【広島県】大崎上島・木江ふれあい郷土資料館で船と島の歴史に浸るデートプラン

今回紹介するのは、広島県・大崎上島にある「木江ふれあい郷土資料館」をメインとしたデートプランです。

この場所を一言で表すと、「瀬戸内海の歴史と文化に触れる、船の形をした資料館」!

船の形をした建物が可愛らしく、船好きにはたまらない資料館です。造船・廻船操業で栄えた木江地区の郷土史も学べ、また海が近く自然の景色も楽しめます。

そんな大崎上島をゆったりと巡るデートプランを解説していきます。

こんなカップルにおすすめ!
向いてる年代:20歳〜49歳
おすすめカップル:郷土史に興味があるカップル・船が好きなカップル
どんなデート?:島や船の歴史を学びながら瀬戸内海の景色に癒されるデート
目安時間:2時間
目安予算:入館料は2人で400円

概要:島の時間を味わうゆったりデートプラン

今回紹介するデートプランは、大崎上島の歴史を学び、島でのゆっくりとした時間を楽しむデートプランです。

10:00~11:00 竹原港からフェリーで大崎上島へ
11:00~12:00 木江ふれあい郷土資料館を見学
12:00~15:00 中ノ鼻灯台や青と白の岬を散策
16:00~  ホテル清風館で温泉、宿泊

大崎上島は、瀬戸内海に浮かぶ「橋のない島」。本土からは竹原港・安芸津港から、四国からは今治港からフェリーでアクセスします。船の上で普段とは違った時間の流れを楽しむのも素敵ですね。時間があれば、木江の古い街並みを歩いてみましょう。

1泊した翌日は、レンタサイクルや2人乗りの電気自動車「モビリティ」で島内を一周!みかん狩りやブルーベリー狩りなども楽しめますよ。アウトドア好きなカップルにはキャンプやシーカヤックなどのアクティビティもオススメです。お隣の大三島・安芸津・今治などにフェリーで向かうのもいいですね。

木江ふれあい郷土資料館で島と港の歴史を学ぶデート

海の中を連想させるエントランス

木江ふれあい郷土資料館は、かつて瀬戸内海を航行する船が風待ち・潮待ちのために立ち寄り栄えた、大崎上島・木江港の歴史が詰まったちいさな資料館です。船とともに歩んだ島の歴史がギュッと詰まっています。

資料館の中には、江戸時代の交通の要衝であった木江港や造船業・廻船操業の様子、港町の賑わいを伝える資料が展示されています。

造船交流室に展示されている船の備品

ガラスケースに展示された猪牙船

スクロールで資料の写真が見られます→

資料館を見た後は古い街並が残る木江地区や海岸沿いをお散歩!島内ではサイクリング、キャンプ、シーカヤックなどのアクティビティも体験できます。歴史ロマン派もアクティブ派も満足できるデートスポットです。

自然あふれる大崎上島で瀬戸内海を体感できる

資料館のある大崎上島は、広島県竹原市から南へ10kmの瀬戸内海に浮かぶ島です。県や町の文化財も多くあり、神峰山からは瀬戸内海の100以上の島々を一望でき、その景色は圧巻です。

橋が架かっていない大崎上島への道のりは、フェリーの旅から始まります。島の生活とは切っても切り離せない船の旅は、特別な思い出になること間違いなし!

そして資料館の屋上に出ると、目の前には瀬戸内海の風景が広がりますよ。

今回は、木江ふれあい郷土資料館の館長・角南さんに、資料館の見どころを伺いました。

貴重な郷土史の資料を展示

昔の船具の展示

編集部

船の形をした建物が印象的な資料館ですね。館内にはどのような資料が展示されているのでしょうか?

角南さん

造船が活況を呈し「黄金の島」と呼ばれた、大正から昭和にかけての写真パネルが展示されています。昔繁栄していた時代の写真を見ると、何もないようなこの島にもこんな時代や歴史があったんだと感動します。

三味線に合わせて踊る芸者さん

お座敷に並ぶ芸者さん

五階建ての料理屋

島の一大産業だったマキハダ工場の再現コーナーもあります。

マキハダ製造の様子を再現した展示
▲マキハダ製造の様子

マキハダ工場で使われていたマッチ箱
▲実際に使われていたマッチ箱のコレクション

編集部

『マキハダ』とは槙の木の皮を縄状に加工したもので、木造船の浸水防止材として使われていたものですね。最盛期には全国シェアの約7割が大崎上島で作られていたとか!

角南さん

他にも、当時の様子を伝える資料が揃っています。例えば、昔の船具、船の備品の展示ですね。

猟旗やふいごなど船の備品
▲漁旗、ふいごなど当時の備品

また、郷土史家が集めた資料も展示しています。島の歴史に興味がある人なら、郷土史家コーナーで資料を漁れば1週間かかるほどの質と量が揃っています。

ガラスケース内に展示されている郷土史の資料

瀬戸内海の写真家・村上宏治氏の常設写真展もあります。村上氏の微速撮影をビデオで流しており、瀬戸内海の様々な顔を見ながら癒されます。

村上宏治氏の常設写真展

他にも、資料館から見える島や海に伝わる伝説について漫画風にお伝えしています。

大崎上島のことを知るならまず訪れたい資料館

編集部

木江の昔と今を知ることができる資料館。訪れたカップルにどんなことを知り、感じてほしいでしょうか。

角南さん

「一周すると大崎上島のことがだいたいわかる」という作りにしています。また、船に関係する展示の他に船にまつわる日常用語も紹介しており、船が島民のDNAであることを感じてほしいと思っています。

北前船の模型
▲木江港に寄港していた北前船

編集部

大崎上島を訪れたら最初に資料館を見学すると、島での時間をより楽しむことができそうですね。

映画「東京家族」の撮影地!貴重な撮影資料も展示

編集部

郷土史や船の展示、写真展の他にも企画展を行っていますか?

角南さん

山田洋次監督50周年記念映画「東京家族」関連の常設企画展を行っています。

「東京家族」のパネル展示
▲映画「東京家族」のポスターやパネル

出演者のサイン色紙
▲出演者のサイン色紙も!

編集部

台本やサインなど、ファンにはたまらない資料が揃っていますね!

ガイドツアーや汽笛体験で資料館をより深く楽しむ

編集部

常設展・企画展と、館内の資料は大変見ごたえがあります。展示されている資料のことをもっと詳しく知るにはどうしたら良いでしょうか?

角南さん

ご要望があればガイドを行っており、40分コースと1時間コースがあります。ガイド料は1組1,000円です。

実際に使われていた舵やコンパス

編集部

普段馴染みのない船の機材や郷土史の資料などについて、ガイドさんに説明していただくことでより理解が深まりそうです!角南さんが特におすすめする展示はどちらでしょうか?

角南さん

黄金の島と呼ばれた当時の写真からは、当時の賑やかな時代の空気が伝わってきます。

港に入ってくる船と働く人々の写真

また、船が沈みそうになると泣いて知らせてくれたという「船霊(ふなだま)様」は、中まで見ることができます。

木製の型にご神体をおさめた船霊様

編集部

船霊様の中は中には紙人形・サイコロ・穴あき銭などが入っているんですね!なかなか見られるものではないので、記憶に残りそうな資料だと感じました。

資料館では、カップルの思い出になるような特別な体験はありますか?

角南さん

昔の船は、汽笛を積んでいないと検査に通りませんでした。その汽笛を鳴らしていただくことができます。

展望台から見る瀬戸内海の景色
▲操舵室を模した展望台で汽笛の体験ができます!

編集部

二人で汽笛を鳴らす経験は一生の思い出になりそうですね!

木江ふれあい郷土資料館周辺のデートスポット

編集部

資料館を見た後に寄ることができる、カップルにおすすめのデートスポットはありますか?

角南さん

歩いて行ける範囲にホテル清風館、海水浴場、テニスコートがあります。ホテル清風館は絶景露天風呂が有名です。ホテル清風館が立つ丘には、明治時代の灯台で今も現役の「中ノ鼻灯台」があります。この丘は青と白の岬と呼ばれ、観光協会がガードレールをペイントしました。

青と白の岬マップやお土産、青と白の岬サブレがあります。海水浴場に降りて山の方を見るとコンクリートで固めた法面が鯛に見えます。ここに目玉を入れて地域おこしに繋げようという話が出ています。

木江ふれあい郷土資料館の館長近影

編集部

「青と白の岬マップ」は、名前の通り、青と白を基調に描かれたかわいいマップ。青い海と空に白い灯台が映える「青と白の岬」で二人だけのロマンチックな時間を過ごせそうですね。ガードレールがペイントされた灯台までの道は「風の坂道」と呼ばれているとお聞きしました。

木江ふれあい郷土資料館の口コミ・感想を紹介!

編集部で調べた木江ふれあい郷土資料館の口コミを紹介します。

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船の形をした建物がユニークでかわいい!
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館内に入るとまるで船の中!船に乗って航海しているような感覚になります。
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操舵室で汽笛を鳴らすのは貴重な体験で思い出になりました。

ぱっと目を引く船を模した建物の外観と、船旅気分を味わえる館内の雰囲気が人気のようですね。

船の形をした資料館の外観

木江ふれあい郷土資料館の施設概要

船の形をした建物外観

住所 〒725-0402 
広島県豊田郡大崎上島町沖浦1911
入場料 大人:200円
小人:100円
開館時間 9時〜16時
休館日 ・月曜日(祝日と重なる場合は翌日)
・年末年始(12月28日~1月3日)
駐車場 あり
設備 休憩所、トイレ
アクセス 【竹原港から】
垂水・白水港までフェリーで30分。車で20分
【安芸津港から】
大西港までフェリーで35分。車で20分
【大崎下島小長港から】
明石港までフェリーで12分。車で7分
【大三島宗方港から】
天満港までフェリーで20分。車で7分
運営元サイト http://hotel-seifukan.co.jp/
お問い合わせ ■ホテル清風館
〒725-0402
広島県豊田郡大崎上島町沖浦1900
0846-62-0555

今回紹介したデートスポット

角南さんもおすすめしてくれた、木江ふれあい郷土資料館周辺のデートスポットを紹介します。

今回紹介したデートスポット

青と白の岬のシンボル・中ノ鼻灯台

真っ白な中ノ鼻灯台と瀬戸内海
引用:広島県大崎上島町観光協会ホームページ 風待ちの島ナビ

木江ふれあい郷土資料館から徒歩6分の「青と白の岬」。真っ白な中ノ鼻灯台は、ドラマ『海の見える診療所』の撮影スポットにもなっています。夕暮れ時に訪れても素敵ですね。

灯台に、会いに行く:
https://osakikamijima-navi.jp/archives/feature/feature-2602

露天風呂から瀬戸内海を一望!きのえ温泉 ホテル清風館

ホテル清風館の露天風呂から見える瀬戸内海の島
引用:きのえ温泉ホテル清風館公式サイト

絶景露天風呂から瀬戸内海の島々を眺めて疲れを癒すことができます。お部屋は全てオーシャンビュー!1泊して風景と温泉をゆっくり楽しんでください。

公式サイト:
http://hotel-seifukan.co.jp/

まとめ:船と人との結びつきを探求するデート

フェリーで大崎上島へ渡り、木江ふれあい郷土資料館を見学し、灯台や海辺を散策するデートでは、かつての港町の賑わいの名残を感じながら汽笛の音に思いを馳せることができます。造船の歴史を知ると、帰りのフェリー旅も一層楽しくなりますね。