信州須坂で豊かな自然とノスタルジックな街並みを愛でるデートプラン
この記事でご紹介するのは、「一般社団法人 信州須坂観光協会」の清水さんにお話しいただいた情報をベースに作成した、長野県須坂市(すざかし)の撮影スポットを巡る“映え”デートプランです。
長野県北東部に位置する、自然環境に恵まれた同市は、江戸期・須坂藩の陣屋町でした。明治~昭和初期には製糸業で繁栄し、往時を偲ばせる土蔵や大壁造りの商家が残り、ノスタルジックな雰囲気も堪能できます。
そこで今回は、撮影におすすめできる、須坂市内でのデートプランを考えてみました。
信州須坂の魅力:豊かな自然とノスタルジックな街並み
▲土蔵造りの雰囲気ある街並みは、須坂市の大きな魅力の一つ
今回取り上げるのは、長野県北東部に位置する須坂市。千曲川に連なるなだらかな扇状地に広がる街で、朝夕の寒暖差や晴天率の高さなどを活かして、おいしいフルーツ類が豊富に生産されています。
リンゴとブドウを中心に、ナシやモモ、ブルーベリー、ネクタリン、プルーンなどがシーズンによって出回り、お土産としても人気です。特に須坂市の「ナガノパープル」「シャインマスカット」「クイーンルージュ®」は、名産品として全国的な知名度を誇ります。
明治~昭和初期にかけては製糸業で栄え、市内に多くの蔵が建てられました。国の重要伝統的建造物郡保存地区にも選定されており、蔵を活用した博物館や美術館、各種ショップなどが人気を集めています。
また、桜の名所「臥竜公園」を始め、秘境の「米子大瀑布(よなこだいばくふ)」、レンゲツツジが群生する「五味池破風高原(ごみいけはふこうげん)自然園」など、四季折々で写真映えするスポットが揃っていることも自慢です。
▲夏の「米子大瀑布(よなこだいばくふ)」。郊外では、手付かずの大自然に触れられる
須坂市の“映え”デートプラン概要
- 「臥竜公園・竜ケ池」で四季折々のフォトジェニックな光景を堪能
- 「旧上高井郡役所」にて大正浪漫を感じる木造洋館を撮影してランチタイム
- 「米子大瀑布」で山間の秘境を感じながらハイキング
今回ご紹介するデートプランで訪れるスポットは、市街地と山間部にわたっており、車で回るとスムーズです。各スポットの近隣には、お茶やランチをいただけるお店もありますよ。
須坂市の人気"映え"デートスポットを巡る
それでは、須坂市の映えスポットを順番に見ていきましょう。
1. 臥竜公園の竜ケ池:四季折々でフォトジェニックな一枚を狙う
まずは、「臥竜公園の竜ケ池」です。春のお花見シーズン(例年4月上~中旬ごろ) には、竜ケ池にかかる赤い橋と桜を一緒に撮影すると、実にインスタ映えする一枚を狙えます。ちなみに臥竜公園は、さくらの名所100選・日本の名松100選・長野の自然100選・信州の夕景色100選に選ばれています。
▲「臥竜公園の竜ケ池」の周囲で満開を迎えた桜
ボートに乗って、水面(みなも)から撮影するのもカップルに人気ですよ。夜の帳(とばり)が下りれば、竜ヶ池の周りは美しくライトアップされます。
▲二人でのんびりボートに乗りながら、お気に入りのアングルを探してもいい
▲ライトアップされた満開の桜。春の夜の竜ヶ池周辺は、何とも幻想的な雰囲気が漂う
とりわけおすすめの撮影タイミングは、お花見シーズン中の晴れた日の早朝。澄み切った空と竜ケ池の桜、遥かに望む北信五岳と北アルプスを一緒に撮影できます。
早起きして池の周りを散歩しながら、二人でお気に入りの撮影場所を見付けてください。黄桜系の桜も素敵ですし、他にもアヤメやフジ、ツツジ、アジサイが美しく咲き誇る公園です。
清水さんのおすすめ
春の桜、初夏の新緑、秋の紅葉、そして冬の雪景色と、一年を通してフォトジェニックな光景を楽しめます。何と言ってもイチ押しなのは、春の桜シーズンです。
臥竜公園・竜ケ池へのアクセスと基本情報
住所 | 〒382-0028 須坂市臥竜2-4-8 |
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電話番号 | 026-245-1770 |
最寄り駅・ アクセス |
【公共交通機関】 長野電鉄長野線:須坂駅にて下車し、路線バスの米子線/仙人線を利用して、臥竜公園入口バス停にて下車後、徒歩約3分。もしくは路線バスの明徳団地線を利用して、臥竜公園バス停にて下車後すぐ 【車】 上信越自動車道:須坂長野東ICより約15分 |
定休日 | ・臥竜公園の定休日は無し ・須坂動物園の定休日は月曜日・祝日の翌日 |
公式サイト | https://www.city.suzaka.nagano.jp/soshiki/6010/671.html |
臥竜公園の竜ケ池と一緒に訪れたい周辺スポット
臥竜公園内には、アカカンガルーの「ハッチ」で全国に名を知られた、「須坂市動物園」があります。現在も、ハッチの玄孫(やしゃご)が2頭生育しているんですよ。
公式:須坂市動物園
また、冬の風物詩「カピパラ温泉 華の湯」では、お風呂でほっこり温まるカピパラたちの姿に誰もが癒やされることでしょう。
そして、臥竜公園に隣接した「百々川(どどがわ)緑地公園」も、デートスポットとしておすすめです。
▲臥竜公園と併せて訪れたい「百々川(どどがわ)緑地公園」。春~夏は緑がとりわけ美しい
フォトジェニックな緑の光景が広がる敷地内には、ウォーキングコースやマレットゴルフ場なども整備されています。とりわけ夕陽を眺めながらの公園内散策は、忘れられない格別なひと時になるでしょう。
2. 旧上高井郡役所:大正浪漫を感じる洋風建築
次に訪れたいのは、「旧上高井郡役所」。1917(大正6)年の建築で、今や長野県内に唯一残る郡役所の建物となりました。
▲ノスタルジックな趣(おもむき)の「旧上高井郡役所」は、さまざまな撮影での人気スポット
薄緑色の外壁が印象的な木造2階建ての洋風建築は、バロック様式の特徴を色濃く感じるノスタルジックな被写体。春になると、薄緑色の外観に淡いピンクの桜が映えて、大正浪漫を感じさせる一枚を狙えますよ。
▲大正浪漫を感じる「旧上高井郡役所」と満開の桜。何ともフォトジェニックで、サマになる光景!
清水さんのおすすめ
最近では、ウェディングフォトの撮影も行われています。また、コスプレ撮影が可能なスポットとしても人気なんです。
旧上高井郡役所へのアクセスと基本情報
住所 | 〒382-0013 須坂市大字須坂812-2 |
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電話番号 | 026-245-5559 |
最寄り駅・ アクセス |
【公共交通機関】 長野電鉄長野線:須坂駅にて下車し、徒歩約15分 【車】 上信越自動車道:須坂長野東ICより約10分 |
営業時間 | 9:00~22:00 |
定休日 | 年末年始(12月29日~1月3日) |
公式サイト | https://www.city.suzaka.nagano.jp/soshiki/4020/588.html |
蔵の街には築130年超の古民家を改修したお化け屋敷も!
旧上高井郡役所の周辺には、蔵の街並みが続くエリアがあります。その一角にある、「お化け屋敷 黄泉国(よみのくに)」にも立ち寄ってみてください。
1892(明治25)年築の古民家を改修したお化け屋敷は雰囲気も抜群!ぜひ、カップルで楽しんでみてくださいね。
3. 米子大瀑布:日本の滝100選にもなっている壮大な秘境
自然派カップルに人気の秘境「米子大瀑布(よなこだいばくふ)」は、四阿(あずまや)火山カルデラの断崖を流れ落ちる不動滝(落差89m)・権現滝(落差82m)の2つの滝の総称です。
▲新緑の「米子大瀑布」。不動滝・権現滝からなる
不動滝へは、ほぼ真下まで近付くことが可能であるため、迫力ある滝の流れを感じながら撮影ができます。
また、2滝を同時に眺められる、標高1,430mにある「日本の滝百選」の票柱がある場所と、かつての米子鉱山跡地での撮影もおすすめですよ。
▲秋の「米子大瀑布」。ここからはベストショットを狙える
清水さんのおすすめ
レンゲツツジも咲く新緑の6月上~中旬ころや、紅葉シーズンの10月中~下旬ころには、とびきりフォトジェニックな光景が広がりますよ。撮影におすすめなのは、午前中の早い時間帯です。
米子大瀑布へのアクセスと基本情報
住所 | 〒382-0023 長野県須坂市米子 |
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電話番号 | 026-215-2225(一般社団法人 信州須坂観光協会) 026-248-9005(須坂市産業振興部商業観光課) |
最寄り駅・ アクセス |
【車】 上信越自動車道:須坂長野東ICより約50分 ※須坂市街地からも約50分 ※紅葉シーズンの土日祝日にはマイカー規制を行い(自動二輪車除く)、代わりにシャトルバス(有料)を運行 |
定休日 | 例年11月中旬~翌4月末日まで冬期閉鎖 |
公式サイト | https://yonako.jp/ |
須坂市街地に戻る途中で関谷温泉でくつろぐのもおすすめ
▲「信州須坂・関谷温泉 湯っ蔵んど」は、市街地に戻る途中にある日帰り温泉入浴施設。食事や買い物もでき、使い勝手はよい
米子大瀑布でのハイキングを楽しんだ後に立ち寄るなら、長野県内最大級の日帰り温泉施設「信州須坂・関谷温泉 湯っ蔵んど」がおすすめです。滝から車で50分ほどかかりますが、須坂市街地に戻る途中にあります。
▲大浴場や露天風呂のほか、サウナも楽しめる
公式:湯っ蔵んど
10種14槽のお風呂が楽しめるほか、併設の地産地消にこだわったお食事処や、ジェラートが味わえるカフェも人気です。
▲「蔵カフェ」では旬の果物を使った手作りジェラートやスムージーが味わえる
館内では、地場の新鮮な野菜や地ビールなど、地元ならではのお土産も購入できます。
▲館内のお土産売場には野菜や果物の直売コーナーもある
信州須坂のおすすめグルメスポット
今回ご紹介した観光スポットと一緒に、信州須坂のおすすめグルメスポットにも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
1.臥竜公園商店会:お茶や軽食を楽しめる茶店
臥竜公園内には、「臥竜公園商店会(金箱・夢屋・コーヒーブレイクちまつ・お休み処みすゞや・お休み処池乃清泉亭・もとや・池ノ端三ツ井・池乃花よしちゃん・小泉屋)」があって、茶店でお茶やランチを楽しむことが可能です。
臥竜公園名物の「真っ黒おでん」や手作り団子、ラーメン、かき氷、冷やし中華などをいただけます。自然豊かな臥竜公園を眺めながら、ひと休みするにはぴったりです。
▲「臥竜公園商店会」の茶店で提供される名物の「真っ黒おでん」。小腹がすいた時にはぴったり!
2.松葉屋そば店:創業130年超の老舗の「みそすき丼」が絶品
1887(明治20)年創業の老舗、「松葉屋そば店」が旧上高井郡役所の近くにあります。お蕎麦屋さんでありながら、かつ丼や天丼、ラーメンの他、須坂市のご当地グルメ「みそすき丼」など、豊富なメニューの人気店です。
公式:松葉屋そば店
みそすき丼は、牛肉の旨味に味噌と玉ねぎの優しい甘さがベストマッチで、卵黄の濃厚なコクが加わると何とも絶品。行列ができる理由も納得です。
▲老舗の「松葉屋そば店」では、人気のご当地グルメ「みそすき丼」も味わえる
3.玉林餅菓子店:笹の香りが上品な和菓子「笹巻道明寺」がおすすめ
▲ふっくらとしたもち米と昔ながらの優しい味わいの粒あんで作られる銘菓「笹巻道明寺」
松葉屋そば店から100mほど離れて、人気の「玉林(たまばやし)餅菓子店」もあります。
銘菓「笹巻道明寺」がイチ押しながら、長野県民のソウルフード・おやきをはじめ、お団子や草餅、餡ドーナツなども豊富に並ぶ老舗の和菓子屋さんです。
公式:玉林餅菓子店(X)
取材協力:一般社団法人 信州須坂観光協会(https://www.suzaka-kankokyokai.jp/)