
【沖縄】「東村立山と水の生活博物館」でやんばるの大自然を心ゆくまで堪能するデート
この記事では、沖縄県国頭郡東村にある「東村立山と水の生活博物館」を中心に、コーヒー園やマングローブ林を堪能するデートプランを紹介します。
東村立山と水の生活博物館は、沖縄本島北部の「やんばる」と呼ばれる地域の豊かな自然と、地域の伝統的な生活・歴史が学べる施設です。博物館の周辺にもたくさんの野鳥が生息しているほど、緑の多い地域にあります。
博物館を訪れた後は、国の天然記念物に指定されているマングローブ林が広がる、東村ふれあいヒルギ公園をカヌーで巡り、コーヒー園で焙煎体験もしましょう。
今回はそんな、沖縄の美しい自然を満喫して、カップルで心に残るアクティビティ体験をするデートプランをご紹介します。
おすすめカップル:アウトドアや自然が好きなカップル
どんなデート?:自然・学び・体験
目安時間:半日
目安予算:2人で20,000円
概要:やんばるの大自然を目一杯満喫するデートプラン
今回中心に紹介する「東村立山と水の生活博物館」は、沖縄県北部の「やんばる」の自然のまっただなかにあり、その自然の豊かさを解説・展示している施設です。そこで、やんばるの大自然を満喫するデートプランを考えてみました。
10:00 | 「東村立山と水の生活博物館」到着 |
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10:00~11:00 | 博物館を見学 |
11:00~11:45 | 博物館周辺を散策 |
11:45~12:00 | 「又吉コーヒー園」まで車で移動 |
12:00~13:00 | 「又吉コーヒー園」でランチ |
13:00~13:50 | 「又吉コーヒー園」でコーヒー豆焙煎体験 |
13:50~14:00 | 「東村ふれあいヒルギ公園」まで車で移動 |
14:00~16:00 | 「東村ふれあいヒルギ公園」でカヌーツアー体験 |
まずは「東村立山と水の生活博物館」で、自然と地域の伝統的な暮らしについて学びます。それから、博物館の周辺を散策しながら野鳥を観察しましょう。
その後、コーヒーやマンゴーを栽培している「又吉コーヒー園」でランチをいただきます。食後は、コーヒー豆焙煎体験をして、自分で焙煎した豆でコーヒーを淹れて味わいます。
次に、沖縄本島最大規模のマングローブ林がある「東村ふれあいヒルギ公園」に移動します。ここでは、ガイドとともにカヌーでマングローブ林のすぐ近くを行くツアーに参加します。間近で、マングローブ林に生息しているかわいいカニや魚たちに出会えるかもしれません。
ここからは、デートプランの中心となる「東村立山と水の生活博物館」について詳しく紹介していきます。
豊かな自然と伝統的な生活について学べる「東村立山と水の生活博物館」
東村立山と水の生活博物館は、沖縄本島の北部、東村の美しい自然の中にある自然と暮らしに関する博物館です。
展示の柱は2つあります。1つは、地元の豊かな自然についての展示です。やんばるの森の源流から、河口のマングローブ林までに生息している、多様な昆虫・魚・両生類・鳥・哺乳類などについて、ジオラマ、剥製標本によって紹介してくれます。貴重なジュゴンの全身骨格標本もあります。
また、博物館でありながら、ハブ、オオウナギ、リュウキュウイノシシなどが飼育されているのも魅力です。
もう1つの柱は、人々の生活に関わる展示です。豚のラードを保存しておく壺、石製のサトウキビ絞り機、パイナップルの規格を測る道具など、沖縄ならではの生活の道具や農具の実物が置かれています。
中でも充実しているのが、「タムン」と呼ばれる薪などの現物展示です。用途別に分類されており、森と暮らしが密接に結びついていたことを教えてくれます。
今回は、東村立山と水の生活博物館の学芸員である渡久山さんにインタビュー取材を行い、施設の魅力や周辺の見どころなどについてお聞きしました。
生き物を数多く飼育している珍しい博物館
編集部
博物館自体が豊かな自然に囲まれており、まるでその一部を切り取って展示しているかのような印象を受けました。素敵なロケーションで、カップルで訪れるのに魅力的なところですね。
改めて、東村立山と水の生活博物館の特徴や展示の見どころを教えてください。
学芸員:渡久山さん
東村の歴史・民俗資料、希少なジュゴンの骨格標本をはじめ、沖縄のやんばるに生息するリュウキュウイノシシやハブなどの生態展示などがあります。
当館ではやんばるの動物を飼育展示しており、ハブやヒメハブ、リュウキュウイノシシが大人気です。生き物も数多く飼育している博物館は珍しいのではないかと思っています。
▲怖いもの見たさで人気が高いハブ。夜行性なので普段はじっとしています。
また、沖縄のやんばるにある小さな村の人たちが営んできたたくましい歴史文化から、その人々や県民を支えてきた豊かな自然の恵みとの繋がりを感じ取ってほしいと思います。
編集部
博物館だと思ってやってきたら、生きている動物もいたので、まるで動物園のような楽しみ方もできて驚きました。
やはり動いている本物の動物を見ると、東村の自然をより身近に実感することができますね。カップルで来たら、楽しみながら自然について学べて話も弾みそうです。
これまでの企画展には、どのようなものがありましたか?
学芸員:渡久山さん
過去にはおりがみ展、やんばるカエルの王国、ハブ展など数多くの企画展を行ってきました。企画展は年に4回ほど開催しておりますので、毎回楽しめると思います。
2022年の3月にはハジチ展を開催し、沖縄と東村のハジチ文化についてご紹介する予定です。
編集部
ハジチは、かつて沖縄で女性の風習として根付いていた入れ墨文化のことですね。どのような展示になるのか楽しみです。
自然についても生活文化についてもそれぞれ企画展があって、興味深いですね。
博物館では、どのような体験をすることができますか?
学芸員:渡久山さん
2021年12月現在は密を避けるため実施をしておりませんが、以前は指ハブ作りをしておりました。また落ち着いた際に再開できたらと考えております。
また不定期ではございますが、博物館講座で星の観察会を開催しております。博物館に隣接する福地公園で満天の星空を見上げるだけでも気持ちがいいですよ。開催日程につきましては、当館ホームページでご確認ください。
加えて村内にはキャンプができる施設がありますので、キャンプを楽しみながら夜は星観察会への参加なども良いのではないでしょうか。
編集部
指ハブは、細長い葉っぱで作る伝統玩具ですね。指ハブの口に指を入れて尻尾を引っ張ると指が抜けなるという、シンプルですが面白いおもちゃだと思います。
また、満点の星空をカップルで眺めたら、とてもロマンチックな体験になりそうですね。
博物館の外では野鳥観察もできる
編集部
渡久山さんが特におすすめする、博物館の魅力や見どころを教えてください。
学芸員:渡久山さん
当館の周辺では国指定特別天然記念物であるノグチゲラが繁殖しており、野鳥もたくさん観察できます。館内の展示でやんばるの山や川、生き物を知っていただき、外に出れば自然学習ができる環境となっていることが最大の魅力です。渡り鳥も来るので、季節ごとに違う雰囲気を味わえます。
また、館内展示の中でのお気に入りは、常設展示室に設置された、やんばるの自然を表現したジオラマです。河口の干潟からやんばるの山奥までを表現した大型のジオラマは迫力があります。
中に展示している剥製はすべて東村に棲む動物や野鳥、飛来してくる野鳥で構成しております。
▲まるで本当に森の中にいるような気分になる大型のジオラマです
編集部
カップルで展示を見た後、博物館の外で野鳥観察をしたら、より一層東村の自然を深く味わうことができそうです。展示で見た野鳥を実際に野外で見られたら感動するでしょうね。
カップルがゆっくり過ごせるおすすめの場所はありますか?
学芸員:渡久山さん
館内には図書室もありますので、外の景色を眺めながらゆっくり読書を楽しまれてもいいと思います。
また、雨の日でも屋根付きのピロティーでゆっくりすることもできますよ。
▲自然についての資料が揃っている図書館です
編集部
「山と水の生活博物館」という名の通り、自然以外にも、人々の生活や東村の歴史についての展示も充実している博物館ですよね。
例えば、山から切り出した木の集積所「タムンザー」や生活民具、かつて行われていた稲作に関する農具、東村の大型歴史年表などの展示からは、ここでどんな暮らしが営まれていたのかがよくわかります。
▲様々な木材が展示されている「タムンザー」の展示
▲展示されている農具や生活民具は、ほとんどが東村民からの寄贈。長年大切に使われていた気持ちが伝わってきます。
東村立山と水の生活博物館の感想・口コミ評価
編集部
東村立山と水の生活博物館に来館された方からは、どのような感想が聞かれますか?
学芸員:渡久山さん
「駐車場から玄関に入る前までに自然の野鳥の声がたくさん聴けてすごい」「館内の野鳥剥製の展示が充実している」など、館内外で楽しんでいただけているようです。
編集部
博物館の外の自然と、中にある展示とのつながりが感じられるのが魅力ですね。ここを訪れた人たちは、東村の自然の豊かさを感じずにはいられません。
編集部で口コミを調べてみました
編集部でGoogleやポータルサイト、SNSなどで実際の口コミを調べましたので要約して紹介します。
- 沖縄の伝統的な暮らしがよくわかって勉強になった
- 鳥の剥製が充実していて見応えがあった
- 飼育されているイノシシには癒された
- 周囲の自然も豊かでゆっくりとできた
「展示が勉強になった」「豊かな自然に癒されて楽しかった」という声が多く寄せられていました。ぜひ、実際に、博物館の中からも外からも沖縄の自然に触れてみてください。
東村立山と水の生活博物館からカップルへのメッセージ
編集部
これから博物館を訪れようと考えているカップルへのメッセージをお願いします。
学芸員:渡久山さん
東村に特化した展示ではありますが、文化や歴史とともに自然に親しみやすい環境に癒されに来ていただきたいと思います。
編集部
沖縄本島北部の多様性のある自然や伝統的な文化を学ぶことで、地元の良さを再発見できて、知的好奇心を満たせる、充実したデートができそうですね。これを機会にバードウォッチングを始めてみたくなりました。
本日はありがとうございました。
「東村立山と水の生活博物館」の基本情報
住所 | 〒905-1203 沖縄県国頭郡東村字川田61-1 |
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アクセス | 【車】 <名護方面(南)から> 県道70号線を北上、「福地川海浜公園(カヌー乗り場)」方面へ左折し1.5km <奥方面(北)から> 県道70号線を南下、「福地川海浜公園(カヌー乗り場)」手前を右折し1.5km |
開館時間 | 10:00~18:00(入館は17:30まで) |
休館日 | ・月曜日(月曜が祝祭日の場合、火曜日も休館です) ・祝祭日 ・慰霊の日(6月23日) ・年末年始(12月29日~1月3日) ・館内薫蒸や展示替えの臨時休館日 |
入館料 | ・一般・大学生:個人200円(東村民100円) ・小・中・高校生:個人100円(東村民無料) ※特別展・企画展の際、500円を上限に別途金額を設定される場合あり |
駐車場 | あり(約50台、大型バス可) |
電話番号 | 0980-51-2828 |
公式サイト | http://yamamizu.vill.higashi.okinawa.jp/ |
※最新の情報はホームページ等でご確認をお願いいたします。
※記事中の金額はすべて税込表示です
東村立山と水の生活博物館周辺のおすすめデートスポット
東村立山と水の生活博物館の滞在時間は1〜2時間ほどです。近隣には一緒に回れるおすすめデートスポットがありますので、あわせて紹介します。
おすすめのデートスポット
天然記念物のマングローブ林が間近で見られる「東村ふれあいヒルギ公園」
東村ふれあいヒルギ公園は、東村立山と水の生活博物館から車で10分ほどのところにあります。やんばる国立公園に指定されている慶佐次湾の近くにある、緑豊かな公園です。
ヒルギとはマングローブのことで、慶佐次湾岸に広がるヒルギ群落は、沖縄本島では最大規模であり、国の天然記念物に指定されています。
林の中を通り抜ける遊歩道を散策して、間近にマングローブを観察することができます。また有料のカヌーツアーに参加すると、ガイドと一緒にマングローブをさらに至近距離から見られます。視線が水面近くになるので、シオマネキなどの生き物にも出会えるかもしれません。
東村ふれあいヒルギ公園公式サイト:https://hirugipark.com/
コーヒー豆の収穫・焙煎体験ができる「又吉コーヒー園」
出典:又吉コーヒー園公式サイト
又吉コーヒー園は、東村立山と水の生活博物館から車で10分ほどのところにあります。広い敷地の中にコーヒー園やマンゴー園があり、キャンプ場やカフェなども併設されています。
ここでは、コーヒー豆収穫体験(収穫シーズン限定)や、コーヒー豆焙煎体験(1年中)をすることができます。自分で焙煎した豆で淹れたコーヒーを味わうのは、なかなかできない体験です。
また、園内で栽培しているマンゴーを使ったマンゴージュースを楽しむことができます。超濃厚と好評なので、これから訪れる予定の方にぜひ召し上がっていただきたいですね。
又吉コーヒー園公式サイト:https://www.matayoshicoffee.jp/
まとめ:大自然の懐に抱かれた博物館
今回は、東村立山と水の生活博物館と近隣のやんばるの大自然やコーヒー園を回るデートプランを紹介しました。
東村立山と水の生活博物館は、博物館の中で学んだ自然に、そのまま近隣で触れ合えることが魅力です。また、地元の伝統的な暮らしについても学ぶことのできる施設です。近隣にも、カップルでアクティビティを体験できるデートスポットがありますので、合わせて訪れることをおすすめします。
2人で体験したことは、きっと忘れられない思い出になることでしょう。次回のデートの参考にしてみてください。