【長野県】諏訪市の北澤美術館と諏訪のパワースポットを巡るデートプラン

今回は、長野県諏訪市の北澤美術館と、諏訪湖周辺のスポットを巡るデートプランをご紹介します。

北澤美術館は、貴重なガラス作品を展示している、国内外で有名な美術館です。自然をモチーフにしたアール・ヌーヴォーのガラス作品などが美しく、特にエミール・ガレの作品はどれも必見です。ヨーロッパのガラス作品に詳しくなくても楽しめる美術館なので、ぜひ2人で行ってみてください。

古代からパワースポットとなっている諏訪大社や、約91km先にある富士山が見える赤砂崎公園もデートの思い出作りにおすすめですよ。

こんなカップルにおすすめ!
向いている年代:すべての年代
おすすめカップル:美術が好きなカップル
どんなデート?:美術鑑賞、パワースポット巡り
目安時間:6時間
目安予算:2人で約7,000円

概要:北澤美術館で目の保養をし、パワースポットのご利益をいただくデート

今回のデートは各スポットが点在しているので、車での移動をおすすめします。諏訪大社上社前宮・本宮から蕎麦屋の八洲は車で15分(前宮からは20分程度)、北澤美術館と赤砂崎公園の間は車で15分程度です。時間があれば諏訪湖を一周ドライブしたり、諏訪大社の四社巡りをしたりするのもおすすめですよ。

10:00~12:00 諏訪大社上社前宮・本宮参拝
12:00~13:00 八洲(やしま)で蕎麦ランチ
13:00~15:00 北澤美術館見学
15:00~16:00 赤砂崎公園で富士山を望む

予算は7,000円です。内訳は2,800円(ランチ)+2,000円(美術館入場料)=4,800円ですが、美術館では見学だけでなく、喫茶室で諏訪湖を見ながらお茶をするプランで、予算を高めに設定しました。ミュージアムショップもかわいいガラス製品などを扱っているので、買い物もするなら予算を多めに見積もる方が良いでしょう。

諏訪大社は、持統天皇が勅使を派遣するなどの記録がある古代から重要な神社で、今ではパワースポットと言われています。

また富士山もパワースポットとして有名です。諏訪湖と富士山の間は90km以上離れているのにその間に高い山がなく、諏訪湖の赤砂崎公園から富士山を望むことができます。

2つのパワースポットのご加護にあずかってみるのはいかがでしょうか。

北澤美術館は「個性がキラキラ輝く美術館」

北澤美術館にある北澤利男さんの銅像

北澤美術館は1983年に開館した美術館です。株式会社キッツの創業者である北澤利男さんが集めた現代日本画のコレクションと、アール・ヌーヴォーやアール・デコのガラス作品が展示されています。

ガラス作品を収集するようになったのは、「小さくても個性の光る美術館」を目指したからだそうで、今では1,000点を超えるガラス作品を所蔵しています。その中には世界的にも貴重なガラス作品もあり、海外からも注目を集めている「個性の光る」美術館です。

今回は、そんな北澤美術館のスタッフの方に詳しいお話を聞くことができました。

北澤美術館にはアール・ヌーヴォーのガラス作品がいっぱい

北澤美術館のガラス工芸品の展示

編集部

北澤美術館に来ると美しい展示品に目を惹かれますが、ここはどのような美術館なのか簡単にご説明をお願いします。

スタッフさん

1983年5月に開館した諏訪湖畔にたたずむ美術館です。19世紀末から20世紀前半にかけて活躍したエミール・ガレ、ドーム兄弟、ルネ・ラリックの世界屈指のガラスコレクションを展示しています。

また、東山魁夷、杉山寧、山口華楊、小倉遊亀など現代日本画を代表する巨匠たちの作品もあります。

例えば、以下のような展示をしていますよ。

  • エミール・ガレ「ひとよ茸ランプ」「フランスの薔薇」
  • ドーム兄弟「春草文花瓶」「睡蓮文鶴頸花瓶」
  • ルネ・ラリック「ナディカ」
  • 東山魁夷「晩鐘」「緑のハイデルベルク」
  • 山口華楊「青柿」
  • 上村松篁「春暖」

このように、アール・ヌーヴォーやアール・デコのガラス工芸作品や現代日本画壇の巨匠たちの作品を鑑賞できます。特にガラスの作品では作られた時代背景をもとにご覧いただくと、より楽しい鑑賞ができるのではないかと思います。様々な技法も見どころのひとつです。

北澤美術館に展示されているエミールガレの「ひとよ茸ランプ」
▲オレンジ色に光るエミール・ガレの「ひとよ茸ランプ」

編集部

アール・ヌーヴォーやアール・デコというと、ヨーロッパのおしゃれなイメージがありますね。先ほど挙げていただいたエミール・ガレの作品はアール・ヌーヴォーで曲線的な装飾がエレガントです。

「自然の中にこそ、美は存在する」と言った通り、植物や昆虫などをモチーフにしていることが多いですね。

また、アール・デコはアール・ヌーヴォーの後に表れた芸術様式で装飾が少なく機能的ですが、ドーム兄弟やルネ・ラリックは両方の作品を制作していますね。ガラス作品の両方の様式を一気に見ることができるのは、北澤美術館ならではだと思います。

「個人的に特にお気に入り」という展示品があれば教えていただけますか?

スタッフさん

エミール・ガレの「矢車菊文月光色花瓶」です。「月光色」の名で発表された薄青色の透明地に、赤・白・青のエナメル彩でヤグルマギクの花が描かれています。

月光色のなんともいえない色合い、繊細な筆致で描かれた花などをよく見ていただきたいです。

編集部

薄青色の月光色のガラスは、エミール・ガレが発明したガラスだそうですね。透明なガラスなので、向こう側の彩色が見えて奥行きを出しています。矢車菊のピンク色が映えて美しい花瓶ですね。

企画展ではテーマに沿ってガラス作品を鑑賞できる

編集部

企画展も魅力ある展示が多そうですが、今までにどのような展示をされましたか。

スタッフさん

過去には、当館所蔵作品による下記のような展示を開催しました。

  • エミール・ガレ ベスト・オブ・ベスト
  • ドーム兄弟
  • ルネ・ラリック
  • 文化勲章受章作家展
  • びっくり玉手箱 ガレの陶芸とガラス

企画展は年に1回開催しています。

>>展覧会情報はこちら

編集部

現在は「特別展 翼に希望をのせて ガレ、ドーム、ラリック -ガラス工芸にみるジャポニスムの鳥-」という企画展が開催中ですね(2023年3月14日(火)まで)。

スタッフさんお気に入りの「矢車菊文月光色花瓶」もエナメル彩ガラスで制作されましたが、他の作品を見ると様々な色があるとわかります。どれもきれいで見ていて飽きません。

ワークショップもあるそうですが、どのようなことを体験できるのでしょうか。

スタッフさん

開催中の企画展にあわせたワークショップを行っています。過去にはソープカービングやガラス絵付け体験などを行いました。

編集部

ソープカービングは石鹸を花の形に彫刻するものですね。ガラスの絵付けも、他の美術館にはない珍しい体験だと思います。他にも北澤美術館の特別な取り組みなどがあれば教えてください。

スタッフさん

ガイドボランティアによる会話形式の作品解説があります。

他には、お手持ちのスマートフォンで、日本語及び英語・中国語の作品解説をお聞きいただけます。

編集部

会話形式の作品解説は珍しいですね。普通に説明してもらうより記憶に残りそうです。ガイドボランティアの方々は30名ほどいらっしゃるそうですので、館内でお見かけしたら声をかけたいと思います。

いつ訪れても飽きさせない展示と諏訪湖の眺めが魅力

北澤美術館の喫茶室

編集部

展示品だけでも見どころが満載ですが、カップルがゆっくり過ごせるおすすめの場所はありますか。

スタッフさん

ゆっくり過ごせる場所は、中2階の喫茶室です。窓からは諏訪湖が一望でき、春は桜、秋は色づいた桜やイチョウをご覧いただけます。また西に夕陽が沈んでいく光景も素敵です。

おすすめのメニューはチーズケーキです。

北澤美術館の喫茶室で食べられるチーズケーキ

北澤美術館の喫茶室から見える紅葉
▲秋の紅葉もきれいに見えます。

また、館内では一部の展示作品の撮影が可能です。ガラス工芸作品は年に1回、現代日本画作品は年4回(季節ごと)の展示替えをしているので、来館の時期ごとに楽しんでいただけると思います。

編集部

2人で展示品をバックに写真を撮ることもできますね。良い記念になりそうです。展示品も喫茶室からの景色も来る度に変わり、何度も足を運びたくなる美術館だと思います。

ガラス作品がデザインされたミュージアムグッズも人気

北澤美術館のミュージアムショップで販売されているガラス製品

編集部

デートのお土産にミュージアムショップでの買い物をしたいと考えるカップルもいると思いますが、おすすめのグッズなどがあれば教えてください。

スタッフさん

ミュージアムショップでは、当館所蔵作品をモチーフとしたオリジナルグッズを販売しております。また、ガラス工芸と現代日本画の2種類のオリジナルカレンダーは、毎年好評をいただいております。

北澤美術館のミュージアムグッズ
▲オリジナルのトートバッグやクリアファイルも販売しています。

編集部

私が気に入ったのは、エミール・ガレの「ひとよ茸ランプ」がデザインされたブックマークです。ガラスのかけらが付いたチェーンがあって、読書をするのが楽しくなると感じました。

また、企画展限定商品のタンブラーもきれいで、ガラス作品を自分のものにできる感覚がありますね。

北澤美術館の口コミや評価

編集部

北澤美術館を訪れた方々は展示品を見てどのような反応をされていますか。

スタッフさん

作品数の多さに驚かれます。小さな美術館であり、免震対策をしておりますので、一度にすべての作品をご覧いただくことはできません。そのため、何度も足を運ばれているお客様も多いです。

ガラス作品の展示が良かったとの声が多数!

GoogleやSNSで見つけた口コミや感想をここで紹介します。

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ガラス工芸の美しさに魅了されました。
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ガラスの展示品がきれいで、ついショップのガラス細工を買ってしまいました!
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2階の喫茶室でケーキセットを食べました。眺めも良くてのんびりできます。
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ガレのガラス作品が素晴らしかったです。
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展示を見るだけでなく、ガラスの加工方法などを学ぶことができました。

やはりガラス作品の展示に魅了される人が多いですね。展示を見学した後に、美しい景色を見ながら喫茶室で休憩するのが定番になりそうです。

北澤美術館からカップルへのメッセージ

編集部

最後に北澤美術館の訪問を考えているカップルにメッセージをお願いします。

スタッフさん

美術館は日常から少し距離をおける場所だと思います。作品を鑑賞されて「綺麗」「面白い」「初めて知った」など、何か一つでも心に残るものがあればと思います。

編集部

美術館は日常の生活にはない「美」を感じられる場所ですね。特に北澤美術館では、素晴らしいガラス作品の数々があり、それを見るだけでも非日常の世界に誘われます。カップルで訪れるにはぴったりの美術館だと感じました。

今日はお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

北澤美術館の基本情報

住所 〒392-0027
長野県諏訪市湖岸通り1-13-28
アクセス 【車】
中央自動車道諏訪I.Cから約10分
【電車】
JR中央線上諏訪駅から徒歩で15分もしくはタクシーで5分
営業時間 4月~9月:9:00~18:00
10月~3月:9:00~17:00
※閉館時間の30分前までにご入場ください。
※年末年始の開館時間につきましてはホームページをご確認ください。
平均的な滞在時間 40~60分
休館日 無休
※展示替えのため臨時休館することあり。
※詳しくはホームページをご確認ください。
駐車場 あり(バス:10台・乗用車:50台)
料金・予算 大人:1,000円
中学生:500円
小学生以下:無料
公式サイト https://kitazawa-museum.or.jp/

※最新の情報はホームページ等でご確認をお願いいたします。
※記事中の金額はすべて税込表示です。

北澤美術館と一緒に行ける諏訪湖周辺のデートスポット

ここからは、北澤美術館訪問の前後に行ける諏訪湖周辺のデートスポットとして「赤砂崎公園」、「諏訪大社」、蕎麦屋の「八洲(やしま)」を解説します。

周辺のおすすめデートスポット

諏訪大社は社殿がない珍しい神社

諏訪大社下社秋宮の神楽殿
引用:諏訪大社公式サイト

諏訪大社は諏訪湖の周りに4つのお社があります。古事記や日本書紀にも記載があるほどの古い歴史をもつ神社で、社殿がない古代の神社のスタイルが今に残っています。御柱祭という、大木を山から曳き出し境内に建てるお祭りは、かなりの迫力で圧倒されますよ。

諏訪大社上社本宮と前宮は諏訪湖の南に、諏訪大社下社春宮と秋宮は諏訪湖の北にあります。ちょうど真ん中の位置に北澤美術館が位置しているので、どちらか選んで参拝してもよいですね。

公式サイト:http://suwataisha.or.jp/index.html

三島由紀夫も来店した蕎麦屋「八洲(やしま)」

八洲の天ざるそば
引用:八洲公式サイト

諏訪湖の東側にある「八洲(やしま)」は、創業90年の老舗蕎麦屋です。三島由紀夫がそばを食べたお店として有名ですが、昭和天皇も来店され、その時のお皿が「大膳」としてお店に飾られています

八ヶ岳のそば粉を使い、お店に古くから伝わる卵切手打そばの技法で蕎麦打ちをしています。野沢菜や蜂の子などの地元料理も食べられるので、蕎麦と一緒に食べてみるのもいいですね。

公式サイト:http://yashima-sobaten.com/

諏訪湖の向こうに富士山を拝める赤砂崎公園

赤砂崎公園の地図
引用:下諏訪町公式サイト

赤砂崎公園は、諏訪湖の北側にある多目的な公園で、諏訪湖を挟んで遠くに富士山が見える絶好の場所です。「緑の輪」「大地の輪」「太陽の輪」「丘の輪」「子供の輪」という5つの円で構成されており、地元住民の憩いの場所です。「太陽の輪」ではバーベキューもできますよ(要申請)。

公式サイト:http://www.town.shimosuwa.lg.jp/www/contents/1551316194486/index.html

まとめ:北澤美術館のガラス作を鑑賞して2人の素敵な思い出に

今回は諏訪湖周辺のデートスポットとして、北澤美術館と、諏訪大社、赤砂崎公園をご紹介しました。

北澤美術館は小さな美術館ではありますが、所蔵するガラス作品は世界的に貴重なものが多く、「こんなものが1,000円で見られるなんて!」と驚かれるかもしれません。きれいなガラス作品を見ていると、その美しさに心が豊かになります。

館内に入るとガラス作品が展示の光に照らされてキラキラ輝いています。ぜひ2人で鑑賞しながらお気に入りの展示を見つけてくださいね。