京都の縁結びスポット「祇園 両足院」:歴史と芸舞妓の良縁祈願

今回は、京都市東山区にある両足院をご紹介します。

両足院は、京都最古の禅寺である建仁寺の塔頭寺院です。芸舞妓さんの良縁成就のお参りが絶えないことから「祇園の縁結び」と称されています。

この度は、両足院の副住職である伊藤東凌さんのご厚意にあずかり、お寺の魅力や縁結びについて詳しくお話を伺うことができました。 

良いご縁に恵まれたい方、また今のお相手との結婚を考えている方は、ぜひご覧ください。

祇園 両足院の縁結び:由来と言い伝え

祇園の縁結びとして知られる両足院の縁結びについて

毘沙門天堂:縁結びの由来と三体の仏様

副住職

両足院の北に位置する毘沙門天堂には、三体の毘沙門天が揃って祀られています。夫である毘沙門天のほかに、妻の吉祥天、子供のゼンニシ童子です。

両足院が縁結びの仏様と言われる理由

毘沙門天は勝利の仏様として知られるほか、祇園の芸妓、舞妓さんたちがお参りして良縁を願っていたことから「祇園の縁結び」の仏様としても有名です。

良縁成就と家族円満のご利益があると言われており、多くの参拝者の信仰を集めています。

インタビュアー

祇園といえば、京都一の花街!その街の芸舞妓さん達も足を運んだほどの仏様だとは驚きました。縁結びのご利益に、思わず期待してしまいますね。

祇園という土地柄、かなり稀かもしれませんが、両足院を訪問する際に芸舞妓さんとすれ違うなんてこともありそうですね。

両足院が縁結びの仏様と言われる理由

副住職

ちなみに、毘沙門天堂の狛犬は寅です。

毘沙門天が聖徳太子の前に現化されたのが、寅年、寅の日、寅の刻であったことから、当寺院においても香炉や灯篭に寅が浮き彫りされています。

インタビュアー

狛犬ならぬ狛虎なのですね!

虎つながりの縁起にあやかろうと、虎に縁のある方や寅年の方も両足院を訪れるとお伺いしました。阪神タイガースファンの私も、ぜひ両足院へ足を運び、優勝祈願を行いたいです。

芸舞妓の良縁祈願:両足院に伝わる言い伝え

縁結びの仏様に関して両足院に伝わる伝説や言い伝え
出典:両足院公式Facebook

副住職

先程のお話と内容が重なりますが、祇園や宮川町の芸舞妓さんが「良い旦那さんに巡り合えますように。」とお参りする習慣があったといわれています。

インタビュアー

芸舞妓さんと言えば、結婚が決まれば引退するのがしきたりだと思っていました。

好きな人ができても道ならぬ恋に終わってしまうことが多かったと想像していたのですが、本当のところはどうなのでしょう。

何はともあれ、幸せな結婚を願って参拝された芸舞妓さんの信仰心が、今でも参拝者に脈々と受け継がれているというのは素敵だなと感じます。

縁結び祈願の人気アイテム:寅みくじの魅力

副住職

寅みくじがあります。寅をモチーフにした置物型のおみくじです。

インタビュアー

寅みくじのような可愛いおみくじがあっただなんて知りませんでした。

お堂を守る厳粛な表情の狛虎とは打って変わって、寅みくじの寅はほっこりするような表情で癒されます。

おみくじを読んだ後も、お守りのように持ち歩いたり、家に飾りたくなりますね。

祇園 両足院:建仁寺塔頭の歴史と見どころ

建仁寺の塔頭寺院である両足院について
出典:両足院公式Facebook

両足院の概要:建仁寺塔頭と三つの庭園

副住職

京都最古の禅寺「建仁寺」の塔頭寺院です。

本堂には、本尊「阿弥陀如来⽴像」を安置しています。庭園は、⽩砂と苔に⻘松が美しい唐⾨前庭、枯⼭⽔庭園の⽅丈前庭、そして京都府指定名勝庭園の池泉廻遊式庭園からなります。

インタビュアー

そうなんですね!両足院は、日本の禅寺のなかでも特に格式が高いことが窺えます。

禅の心が息づいた枯山水の庭園は必見ですね。

副住職

ちなみに、当寺院では不定期で坐禅体験を行っています。

年に数回、期間限定で庭園や文化財を一般公開する特別拝観も開催しております。

インタビュアー

最近では、恋愛や人間関係に心を乱される自分を鍛えたいと、坐禅会に参加する女性が増えていると耳にします。

縁結びのお参りに伺った際に、思い切って坐禅会に参加してみるのも良さそうです。美しい庭園を眺めながら精神集中できる座禅体験は、贅沢なひとときになりそうですね!

両足院の見どころ:特別公開と半夏生の庭園

両足院を訪れた際の見どころやおすすめのスポット
出典:両足院公式Facebook

副住職

特別公開時の庭園です。初夏になると、庭園の半夏⽣が見頃を迎えます。

その時期に合わせて庭園の特別公開を行っているので、参拝に来られた際には、まるで⽩い可憐な花が咲いた様に池辺を彩る姿を見ることができます。

インタビュアー

半夏⽣は6月後半~7月初旬になると葉っぱが白くなり、お化粧しているかのように見える珍しい植物なんですよね。

両足院において初夏の風物詩になっている半夏⽣は、多くの参拝者を楽しませていることと存じます。

縁結び祈願:両足院からのメッセージ

良縁に巡り合えないと悩む人へメッセージ
出典:両足院公式Facebook

副住職

参拝の旅は良い出会いのヒントを得ることがあります。

インタビュアー

本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

寺社は、古くから人々の信仰を集めてきた霊験あらたかな場所ですからね。参拝の旅に出かければ、自分の力ではどうにもならないご縁でも結ぶことができるかもしれません。

恋愛に行き詰っている人は、ぜひ縁結びの名所として名高い両足院を訪れていただきたいと思います。

祇園 両足院:アクセスと基本情報

住所 〒605-0811
京都府京都市東山区大和大路通四条下る4丁目小松町591
電話番号 075-561-3216 
公式サイト https://ryosokuin.com/