【徳島県】鳴門市ドイツ館とドイツゆかりの場所を巡るお散歩デート

今回の記事では、徳島県の「鳴門市ドイツ館」を中心に巡るデートプランをご紹介します。

鳴門市ドイツ館のある板東地区には、ドイツ人俘虜(ふりょ)収容所がありました。その事実と、地元住民とドイツ人俘虜との交流を記録しているのが鳴門市ドイツ館です。

板東地区には多くのドイツ人との交流に関するおしゃれな建物がありますので、歴史に詳しくなくても建物を見て楽しむこともできます。

郊外を歩きますので、自然を感じながら2人でお散歩ができます。特に「ばんどうの鐘」への道は軽い山歩きになりますので、動きやすい服装でデートすることをおすすめします。

ドイツが好きな人には興味のある展示や建物でいっぱいですが、これまでドイツに特別興味がなかった方でも、珍しいドイツの食品などを見るとつい買ってしまうかもしれませんよ。

こんなカップルにおすすめ!
おすすめ年代:20~30代
おすすめカップル:ドイツが好きなカップル、歴史が好きなカップル
どんなデート?:ドイツ、歴史、散歩
目安時間:約6時間
目安予算:2人で約3,000円

概要:鳴門市ドイツ館とドイツ人捕虜の交流を知るお散歩デート

このデートプランでは、3か所のスポットを巡りますが、すべて徒歩圏内です。鳴門市ドイツ館を中心に、道の駅第九の里、ばんどうの鐘、大麻比古神社をまわります。車で到着した人は鳴門市ドイツ館の向かい側にある駐車場か、隣接する道の駅第九の里で車を停めて、そこから徒歩で移動するとよいでしょう。

11:00~12:00 鳴門市ドイツ館を見学
12:00~14:00 道の駅第九の里でランチとショッピング
14:00~15:00 ばんどうの鐘を見学
15:00~15:20 大麻比古神社へ移動
15:20~16:20 大麻比古神社へ参拝

予算は約3,000円です。内訳は鳴門市ドイツ館の入館料(800円)とランチ(2,000円)です。道の駅やミュージアムショップで買い物をすることを考えて、ゆとりを持って予算を考えておくとよいでしょう。

今回訪れる建物はどれもおしゃれな洋風で、建物を背景に2人で写真を撮ると、日本にいながらにしてドイツにいる雰囲気を味わえます。特に大麻比古神社は、本殿などはすべて日本の神社建築ですが、「ドイツ橋」と「眼鏡橋」が洋風で、そのバランスが興味深いですよ。ぜひ2人で巡ってくださいね。

「鳴門市ドイツ館」では板東俘虜収容所の史料を展示

鳴門市ドイツ館にあるニーダーザクセンコーナー

鳴門市ドイツ館は、徳島県鳴門市にある博物館で、第一次世界大戦で日本軍の捕虜となったドイツ軍兵士を収容していた「板東俘虜収容所」に関する展示をしています。

収容所の松江豊寿所長は、捕虜となったドイツ兵に対しても人権を尊重していました。捕虜の自由な行動を認めており、捕虜と地元の人たちとの交流が盛んだったそうで、当時は模範とされる収容所でした。

べートーヴェン交響曲第9番がアジアで初めて演奏されたのも板東俘虜収容所で、ドイツ館の中ではロボットが演奏する第九を聴けます。演奏と一緒に第九の歌詞を口ずさむ人も多いそうですよ。第九のアジア初演の地が収容所であったことからも、ドイツ人俘虜が自由に音楽を楽しんでいたことがわかりますね。

また、鳴門市と姉妹都市を結んでいるリューネブルク市のあるニーダーザクセン州に関する展示もあります。観光名所も紹介され、興味をもって学ぶことができます。過去に交流していただけでなく、現在までよい関係が続いていることがよくわかりますよ。

今回は鳴門市ドイツ館の主任である川野佐知子さんに見どころなどを語っていただきました。

鳴門市ドイツ館でドイツ人俘虜と地元住民の交流を知る

編集部

まずは、鳴門市ドイツ館はどのような博物館なのか教えてください。

川野さん

第一次世界大戦中の1917年から1920年の約3年間、日本軍の捕虜となったドイツ兵を収容した「板東俘虜収容所」が徳島県鳴門市にありました。鳴門市ドイツ館は、その当時のドイツ兵たちの生活の様子や、地域住民の人々との交流の様子を展示した資料館です。

『世界のどこにバンドーのような収容所があったでしょうか。世界のどこにマツエ大佐のような収容所所長がいたでしょうか。』

この言葉はドイツ人捕虜の言葉です。「捕虜」と聞くとどんな想像をするでしょうか?おそらく大半の方は「劣悪な生活環境で労働を強いられる」というようなイメージを持っているのではないでしょうか。

ところが、「板東俘虜収容所」は模範収容所と呼ばれていたんです。所長・松江豊寿(まつえとよひさ)は、戊辰戦争に敗れた会津藩に生まれ、敗者の苦しみやつらさを理解できたのでしょう。

「捕虜は犯罪者ではない。愛する祖国のために戦った勇敢な兵士たちである」として捕虜たちの自主性やプライドを尊重し、収容所内で商店街の運営をおこなったり、音楽や娯楽、演劇、スポーツなどを楽しむことを許されていました。

彼らの持つ素晴らしい技術は地元の人々に伝わり、のちの文化や技術発展につながっていきます。地元住民も捕虜を「ドイツさん」と親しみを込めて呼び、あたたかい交流が今もなお続いています。その交流の様子もぜひご覧いただきたいです。

編集部

第一次世界大戦で、日本はドイツが支配していた中国の青島(チンタオ)を攻撃し勝利したと学びました。青島で任務にあたっていたドイツ兵は捕虜として日本各地の収容所に入れられましたが、そのうちの1つが板東俘虜収容所だったのですね。

ドイツ人は日本にない技術などを持っていたので、日本人はドイツ人俘虜からそれを学んだ、その歴史がドイツ人との交流の跡として鳴門市に残っているということですね。

収容所のジオラマで当時の様子を知る

編集部

来館者に特に見てもらいたい展示物は何でしょうか。

川野さん

収容所全体を模したジオラマは細かく当時の収容所を再現しています。57,000平方メートルの全貌をご覧いただけます。

板東俘虜収容所のジオラマ
▲広い敷地にドイツ兵が暮らしていたことを想像できます

編集部

板東俘虜収容所跡は国の史跡にも指定されているくらい歴史的に重要な場所なのですね。1,000人のドイツ兵が収容されており、収容所の中でも地域住民との交流が深められたと思うと感慨深いものがあります。

現在、板東俘虜収容所跡はドイツ村公園と呼ばれ、俘虜だったドイツ兵が帰国する際に建てた石碑がありますが、保存に向けてどのような取り組みをされているのですか。

川野さん

2021年現在、鳴門市・徳島県・ドイツニーダーザクセン州・リューネブルク市が、共同でユネスコ「世界記憶」への「板東俘虜収容所関連資料」の登録を目指して動いています。

編集部

「板東俘虜収容所関連資料」が世界記憶遺産に登録されれば、ドイツ人俘虜たちのおかげで日本の文化が発展する基盤ができた歴史を語り継ぐことができますね。早く登録されることを祈っています。

第九初演の地に由来する「第九シアター」も必見

第九シアターでのロボットの演奏

編集部

川野さんが最も気に入っている館内の展示は何でしょうか。

川野さん

「第九シアター」というコーナーがあり、10時から30分おきに自動上映されます。後半にはロボットが「第九」の一部を演奏します。ぜひご覧になってください。

特に私は「第九初演プログラム」がお気に入りです。ベートーヴェンの交響曲第九番がアジアで初めて全楽章演奏されたことはご存知でしょうか?

兵舎のひとつを講堂に作り変え、1918年6月1日、捕虜たちがつくるオーケストラによって演奏されたんです。その当時のプログラムがドイツ館に保存されています。

第九初演プログラム

編集部

鳴門市では「なると第九」という活動があると知りました。第九が初演された6月1日を「第九の日」と定め、6月の第一日曜日に第九の演奏会が開催されるそうですね。第九初演の地で第九の演奏を聴くなんて贅沢なイベントだなと思います。

ドイツに関する企画展やイベントも豊富

編集部

鳴門市ドイツ館の企画展にはどのようなものがありますか。

川野さん

過去には「板東俘虜収容所」に関連した展示や講演会や、クラシックコンサート、チャリティーイベントなどいろいろとイベントを行っておりました。現在は政府や自治体の指導の下、三密をさけて企画展を開催してます。
直近では9月28日から10月20日まで「鳴門の色-空から-小川直樹写真展」を開催しており、10月26日から11月21日までは「日独交流160年」を予定しています。

編集部

もう日本とドイツが修好通商条約を締結してから160年も経つとは驚きです。

ドイツ大使館などでも160年間の友好関係をお祝いする行事がありますが、鳴門市ドイツ館の「日独交流160年」では「学び」をテーマに、明治時代から現代までの日本とドイツの関係を振り返るそうですね。日本とドイツの歴史を学ぶのによさそうです。

他にもドイツに関係するイベントなどはありますか。

川野さん

当館では資料館関連企画以外にも、ドイツにちなんだイベントも開催しています。春にはフリューリングスフェスト、夏にはドイツビールフェア、秋はドイツグルメッセ、冬はクリスマスマーケットなど。ドイツを身近に感じていただけるよう「食」をテーマとしたイベントです。

現在は開催を見送っていますが、状況を好転すればぜひまた開催したいと思います。

編集部

フリューリングスフェストは春の訪れを祝う春祭り。夏の暑い盛りにビールフェア、食欲の秋にグルメッセ、クリスマスマーケットは冬の風物詩ですね。どれもドイツの食を味わえる素敵なイベントです。早く開催できるようになってほしいですね。

ミュージアムショップもドイツに関わる商品がいっぱい

鳴門市ドイツ館のミュージアムショップ「DOM」

編集部

館内のミュージアムショップにはドイツ関連の商品が多そうですが、どのような商品がありますか?

川野さん

ドイツのお菓子・雑貨・ワイン・ビールなど、ここでしか手に入らない物がたくさんあります。ドイツ館オリジナル「第九ワイン」やアンペルマンとコラボしたエコバッグなどなど、お越しの際は必ずチェックしてくださいね。

編集部

「第九ワイン」はラベルに毎年6月1日に開催される第九コンサートの写真が使われているそうで、他にはないものですね。値段も手ごろで、赤ワイン、白ワイン、甘口、辛口と好みに合わせて選べるのが良いと思います。

アンペルマンは東ドイツの信号機に使われた人型をキャラクター化したもので、かわいらしくて私も好きです。ドイツ館とアンペルマンがコラボした商品はグレーの記事に緑のキャラクターが映えて、どこにでも持ち歩けそうですね。

ベートーヴェンになりきっての写真撮影がカップルにおすすめ!

ベートーヴェンの顔抜き看板

編集部

鳴門市ドイツ館の中で、カップルでも楽しめるスポットはどこですか?

川野さん

2Fには周辺景色をご覧いただきながら休憩できるスペースがあります。正面玄関にはベートーヴェンの顔抜き看板があり、みなさんに好評です。

編集部

ベートーヴェンはいかめしい顔が有名ですが、顔抜き看板で笑顔だけでなくいかめしい顔を真似して写真を撮るのも楽しそうですね。鳴門市ドイツ館ならではのスポットだと思います。

鳴門市ドイツ館を訪れた人たちの口コミや感想

鳴門市ドイツ館のバラッケ内の展示

編集部

鳴門市の住民とドイツ人俘虜の関係性などの、素晴らしい展示を拝見し、学びを得られる博物館だと思いました。来館された方々の感想などにはどのようなものがありますか。

川野さん

たくさんの感想を聞きますが、よくいただくお声にはこのようなものがあります。

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なぜ鳴門にドイツ?と思いながらやってきました。でもじっくり見学して謎が解けた。
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ドイツさんと地元住民とのあたたかい交流に涙があふれてきた。
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第九初演の地にこられてうれしい。
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ドイツ館の外観がオシャレ。
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ドイツを感じられた。

「収容所の暮らしがわかりやすい」との感想が多数

SNSなどにも口コミがたくさん掲載されていますので、いくつかご紹介します。

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歴史展示コーナーがあって勉強になりました。
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当時の収容所での生活やその後の交流などがわかりやすく展示されていて、楽しく見学できました。
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ドイツ兵俘虜の様子がわかりやすかった。第九シアターは特に必見!
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ドイツのビールやビスケットなどが販売されていて、ドイツ好きはついお土産を買ってしまう。
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お店の人がフレンドリーで良かったです。

「展示がわかりやすく楽しめる」という感想が多かったです。また、ドイツの食品などが売られているのがドイツ好きにはたまらないようですね。

鳴門市ドイツ館から来館を検討しているカップルへのメッセージ

編集部

最後に鳴門市ドイツ館への訪問を考えているカップルの皆さんにメッセージをお願いします。

川野さん

「第一次世界大戦の頃のお話はちょっと難しい」?

いえいえ、そんなことはありません。

「なぜ、鳴門にドイツ?」「音楽がすきだから」「ドイツが好きだから」など、どんなことからでも大丈夫です。お気軽に見学にいらしてください。

編集部

鳴門市とドイツの関係を知らない人でも十分に楽しめる史料館ですね。歴史を知ることでドイツに対する見方も変わりそうです。インタビューにお答えいただき、ありがとうございました。

鳴門市ドイツ館の基本情報

住所 〒779-0225
徳島県鳴門市大麻町桧字東山田55-2
アクセス 【車】
・高松自動車道「板野IC」にて下車、県道12号を鳴門方面(約10分)
・徳島自動車道「藍住IC」を下車、県道1号を板野方面へ。次いで県道12号を鳴門方面(約15分)

【電車+タクシー】
JR高徳線「板東」駅から徒歩25分/タクシーで5分

【電車+バス】
JR鳴門駅より徳島バス鳴門大麻線「ドイツ館」下車
営業時間 9:30~17:00
(入館は16:30まで)
空いている時間帯 ・平日
・土日の午前中
平均的な滞在時間 45分~60分
休館日 ・第4月曜日
(祝日の場合はその翌日)
・12月28日~31日
駐車場 あり(無料・80台)
料金 大人:400円
小中学生:100円
問い合わせ 088-689-0099
予約 不要
※ガイド案内希望の際は、前もってご連絡いただけるとスムーズにご案内いただけます(予約優先)

※最新の情報はホームページ等でご確認をお願いいたします。
※記事中の金額はすべて税込表示です

鳴門市ドイツ館周辺のおすすめデートスポット

道の駅第九の里物産館で売られているジェラート

ここからは、鳴門市ドイツ館見学後に回るデートスポットを紹介します。鳴門市ドイツ館の川野さんに教えていただいた「道の駅第九の里物産館」と「大麻比古神社」を含めてご紹介しましょう。

川野さんからのコメント

当館すぐそばに「道の駅第九の里物産館」があります。そちらには小さな軽食所があり、ドイツソーセージを使った「第九ホットドック」「カリーヴルスト」、鳴門のうどん「なるちゅるうどん」やすだち・わかめ・れんこんなど、地産地消を意識したジェラートがたくさんあります。

お腹がいっぱいになったら「大麻比古神社」へ行ってみてください。ドイツさんゆかりの「ドイツ橋」「めがね橋」や大きなクスノキに癒されます。願いふだやおみくじもありますよ。

おすすめのデートスポット

ドイツの食品を購入できる「道の駅 第九の里物産館」

第九ホットドッグのメニュー写真

「道の駅 第九の里物産館」は、鳴門市ドイツ館の隣にあります。物産館になっている木造平屋の建物は旧板東俘虜収容所を移築したもので、国登録有形文化財に指定されています。

名物の「第九ホットドッグ」はソーセージがパンからはみ出るくらいの大きさで、ボリューム満点です。ドイツの国旗が刺さっていて、ドイツの食品を使っていることをアピールしています。ドイツビールと一緒に味わってみてください。

「なるちゅるうどん」は鳴門名産のわかめやちくわが入っている郷土料理で、出汁がきいていておいしいですよ。

公式サイト:https://www.daikunosato-bussankan.jp/

鳴門とドイツの友好を記念する「ばんどうの鐘」

ばんどうの鐘は、日本とドイツの友好を願い、1983年にドイツ館の隣にある丸山の山頂に建てられました。6時・12時・18時の1日3回鐘が鳴りますので、その音色を聞いてみてくださいね。

丸山は標高約120mで、ドイツ館のべートーヴェンの像の近くからばんどうの鐘へ向けて、ゆるい坂と階段が続いています。ゆっくり歩いても片道20分くらいで到着します。ばんどうの鐘に登ると、徳島平野や海を見渡せますよ。

鳴門情報サイト:https://www.naruto-mon.jp/corp/bandonokane/

ドイツ人捕虜が造った橋がある「大麻比古神社」

大麻比古神社(おおあさひこじんじゃ)は鳴門市ドイツ館の近くにある神社で、大麻比古大神と猿田彦大神を御祭神として祀っています。地元の人からは「おおあささん」と呼ばれて親しまれており、交通安全や方除、厄除けのご利益があるそうです。

境内にはドイツ人捕虜が造ったドイツ橋とめがね橋があります。ドイツ橋は石造りのアーチが1つの橋で、めがね橋は2つのアーチのある橋です。ドイツ人捕虜が近くの板東川から石を運び作り上げました。俘虜に対する人道的な対応の感謝の気持ちがあらわされており、これぞ友好の懸け橋と言えるでしょう。

公式サイト:http://www.ooasahikojinja.jp/

まとめ:鳴門市ドイツ館を訪問し、鳴門とドイツとの深い絆を知る

今回は鳴門市ドイツ館を中心に、鳴門市の住民とドイツ人捕虜との交流から始まる絆について学べるデートプランを紹介しました。

俘虜や捕虜と聞くと、暗い歴史のイメージがありますが、鳴門市ドイツ館を訪問すると、温かい心で満たされるような気がします。ドイツの食品を味わいながら、この地に住んでいたドイツ人の生活に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

どのスポットも徒歩で行ける距離にあるので、2人のペースで巡ってくださいね。

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