「那覇市立壺屋焼物博物館」で沖縄の焼物文化や歴史を探訪するデート

この記事では、沖縄県の「那覇市立壺屋焼物博物館」を中心としたデートを紹介します。

那覇市立壺屋焼物博物館は、沖縄の焼物(やちむん)をテーマに扱う国内唯一の博物館です。壺屋やちむん通りの近くにあるので、お買い物の前後に立ち寄るのがおすすめですよ。

今回は主任学芸員の倉成さんに、見どころや魅力について詳しくお話を伺いました。

那覇市立壺屋焼物博物館では「やちむん」をテーマに展示

那覇市立壺屋焼物博物館の展示

那覇市立壺屋焼物博物館は、沖縄ならではの焼物を扱う博物館です。沖縄の焼物の特徴や歴史を学ぶこともできるのはもちろん、手仕事の温かさと技巧を感じて魅力にとりつかれる方も多いはず。

学んだ内容はきっと、やちむんを選ぶときの参考にもなりますよ。

ではさっそく、展示の内容から伺っていきましょう。

陶芸文化から「沖縄の力強さ」を感じる常設展

那覇市立壺屋焼物博物館に展示される上焼

編集部

入り口のあたりから沖縄の建築を存分に感じられますね。まず、那覇市立壺屋焼物博物館のコンセプトについて教えてください。

倉成さん

那覇市立壺屋焼物博物館は、沖縄の焼物(やちむん)をテーマにした国内唯一の博物館として、やちむんの魅力を伝えています。

また、地域全体が300年以上の歴史をもつ陶器生産の中心地ですので、「地域全体が博物館」とも言えます。

編集部

そんな那覇市立壺屋焼物博物館では、どんな展示が見られるのでしょうか?

倉成さん

今、その温かさに注目があつまる「壺屋焼」など、沖縄で作られた南国の焼物を中心に、沖縄の陶芸文化を展示紹介しています。常設展では沖縄の焼物の歴史や特徴が学べますよ。
※壺屋焼…那覇市壺屋地区でつくられてきた伝統的な焼物の総称

沖縄ではぐくまれた焼物の独特の風合い、海洋国家として栄えた琉球の歴史、悲惨な地上戦から立ち直った沖縄の力強さを感じ取ってもらえたらと思っています。

より深く沖縄の焼物を知ることができる数々の企画展

編集部

那覇市立壺屋焼物博物館では、常設展の他に企画展も行われていますか?

倉成さん

年に4回程度開催する企画展や2年に1回程度開催する特別展では、沖縄の焼物をより深く知ってもらうために、陶芸家の國吉清尚(くによしせいしょう)や人間国宝・金城次郎に焦点をあてた展示、またシーサーや瓦を特集した展示などを行いました。

>>企画展・特別展の情報はこちらから(公式サイト)

那覇市立壺屋焼物博物館の見どころ・魅力

編集部

倉成さんは、那覇市立壺屋焼物博物館の魅力はどんなところにあるとお考えですか?

倉成さん

壺屋やちむん通りを散策する前に、ちょっと涼んでいくのにちょうどいいところです。沖縄の焼物について歴史や背景を知っておくと、散策がもっと楽しくなりますよ

壺屋やちむん通りの様子

>>壺屋やちむん通り公式サイト

編集部

焼物を選ぶとき、どれを選べばいいのか悩むことがあります。先に知識をつけておくのはとてもよさそうですね!

ちなみに、倉成さんが特に好きな展示はどれでしょう?

倉成さん

沖縄独自の蔵骨器・厨子(ジーシ)は、沖縄県内でも有数のコレクションを収蔵しています。死者を手厚く葬る沖縄の文化を感じていただきたいと思います。

那覇市立壺屋焼物博物館のデートでの楽しみ方

ここからは、那覇市立壺屋焼物博物館でカップルで過ごす際の楽しみ方について聞いてみました。

ギャラリートークイベントも開催

編集部

壺屋焼物博物館では、展示をより深く味わえるイベントなどは開催されていますか?

倉成さん

3月・4月を除く各月の第三日曜日には、当館学芸員がテーマに沿って常設展示を解説する「学芸員と展示を見よう~常設展ギャラリートーク~」を開催しています。申込は不要で、誰でも聞くことができます。

那覇市立壺屋焼物博物館の常設展ギャラリートークの様子
▲常設展ギャラリートークの様子。倉成さん(写真真ん中)が解説してくださっている

また、企画展や特別展にあわせて、文化講座や作家によるギャラリートークも行っていますよ。

>>イベント情報はこちらから(公式サイト)

館内は基本的に写真撮影OK!屋上からの景色も見どころ

那覇市立壺屋焼物博物館の展示室

編集部

カップルで訪れた場合、記念写真を撮りたいと考える方も多いと思います。館内・館外で写真を撮ることはできますか?

倉成さん

館内は一部を除き写真撮影が可能です。お気に入りの作品の前で記念撮影ができます。

また、屋上からは壺屋地域が一望できますよ。ぜひ写真に収めてみてくださいね。

那覇市立壺屋焼物博物館の周りのデートスポット

編集部

壺屋焼物博物館周辺には、あわせて巡れるデートスポットはありますか?

倉成さん

壺屋地域には、陶器を作る工房や工芸品を販売する店舗が多数あり、ショッピングも楽しめます。

壺屋やちむん通りの様子

壺屋やちむん通りののぼり

壺屋やちむん通りの小道

スクロールで壺屋やちむん通りの様子が見られます→

また、壺屋やちむん通り沿いにある国指定重要文化財・新垣家住宅は、150年近く前から残る陶工の住居で、敷地内にある東ヌ窯(アガリヌカマ)と呼ばれる登り窯などを見学することができます。見学は、金・土・日・休日の午後1時から5時までです。

新垣家住宅の様子
▲伝統的な壺屋の作陶の様子を知ることができる貴重な場所。沖縄赤瓦も美しい

陶芸体験ができる工房も複数ありますので、旅の思い出に焼物作りをすることもできますよ。

那覇市立壺屋焼物博物館からのメッセージ

那覇市立壺屋焼物博物館の外観

編集部

最後になりますが、デートで壺屋焼物博物館への来館を検討している方へ、メッセージをお願いします。

倉成さん

壺屋焼などの沖縄の焼物(やちむん)は今も作り続けられ、使われている器です。自分の食卓やリラックスできるスペースをイメージしながら、そして沖縄の器をどこで使えるか想像しながら、ゆっくり観覧してもらえたらと思っています。

編集部

文化は生きものなので、器もしまいこんでおくのではなく、生活のなかに溶け込ませて味わっていきたいですね。

今日はお話を聞かせてくださりありがとうございました!

那覇市立壺屋焼物博物館の料金・混雑しない日時

那覇市立壺屋焼物博物館のエントランス

壺屋焼物博物館に訪れる場合、平日がおすすめです。比較的どの時間帯も混雑しづらいそう。館内は30分~1時間程度あれば見てまわれます。

料金

一般 350円
高校生・大学生
中学生以下
無料

那覇市立壺屋焼物博物館の口コミ

那覇市立壺屋焼物博物館の展示室で上映される動画資料

編集部で壺屋焼物博物館について独自に調査していたところ、実際に館を訪れた方の感想を見つけましたので、紹介します。

アイコン
沖縄の歴史とあわせて学ぶことができた。本土では厨子はなかなか見られないので貴重な経験ができた
アイコン
今後焼物を選ぶときに楽しめそうな知識が身についた
アイコン
やちむん通りで見かけてなんとなく入ったが、思ったより興味深く、沖縄の焼物に興味が湧いた
アイコン
動画コーナーや直接展示品を触れる場所があり、展示が工夫されていた

展示物・企画ともにクオリティが高く、勉強になったし楽しめたという声が目立ちました。また、やちむんを選びに来た方がふらりと立ち寄るケースも多く、専門的な関心を持つ方からそうでない方まで、広く満足度が高かったのが印象的でした。

那覇市立壺屋焼物博物館の基本情報(アクセス・営業時間)

住所 〒902-0065
沖縄県那覇市壺屋1丁目9番32号
連絡先 098-862-3761
アクセス

・モノレール牧志駅から徒歩10分
・壺屋バス停から徒歩5分
・開南バス停から徒歩5分
牧志公設市場から徒歩5分

営業時間・休館日 【開館時間】
10:00~18:00(最終入館は17:30まで)
【休館日】
・月曜日(休日を除く)
・年末年始(12月28日から1月4日)
・資料整理期間(詳しい日程は館まで問い合わせ)
駐車場 ・専用駐車場なし(車いす使用者優先区画が1台分)
・周辺の民間駐車場(有料)を利用
公式URL http://www.edu.city.naha.okinawa.jp/tsuboya/

※最新の情報はホームページ等でご確認をお願いいたします。
※記事中の金額はすべて税込表示です。