長崎県長崎市に住んでみよう!移住に役立つ住まい・仕事・子育て支援情報を紹介

今回の記事では、地方への移住を考えている方に向けて、長崎県長崎市に関する生活情報をご紹介します。

長崎市は長崎県の南西部に位置し、異国情緒あふれる魅力的な街並みが有名です。歴史的建物や見事な夜景に加え、自然が身近にある環境を気に入って、移住を希望する人も増えています。おいしい魚やグルメを堪能できることも大きな魅力の一つです。

今回は、そんな長崎市の特徴ある街並みや仕事、移住支援情報について、市の移住担当の方からのお話を元にお伝えしていきます。

本日お話を伺った方
長崎県長崎市の森健太さん

長崎市 企画財政部 移住支援室

森 健太さん

長崎市の魅力がわかる3つの特徴

長崎県長崎市の暮らしの特徴

観光地として人気のある長崎市ですが、市内は100年に一度と言われる進化の時を迎えています。

2021年には出島メッセ長崎、のもざき恐竜博物館が完成し、2022年には西九州新幹線が開通し、新しい長崎駅も開業しました。さらに、2024年の秋には、V・ファーレン長崎のホームスタジアムや商業施設などを核とした、長崎スタジアムシティも開業予定です。

変化しているのはまちのかたちだけではなく、若い人が新しい事業や活動を立ち上げる動きも生まれています。

そんな長崎市への移住には、次のような方が向いています。

  • 長崎の美しい街並みを楽しみながら便利に暮らしたい
  • 進化する街にワクワクしながらやりたいことを見つけたい
  • 山、海がある環境で子育てしたい
  • 海の幸を味わいたい

このあとは、長崎市の魅力が伝わる特徴について、詳しくみていきましょう。

特徴1:坂が多く印象的な街並み、夕日も夜景も息を呑む美しさ

長崎市の景観

長崎市の特徴は、なんといってもその街並みにあります。市の中心部は珍しいすり鉢状の地形の港に面する一角で、その三方を囲む山の斜面には、へばりつくように住宅が立ち並んでいます。

坂が多く、住宅の合間を縫うように続く階段は、大変印象的な風景です。外国人居留地があったことから、街に点在する石畳のおしゃれな坂は、異国の風情が感じられる絵になる光景です。

坂や階段を上る日常には苦労もある一方で、空・山・街並み・海が一つにつながった光景が楽しめるという地形は、長崎市の最大の魅力といえるでしょう。

長崎市は夜景がきれいなことでも知られ、夜は昼間とはまた違った表情で住む人の心を癒やしてくれます。

長崎市の夜景
▲長崎市の夜景。斜面に立ち並ぶ家々の灯りも美しい夜景の一部。

参考:長崎夜景(長崎市公式観光サイト)

中心部からは車で20~30分も走れば、海の景色が広がります。

長崎水辺の森公園から臨む海
▲水辺の森公園の前に広がる海

海岸沿いではきれいな夕日が堪能できます。長崎半島の先端では日の出も日の入りも見ることができるでしょう。

長崎市の夕日
▲長崎半島から見る夕日の光景。

さらに、海に突き出た伊王島にはリゾート地があり、離島となる高島町には本格的な釣りが楽しめるスポットもあります。

このように自然が近くに感じられ、さまざまな風景を見せてくれる長崎市の街並みは、移住者にとって大きな魅力となっています。

特徴2:異国情緒にあふれ、イベントで賑わう街

長崎市の出島表門橋
▲幕末に造られた人工島の「出島」にかかる表門橋。出島には当時の面影が残る建物が復元されている。

江戸時代、国際貿易で栄えた長崎市は、旧グラバー邸や大浦天主堂など、歴史資産が多く残ることでも知られています。

参考:旧グラバー住宅(長崎市公式観光サイト)
参考:大浦天主堂(長崎市公式観光サイト)

かつての異国交流を思わせる建物が点在することも、長崎市の魅力ある特徴としてあげられます。

また長崎市の街を語る上で、一年を通して行われる多様なお祭りやイベントも大事な要素です。2月に行われる「長崎ランタンフェスティバル」では、ランタン(中国提灯)が会場を幻想的な灯りで包み込み、華やかな中国文化が披露されます。

参考:長崎ランタンフェスティバル(長崎市公式観光サイト)

8月の「精霊流し」も、長崎を代表する行事の一つとして有名です。

参考:精霊流し(長崎市公式観光サイト)

10月には多彩な演し物(だしもの)で賑わう伝統行事「長崎くんち」があり、観光客だけでなく住む人も一体となって街が活気づきます。

長崎くんちの風景
▲380年の伝統を誇る、諏訪神社の秋季大祭「長崎くんち」の様子

公式:長崎くんち

このようなお祭りやイベントを通して人と関われる機会も多いので、人とつながりたい方にとっては、魅力的な街に映ることでしょう。

特徴3:新鮮なお刺身は絶品!魚種の豊富さが自慢

長崎市の自慢のお刺身

長崎といえば、名産品としてカステラ、ちゃんぽんなどが有名ですが、魚がおいしいことでも知られています。魚の種類の豊富さは全国トップクラスといわれ、新鮮なお刺身も絶品と評判です。

同じ九州内から移住した人も絶賛するくらい、おいしい魚が食べられる環境は、とても贅沢ではないでしょうか。魚介類が好きな人にとっては、移住への決め手のひとつとなりそうです。

公式:ながさきイズさしみシティ

長崎市の暮らしに関する情報

気候 8月平均気温:28.1℃
1月平均気温:7.2℃
※参考:気象庁ホームページ
人口 約390,000人、約186,000世帯(※2023年9月1日現在)
病院 ・一般診療所:427カ所
・病院:43カ所
・歯科医院:265カ所
(※2022年11月現在)
学校 ・幼稚園:30園
・認定こども園:37園
・小学校:73校
・中学校:49校
・高校:20校
・特別支援学校:3校
・各種・専修学校:20校
(※2022年5月1日現在)
交通

【鉄道】JR西九州新幹線、JR長崎本線、JR大村線、JR長崎電気軌道(路面電車)
【高速道路】長崎自動車道、長崎バイパス、川平有料道路、ながさき出島道路
【索道】長崎ロープウェイ
【バス】高速バス、路線バス
【海上交通】高速船

観光 大浦天主堂、稲佐山、眼鏡橋、グラバー園、軍艦島、長崎原爆資料館、恐竜博物館
近隣都市 諫早市、西海市、西彼杵郡時津町、西彼杵郡長与町

長崎駅周辺には「アミュプラザ長崎」や「みらい長崎ココウォーク」などの大きな商業施設があり、移住者が多い市の中心部は、便利に暮らせる環境にあります。

市内はバスや路面電車が走っているので、公共交通機関での移動が可能です。坂道が多いため自転車に乗っている人はあまりいません。

地元の人は温かく、親切な人が多いといいます。いい意味で世話好きで、買い物先では気軽に声をかけられたり、人が自然に交流できる風土があるようです。

人との関りを大切にすることで、移住後の暮らしを豊かなものすることができるでしょう。

長崎県長崎市の森健太さん
森さん

実際に生活するとなると、観光で来ただけではわからない点も多いと思います。斜面地での生活環境をよく確認するなど、長崎をよく知ってもらった上で、移住を検討していただけるのがいいですね。

【仕事情報】求人多数、就職支援のサポートを活用しよう

大手求人情報サイトで検索すると、正社員の求人数は約10,000件ヒットします(2023年9月現在)。市内でも多くの求人がありそうです。

長崎市の求人情報の一例

長崎市の移住相談窓口「ながさき移住ウェルカムプラザ」には、就職支援専門の相談員がいます。仕事が決まるまでしっかりとサポートしてもらえますので、まずは相談してみると良いでしょう。

無料職業紹介所の届出をしており、ながさき移住ウェルカムプラザを通じてこれまでもたくさんの方が転職しています。一般的には探しにくい専門的な仕事も、関係機関との連携で掘り起こして希望者に繋いでいます。

参考:転職をお考えの方へ(ながさき人になろう)

東京圏からの移住者には「移住支援補助金」も

東京23区に在住・在勤していた方で、長崎市に移住後に就業・創業等を行った方を対象とした補助金制度も実施しています。

参考:長崎市移住支援補助金(ながさき人になろう)

【住まい情報】十分な賃貸物件あり、空き家バンクでは眺めの良い物件も

大手賃貸情報サイトでは、2,000件近い賃貸物件が見つかります(2023年9月現在)。希望する物件を見つけやすい件数といえるでしょう。

家賃は2LDKで6万円~10万円代と幅があります。

長崎市の賃貸物件情報の一例

また空き家バンクには、20~30件の登録数がみられます(2023年9月現在)。傾向としては、車が入って行けないような斜面地で、眺めの良い物件が多いイメージです。

空き家バンクで検索すると、商談中や契約済の物件も出てくることから、利用者は多いとみられます。こまめにチェックしていると、思いがけない物件が見つかるかもしれません。

参考:空き家空き地バンク物件検索(ながさき人になろう)

中古住宅取得には補助金も受けられる

住まいに関する支援制度もあるので、どのような補助が受けられるのか、しっかり確認しておきましょう。

移住支援空き家リフォーム補助金 市外から転入して空き家を購入・賃貸する場合、改修工事などに50万円までを補助(予算が無くなり次第終了)
長崎市子育て住まいづくり支援費補助金 多子世帯、子育て世帯などで中古住宅を取得する場合、改修工事などに40万円までを補助(予算が無くなり次第終了)

【子育て情報】移住者を対象とした独自の補助金や子育て支援センターも充実

子育てに関しても支援制度がありますので、一部を紹介します。

妊婦一般健康診査の助成 妊婦が一般健康診査を受ける場合、14回分を助成
産婦健康診査費用の助成 産後1か月までの期間、産婦健康診査にかかる費用を2回まで助成
長崎市子育て世帯ウェルカム補助金 県外から転入し仕事をしている子育て世帯に35万円の補助金を給付
子どもの医療費醸成 高校生までの医療費を一部助成

このほかにも各地区に子育て支援センターがあるなど、子育てをする環境が整っています。

参考:子育て支援センター(長崎市子育て応援情報サイト「イーカオ」)

【遊び場情報】子供が喜ぶ大型ネット遊具や恐竜博物館が魅力

長崎市は公園が多く、子どもが遊べるスポットも充実しています。2022年に新しく開設された「あぐりドーム」は全天候型の子供用施設で、子どもが思いきり遊べる大型ネット遊具が完備されました。

同じ敷地内では動物とふれあえたり、イベントも楽しめる施設です。

参考:あぐりドーム(あぐりの丘)

また、長崎半島の先端部にあたる野母崎地区(のもざきちく)には「恐竜博物館」があります。この地区で恐竜の化石が発掘されたことで建てられた施設で、2021年にオープンしたばかりの新しい施設です。

目の前に海が広がる一帯は「恐竜パーク」として、子どもが遊べる広場や軍艦島を一望できる展望台も備わっています。市の中心部からは車で約40分ほどで行ける素晴らしいロケーションにあり、大人も子どももワクワクした気分で過ごせることでしょう。

公式:長崎市恐竜博物館

長崎市へ移住した人の体験談や感想

長崎県長崎市に移住した人の声

ここからは、長崎市へ移住した方の感想をみていきましょう。

  • 自然が感じられ、眺めが良い
  • バスや路面電車があり、車が無くても不便は感じない、歩いて前より健康になった
  • 街中には地域猫が多く、その姿に癒やされる
  • 日常の中に船の汽笛や教会の鐘の音が聞こえて情緒がある
  • イベントや祭りを通して、人と知り合う機会が東京より多い
  • 物価はそんなに安くない、家賃は高め
  • 県外に出るのはやや不便
  • 時間に余裕ができて、子どもとのコミュニケーションが増えた
  • 娯楽の選択肢は少なくても、子育てには良い環境
  • 刺身がとにかくおいしい
  • 人が温かいので、人付き合いが上手な人はめちゃめちゃ楽しく過ごせる
  • 補助金も大事だけれど、人とのつながりが一番大切に感じる
  • 街の活性化への取り組みが感じられ、外部からの移住者を快く受け入れてくれた

移住者の声からは、満足度の高い暮らしを送っている様子が感じられます。移住のきっかけとして、他のいくつかの候補地のなかで「熱心に誘ってくれたのが長崎市だった」という声もありました。

また、旅行で訪れた際に話を聞いた移住担当者がとても丁寧な対応で、その後もマメに連絡をもらったことで移住への気持ちが膨らんだ、という話もありました。街の方の温かさが伝わってくるエピソードですね。

参考:移住者目線の地域の紹介(ながさき人になろう)

長崎市への移住に向けて

長崎市の移住相談会
▲移住相談会の様子。東京などで、たびたび出張移住相談会が行われている。

長崎市への移住者の内訳をみると、約半数を東京都、神奈川県、福岡県からの転入者が占めています。長崎市へ移住を希望する人は年々増えていて、全体の約7割がUターンの方で、さらに約6割が子育て世帯の方という状況です。(※参照:2022年度の長崎市の移住の状況

長崎市では、移住希望者に対して移住相談窓口での対応のほか、東京や大阪などでの出張相談会や、オンラインでの面談も行っています。

公式:長崎市への移住相談について

現在移住体験ツアーなどは開催していませんが、まずは現地を見てみたいという方は、お祭りやイベントの時期に合わせて訪れてみてはいかがでしょうか。雪もあまり積もらないので、冬場の観光もおすすめです。

長崎県長崎市の森健太さん
森さん

長崎市は、コンパクトながらも魅力がぎゅっと詰まった街です。自然が近く、ほどよく都会で過ごしやすいので、ぜひ移住候補地に入れていただけるとうれしいです。長崎市に少しでも興味をお持ちになった方は、ぜひお気軽にご相談ください。専任の相談員がサポートいたします。

ながさき移住ウェルカムプラザ
▲移住相談の窓口となる「ながさき移住ウェルカムプラザ」

長崎市への移住に関するお問い合わせ

担当 ・長崎市役所 企画財政部 移住支援室 
・ながさき移住ウェルカムプラザ
住所 〒850-0057
長崎市大黒町14-5(ホテルニュー長崎1F)
電話番号 0120-301-801(移住相談専用フリーダイヤル)
095-829-1249(長崎市移住支援室)
対応時間 9:00~17:00(12/29~1/3を除く毎日)
公式サイト https://nagasakijin.com/