若桜鉄道で巡る!レトロな観光列車とノスタルジックな駅舎を楽しむデートプラン|鳥取県
今回の記事では、鳥取県八頭郡を走る若桜鉄道(わかさてつどう)の観光列車に乗って過ごすデートプランをご紹介します。
若桜鉄道の大きな魅力は、鉄道関連の23施設が国の登録有形文化財であることです。有名な工業デザイナー監修の味わい深い駅舎とアート性の高い車両は、訪れる人を懐かしさと温かさで包んでくれます。
沿線には心に残る風景が広がり、カップルで訪れたい魅力的なカフェやお土産屋もあります。ノスタルジックな雰囲気のローカル線に揺られてデートをしてみたいカップルは、ぜひこのプランを参考にしてみてください。
おすすめカップル:鉄道好き、レトロ好き
どんなデート?:ローカル線の旅、レトロな雰囲気、神社巡り
昭和レトロな駅舎と車窓風景を楽しむ若桜鉄道デート
今回ご紹介するのは、若桜鉄道に乗って沿線を巡るデートプランです。郡家駅(こおげえき)から若桜駅(わかさえき)まで往復するコースを考えてみました。
今回のデートのメイン |
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若桜鉄道 |
周辺のデートスポット |
・昭和おもちゃ館 ・福本白兎神社 ・やずふれあい市場 |
ランチにおすすめのお店 |
・わかさカフェretro ・とんかつ新 ・ココガーデン(大江ノ郷自然牧場内) |
若桜鉄道では、レトロな外観の観光列車が通常運行しています。車内はおしゃれで居心地の良い空間になっており、車窓から見えるのどかな田園風景に心が温まります。
国の登録有形文化財に登録された、味わいたっぷりの駅舎も見どころです。郡家駅から片道30分の列車旅を楽しんだ後、終点の若桜駅周辺を散策するのもおすすめです。若桜駅内のレトロなカフェや周辺の食事処でランチを楽しむのはいかがでしょうか。
趣のある街並みを歩くと、2人でゆったりとした時間を過ごすことができます。「昭和おもちゃ館」では、懐かしい駄菓子やおもちゃが並んでいます。
郡家駅に戻ってきたら、近くの「白兎神社」を訪れたり、「やずふれあい市場」でお土産を買うのもおすすめです。
沿線からは少し離れますが、「大江ノ郷自然牧場」には話題のパンケーキが食べられるリゾートカフェがあります。おしゃれな雰囲気でデート気分も盛り上がります。郡家駅からバスが出ているので、若桜鉄道の往復を楽しんだ後に訪れるプランもおすすめです。
ここからは、メインとなる若桜鉄道について詳しくご紹介していきます。
遠い懐かしさを感じさせる原風景が魅力の若桜鉄道
若桜鉄道は、鳥取県八頭郡の八頭町から若桜町にかけて走る路線で、現在は第三セクターの鉄道会社として運営されています。路線の始まりは昭和5年(1930年)。開通当初は、沿線周辺で伐採されるスギ丸太の貨物輸送に盛んに利用され、蒸気機関車が大活躍していました。
現在、かつて活躍したSLや関連の機関車が駅構内に保管され、イベント時に展示されています。この歴史的な車両の保存により、鉄道ファンの間でも人気の路線として知られています。
沿線には特産品を栽培する果樹園や田園地帯が広がり、その中を悠々と走る1両編成の若桜鉄道は、ノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。沿線の各駅舎は見ごたえがあり、撮影スポットも数多く存在します。
地元の熱い応援を受けながら、古いものを大切に保存しようと真摯に取り組む若桜鉄道は、周辺地域との交流の場にもなっています。こうした若桜鉄道の姿勢は職員の笑顔とともに利用者に伝わり、嬉しい反響となって返ってきています。
今回は、そんな若桜鉄道の魅力について、総務部長の矢部さんにお話をお伺いしました。
90年の歴史を持つ路線で楽しむ四季折々の車窓風景
編集部
若桜鉄道は、どのような区間を走る路線なのか教えていただけますか?
矢部さん
若桜鉄道は鳥取県の東南部に位置する地域を走っている第三セクターの路線です。若桜駅から郡家駅までの19.2キロメートルを現在1日14往復走っています。
郡家駅はJR因美線(いんびせん)と接続しており、鳥取駅まで乗り入れています。1日のうち6往復は、若桜駅から鳥取駅まで直通運転しているので、利用者の皆様にとって非常に便利な路線となっています。
編集部
若桜から郡家までのルートは、国鉄時代からみると90年以上の歴史があるそうですね。全9駅を片道30分で走る路線は、非電化の単線で、鉄道ファンにも人気があると聞きました。かつて活躍した蒸気機関車などが駅に保存されているそうですね。
若桜鉄道が走る一帯は、どのような景色が見られるのでしょうか?
矢部さん
列車からは、昭和を思わせるのどかな田園風景が見渡せます。沿線には、梨、柿、リンゴ、ぶどうなどの果樹園も広がり、特に徳丸駅から安部駅の間は列車の車窓からもはっきりと見ることができます。
春には、美しい桜の並木も多く、線路沿いで見ることができます。また、その後に咲く梨の花もとても美しく、わざわざ列車を降りて見に行かれるお客様もいらっしゃいます。
編集部
若桜鉄道が走る八頭町は、フルーツの里としても知られているようですね。梨の白い花が春に咲くということは驚きです。花の時期には果樹園も白く染まって、さぞ美しい景色が広がるのでしょう。
夕陽に染まる車窓風景は絶景!カップルの思い出づくりにも
編集部
列車から見える景色のなかで、「ここからの眺めは最高!」といった場所はありますか?
矢部さん
隼駅から因幡船岡駅(いなばふなおかえき)、因幡船岡駅から八頭高校前駅までに見える夕陽は絶景ポイントです。特に夕陽が山へ沈んでいく時、その光景が踏切の遮断機の間から見える瞬間などは、なんとも言えない美しさがあります。
▲若桜鉄道の車窓から見える夕日。
鉄道ファンであれば大変喜ばれる絶景です。この景色は、鉄道に興味がある方だけでなく、自然の美しさを楽しみたいカップルにもおすすめです。二人で夕日が沈んでいく様子に浸ることで、特別な思い出を作ることができるでしょう。
満開の桜が楽しめる「因幡船岡駅」周辺の春の絶景スポット
▲天満山公園の桜をバックにした因幡船岡駅と若桜鉄道。
編集部
季節によっても列車からの風景は異なると思いますが、見どころとなる場所があればご紹介ください。
矢部さん
因幡船岡駅から見える天満山(てんまんやま)公園の桜は圧巻です。列車の中から遠くで見ても本当にきれいで、近くで見ればより美しく、魅力的な景色に浸れます。
桜の季節の天満山では、カップルの姿が美しく映えます。デートで天満山を訪れて、思い切ってプロポーズをするというプランはいかがでしょうか。八頭町随一の桜の名所である天満山公園は、ロマンティックな雰囲気に包まれる絶好のロケーションです。
バイク愛好家の聖地「隼駅」とユニークなラッピング列車
編集部
若桜鉄道で特徴のある駅などがあれば教えてください。
矢部さん
隼駅は、スズキの大型バイク「隼(ハヤブサ)」ライダーの聖地になっています。駅で下車すると隼ライダーの皆さんに出会えることもあります。
また、隼駅にはED301電気機関車および12系客車、八東駅にはワフ35000型貨車やスノーラーなどの車両も展示されています。下車して見学することもできますよ。
▲八東駅構内で見られる「ワフ35000形」。若桜鉄道には、かつて活躍した貴重な車両が保管されています。
どちらの駅も夕日がきれいな場所ですので、ホームでの写真撮影がおすすめです。ぜひ夕陽の時間に合わせてお立ち寄りください。
編集部
隼駅は、大型のスポーツバイクライダーの聖地として知られていますね。毎年夏には「隼駅まつり」というバイクの祭典が行われ、全国から2000台もの大型バイクが集結すると聞きました。それだけツーリングにも適した環境だということですね。
驚いたのは、この隼をモチーフにしたラッピング列車が誕生したことです。ライダーの聖地として、いかに盛り上がりを見せているかがわかりますね。
▲「新隼ラッピング列車」のパレードの様子
▲豪快にラッピングされた車両はインパクト大!ラッピングも時々モデルチェンジされます。
アートな内装とくつろぎ空間が魅力の水戸岡デザイン観光列車
編集部
ラッピング車両はかなりインパクトがありますが、若桜鉄道にはほかにも素敵な車両があるようですね。ご紹介いただけますか?
矢部さん
若桜鉄道には営業車が4両ありますが、そのうち3両は工業デザイナーの水戸岡鋭治氏がデザインした観光列車です。これらの列車は「昭和号」「八頭号」「若桜号」と呼ばれています。
▲落ち着いたブルーの観光列車「昭和号」。新しくて懐かしい鉄道の旅を演出します。
▲観光列車「八頭号」。上品なロイヤルレッドは八頭町の紅葉と果実をイメージしています。
▲美しいグリーンの観光列車「若桜号」。周りの自然、気候とも調和する色合いです。
車内は温もりのある木をふんだんに使うことで、人々を優しく迎え入れる心和む空間が表現されています。木のテーブルや椅子、すだれ、窓枠は趣があり、直接見て触っていただくと温もりを感じることができますよ。
▲居心地良さそうな「昭和号」の車内(引用:若桜鉄道公式Facebook)
▲内装もおしゃれな観光列車は通常料金で乗ることができます。
車内には、水戸岡鋭治氏作の絵も飾ってありますので、是非一度生の観光列車に乗りにお出でください。
編集部
水戸岡鋭治氏は、鉄道車両や駅舎のデザインなどで数々の賞を受賞している方なのですね。深みのあるカラーはみごとに風景に溶け込んで、とても絵になります。
車内のインテリアも洗練された雰囲気で、居心地良さそうですね。これはカップルのデート気分も高まりそうです。
この観光車両に乗るには、特別料金が必要なのでしょうか?
矢部さん
この観光列車は、毎日運行しており通常料金で乗れます。いつでも乗れるという気安さも相まって人気がありますよ。
編集部
こんな素敵な列車がいつも走っているのは大きな魅力ですね。この居心地の良さなら片道30分はあっという間に過ぎてしまいそうです。
1日乗車券でレトロな駅舎巡り!登録有形文化財は23箇所
編集部
カップルが若桜鉄道に往復乗車したい場合、お得な切符などはあるのですか?
矢部さん
1日フリー乗車券があります。この切符を購入して駅舎巡りを楽しむカップルも多くいらっしゃいますよ。
・若桜鉄道線内(郡家~若桜間)が1日乗り放題
・ご利用日/発売当日のみ有効
・販売:若桜駅、郡家駅観光協会ぷらっとぴあやず、若桜鉄道列車乗務員(JR線内での販売はなし)
実は若桜鉄道は、平成20年に鉄道関連の23施設が国の登録有形文化財に一括登録されているんです。観光列車と同様に、各駅舎も水戸岡鋭治氏の監修によってさらに魅力が増し、本当に美しくなりました。
昭和のレトロな雰囲気がより一層際立っていますので、ぜひじっくりとご覧いただきたいです。
▲とても印象的なカラーが目を引く八頭高校前駅のプラットホーム。
▲「フーテンの寅さん」のロケ地になった安部駅。ホームのベンチには寅さんのかかしが座っていることも!
▲木造平屋建の八東駅本屋の外観。昭和レトロな雰囲気が漂っています。
▲懐かしい雰囲気が残る丹比駅のプラットホーム。登録有形文化財。
▲若桜駅の本屋およびプラットホームも国の登録有形文化財に登録されています。
四季を通して見られるノスタルジックな風景が最大の魅力
編集部
矢部さんが思う、若桜鉄道の一番の魅力とはなんでしょうか?
矢部さん
一番の魅力は、やはり昭和の雰囲気が漂う車窓からの風景ですね。四季折々の情景は、同じ場所を走りながらも季節ごとに違った雰囲気を醸し出しています。
春は桜、その後は新緑と田植えが終わった田園風景、夏は深緑の山々と、季節による景色の変化を楽しむことができます。
▲桜の季節の若桜駅構内の風景。構内で保管されているディーゼル機関車と蒸気機関車。
▲若桜鉄道の夏の沿線風景。ひまわりとグリーンの車体のコントラストがきれいです。
秋は紅葉やたわわに実った果実で鮮やかな色に染まります。特に柿の実は、まるで花が咲いたかのようにあたり一面をオレンジ色に彩ります。
▲オレンジの花が咲いたように見える柿の果樹園の風景。
冬は一面の銀世界となり、その中を列車が走り抜ける様子は圧巻です。ぜひ一度体験してみてください。
▲冬景色のなかを走る若桜鉄道「昭和号」。ブルーの鮮やかな車体が銀世界によく映えます。
編集部
いずれの景色も、懐かしさが感じられ見ていてほっとしますね。観光列車の車体も周りの風景によく映えてきれいです。
カップルには、車内ではどのように過ごしてほしいとお考えですか?
矢部さん
カップルの2人には、車窓から見える眺めをぜひ楽しんでいただきたいです。特に観光列車は窓枠が額縁のようになっていますので、どの風景も額の中の絵画のように映ります。好きなシーンや景色をカメラに収めていただくと、後で見返して思い出を振り返ることができますよ。
▲額縁のような窓枠に外の風景がしっくりと納まります。
編集部
車窓から風景画を見るように感じられたら、素敵なひとときになりますね。車体に揺られながら流れゆく外の景色を眺めているだけでも、仲の良いカップルにとっては癒やしの時間になると思います。
お客様の「来てよかった」の声が励み 爽やかな笑顔でおもてなし
編集部
お客さんから親しまれている「名物駅長」さんはいらっしゃいますか?
矢部さん
名物というほどではありませんが、「車掌の笑顔が爽やかで気持ちよかった」というお言葉をよくいただいております。
ワンマン運行が多くなりますが、お客様には常に笑顔で接するよう心がけています。地域に支えられている第三セクターの鉄道会社として、若桜鉄道の良いイメージづくりにつなげたいと考えています。
まだまだ改善の余地はありますが、社員一同、少しでも皆様に喜んでいただけるよう取り組んでいるところです。
編集部
矢部さんが「鉄道で働いていて良かった」と感じる瞬間はどのようなときでしょうか?
矢部さん
毎日様々な方にご利用いただいていますが、特に観光目的で来られたお客様に「来てよかった」という言葉をいただけたときなどは、本当にうれしいですね。
また最近では、メールで若桜鉄道に関する感想や、お褒めの言葉、叱咤激励をいただいたりする機会が増えてきました。これは本当にありがたいことです。お客様に気にかけていただいているということ自体、大変うれしく思っています。
編集部
利用者の声が届くと励みになりますね。この地域で長く親しまれてきた路線ですから、周りに見守られているのだと思います。気さくに声を掛けやすい雰囲気も、若桜鉄道の魅力の一つだと感じられました。
蒸気機関車の運転体験も!駅ごとに開催される多彩なイベント
編集部
駅や敷地内で定期的に行われているイベントがありましたら教えてください。
矢部さん
若桜駅構内では4月から11月までの間、SLトロッコ列車の運行やSL(蒸気機関車)とDL(ディーゼル機関車)の運転体験を行っています。SL運転は毎月第2と第4日曜日に、運転体験は毎月第3土曜日に開催しています(運転体験は要予約)。
▲若桜駅構内で行われるSLトロッコ乗車体験は大人気です。
また年1回「感謝祭」を開催しています。これは若桜鉄道沿線住民の方々や若桜鉄道ファンの皆さんへの感謝を表すイベントです。若桜駅構内の無料開放、無料転車体験、SLトロッコの運行など、多くの方に楽しんでいただける内容となっています。
▲機関車の方向を変える転車体験。
編集部
カップルのデート向けには、どのようなイベントがありますか?
矢部さん
若桜鉄道沿線には、各駅を守る会的な組織があり、「ほたる祭り」や「ビアガーデン」など多彩なイベントが開催されています。
これらは地域に根ざした催しで、田舎の雰囲気を味わえる絶好の機会です。カップルで参加すれば、田舎暮らしを少し体験でき、地域の生活を垣間見ることができると思います。
▲2022年5月5日には、若桜駅でこどもの日イベントが開かれました。
▲丹比駅や他の駅でも、こどもの日を祝っています。
季節イベントとしては、観光協会が列車を貸し切り、臨時列車を仕立ててハロウィン列車やクリスマス列車なども計画しています。これらも楽しい体験になると思います。
編集部
イベント開催の日程などは、どのような方法で知ることができますか?
矢部さん
公式ホームページやSNS、県庁記者クラブへの情報提供などで確認できます。特別な予約は必要ありませんので、イベント情報を知ったらお気軽にお出かけください。
編集部
八頭町観光情報サイトのイベント一覧でも確認できるようですね。沿線でもさまざまな催しがあるので、デートプランの参考にもなりそうです。
昭和へタイムスリップ!貸切列車で楽しむカップルデート
編集部
若桜鉄道のイベントに寄せられる感想や、心に残ったエピソードなどあれば教えていただけますか?
矢部さん
「若桜鉄道は昭和の時代を思い出させてくれる」「若い時代にタイムスリップできる路線」といったお声をよくいただきます。年配の方から若い方まで幅広い世代に楽しんでいただいています。また、桜、紅葉、雪化粧など、四季折々の美しい風景に心癒される方も多いようです。
印象的なエピソードとしては、蒸気機関車を背景に転車台の近くで結婚式を挙げたカップルがいました。最近では、結婚式の前撮りで利用されるカップルが増えてきています。
▲転車台に乗った蒸気機関車。思わず写真に収めたくなりますね。
「一度来て、このレトロ感が良かったからまた来ました」という感想をいただいたときは、この環境の価値を再認識しました。できる限りこの昭和の雰囲気を守り続けていきたいと心に決めています。
編集部
カップルで車両を貸し切ることもできるとうかがいました。どのような形で利用できるのでしょうか?
矢部さん
若桜駅から郡家駅までの往復1時間を2人だけで1両貸し切ることができます。土曜日、日曜日、祝日のみの1往復で、料金は55,000円です。時間帯も決まっていますので、ご希望の方は事前にお問い合わせください。
ドレスアップして乗車されるとワクワク感も倍増しますよ。きっと素敵な時間を過ごしていただけると思います。ぜひお試しください。
編集部
カップルで貸し切って、2人だけのイベント列車を企画するのも素敵ですね。動画配信など、様々な楽しみ方もできそうです。2人の記念日に特別な演出をすれば、忘れられない思い出になりそうです。
「郡家駅」のお饅頭と「若桜駅」retroバーガーを味わおう
編集部
若桜鉄道の駅構内で、お土産などの販売がありましたら教えてください。
矢部さん
地元の「甘味屋(あまみや)」さんが作る饅頭がとても人気です。こちらは郡家駅舎内で販売されています。
駅の2階にはカウンターがありますので、カップルで観光列車を眺めながら2人でくつろげますよ。時間帯によっては夕焼けを見ながらお饅頭を食べるなんてこともできますので、是非お立ち寄りください。
編集部
郡家駅の駅舎内には、開放的なコミュニティ施設や売店もあるようですね。2階のカウンターは眺めがよさそうですからチェックポイントですね。
ほかに、飲食ができる施設は入っていますか?
矢部さん
国の登録有形文化財に登録されている若桜駅舎内には「わかさカフェretro」があります。
▲若桜駅からホームを見たところ。左手に見えるのが「わかさカフェレトロ」。右手は待合室。
レトロなカフェで、近所の住民が焙煎したまろやかでコクがあるコーヒーが飲めます。また自家製ハンバーガーは、地元の豚を使った絶品のハンバーガー(1個550円)です。一度味わうと必ずまた食べたくなりますよ。安くて美味しいと評判です。
若桜駅構内にあるSLやDLを眺めながら飲むコーヒーは、本当に幸せな気分になれます。恋人同士の2人にはぴったりの場所ですので、是非お立ち寄りください。テイクアウトもできますよ。
編集部
レトロな雰囲気満載のカフェで味わう焙煎コーヒーの味は格別でしょうね。レトロバーガーも気になります。
若桜駅の駅舎内もとても素敵で、何時間でもくつろいでいたい気持ちになりますね。機関車や観光列車とともに素敵な写真を撮って、忘れられない思い出にできそうです。
利用者の声:若桜鉄道のレトロな雰囲気と絶景に感動の口コミ
編集部
若桜鉄道を利用された方からはどのような感想が寄せられますか?
矢部さん
観光列車の車窓から見える景色について、喜んでいただくお声が多いですね。特に桜の絶景をお褒めいただき、「また見に来ます」と言って帰られる方が多く、大変嬉しく感じています。
他にも以下のようなお声をよくいただきます。
- 季節ごとの景色は、昭和の時代にタイムスリップしたようだ
- 若桜駅の構内に咲き乱れる桜が本当にきれい!
- 特にSLと桜のコラボレーションはとても美しく、春にはまた見に来たい
編集部
若桜駅構内の桜も見事ですね。四季折々の風景が楽しめるようですが、特に桜の季節は一度は訪れたい魅力的な風景だと思います。
フリー乗車券を活用!効率的な駅巡りプランの立て方
編集部では、SNSやGoogleで若桜鉄道を利用した方の口コミを調査し、その要約をご紹介します。
- 駅の壁面や内部が美しく補修され、鉄道全体が見どころとなっています。
- 利用者層は時間帯によって異なり、14時頃までは高齢者、夕方過ぎは部活帰りの高校生が中心で、全体的にゆったりとした雰囲気です。
- 硬券の1日フリー乗車券を購入して駅巡りを楽しむのがおすすめです。
これらの口コミから、地元の利用者の様子や鉄道の雰囲気が伝わってきます。時間帯によっては、ゆっくりとローカル鉄道の魅力を体験できそうです。
ただし、運行本数が1時間に1本程度と限られているため、各駅で下車する場合は時刻表をしっかり確認し、計画を立てることをお勧めします。観光列車の運行状況など、詳細な情報は若桜鉄道に直接問い合わせると、親切に教えてくれます。
カップルへのメッセージ:昭和レトロな旅を楽しむデートプラン
編集部
これから若桜鉄道を訪れるカップルへのメッセージをお願いします。
矢部さん
若桜鉄道に乗車していただくと、昭和の時代にタイムスリップしたような気持ちになれます。恋人と2人で観光列車のテーブルをはさんで、昭和の景色や雰囲気を楽しんでいただけると思います。
また、終点の若桜駅を降りて徒歩3分の場所には「昭和おもちゃ館」があり、昭和時代のお菓子や玩具などが楽しめますよ。みなさまのご乗車をお待ちしています。
編集部
若桜駅周辺には昔ながらの街並みが残っているそうですね。レトロな雰囲気が好きなカップルには特におすすめだと思います。本日は若桜鉄道の魅力をたくさん教えていただき、ありがとうございました。
若桜鉄道の運行区間・時刻表・運賃等の基本情報
社名 | 若桜鉄道株式会社 |
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本社所在地 | 〒680-0701 鳥取県八頭郡若桜町大字若桜345番地2 |
連絡先 | 0858-82-0919 |
営業区間 | 起点:郡家駅~終点:若桜駅 ※営業キロは19.2kmで非電化単線です |
運行時間 |
【始発】若桜駅発6:09(郡家駅行) |
運賃 | (大人)100円~440円 (小児)50円~220円 |
飲食施設 | 「わかさカフェretro」(若桜駅舎内) |
公式サイト | https://wakatetsu.co.jp/ |
※最新の情報は公式ホームページ等でご確認をお願いいたします。
※記事中の金額はすべて税込表示です。
若桜鉄道沿線のおすすめデートスポット5選
若桜鉄道の沿線には、歴史や文化を学べる資料館や由緹ある神社、地元の味を楽しめる食事処が点在しています。若桜駅で下車したら、次の折り返し列車の時間までの間、趣のある街並みを散策したり、地元のグルメを楽しんだりして過ごすのがおすすめです。
郡家駅に戻ってからは、荘厳な雰囲気の神社を訪ねたり、少し足を延ばして心身をリフレッシュできるリゾート施設を楽しんだりすることもできます。以下に、具体的なおすすめスポットをご紹介します。
おすすめのデートスポット
古民家で味わう絶品トンカツ「とんかつ新(あらた)」
若桜駅から徒歩3分の場所にある、築130年以上の古民家を改装したレストランです。ここでは、サクサクの衣と柔らかい肉質が特徴の絶品トンカツを楽しむことができます。多くの方から美味しいと評判で、特にランチセットは1,300円からとリーズナブルな価格で提供されています。
公式サイト:とんかつ新(ダイニングカフェ新)
昔懐かしいおもちゃに出会える「昭和おもちゃ館」
若桜駅から徒歩3分の場所にある昭和の面影たっぷりのお店です。ここでは、懐かしい駄菓子やおもちゃを購入することができます。店内に一歩足を踏み入れると、まるで昭和にタイムスリップしたかのような雰囲気が漂います。子供の頃の思い出に浸りながら、ゆっくりと時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
参考サイト:若桜町役場(昭和おもちゃ館)
白兎伝説が残るパワースポット「福本白兎神社」でカップル参拝
郡家駅から徒歩10分ほど歩くと、「福本白兎(はくと)神社」があります。八頭町は白兎伝説の里として知られており、天照大神がこの地に降臨された際、一匹の白うさぎが行宮(あんぐう)へ案内したという伝説が残されています。
現在、社殿は近隣の「成田山青龍寺」に移築されているため、福本白兎神社には鳥居と小さなお社のみが残っています。しかし、パワースポットとして人気があり、多くの参拝客が訪れています。特筆すべきは、一般的な神社で見られる狛犬の代わりに、ここでは狛兎がお出迎えしてくれることです。かわいらしい狛兎との記念撮影も、訪れた際のおすすめポイントです。
また、郡家駅前にも白兎の石像が設置されているので、駅到着時や出発前にぜひ探してみてください。
参考サイト:やずナビ(白兎伝説の里)
地元特産品のお土産選びは「やずふれあい市場」がおすすめ
やずふれあい市場は、郡家駅から徒歩10分の場所にある地元の特産品を取り扱うお店です。八頭町で採れた新鮮な果物や野菜はもちろん、地元の特産品が豊富に揃っています。特におすすめなのは、地元の白ネギを使用した「白ネギ酢」と、八頭町の特産品として知られる「練りようかん」です。地元の味を楽しみたい方には絶好の場所といえるでしょう。
公式サイト:やずふれあい市場
話題のふわふわパンケーキ!大江ノ郷自然牧場「ココガーデン」
カップルにおすすめなのが、大江ノ郷自然牧場内にある「ココガーデン」です。郡家駅から車でわずか10分で行けるリゾート施設内のスイーツカフェです。
全国から多くの方が、ここのパンケーキを目当てに訪れています。放し飼いで育てられた鶏の卵「天美卵」を使ったパンケーキは、ふわふわで格別な美味しさと評判です。一度食べるとリピーターになる方が多いお店です。
美しい景観と落ち着いた雰囲気で、デートにぴったりの空間が広がっています。時間に余裕のあるカップルは、ぜひ足を運んでみてください。
大江ノ郷自然牧場内には、レストラン「大江ノ郷テラス」やショッピングモール「大江ノ郷ヴィレッジ」もあり、一日中楽しめます。
郡家駅からのアクセスが便利です。「やずバス」(大江倉庫行き)に乗って「大江ノ郷自然牧場」まで行けます。所要時間は約15分で、乗車料金は大人一律100円です。
また、郡家駅周辺にはレンタサイクルもあります。利用方法は郡家駅のコミュニティ施設「ぷらっとぴあ・やず」で確認できます。
まとめ:昭和レトロと絶景を楽しむ若桜鉄道カップルデートプラン
今回ご紹介した若桜鉄道の観光列車は、カップルがのんびりとデートを楽しめる要素が満載でした。木のぬくもりが心地よい車内からは、どこか懐かしさを感じる風景が広がります。隼ライダーの聖地や映画「男はつらいよ」のロケ地となった駅舎も、味わい深い佇まいが魅力的でした。
沿線には昭和の雰囲気たっぷりなお店や、パワースポットとして知られる神社、話題のパンケーキ店など、デート気分を盛り上げるスポットがたくさんあります。2人でワクワクしながら楽しいデートプランを立てられそうですね。
鳥取県八頭町でデートをお考えのカップルは、ぜひ往復1時間の若桜鉄道に乗って、心温まるひとときを過ごしてみてください。きっと素敵な思い出になるはずです。