【北茨城市】岡倉天心が愛した自然美とアートを満喫するデートプラン|茨城県
今回は北茨城市観光協会の野口さんに伺った情報をもとに作成した、北茨城市の撮影スポットをめぐる、“映え”デートプランを紹介します。
茨城県の最北端に位置する北茨城市(きたいばらきし)は、太平洋に面した風光明媚な磯原海岸の海岸線や奥久慈の山々など、豊かな自然が息づくまちです。
また、日本近代美術の巨匠・岡倉天心ゆかりの地としても知られ、自然とアートの共鳴を感じられるスポットが数多く点在しています。
そんな魅力たっぷりの北茨城市で特におすすめの“映え”スポットを4選厳選しました。関東圏でドライブデートしたいカップルは参考にしてみてください。
北茨城市の魅力:自然とアートが織りなす美景
”海と山とアートのまち”をうたう北茨城市は、磯原海岸や「関東の松島」と呼ばれる五浦海岸に加え、山間部には紅葉の名所「花園渓谷」があるように、色彩豊かな自然景観が楽しめます。
また、近代美術の巨匠・岡倉天心の活動拠点の他、童謡『しゃぼん玉』で有名な詩人・野口雨情の出生地でもあり、古くよりアートとともに地域の文化が生まれてきました。
そのため、自然と芸術が調和した美景が多く、写真に収めたくなる“映え”デートスポットが満載です。
北茨城市でおすすめしたいデートプランの概要
今回紹介する“映え”デートプランは、以下4つのスポットを車で巡るドライブデートプランです。常磐自動車道「北茨城IC」で降りるとスムーズに移動できますよ。
- 「二ツ島」で磯原海岸のシンボルである奇岩を撮影
- 「六角堂」で日本近代美術の巨匠・岡倉天心の世界観を堪能
- 「花園神社」で樹齢800年のご神木と山の自然に癒される
- 「ギャラリー期待場」で地元クリエイターのアート作品を楽しむ
午前中に六角堂まで巡り、ランチを挟んだ後にデートを再開するスケジュールがおすすめです。
北茨城市のおすすめ"映え"デートスポット4選
ここでは、北茨城市の人気"映え"デートスポットを4カ所紹介します。北茨城市のフォトジェニックな景色を楽しみましょう。
1. 二ツ島|磯原海岸のシンボルである奇岩を撮影
▲北側にそびえる大きな奇岩。海鵜が集まる光景も見られる
旅のスタートは、磯原海岸のシンボル的な存在として市民から親しまれている「二ツ島」から。
二ツ島とは、磯原海岸周辺に浮かぶ大小2つの離れ小島の総称です。傾斜が険しく草木の繁殖も見られる北の大きな奇岩と、波に侵食されていない小ぶりな南の島の対照的な佇まいが魅力で、茨城百景に選定されています。
2011年の東日本大震災で南側の小さい島が沈んでしまったものの、現在でも干潮時に一部だけ見ることができます。2つの島が撮影できる干潮時は、希少性の高い風景が撮れるシャッターチャンスと言えるでしょう。
▲大きな奇岩の別アングル。遠くから見ても存在感がある
また、島には波の浸食で作られた空洞もあり、長い歴史と自然の驚異を感じられます。訪れるタイミングやカメラのアングルで様々な表情を見せる二ツ島。オリジナルな一枚を撮影してみてくださいね。
二ツ島へのアクセスと基本情報
住所 | 北茨城市磯原町磯原 |
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電話番号 | 0293-43-1111(北茨城市商工観光課) |
最寄り駅 アクセス |
常磐自動車道「北茨城IC」より約5分 ※無料駐車場10台あり |
公式サイト | 北茨城市観光協会 |
二ツ島はゾウの形に似ており、干潮時には運が良ければ触れることができます。島に触れて願い事をすると願いが叶うという話もありますよ。
2.六角堂|日本近代美術の巨匠・岡倉天心の世界観を堪能
▲海に突き出た場所に建つ六角堂。五浦海岸は岩肌むき出しの迫力ある海岸線が特徴的
二ツ島から車で約20分の距離にあるのが、”アートのまち・北茨城市”を象徴する「六角堂」です。
日本の近代美術を世界に広めた美術運動家である岡倉天心は、五浦(いづら)海岸の絶景に魅了され、ここを活動の拠点とするために六角堂を建てました。
五浦海岸は大小5つの入江と高さ50mに及ぶ断崖絶壁の壮大な海岸線が魅力で、六角堂はその絶景を一望できる海にせり出した場所に建っています。
敷地内には、資料館「岡倉天心と五浦」や、天心の教えを受けたアメリカの美術史家・ラングドン ウォーナーの像があり、天心の活動や近代日本美術の歴史に触れることも可能です。
お堂には入れないものの窓が大きいため、外からでも室内を確認できます。天心自らが設計した朱色が目を引くお堂には仏堂や茶室が設けられ、インドと日本文化を一体化した世界観が表現されています。
五浦海岸の海の青と朱塗りの六角堂が生み出す美しいコントラストは、ぜひ写真に収めておきたいところですね。
また、徒歩約10分の場所には、岡倉天心や横山大観など五浦で創作活動を勤しんだ作家の作品が鑑賞できる「茨城県天心記念五浦美術館」があります。美術や文化に興味のある方は足を運んでみましょう。
参考:茨城県天心記念五浦美術館
六角堂へのアクセスと基本情報
住所 | 〒319-1702 茨城県北茨城市大津町五浦727-2 |
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電話番号 | 0293-46-0766(茨城大学五浦美術文化研究所) |
最寄り駅 アクセス |
常磐自動車道「北茨城IC」「いわき勿来IC」より約15分 ※無料駐車場15台あり |
営業時間 | 4月~9月:8:30~17:30 10・2・3月:8:30~17:00 11月~1月:8:30~16:30 ※入場は閉館時間の30分前まで |
定休日 | 原則月曜 ※公式サイトにて要確認 |
料金 | 大人400円・中学生以下無料 |
公式サイト | 観光いばらき |
2024年10月には、茨城県天心記念五浦美術館のそばにデジタルコンテンツ制作会社「チームラボ」の芸術作品を展示するグランピング施設がオープン予定です。観光される際はこちらも併せてお楽しみください。
3.花園神社|樹齢800年のご神木と山の自然に癒される
▲花園神社の楼門。結界に山王大権現の額が飾られている
海の絶景を満喫した後は、静寂に包まれた山間で四季折々の草花を愛でましょう。
六角堂から北西に約30分車を走らせると、緑豊かな「花園神社」にたどり着きます。795年に征夷大将軍・坂上田村麻呂が奥州遠征の折に創建したと伝えられている由緒ある神社で、杉林に囲まれた境内は厳かな雰囲気が漂います。
桜やシャクナゲが咲き誇る春の風景も情緒的です。秋には朱色のお堂付近一帯が紅葉に彩られ、観光名所としても賑わいをみせます。
不動明王が祀られている神楽殿の脇にある経路を進むと、周囲8m・樹高50m・樹齢推定800年に及ぶご神木「三本杉」がお目見え。根より10m上で3本の幹に分かれる様子は、御祭神三柱を表していると伝えられ崇められてきました。
他にも、妊婦のお腹のように幹が盛り上がっている「コブ杉」は、子宝・安産の杉と親しまれています。
このように、花園神社では神社の神聖な雰囲気と調和した四季折々の自然はもちろん、生命力に満ちた珍しいご神木も撮影できますよ。
花園神社へのアクセスと基本情報
住所 | 〒319-1531茨城県北茨城市華川町花園567 |
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電話番号 | 0293-43-9212 |
最寄り駅 アクセス |
常磐自動車道「北茨城IC」より約25分 ※市営の無料駐車場60台あり |
公式サイト | https://www.hanazonoshrine.net/ |
花園神社から30分ほど歩いて奥山へ進むと、観光名所の一つ「七ツ滝」があります。道が険しいですが爽やかな自然を感じられるので、トレッキングが好きな方にはおすすめです。ゆっくり回りたい方はぜひ足を運んでみてください。
参考:七ツ滝
4.ギャラリー期待場|北茨城市で活動するクリエイターのアートに触れる
▲旧富士ケ丘小学校を改修して作られたアート拠点「ギャラリー期待場」
旅の最後は、北茨城市に拠点を置くクリエイターたちのアート作品を楽しみましょう。
北茨城市はアートによるまちづくりが盛んなため、北茨城市に活動拠点を置く芸術家も少なくありません。「ギャラリー期待場」は、そんなクリエイターの作品展示の場・交流の場として2018年に誕生しました。
展示スペースには、イラストや水彩画、絵画、彫刻、写真など多種多様な作品が飾られていて、いつでも鑑賞することが可能です。また、陶芸ろくろ室や陶芸講座室が併設されていて、不定期でアートイベントやワークショップも開催しているようです。
「ギャラリー期待場」の名付け親は、北茨城市出身のロックバンド・米米CLUBの石井竜也さん。館内には「ART NUDE石井竜也氏作品展示」があり、石井さんが手掛けた作品も常時鑑賞できますよ。
▲「ギャラリー期待場」の看板には、石井竜也さんの名前が刻まれている
▲石井竜也さんの作品。手前から『竜神伝説』『TAHIMAGO』『河童幻想』
石井さんの代表品である、白いダルマに粘土で命を吹き込む『顔魂』も格納して常設展示されています。これまでに創作した顔魂は100作品に及び、全国各地のギャラリーで期間展示されるほど人気です。
数あるアート作品からお気に入りを見つけて、感性や趣味を共有してみてくださいね。
ギャラリー期待場へのアクセスと基本情報
住所 | 〒319-1725 北茨城市関本町富士ケ丘756-1 |
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電話番号 | 0293-46-1234(北茨城市生涯学習センター本館) |
最寄り駅 アクセス |
JR常磐線「大津駅」より車で10分 |
営業時間 | 10:00~15:00 |
定休日 | 月曜 ※月曜が祝日の場合は翌日、年末年始(12/29~翌年1/3) |
料金 | 無料 |
公式サイト | 北茨城市観光協会 |
取材協力:北茨城市観光協会(https://www.kitaibarakishi-kankokyokai.gr.jp/)