館です。建物は、村内にあった築150年以上の古民家を改修し、内部には池袋の旧富安風生宅の書斎を再現してあります。

俳句の館 風生庵の外観
▲築150年以上の古民家を改装した「俳句の館 風生庵」の外観

俳句の館 風生庵の館内の様子
▲管内の雰囲気は風情のある古民家のよう

池袋にある旧富安風生宅の書斎を再現した部屋
▲池袋の旧富安風生宅の書斎を再現した部屋

俳句の館 風生庵内にある展示の様子
▲館内には富安風生の俳句作品や、愛用品が展示されています

俳句の館 風生庵内にある掛軸や木板の展示
▲こちらは掛軸や木板に書かれた俳句を展示しています

富安風生は、大正から昭和にかけて活躍した俳人です。出身は愛知県ですが、毎年避暑のため山中湖を訪れたり、山中湖村青年俳人会「月の江会」の活動に携わったことから、山中湖にゆかりがある人物だといえます。

現在も刊行され続けている、日本を代表する俳句雑誌「ホトトギス」の編集を務めた高浜虚子を師とし、のちには本人も同雑誌の創刊同人として活動しました。現在の日本の勲章にあたる「勲一等瑞宝章」を受章したこともあり、高い評価を受けた俳人の一人です。

俳句を始めたのは34歳と遅く、本職としては逓信省の官吏を務めていたということもあって、彼の詠む俳句からは余裕や軽妙さが伝わってきます。

俳人・富安風生の写真
▲官職の傍らで句を詠んだ「富安風生」

編集部

俳句など、文学や芸術に取り組む人は「その道一筋」というイメージがあったので、富安風生さんが公務員をしながら俳句作りをおこなっていたということに驚きました。

作家経験のある人は一握りですが、仕事勤めはほとんどの人が経験しているので、現代人でも彼の作る俳句に共感できる部分があるのではないかと感じます。

古民家を改修して作った施設は、まるで昔の住まいを再現しているかのような雰囲気があって素敵ですね。ここにいれば、明治にタイムスリップしたかのような気分を味わえそうです。俳句にそこまで興味がないカップルでも、古民家見学のような気持ちで楽しめますね。

俳句をテーマにした施設というとあまり馴染みのない方も多いと思うので、どんなことが学べる施設なのか簡単に教えていただけますか?

野村さん

五・七・五の17文字の中に詠み込まれた季節の美しさや情景描写、そこに込められた想いなどに触れることで、創作の楽しさや俳句の奥深さといった魅力を感じていただければと思っております。

編集部

俳句には必ず、春夏秋冬いずれかの季節を表す季語が入るのですよね。俳句に詳しいという方は少ないかもしれませんが、誰しもが中学や高校の文学の授業で一度は触れたことがあるものなので、どこか懐かしい気持ちを味わうこともできそうです。

展示されている作品は、書物だけでなく掛け軸に書かれたものや木板に彫られたものなどさまざまな種類があるんですね。芸術作品としての見応えも感じられます。また作品の横に解説が付けられているものもあるので、併せて読めばさらに理解を深めることができますね。

過去には山中湖や富士山が関係する企画展を開催

編集部

通常の展示のほかに、期間限定で見られる企画展のようなものはありますか?

野村さん

はい。今までにも、さまざまな企画展を開催してまいりました。

たとえば、山中湖畔の風光と富士山の秀麗さを愛した富安風生が、富士山を題材にして作った自筆句集『富士百句』や、山中湖を詠んだ句の企画展などです。今後も、多くの方々に楽しんでいただけるような企画展を考えてまいります。

編集部

富士山や山中湖に関係する企画展は、日本人なら誰でも親しみを感じやすそうですね。俳句にはあまり詳しくないという方でも、見ごたえを感じられるのではないでしょうか。

思わず一句投じたくなる俳句ポストがある

編集部

展示を見て学ぶほかに、俳句について体験できるようなものはありますか?

野村さん

当館をはじめ、村内7施設に、訪れた方が誰でも自由に俳句を詠み、それを投句できる「俳句ポスト」が設置されています。訪れた記念に、ぜひ投句してみてはいかがでしょうか。

編集部

「今日のデートの中で2人が感じたこと」など共通のお題をもとに、それぞれ渾身の一句を考え合えば、盛り上がる時間を過ごせそうです。帰り道の会話を五・七・五の形に限定して、ゲーム感覚で俳句を楽しむのもおもしろいと思います。

また、期間中であればこの俳句ポストから「山中湖俳句大会」に自分の俳句を応募することもできるんだそうですね。

野村さん

はい。山中湖俳句大会は、「はいく」の語呂にちなんで、毎年8月19日に開催しています。令和3年は、7月19日~8月19日までの間、俳句の応募を受け付けていました。今年もたくさんのご応募をお待ちしております。

編集部

デートの際に2人で考えた一句が入選したら、とてもいい記念になりますよね。一緒に俳句を考える機会はそうそうないので、これを機に挑戦してみたいなと思います。

四季折々の自然&富士山の絶景も魅力

編集部

俳句のほかにも施設の見どころがあれば、ぜひ教えてください。

野村さん

自然豊かな周辺環境も、当館の魅力の1つだと思います。風生庵が建っている文学の森公園は、山中湖の湖畔にあります。富士山に一番近い湖である山中湖では、世界遺産にも登録されているほどの絶景をご覧いただけますよ。

春は若葉芽吹く新緑、夏は湖のきらめきと湖上をわたる涼やかな風、秋は紅葉、冬は白銀の雪景色が、訪れた方の目を奪います。豊かな自然環境がみせる四季折々の風情を楽しみつつ、古民家でのゆったりとした時間をお過ごしください

風生庵の入り口に建つ門塀の写真
▲文学の森公園の自然の中に建つ、風生庵入り口の門塀

編集部

山中湖では、天気がいいと湖面に富士山がきれいに映り、「逆さ富士」を見ることができるんですよね。日本人なら誰もがなじみのある富士山の絶景は、思わず写真に収めたくなりそうです。

また風生庵のある文学の森公園内は、敷地内に池や散策路があり、豊かな自然に触れることができますね。さらに作家三島由紀夫の文学館や、ジャーナリストとして活躍した徳富蘇峰の資料館もあります。公園の散策ついでにそれらも見学すれば、知的好奇心が満たされ、学びの多いデートができますね。

>>文学の森公園の詳細はこちら

野村さん

公園内の散策路には、富安風生やゆかりの俳人・歌人らの句碑があり、散策がてら文学に触れることができますよ。

文学の森公園内にある富安風生の句碑
▲文学の森公園の散策路にある富安風生の句碑

編集部

このほかにも俳人や歌人の句碑・歌碑が全部で19基あると伺いました。それらすべてを探しながら公園内を歩けば、スタンプラリーのような感覚で楽しめそうですね。

句碑と一緒に解説の看板が立てられているので、2人で一緒に読んで、個人の思想に思いを馳せてみるのもおもしろいと思います。

豊かな自然と湖を一緒に眺められる縁側がベストスポット

編集部

文学の森公園内の草木や花々を背景にすれば、季節感のある素敵な写真が撮れそうですよね。そのほかにも、おすすめの撮影スポットがあればぜひ教えてください。

野村さん

風生庵の縁側での撮影が人気です。そこからから見える湖畔の眺めや、建物をバックにした写真が特に素敵ですよ。

風生庵の縁側から見える湖畔の眺め
▲縁側からは、木々越しの山中湖が見えます

風生庵の縁側と建物外観
▲縁側に腰掛けて、建物の全景と一緒に撮影するのも素敵です

風生庵の縁側を真横から撮影した写真
▲このように真横から撮影しても絵になります

編集部

湖と木々を一緒に見ることのできる眺めは、冬に撮影された写真でも十分素敵ですが、新緑や紅葉の時期はさらに絶景になりそうですね。夏は日陰になった縁側で風を感じながらゆっくり過ごすのもよさそうです。

また、縁側に2人で座って建物の全景と一緒に写真を撮れば、まるで古民家に泊まりに来たかのような写真が撮れますね。普段のデートではなかなかとることのできないショットなので、風生庵に来たらぜひここでツーショットを撮るべきだなと思います。

「俳句の館 風生庵」を訪れた方々の感想・評価

編集部

「俳句の館 風生庵」への来館を検討しているカップルの参考になるよう、来館者の感想をお伺いできればと思います。実際に訪れた方々からは、どのようなお声をいただくことが多いでしょうか?

野村さん

ロケーションの良さや、落ち着いた雰囲気が好評です。

編集部

山中湖は、周辺においしいレストランやおしゃれなカフェ、宿泊施設などがたくさんあり、デートで訪れるにはもってこいの観光地ですよね。この地が好きで何度か足を運んだことのあるカップルも多いのではないでしょうか。

そんないつもの山中湖デートのプランに、この風生庵を加えることで、いつもとはひと味違ったデートできそうですよね。俳句について深く触れる機会はなかなかないので、思い出深いデートになると思います。

俳句がお好きなカップルはもちろんのこと、和風・レトロな雰囲気がお好みというカップルも満足できそうです。

読者へのメッセージ

編集部

最後に、この記事を読んでいるカップルに向けて、一言メッセージをいただけますか?

野村さん

俳句と聞くと「古くさい」「難しい」といったイメージを持たれる方も、なかにはいらっしゃるかもしれません。一方で、俳句文化は世界に広がり、世界文化遺産登録に向けた動きも高まっています。

私たち日本人は古くから、嬉しかったこと、美しいと感じたこと、切ない気持ちなど、その時々の何気ない思いを17文字に込めてきました。そういった意味では、現代のTwitterと大差ないのかもしれません。そう思うと、何だかちょっと身近に感じませんか?

来館者の大半は高齢者ですが、ゆっくり過ごせますよ。平日は比較的どの時間も空いていて、15~30分程度で見学できます。入場無料の施設ですので、ぜひお気軽にお立ち寄りください。

編集部

「自分の気持ちを表現したい」「人からいいねと思われるような表現をしたい」という気持ちは、今も昔も同じなのかもしれませんね。そう考えると、一気に親近感がわきました。

私たちも、小難しいことは考えず、「昔の人はこんなふうに自己表現をしていたんだな」とフィーリングを重視で楽しむのもよさそうですね。

野村さん、本日は貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

「俳句の館 風生庵」の基本情報

住所 〒401-0502
山梨県南都留郡山中湖村平野506-296
アクセス 【車】
・東富士五湖道路「山中湖IC」から車で10分

【電車】
・富士急行線「富士山駅」からバスで30分
・JR「御殿場駅」からバスで45分
営業時間 10:00~17:00
休館日 ・毎週月曜日(祝祭日の場合は翌日)
・12月1日~3月20日
駐車場 20台(共用駐車場)
料金・予算 【入場料】
無料

【和室使用料(1時間)】
・村民:1,000円
・村外者:1,500円
公式サイト http://www.lib-yamanakako.jp/~fusei/iori.html

※最新の情報はホームページ等でご確認をお願いいたします。
※記事中の金額はすべて税込表示です

「俳句の館 風生庵」の後におすすめのデートスポット

インタビューで野村さんが教えてくださったように、「俳句の館 風生庵」は15~30分ほどで見学できる施設です。見学後は周辺の「文学の森公園」の中をお散歩してみてはいかがでしょうか?園内には魅力的なデートスポットが複数あるので、こちらもご紹介しますね。

おすすめのデートスポット

ミシュラン二つ星の立ち寄るべき文化施設「三島由紀夫文学館」

文学の森公園の中には、作家や俳優、政治活動家など、幅広い活動をおこない歴史に名を刻んだ三島由紀夫にまつわる資料を展示した「三島由紀夫文学館」があります。三島由紀夫の自宅をモチーフにした館内では、彼の小説や絵画、映画のポスターなど、さまざまなものが展示されています。

フランスにておこなわれている、日本の優れた観光地を紹介する「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン2009」では二つ星を獲得しており、国外からも高い評価を得ている施設です。ぜひ立ち寄ってみてください。

縁結び大学では「三島由紀夫文学館」へのインタビューも行いました。見どころなどを紹介していますので、ぜひ合わせてご覧ください。

三島由紀夫文学館公式URL:https://www.mishimayukio.jp/

山中湖を愛したジャーナリストの生涯をまとめた「徳富蘇峰館」

文学の森公園の中には、徳富蘇峰の生涯とその業績を分かりやすくまとめた記念館もあります。

徳富蘇峰は、明治期から昭和中期にかけて活躍したジャーナリストで、この山中湖の地に別荘を構えていたことから、ここに記念館が設立されました。国民新聞を刊行したり、かつての日本の評論家団体「大日本言論報国会」の会長を務めたりと、日本のジャーナリズム界に大きな影響を与えた人物です。

三島由紀夫文学館との共通チケットなので、ぜひ併せて足を運んでみてください。

徳富蘇峰館(三島由紀夫文学館公式サイト内):https://www.mishimayukio.jp/soho.html

豊かな自然と香りのいい燻製料理が自慢「レストラン古志路」

文学の森公園内のお散歩を楽しんだあとは、車で10分ほどのところにある「レストラン古志路」でランチはいかがでしょうか。化学調味料を一切使わずに仕上げた手作りソーセージや、じっくり煮込んだ牛タンシチューが自慢のお店です。

緑に囲まれた立地なので、テラス席を選べば食事中も山中湖の美しい自然にも触れることができますよ。

レストラン古志路公式サイト:http://www.kosiji-jp.com/

まとめ:俳句に触れ、思い出に残るデートが叶う

今回は山梨県南都留郡山中湖村にある「俳句の館 風生庵」をメインスポットにしたデートプランをご紹介しました。

俳句は日常生活の中で触れる機会はほとんどありませんが、改めて触れることで日本文学の奥深さや故人の想いを感じることができ、有意義な時間を過ごせますよ。難しく考えず、「昔の人のつぶやき」のような感覚で見ると親近感を感じられるかもしれませんね。

この風生庵に立ち寄ることでいつもとは一風変わったデートになり、思い出に残るような時間を過ごせると思います。山梨県でのデートを検討しているカップルは、ぜひ参考にしてみてください。

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