【奈良県河合町】廣瀬大社の神聖な参道を歩く神社巡りデート!世界遺産も堪能

本記事でご紹介するのは、奈良県の廣瀬大社を中心にめぐる神社巡りのデートプランです。廣瀬大社は水を司る衣食住の守護神として古くから親しまれてきました。

廣瀬大社の一番の魅力は、その長い参道です。2人でゆっくりと歩いていくと、心が洗われるような落ち着きを感じることができます。周辺には世界遺産の法隆寺や薬師寺もあり、歴史的な雰囲気を楽しめます。

神社巡りが好きなカップルはもちろん、新しいことを始める前に心を浄めたい2人にも、ぴったりなデートコースです。神聖な雰囲気の中で、お互いの絆を深められるでしょう。ぜひデートプランの参考にしてみてください。

こんなカップルにおすすめ!
向いている年代:20歳〜59歳
おすすめカップル:神社めぐりが好きな方
どんなデート?:神社境内での散策

概要:廣瀬大社をメインに鎮守の森で心癒される神社巡りデート

今回は、「廣瀬大社」にお参りして、周辺の神社を巡るデートプランを考えてみました。

今回のデートのメイン
廣瀬大社
周辺のデートスポット
・法隆寺
・龍田大社
・薬師寺
・県営馬見丘陵公園
ランチにおすすめのお店
・寿しの喜多八
・旬薬zen みんカフェ

廣瀬大社では、入口から本殿までの長い参道を歩くことをおすすめします。高い木々が茂る静かな参道では、自然の音に耳を傾けながら、2人で心落ち着く時間を過ごすことができます。境内には休憩できる公園エリアもあるので、のんびりとした時間を楽しむのもよいでしょう。

ランチには、「寿しの喜多八」の新鮮な海鮮丼や、「旬薬zen みんカフェ」のからだにやさしい薬膳料理はいかがでしょうか。

周辺には、世界遺産として有名な法隆寺や薬師寺があります。法隆寺では国宝級の文化財をゆっくりと鑑賞したり、薬師寺では写経体験に参加するプランもおすすめです。普段は触れる機会の少ない貴重な文化に触れることで、心が洗われ、これからの活力になるでしょう。

季節の花々を楽しみたいカップルには、県営馬見丘陵公園もおすすめです。四季折々の美しい花畑に囲まれて、笑顔あふれる思い出を作ることができるでしょう。

ここからは、メインとなる「廣瀬大社」について詳しくご紹介していきます。

心が洗われる廣瀬大社の長い参道

廣瀬大社の見どころ「参道」
(引用:廣瀬大社公式Facebook

「廣瀬大社」は奈良県北葛城郡にある由緒ある神社です。

神社の一帯は、高田川と合流した曽我川、大和川、飛鳥川など、奈良盆地内を流れるほとんどの河川が合流する地点にあります。そのため、古くから水神を祀る神社として地域の人々に親しまれてきました。

神社の始まりは、この地方の長が「この地の沼から去る」という龍神からのお告げを受けたことに遡ります。その後、一夜にして沼地が陸地に変わり、高貴な樹木とされる橘が多数生えたと聞いた崇神天皇が、この地に社殿を建てて祀ったことが由来とされています。

廣瀬大社は水神を、隣接する龍田大社は風神を祀っており、両社ともに日本書紀に記述があります。これらの神社では、古くからの伝統的な祭りが現在まで受け継がれています。

廣瀬大社では「砂かけ祭」など奇祭と呼ばれる年間行事が行われ、多くの参拝客で賑わいます。一方で、普段は静かな参道が訪れる人の心を癒やしてくれます。

カップルで訪れる際は、ゆっくりと語り合ったり、2人の願い事をしたりするのに適しています。静かな環境で穏やかな気持ちになれ、2人の絆がより深まる可能性もあります。

今回は、廣瀬大社の宮司である樋口さんにお話をうかがいました。

日本書紀にも登場する廣瀬大社:水を司る守護神の歴史

主祭神を祀る廣瀬大社の本殿

編集部

最初に、廣瀬大社の由緒や御祭神について教えてください。

樋口さん

廣瀬大社は、崇神天皇(すじんてんのう)9年に創建されたと言われています。日本書紀によると、天武天皇4年4月に当社独自のお祀り「大忌祭(おおいみのまつり)」が始まりました。その後、毎年4月4日と7月4日に勅使が派遣され、南北朝時代まで祭典が行われ続けました。

廣瀬大社は水を司る水神として祀られ、近くの信貴山(しぎさん)麓にある龍田大社は風神として祀られました。風水が安定すると国家が栄えるという考えから、天武天皇がこれらの祭りを始められたと伝えられています。

廣瀬大社の主祭神は「若宇加能売命(わかうかのめのみこと)」です。また、相殿神として「櫛玉命(くしたまのみこと)」と「穂雷命(ほのいかづちのみこと)」をお祀りしています。

編集部

水は生きるために欠かせない天の恵みですね。そのような貴重な水を司る神様を祀る由緒に、深い感銘を受けました。

言い伝えによると、この地を治める長に神のお告げがあり、一夜にして沼地が陸地に変わり、橘の木が多数自生した場所に廣瀬大社の社殿が建てられたそうですね。この逸話からも、水を大切に思う人々の想いが長く受け継がれてきたことがうかがえます。

廣瀬大社の見どころは、風情ある長い参道

廣瀬大社の参道その1

編集部

デートで訪れるカップルにとって、見どころとなる場所はありますか?

樋口さん

廣瀬大社は、奈良盆地を流れる河川がすべて合流する地点に鎮座しています。他の多くの神社と異なり、人間が生活する場所より少し低い土地にお祀りされています。来ていただくとわかりますが、他社のように階段はなく、入り口からは下る形で平地となって御本殿へと続きます。

入り口の一の鳥居から本殿まで続く長い参道が、廣瀬大社の見どころです。

廣瀬大社の一の鳥居
▲廣瀬大社入口の一の鳥居。ここから先は長い参道が続きます。

廣瀬大社の参道その2
▲まっすぐと続く参道は、歩いていると心が洗われるようです。

入り口から本殿までは、歩くと8分程度です。車でも参道を入って来られるようになっていますが、できればゆっくりと歩いて、この地の特別な雰囲気を感じながら来ていただきたいです。

廣瀬大社の日吉社
▲参道を進んでいくと右手に見えてくる「日吉社」

廣瀬大社の稲荷社
▲参道の左に見えてくる「稲荷社」

廣瀬大社の祓戸社
▲二の鳥居の手前に見えてくる祓戸社

廣瀬大社の参道その3
▲長い参道を歩いてくると、やがて二の鳥居が見えてきます。

廣瀬大社の二の鳥居
▲二の鳥居をくぐると、ようやく拝殿です。

廣瀬大社の本殿
▲一番奥の主神が祀られた本殿。

編集部

とても長い参道は、まさに鎮守の森ですね。木々に囲まれる中を歩いてくると、とても神聖な気持ちになれそうです。木々の合間に差し込む日の光も雰囲気がありますね。どんな自然の音を耳にすることができるのでしょうか。

樋口さん

多くの方が参道を歩くのを楽しんでいらっしゃるようですよ。ここは奈良盆地の中でも一番大きな森を形成していて、いろんな鳥が集まり、さえずる声が心を癒やしてくれます。お参りの方が、参道の所々にある大きな楠などに触れて、しばし佇んで居られる様子を拝見することもあります。

編集部

ちなみに、カップルがデートで訪れた場合に、境内でゆっくり過ごせる場所などはありますか?

樋口さん

神社の西側に設けてある桜公園は、東屋があってのんびりできる所です。桜公園にある東屋でひとときを過ごし、そこから堤防に上がって川が流れてくる様子を眺めることもできますよ。

廣瀬大社の桜公園
▲境内の西側にある桜公園(引用:廣瀬大社公式Facebook

編集部

境内奥も広々としているのですね。参道の雰囲気とはまた違って、ゆっくりと語りあえそうな公園があるのはいいですね。景色を堪能しながら、2人の穏やかな時間が流れていきそうです。

奈良県の奇祭「砂かけ祭」:豊作を祈る伝統行事

廣瀬大社のお祭り
(引用:廣瀬大社公式Facebook

編集部

神社ではどのようなお祭りが開催されていますか?

樋口さん

1月は初詣、2月は「砂かけ祭」、3月末には花見があります。5月後半から6月にかけては花菖蒲、6月30日は「夏越の祓」、10月には秋祭り、11月には七五三などのお祭りがあります。年間を通じて様々な行事を開催しています。

編集部

多様な行事があるのですね。なかでも特に人気が高いのは、どのお祭りですか?

樋口さん

「砂かけ祭」は、奈良県の奇祭として多くの方々が訪れる人気のお祭りです。ゴーグルと雨合羽を着けた子供たちに大人も交じり、日頃のうっぷんを晴らすように砂を掛け合うお祭で、子供たちは誰彼構わず砂をかけても叱られない特別な一日になります。

廣瀬大社の砂かけ祭り
▲参加者が盛大に砂をかけあい豊かな稔りを願います。(引用:廣瀬大社公式Facebook

編集部

砂を掛け合うお祭りというのは珍しく、とてもインパクトがありますね。正式名称は「お田植祭」ですが、境内の砂を雨に見立てて掛け合うことから、「砂かけ祭」と呼ばれるようになったそうですね。

このお祭りには、雨水に苦労した地域の切実な願いが込められているとうかがいました。川が近いので水害の危険もある中、自然の恵みを願って、代々受け継がれてきた大切なお祭りなのですね。

境内での撮影スポット:四季折々の花々をバックに

桜の季節の廣瀬大社
(引用:廣瀬大社公式Facebook

編集部

境内を散策する際、季節によっておすすめの撮影スポットがあれば教えてください。

樋口さん

春は桜の下で、5月は花の香りが豊かな橘を、6月は花菖蒲を背景に美しい撮影ができると思います。

春から夏にかけては木々の緑が鮮やかです。また、年末から咲く椿も見事で、冬の寒さを忘れさせてくれます。季節ごとに異なる美しさを楽しめます。

廣瀬大社の花菖蒲
▲6月頃は花菖蒲がきれいです。(引用:廣瀬大社公式Facebook

編集部

橘の花は、廣瀬大社のご神紋にもなっていますね。柑橘系の香りがする白い花は、上品で高貴なイメージがあります。葉が常緑であることから縁起物として、昔の和歌にもよく登場したそうです。また、文化勲章の花でもあるとのことで、歴史と文化の深さを感じます。

このような歴史や文化が感じられる境内では、カップルのしっとりとした写真が撮れそうですね。

カップルの思い出に:廣瀬大社のお守りと御朱印

編集部

カップルでデートで訪れた場合におすすめの授与品などはありますか?

樋口さん

社務所で「すな守」「橘まもり」を授与しています。すな守りには町のマスコット「すな丸君」がついています。橘守りは、当神社の神木である橘の花を、ツゲの木で作製しています。どちらもカップルでおそろいで持つのにぴったりです。

廣瀬大社の御守り
▲かわいらしい「すな守」と「橘まもり」が人気です。

編集部

御朱印を受けることはできますか?

樋口さん

御朱印は、それぞれ持参された朱印帳に書かせていただいております。「水神」の文字と橘のご神紋が記されます。

廣瀬大社の御朱印
▲御朱印には「水神」の文字と橘のご神紋が記されます。

編集部

直筆で書いてくださる御朱印は特別な感じがしますね。御朱印を集めているカップルにも喜ばれそうです。

廣瀬大社を訪れた方の感想とクチコミ

編集部

廣瀬大社を訪れた方からは、どのような感想が寄せられますか?

樋口さん

長い参道を歩くと心が鎮まり、鳥のさえずりに心が癒やされ、身が引きしまるという方が多いです。特に、約1キロメートルの参道を歩くことで、日常の喧噪から離れ、自然と一体となる体験ができると好評です。

編集部

この長い参道が、多くの方を魅了しているのですね。自然の中で心身ともにリフレッシュできる貴重な場所だと感じました。

美しく清々しい参道で身が浄められる

編集部でも、廣瀬大社についての口コミを独自調査しましたので、ご紹介いたします。

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長い参道が静かで清々しく、心が落ち着きました。
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参道がとても美しく、春には満開の桜も楽しめました。
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参道途中の祓戸神社で祓い清めてから参拝するのが習慣になっています。

多くの方が参道の印象深さを語っています。写真からも参道の素晴らしさは伝わりますが、実際に訪れると、その清々しさはさらに感動的です。カップルで訪れ、静寂な空間や美しい景色、神聖な雰囲気を五感で体験することをおすすめします。

廣瀬大社からカップルへのメッセージ

廣瀬大社の参拝者駐車場案内板

編集部

これから訪れるカップルへメッセージをお願いします。

樋口さん

静かで長い参道を歩きながら、鳥のさえずりに耳を傾け、心静かに足を進めてください。自然に囲まれた環境で穏やかな心になることは間違いありません。

編集部

入口から二の鳥居までの長い参道を歩くうちに、訪れる人の心に何かしらの変化が生まれると思います。廣瀬大社は、カップルのデートを特別なものにする隠れた名所といえるでしょう。
本日は、廣瀬大社の魅力について詳しく聞かせていただき、ありがとうございました。

廣瀬大社の基本情報:アクセスと参拝時間

住所 〒636-0051
奈良県北葛城郡河合町川合99
アクセス 【車】
西名阪自動車道「法隆寺I.C.」より3分

【電車】
JR大和路線「法隆寺駅」から徒歩25分、タクシーで5分

近鉄「池部駅」から徒歩25分
駐車場 有り
営業時間 8:00~17:00
電話番号 0745-56-2065
飲食施設 無し
公式ページ https://hirosetaisya.p-kit.com/

※最新の情報は公式ホームページ等でご確認をお願いいたします。
※記事中の金額はすべて税込表示です。

廣瀬大社周辺のおすすめデートスポット

廣瀬大社の近くには有名な法隆寺があり、少し足を伸ばせば龍田大社や薬師寺へも行くことができます。神社仏閣巡りのデートにはぴったりのエリアです。

また、季節を問わず色鮮やかな景色が楽しめる自然公園もありますので、グルメ情報とあわせてご紹介します。

周辺のおすすめデートスポット

新鮮なネタが堪能できる「寿しの喜多八」

「寿しの喜多八」は、廣瀬大社から徒歩5分、車で2分の場所にある人気のお寿司屋さんです。新鮮で大ぶりなネタが自慢で、地元でも評判のお店です。

ランチセットは1,300円で、海鮮丼、にぎり寿し、お刺身の3種類から選べます。お寿司好きのカップルにおすすめのランチスポットです。新鮮な海の幸を楽しみながら、ゆったりとした時間を過ごせます。

公式URL:寿しの喜多八

薬膳料理で癒される「旬薬zen みんカフェ」

「旬薬zen みんカフェ」は、無農薬野菜を30種以上使用した、こだわりの自家製ランチを提供しています。おしゃれで体にやさしい薬膳料理を楽しむことができます。

体の内側からも癒やされたいカップルにぴったりのお店です。ランチにはドリンクが付き、価格は1350円からとなっています。

公式SNS:旬薬zen みんカフェFacebook

世界文化遺産に圧倒される「法隆寺」

法隆寺は、7世紀に創建された聖徳太子ゆかりの寺院として知られています。広大な境内には、金堂、五重塔をはじめとする多数の木造建造物が点在し、「法隆寺地域の仏教建造物」としてユネスコの世界遺産に登録されています。

建築物だけでなく、金堂の薬師如来像など、飛鳥・奈良時代の貴重な文化財も見どころです。これらの文化財は、当時の優れた技術と芸術性を今に伝えています。

奈良を訪れる際には、ぜひ足を運びたい仏教施設です。歴史や文化財に興味のあるカップルは、日本の古代文化に触れながら、充実した時間を過ごせるでしょう。

公式URL:法隆寺

花火奉納が大迫力の「龍田大社」

水神の廣瀬大社に対し、龍田大社は「風の神様」として古くから親しまれています。創建は今から約2100年前と古く、廣瀬大社同様、境内の赤い鳥居が印象的です。毎年7月に「風鎮大祭」が行われ、手筒花火から上がる巨大な火柱は迫力満点で、多くの参拝客を魅了しています。

公式URL:龍田大社

美しい建築物鑑賞と写経体験ができる「薬師寺」

「薬師寺」は、日本最古の宗派「法相宗(ほっそうしゅう)」の大本山です。国宝に指定されている金堂の東西に三重塔が立ち並ぶ姿が美しい寺院として知られています。その歴史的価値と文化的重要性から、「古都奈良の文化財」の1つとして世界遺産に登録されています。

薬師寺には写経道場が設けられており、事前の予約なしで写経体験を楽しむことができます。心を落ち着かせ、精神的な充実感を得たいカップルにとって、気軽に立ち寄れる貴重な場所となっています。

公式URL:薬師寺

四季の花々に魅了される「県営馬見丘陵公園」

馬見丘陵公園は、丘陵地帯に豊かな自然と古墳群が広がる大規模な公園です。1年を通して色鮮やかな花々が次々と咲き誇る様子は見事で、訪れる人々の心を和ませます。特にカップルで訪れると、美しい景色に囲まれて自然と笑顔になれる魅力的なスポットです。

5月~7月にかけては、花菖蒲、バラ、アジサイが開花し、特に花菖蒲は約100品種3万本が鮮やかに咲き誇ります。また、季節ごとに園内の写真を投稿するインスタグラムキャンペーンも開催されており、来園者の思い出づくりを楽しく演出しています。

四季折々の美しい景色を楽しめる馬見丘陵公園は、季節を問わず魅力的なデートスポットとなっています。ぜひ、季節に合わせてデートプランに加えてみてはいかがでしょうか。

公式SNS:馬見丘陵公園Instagram

まとめ:廣瀬大社の神聖な参道で絆を深める神社巡りデート

今回ご紹介した「廣瀬大社」では、カップルの気持ちが一つになれるような神聖な雰囲気が感じられましたね。

付き合いたてのカップルにとっては、2人の気持ちが高まる素敵な場所になると思います。長く付き合っているカップルなら、落ち着いた雰囲気の中でゆったりとしたデートを楽しみ、絆が深まることでしょう。

奈良県には他にも法隆寺や薬師寺など、歴史的な寺院が多くあります。これらの名所も見て回りたいカップルは、2人でデートプランを練りながら、思い出に残る有意義な時間を過ごしてくださいね。