【千葉県】旭市の「大原幽学記念館」を中心に歴史と自然を満喫するデート

今回ご紹介するのは千葉県旭市の歴史と自然、グルメを堪能し、日常を忘れてリラックスするデートプランです。

デートのメインとなる「大原幽学記念館(おおはらゆうがくきねんかん)」は、幕末に人々の暮らしを良くするために活動した農村指導者の大原幽学に関する資料を展示している施設です。隣接する「大原幽学遺跡史跡公園」では幽学の暮らした旧宅を見学できるほか、幽学が生きた当時の景観が残る豊かな自然の中をゆったりと散策することができます。

市内には、美味しいグルメと食材の揃う「道の駅季楽里あさひ(みちのえき きらりあさひ)」や、「恋する灯台」に認定された飯岡灯台が建ち、「日本の夕陽百選」などに選ばれた眺望を楽しめる上永井公園もありますので、大原幽学記念館と併せてお腹も心も満たされるデートができますよ。

それでは早速、旭市の歴史と自然、グルメを堪能するデートについてご紹介します。

こんなカップルにおすすめ!
向いてる年代:30歳以上
おすすめカップル:歴史に興味があるカップル
どんなデート?:歴史を学ぶ、散策、史跡探訪
目安時間:半日~1日
目安予算:2人で4000円

概要:旭市の歴史と自然、グルメを堪能するデートプラン

今回ご提案するのは、大原幽学記念館と大原幽学遺跡史跡公園を見学・散策してから、道の駅季楽里あさひで食事、最後に飯岡灯台が建つ上永井公園からの景色を楽しむデートです。

10:00~11:00 大原幽学記念館を見学
11:00~12:00 大原幽学遺跡史跡公園を散策
12:00~12:30 「道の駅季楽里あさひ」へ移動
12:30~15:00 「道の駅季楽里あさひ」で食事・お茶
15:00~15:30 飯岡灯台まで海沿いをドライブ
15:30~17:00 飯岡灯台が建つ上永井公園からの絶景を楽しむ

まずはメインの大原幽学記念館で大原幽学や旭市の歴史について学びましょう。隣接する大原幽学遺跡史跡公園では、大原幽学が生きた時代の情景が残る豊かな自然を満喫できます。

歴史と自然を堪能したら道の駅季楽里あさひへ移動し、旭市のグルメを楽しみましょう。美味しいお食事や、本格派ジェラートが楽しめるほか、直売所でお買い物や、芝生広場でゆっくりするなど様々な過ごし方ができますよ。

道の駅季楽里あさひで食べられるスイーツ
▲道の駅季楽里あさひで食べられるスイーツ

デートの最後は、飯岡灯台が建つ上永井公園へ向かいます。「日本の夕陽百選」、「関東の富士見百景」、「日本夜景遺産」に選ばれた美しい景色を眺めながら、ロマンティックな雰囲気に浸りましょう。

飯岡灯台が建つ上永井公園から見える夜景
▲日本夜景遺産に選ばれた夜景

大原幽学記念館へは最寄りのJR総武本線旭駅からバスで行くこともできますが、その後の移動を考慮するとお車の利用をオススメします。道の駅から灯台への移動時に九十九里浜沿いを走って行けばドライブデートも楽しめますよ。

それではまず、今回のデートのメインである大原幽学記念館をご紹介していきます。

郷土の偉人について知る「大原幽学記念館」

大原幽学記念館の展示室の様子
▲幽学展示室の様子

「大原幽学記念館」は、幕末に活動した農村指導者である大原幽学について学べる施設です。幽学は農村のくらしを良くするため活動し、「先祖株組合(せんぞかぶくみあい)」と呼ばれる世界で初めての農業協同組合を創った人物でもあります。

彼が活動の拠点としていた地にある記念館では、大原幽学の関連資料を中心に、郷土の歴史・民俗にまつわる資料を展示しています。また、幽学の住んでいた家やその周辺は「大原幽学遺跡史跡公園」となっていて、当時の景観が残る自然いっぱいの園内は自由に見学することができますよ。

今回は「大原幽学記念館」の館長さんに、記念館の魅力や見どころをお伺いしました。

大原幽学の功績と地域の歴史について学ぶことができる

大原幽学記念館に案内してくださる館長
▲大原幽学記念館を案内してくださる館長さん

編集部

自然に囲まれた、とても雰囲気の良いところですね。百数十年前のこの地に、幽学が暮らしていたと思うと感慨深いです。

改めて、大原幽学記念館がどのようなところか教えてください。

館長さん

当館では、幕末に活動した農村指導者である大原幽学に関する資料をメインに展示しています。当館所蔵の「大原幽学関係資料」は国の重要文化財に指定されていて、その中から幽学の肖像画や短刀などの貴重な資料を展示室でご覧いただけます。大原幽学の人生を分かりやすくまとめた映像や、スタッフによる展示解説(※)もございます。
※展示解説をご希望の際は事前に電話予約が必要です

幽学は、「先祖株組合」と呼ばれる世界初の農業協同組合を創ったり、農村の生活改善や米づくりを指導したり、女性や子どもの教育にも力を入れるなど、その活動は多岐にわたります。農村のくらしを良くするためにがんばった幽学の功績や人柄について、展示を通して知っていただけると嬉しいです。

大原幽学の肖像画
▲大原幽学の肖像

大原幽学の講義の様子を再現した模型
▲大原幽学の講義の様子を再現した模型

編集部

国の重要文化財!そんなすごいものが見れるのですね。農業協同組合を世界で初めて創ったのが日本人だということも、そんなに昔から農業協同組合があったということも知らなかったので、さらに興味が湧きました。私はあまり歴史に詳しくないので、分かりやすい映像やスタッフさんの解説があるのはすごく助かります。

ちなみに、企画展は開催されていますか?

館長さん

年に1~2回開催している企画展では、郷土の歴史や偉人など様々なテーマで展示を行っています。

編集部

幽学だけではなく、地域の歴史についても学べるのですね。企画展ごとに色々なテーマを取り扱っているとのことなので、何度足を運んでも楽しめそうです。

和を感じる体験教室「幽学工房」&触って考える展示「土器パズル」

郷土展示室の様子
▲郷土展示室の様子

編集部

デートで訪れた際に、カップルで楽しめるワークショップやイベントはありますか。

館長さん

年に何度か「幽学工房」と題して、「布ぞうりづくり教室」や「お茶席体験」の場を設けるなど、様々な体験講座を開いています。 ※開催については、市の広報誌等でお知らせしています

また常設展示には割れた土器の欠片を制限時間内に組み立てるパズルなど、体験型の展示もありますので、そちらも楽しんでいただけると思います。

編集部

日本の文化に触れる体験ができるのはとても興味をそそられます。土器の欠片のパズルも他では中々体験できなそうです。難しそうですがカップルで盛り上がれそうですね。

四季折々の姿が味わえる「大原幽学遺跡史跡公園」

編集部

館長さんの思う、この施設の魅力や見どころは何ですか?

館長さん

ここの魅力は、歴史・文化と自然が調和しているところです。大原幽学遺跡は、昭和27(1952)年に国指定史跡となり、現在は大原幽学遺跡史跡公園として整備されています。昔のままの景観を保つようにつくられていますので、坂や階段もありますが、四季を通じて様々な花が色鮮やかに咲きます。特に2月下旬から4月にかけては、園内約3000本の椿が見ごろを迎えます。豊かな自然のなかで、当時の息遣いを感じながらゆっくりと歴史や文化に触れることができます。

大原幽学遺跡史跡公園に咲く椿
▲公園内に咲く椿の花

大原幽学遺跡史跡公園に咲くあじさい
▲公園内に咲くあじさいの花。季節ごとに様々な花が咲きます

公園には、大原幽学が居宅兼教導所として使用していた旧宅や、茅葺屋根の旧林家住宅などがあります。雨が降っていなければ、幽学の旧宅や旧林家住宅の雨戸を開けておりますので、それらの内部もご覧いただけます。またベンチもありますので、お疲れの時は座ってお休みください。

大原幽学の旧邸を案内してくださる館長さん
▲旧林家住宅を案内してくださる館長さん

大原幽学の旧宅
▲大原幽学の旧宅

編集部

先ほどご紹介いただいた「大原幽学関係資料」もそうですが、貴館では幽学の遺したものを丁寧に保存し、活用しているのですね。自然いっぱいの中でリフレッシュしながら、当時の雰囲気に想いを馳せる。そんなロマンチックなデートができそうです。

歴史情緒漂う情景が残る、ロマンチックなスポットがたくさん

秋の大原幽学旧宅
▲秋の大原幽学旧宅

冬の大原幽学旧宅の庭
▲冬の大原幽学旧宅。公園内は季節ごとに姿が変わるのも魅力

編集部

記念館も史跡公園も見どころ沢山ですね。その中で館長さんオススメの展示などがありましたら教えてください。

館長さん

私のオススメは公園内にある、大原幽学旧宅にある古い「たんす」です。門人の娘さんがお嫁に行く際に新しいものを用意できなかったことを知った幽学が、自分のものと交換してあげたというエピソードが伝わっているんですよ。

大原幽学旧宅にある「たんす」
▲大原幽学旧宅の様子。画面左にあるのがエピソードが残る「たんす」

編集部

幽学にはそんな心温まるエピソードがあるのですね。そんな幽学が暮らした旧宅で当時に想いを馳せ、カップルでほっこりできそうです。他にも訪れた際に「これだけは見て欲しい!」と思うようなスポットがあれば教えてください。

館長さん

公園内にある、幽学が門人の協力のもと耕地整理を行った水田はぜひ見ていただきたいですね。一見普通の水田のように見えますが、実は今でもほぼ当時の区割りを残す貴重な水田です。元々は立地の関係などですごく不便な耕作地だったのですが、幽学の指導で整理され、作業性を向上させました。

この水田は国指定史跡ですが、今なお現役で使われています。こうした事例は全国的にも大変珍しく、地元住民の方々の協力のもと、米づくりを通して都市と農村が交流する事業が行われています。

幽学が耕地整理を行った水田
▲幽学が耕地整理を行った水田。地元住民の方々の協力のもと、米づくり交流事業が行われています。

編集部

一見すると、普通の水田にそんな経緯があったのですね。幽学の遺した功績が今も現役で活用されているなんて、歴史ロマンを感じますね。昔の人がここで幽学とどんな暮らしをしていたのか、そんな話をしながら歩くのも楽しそうです。

大原幽学記念館の口コミ・評価

編集部

実際に大原幽学記念館を訪れた人からは、どのような声をいただきますか?

館長さん

こんなにのどかな場所に、昔、農民のために生涯をささげ、農村の暮らしを良くするため努力した人がいることを知り、驚かれる方がたくさんいらっしゃいます。

編集部

私も郷土の歴史は中々知る機会がなくて、意外な人物が地元の出身なのを後で知って驚いた経験があります。幽学は各地を放浪した末に腰を据えたのがこの地だったそうですね。記念館周辺の美しい景観を眺めていると、幽学が定住を決めた理由が分かる気がします。

幽学の指導で整理された耕地
▲幽学の指導で整地された耕地。幽学が生きていた頃の景観がほぼそのまま残っています。

ネット上では「建物の雰囲気が良かった」という声がたくさん

編集部でSNSやポータルサイトからリアルなクチコミを集めました。要約してご紹介します。

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大原幽学の生き様に触れられて感動した
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日本の古き良き田舎を感じられる
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建物や景観の雰囲気が抜群

口コミではここへ来て初めて大原幽学について知った方も多いようです。幽学や地元の歴史について知れたことを喜ぶ声のほか、自然と歴史が融合した施設内の雰囲気が良かったとの感想も目立ちました。歴史を学ぶもよし、自然を満喫するもよしの様々な楽しみ方ができそうですね。

大原幽学記念館からカップルへのメッセージ

春の旧林家住宅
▲春の旧林家住宅

編集部

最後に、デートで大原幽学記念館への来館を検討しているカップルへメッセージをお願いします。

館長さん

ここは自然に囲まれた穏やかなところで、時間がゆっくりと流れているように感じられます。中世の山城跡にあるため、公園を1周散策するだけでも良い運動になりますし、滝の流れる音は心を癒してくれます。歴史や文化に興味のある方はもちろん、日常から少し離れてリフレッシュしたい時など、お気軽にお立ち寄りください。

記念館エントランスにある大原幽学の座像が、ご来館者様をお出迎えいたしております。

大原幽学記念館のエントランスにある大原幽学の座像
▲大原幽学記念館のエントランスにある大原幽学の座像

編集部

歴史好きなカップルはもちろん楽しめそうですし、ただ散策しているだけでも日常を忘れてリラックスできそうです。

館長さん、本日はお時間をいただきありがとうございました。

大原幽学記念館の基本情報

住所 〒289-0502
千葉県旭市長部345-2
アクセス 【千葉交通運行路線バス】 
・中和(ちゅうわ)バス停下車、徒歩25分

【車】
・国道126号から、旭市袋交差点から県道旭・小見川線経由15分
・国道356号線から、香取市小見川幹部交番入口から県道旭・小見川線経由20分
営業時間 9:00~16:30
休館日 月曜、祝日の翌日、年末年始
駐車場 無料駐車場(普通車70台)
入館料 一般300円(※遺跡史跡公園は無料)
空いている時間帯 比較的どの時間も空いています
公式サイト http://www.city.asahi.chiba.jp/yugaku/

※最新の情報はホームページ等でご確認をお願いいたします。
※記事中の金額はすべて税込表示です

大原幽学記念館周辺のおすすめデートスポット

大原幽学記念館の滞在時間は、史跡公園と併せて1~2時間程度で見学できます。施設内にカフェやレストラン、自動販売機がありませんので、お茶や食事は別の場所に移動して楽しみましょう。

ここからは、記念館の見学後に立ち寄れるデートスポットをいくつかご紹介します。

周辺のおすすめデートスポット

旭市グルメが満載!「道の駅季楽里あさひ」

道の駅季楽里(きらり)あさひには、レストラン「四季食彩館」をはじめ、焼き立てパンの並ぶ「ぐうちょきぱん」、本格的なイタリアンジェラートが楽しめる「HOME OF MOTHERS」など様々なお店があり、旭市グルメを堪能できます。野菜にお肉、海鮮まで、旭市産の食材が何でも揃う直売所もありますので、お土産にも困りません。

道の駅季楽里あさひの直売所で購入できる新鮮な果物
▲旭市産の新鮮なフルーツもたくさん揃っています

道の駅季楽里あさひで食べられるグルメ
▲道の駅季楽里あさひにはイタリアンジェラートなどのスイーツが豊富

大原幽学記念館で学び、大原幽学遺跡史跡公園で歩いてお腹が減ったら、2人で道の駅季楽里あさひに向かい旭市グルメを満喫しましょう。

公式URL:https://kirari-asahi.com/

恋する灯台に認定された「飯岡灯台」

映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』のロケ地にもなった飯岡灯台

「飯岡灯台」は刑部岬に建つ小さな灯台で、映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』のロケ地にもなりました。灯台の上には登れませんが、隣にある「飯岡刑部岬展望館〜光と風〜」のデッキや屋上展望台から、九十九里浜の絶景を拝めます。

飯岡灯台のある公園から見える景色
▲ここから見える夕陽はロマンチックそのもの

また飯岡灯台は、日本ロマンチスト協会と日本財団のプロジェクト「恋する灯台」により、ロマンスの聖地に相応しい灯台として認められ、恋人たちの憩いの場にもなっています。房総半島の彼方に夕陽が沈んでゆく様は圧巻で、デートの最後に訪れればロマンティックな気分に浸ることができますよ。

公式URL:https://www.city.asahi.lg.jp/

まとめ:日常を忘れるデートでリフレッシュしよう

今回は大原幽学記念館をメインに、旭市の自然と歴史、グルメを満喫するデートプランをご紹介しました。大原幽学記念館では、人々の暮らしを良くするため奮闘した幽学の生き様に想いを馳せ、そして豊かな自然の中で、ゆったりとした時間を過ごせます。

旭市の歴史と自然を満喫した後は、道の駅季楽里あさひで旭市のグルメを楽しみましょう。お腹が膨れたら、飯岡灯台が建つ上永井公園からの景観を眺めながらの至福の時間を堪能してください。お腹も心も満たされて、帰り道は2人とも豊かな気分になっていることでしょう。

旭市の歴史を学び、自然を堪能し、最後は絶景に心癒される今回のデートプラン。いつもの日常を忘れて2人でリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。