北海道当麻町で暮らす魅力とは?移住に役立つ仕事・住まい・支援の情報

「北海道で子育てをしながら、自然と調和した暮らしを送りたい」
「都会の喧騒から離れて、でも便利な生活は保ちながら、新しい生活を始めたい」

そんな理想を抱きながら、移住先を探している方に、ぜひ知っていただきたい場所があります。それが、旭川市からわずか15分の距離に位置する北海道当麻町です。

「でんすけすいか」の産地として知られるこの町では、子育て世帯への様々な支援が充実しています。18歳までの医療費助成、修学旅行費の全額補助、結婚新生活に最大60万円の支援など、家族の成長に寄り添う手厚いサポート体制が整っています。

四季折々の表情を見せる大雪山の麓で、子どもたちは「食育・木育・花育」を通じて豊かな心を育みます。100種以上の花が咲き誇る「くるみなの庭」での遊び、「田んぼの学校」で自分たちが育てた米を給食で味わう体験など、都会では得られない特別な経験が待っています。

本記事では、当麻町まちづくり推進課の大城さんへのインタビューを通じて、新生活のイメージが具体的に描ける情報を詳しくご紹介していきます。

この記事でわかること

  • 子育て世帯への支援制度
  • 自然と共生する暮らしの実態
  • 仕事や住まいの具体的な探し方
  • 実際の移住者の生の声
本日お話を伺った方
女性スタッフのアイコン

当麻町 まちづくり推進課 企画商工係 主査

大城 千智さん

当麻町の特徴を3つご紹介

北海道当麻町暮らしの特徴

当麻町は大雪山の恵みを受けて、豊かな自然に囲まれた農村地域です。米の総合評価9年連続全道一となったほか、今や全国区となったブランドすいか「でんすけすいか」が有名です。また、「食育、木育、花育からつながる心育」を目標に、まちづくりを進めています。

そんな当麻町での暮らしは、次のような方に適しています。

  • 良い環境の中で子育てしたい
  • 自然の恵みを大切にしながら心豊かに過ごしたい
  • 豊かな自然に囲まれて暮らしたい

上記のような方に適している理由を、当麻町に見られる3つの特徴から解説します。

特徴1:子育て世帯へのサポートが充実している

当麻町の森の中を歩く家族

当麻町では、子育て世帯へのサポートに力を入れています。町産木材をふんだんに使用し、木の温もりがあふれる「子育て支援センター」では、就学前の親子が遊びなどを通して情報交換や交流を深めることができるほか、子育て相談も随時受けています。パパ友・ママ友づくりにも活用したいですね。

また、当麻町では、子育世帯へ経済的な支援も実施しています。ここではその一部をご紹介します。

当麻町結婚新生活支援事業費補助金 新規に婚姻した世帯に対し、住宅費及び引越費用の一部を補助
夫婦ともに29歳以下の世帯は1世帯あたり60万円
それ以外の世帯は30万円(上限)
子どもの医療費助成 0〜18歳の子どもの医療費を助成
産後ケア事業 産後の体調不良や育児不安などがある人を対象に、日帰りまたは宿泊による支援を実施
日帰り型:1日1,000円(多胎の場合1,100円)
宿泊型:1泊2日3,000円(多胎の場合3,300円)
産前産後支援ヘルパー派遣事業 妊娠期から産後1年以内で、心身の不調等により、家事や育児に不安や負担を抱えている人を対象に、派遣された産前産後支援ヘルパーが家事支援・育児支援を実施
1回(2時間以内につき)500円
※買い物で交通費がかかる場合は、実費を負担
修学旅行経費の助成 小中学校に通う子どもの修学旅行経費を全額補助
はばたけふる里応援事業(高校生就学支援) 高校に在学している第1~3学年の生徒1人あたり一律5万円を交付

公式:当麻町「子育て支援」

また、教育については、「田んぼの学校」で町内の子どもたちが田植え、稲刈りなどをした米を給食に使用している点が特色です。食べる命を育てることで、命のありがたみを学び、子どもたちの「食」に対する意識を高めることに役立っています。

特徴2:「食育、木育、花育」によるまちづくり

当麻町の「田んぼの学校」
▲「食育」の拠点施設「田んぼの学校」での田植えの様子

当麻町では、「食育、木育、花育」によるまちづくりに取り組んでいます。

「食育」

「いただきます」の意味を知ることを目的に、子どもたちが給食で食べるお米を自ら育てています。米作りに関わることで、食べ物に命があり、人はその命をいただいて生きているということを学びます。「食育」の拠点施設は「田んぼの学校」です。

「木育」

面積の約65%が山林の当麻町では、林業が盛んです。当麻町の樹木が、住宅や家具に活用されていることで私たちの生活が豊かになり、心に温もりを与えることを子どもたちに伝えるとともに、未来へ山林を残すために、樹木を伐って、同じ場所に植林する循環型林業を進めています。「木育」の拠点施設は「くるみなの森」です。

「花育」

美しく咲く花からは、彩りや香りなど五感を通して優しさや思いやりの心を育むことができます。また、季節の花を愛でるのは、穏やかで癒しのひとときです。「花育」の拠点施設は、100種以上の花が咲き誇る「くるみなの庭」です。

当麻町のくるみなの庭
▲「花育」の拠点であるくるみなの庭

特徴3:豊かな自然に恵まれている

当麻町の当麻山からの景色
▲当麻山からの景色。当麻山にはまち並みを一望できる展望台がある

当麻町は面積の約65%が山林であり、農林業を基幹産業としていることから、豊かな自然に恵まれています。まちの特産品のひとつが米ということもあり、秋は黄金に輝く田んぼがどこまでも広がります。

また、当麻山展望台は、美味しい空気を吸いながらまち並みを一望できますし、展望台までの道のりは自然がいっぱいです。

「くるみなの森」を1周する「くるみなの散歩道」は、樹木や植物に触れたり鳥のさえずりを聞きながら、自然と一体となるような感覚を味わえます。

このように、当麻町では、豊かな自然に囲まれながら過ごすことができます。

当麻町の「田んぼの学校」
▲「田んぼの学校」の実りの様子

当麻町の暮らしに関する情報

ここからは、当麻町の暮らしに関する情報をご紹介します。

気候 当麻町に観測地点がないため、近隣の旭川のデータを掲載
8月平均気温:21.2℃
1月平均気温:-7.0℃
※参考:気象庁
人口 人口:約6,100人
世帯:約3,000戸
(令和5年5月末現在)
病院 病院・クリニック:2
歯科:2
学校 保育園:2園
幼稚園:1園
小学校:2校
中学校:1校
高等学校:0校
交通 【空港】
旭川空港(羽田空港から旭川空港まで約1時間30分)
(当麻町から旭川空港まで車で約30分)

【電車】
JR石北本線:当麻駅、伊香牛駅
(当麻駅から旭川駅まで電車で約30分)

【バス】
道北バス
当麻町営バス

【車】
旭川市まで車で約15分
近隣都市 旭川市

当麻町の冬は、豪雪と呼ぶほどの降雪はありませんが、10cmくらい積もることもあり、雪かきは毎日必要です。下見や住まい探しの際は、降雪状況も確認しておきましょう。

当麻町内に電車は走っていますが、車があった方が便利です。冬にはスタッドレスタイヤの用意が必要です。

スーパーマーケットやコンビニがありますので、普段の生活は町内で完結できます。最近は町内に飲食店も増えてきました。大きなショッピング施設や映画などレジャーに出かけたいときは、車で約15分の旭川市に行くことが多いようです。

当麻町では、8月の「子ども盆踊り・仮装盆踊り大会」や2月の「キャンドルライトフェスティバル」などさまざまなイベントがあります。

中でも一押しは8月に開催する「とうま蟠龍まつり(とうまばんりゅうまつり)」です。郷土芸能「蟠龍太鼓」や「龍おどり」は迫力満点ですし、仮装パレードなどで盛り上がります。夜は打ち上げ花火でまつりを締めくくります。

当麻町の「とうま蟠龍まつり」の龍おどり
▲「とうま蟠龍まつり」の龍おどり。「とうま蟠龍まつり」は当麻鍾乳洞にまつわる蟠龍伝説から生まれた

当麻町の特産品は、サイズ、味ともに一級品の真っ黒いブランドすいか「でんすけすいか」や、冬に当麻鐘乳洞で熟成させる純米大吟醸酒「龍乃泉(りゅうのいずみ)」などがあります。どちらも町内の道の駅で販売しているので、一度試してみたいですね。

当麻町の「でんすけすいか」
▲特産品であるブランドすいか「でんすけすいか」。ふるさと納税の返礼品としても人気

【子どもの遊び場】「くるみなの森」がおすすめ

当麻町の「くるみなの木遊館」
▲くるみなの木遊館。館内は町産材に包まれ、木の温もりを感じる施設

子供の遊び場は「くるみなの森」がおすすめです。当麻町では、当麻山の周辺一帯を「くるみなの森」と呼び、木育と花育の場として活用しています。「くるみなの庭」では100種類以上の花が季節ごとに咲き誇るだけでなく、ツリーハウスや土のトンネル、グラス迷路などの遊具があり、子どもたちがのびのびと駆け回ることができます。

「くるみなの木遊館」では、木でできたボールプールなど木と遊べるコーナーがあり、木を身近に感じることができ、豊かな心を育めます。

【仕事】町外への通勤も検討を

大手求人情報サイトで当麻町の求人を調べたところ、約110件ヒットしました。農業を基幹産業としているため、米やでんすけすいか、トマト、きゅうりなどを栽培している人が多いようです。※2023年6月現在
※求人情報の一例

通勤時間30分圏内の25km以内で求人を調べたところ、約12,000件ヒットしました。町外への通勤も含めて検討すると、豊富な求人の中から希望の仕事が見つかりそうですね。
※求人情報の一例

【住まい】民間賃貸物件は少なめ。空き家バンクの活用を

大手住まい情報サイトで当麻町の賃貸物件を調べたところ、4件ヒットしました。※2023年6月現在
※賃貸物件の一例

当麻町では空き家バンクが利用できます。賃貸・売買の両方ありますので、チェックしてみてください。また、空き家・中古住宅の解体費用や新築の町産木材費用を補助する制度がありますので、活用してください。

未来へつなぐ宅地循環促進事業 町内にある空き家・中古住宅とその土地を購入し、住宅を除却し、当麻町産木材を活用して住宅の新築等を行う場合、最大450万円を補助

公式:当麻町「空き家情報」
公式:当麻町「未来へつなぐ宅地循環促進事業」

また、当麻町では、「ハートフルタウンとうま」を分譲しています。移住者に人気となっていますので、こちらもご確認ください。新築の場合、「当麻町産材活用促進事業」が活用できます。

当麻町産材活用促進事業 当麻町産の木材を積極的に活用し、町内に住宅を新築する場合、最大250万円を補助

公式:当麻町「ハートフルタウンとうま」
公式:当麻町「町産材活用促進事業」

当麻町に移住した人の声・感想

北海道当麻町移住者の声

次に、当麻町に移住した方の感想をご紹介します。

  • 新規就農者の支援事業が比較的多く、新規就農者の前例が多いこと、有機農業に対して理解があったことから移住を決めた(新規就農した方)
  • 子育てに関しては地域の人がいつも気にしてくれていて、助けてくれることもあり、安心して暮らせる
  • 子育て支援策が整っているし、登下校時に地域のおじいちゃん・おばあちゃんが見守り活動をしてくれている
  • 当麻町は子どもに優しいまちだと思う

子育てに関する声が多いです。まち全体が優しい目で子どもを見守ってくれているようなので、子育て世帯におすすめのまちと言えそうですね。また、「小さな町ならではのフレンドリーさがある」という意見もありました。

当麻町へ移住するために利用したい窓口・支援

当麻町の当麻鐘乳洞の内部
▲当麻鐘乳洞の内部。全長135mのスケールを誇る。開洞期間:毎年おおむね4月下旬から10月下旬まで

当麻町への移住を検討し、情報収集をしたら、いよいよ下見に行ってみましょう。当麻町の観光地のひとつである「当麻鐘乳洞(とうましょうにゅうどう)」は、開洞期間が4月下旬から10月下旬までなので、その時期に観光を兼ねて行くと良いでしょう。

できれば、冬の降雪の様子も一度確認すると移住後のギャップを防げます。

女性スタッフのアイコン
大城さん

「キャンドルライトフェスティバル」をご覧になりたい方は2月がおすすめです。

当麻町の「キャンドルライトフェスティバル」
▲「キャンドルライトフェスティバル」では、優しく揺らめくキャンドルの灯りが白銀の世界を幻想的な雰囲気で包む。

当麻町への移住に関するお問い合わせ

移住相談窓口 当麻町役場まちづくり推進課企画商工係
住所 〒078-1393
北海道上川郡当麻町3条東2丁目11番1号
電話 0166-84-2111
公式サイト 当麻に住もう!