青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸で歴史ロマンに心惹かれるデート|青森県の博物館

こちらの記事では、青森県青森市にある「青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸」をメインにしたデートプランを紹介します。

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸は、青函トンネルが開通する以前に青森と北海道をつなぐ役割を果たしていた青函連絡船について学べる施設です。青森駅から列車がそのまま船の中に入っていた様子もよくわかり、学びの多いひと時が過ごせます。

周辺にあるおすすめのデートスポットも紹介しているので、青森で心がワクワクするようなデートをしようと考えているカップルは、ぜひ参考にしてみてくださいね。

こんなカップルにおすすめ!
向いてる年代:全て
おすすめカップル:電車や歴史に興味のあるカップル
どんなデート?:博物館、レトロ、眺望

概要:青森駅周辺の観光スポットを巡るデートプラン

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸は、青函連絡船が実際にどのようなものだったのかを深く知ることができるミュージアムです。

実際に車両が乗せられていた場所はもちろんのこと、乗客が座っていた高価な椅子もそのまま展示されているので、当時の連絡船に乗っていた人の生活を想像することもできます。

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸の内部は見どころであふれているので、見入っているとあっという間に時間が経ってしまうはず。ゆとりを持って、時間を配分しておくと良いでしょう。

今回のデートのメイン
青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸
周辺のデートスポット
・ねぶたの家 ワ・ラッセ
・三内丸山遺跡
・青森県観光物産館アスパム
ランチにおすすめのお店
・A-Factory
・味の札幌 大西

「ねぶたの家 ワ・ラッセ」は、青森のねぶたを学び体感できる施設です。縄文時代の生活に興味のある方は、「三内(さんない)丸山遺跡」にも足を運んでみてください。

青森らしいお土産を探したいときは、「青森県観光物産館アスパム」がぴったりです。

昼食は、青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸から徒歩3分のところにある「A-Factory」でいただきましょう。食材にこだわったハンバーガーやガレット、オムライスなどがいただけます。ラーメンが好きな二人には、「味の札幌 大西」もおすすめです。

まずは、デートのメインスポットである青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸から紹介します。

船全部が展示物!青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸

青森県青森市の「青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸」にある青函鉄道連絡船記念館
▲3階にある青函鉄道連絡船記念館では、80年に渡る青函連絡船の歴史がたっぷり紹介されている

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸の中は、地下1階から地上4階まで5フロアで構成されています。中でも1階の「車両甲板」は本物の鉄道車両が展示されていて見応えがあり、青函連絡船が実際にどのように使われていたのかが具体的に想像されます。

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸は、船舶の詳細を紹介したコーナーや、昭和30年代の活気あふれる青森の様子をジオラマで再現した「青函ワールド」も人気です。今では想像がつかないような当時の生活を目の当たりにすると、まるでタイムスリップしたような感覚になるでしょう。

では、青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸で主事を務める工藤さんに、施設の魅力について詳しくうかがいましょう。

鉄道車両を乗せて運んでいた!八甲田丸の中は見どころでいっぱい

編集部

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸は、青函トンネルが誕生する前の青森の生活についても知ることができる学びの多い施設なのだと聞きました。そもそも青函連絡船というのは、どのような役割を果たした船なのでしょうか?

工藤さん

青函連絡船は明治から昭和時代にまたがる80年間、本州と北海道をつなぐ「海の上のレール」として貨物・人・物資を運ぶ重要な役割を果たしました。

八甲田丸は、青函連絡船の歴代55隻のひとつです。地上4階から地下1階まで、船の構造や歴史をたっぷりとご覧ください。

八甲田丸を含め、青函「鉄道」連絡船がどのようなものかということを知らない方は多いです。

実際に船内を見学されたお客さまには「本当におもしろい!」と喜んでいただけますし、特に車両甲板については「まさか貨物車両が乗せられていたなんて!」と驚いていただいています。

展示も魅力的ですし、元乗組員のガイド(※)もおすすめですよ。展示物の解説にはあたたかい言葉がたくさんくわえられ、胸が熱くなります。
※ガイドの開催は不定期。

編集部

八甲田丸は鉄道車両を乗せていただけあってすごく大きく、その堂々たる外観にも圧倒されました。23年7ヶ月の間活躍した八甲田丸は、青函連絡船の中で最も長く現役として活躍したそうですが、古びた感じがなく大切に守られ続けていることが感じられます。

青函連絡船は、地球2,019周分に当たる約8,000万kmを航行したのだと聞きました。たくさんの人や物を運んだ青函連絡船は、当時の人々の暮らしに豊かさをもたらしたことでしょう。船内でどんなエピソードが紡がれていたかを想像すると、さらにワクワクしてきます。

現代の乗り物の技術にも貢献!実際の青函連絡船を見て学ぼう

編集部

歴史的にも意義深い青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸ですが、展示を通じて来館者にどのようなことを感じてほしいですか?

工藤さん

展示パネルや映像、実際の展示物を見て、青函連絡船の80年間の歴史の魅力を知ってほしいと考えています。

当時の船舶を海に係留したまま見学できる施設は日本に何か所もありますが、役割として最も重要な鉄道貨車を搭載したスペースまでご覧いただける八甲田丸のような場所は、非常に貴重なんです。

現代の乗り物の技術の原点は、実は青函連絡船からはじまっていたという記録をたっぷり学んでいただけたらと思います。

編集部

鉄道車両を乗せたスペース・車両甲板は、特に感動的でした。線路が敷かれている甲板は見たことがない方がほとんどでしょうから、意外性があり興味深く学べると思います。

細部まで見学できるので、「貨車を積み込む時には、この船尾扉が開かれたんだって」「頑丈で重そうだね」などと話が弾みそうです。青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸は、初デートの時など会話が盛り上がるか不安なシーンにこそ、ぴったりな場所だと思います。

気分は操舵手!操舵室にある精密機器に触れてワクワクしよう

青森県青森市にある「青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸」の操舵室
▲操舵室は外に出られるようになっていて、展望広場へと繋がっている

編集部

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸で、体験できることについて教えてください。

工藤さん

4階の操舵室では、舵などの精密機器に実際に触れていただけます。

音が高らかに鳴り、警告音や時計代わりに使用されていた「号鐘」も人気ですね。営業時間内には「カーン!」という大きな音が館内によく響き渡ります。

特にジンクスはありませんが、思い出作りにカップルで一緒に鳴らしてはいかがでしょうか。

編集部

操舵室は当時のまま残されているので、それぞれの器具がどのような役割を担うものなのかと考えながら眺めていると、あっという間に時間が経ってしまいそうです。

八甲田丸は前進・後進の角度から、停止の際の速度まで細かく調整できたと聞きます。乗せている人・物を大切に運搬すべく、操舵室でも細心の注意を払いながら仕事がなされていたことでしょう。

すごく高級!船内で実際に使われていた椅子の座り心地を試せる

編集部

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸は歴史ロマンを感じさせる素敵な施設だと思いますが、工藤さんが特に好きな展示はどちらですか?

工藤さん

私のお気に入りは、3階の青函鉄道連絡船記念館にある「赤い椅子」です。当時、グリーン船室として使われたスペースにあった椅子をそのまま展示してます。実際に座ることが可能です。

椅子は旅の疲れを忘れるほどゆったりとした作りで、リクライニング機能が付いています。当時は一脚10万円したそうです!

編集部

当時、赤い椅子に座れたのはごくわずかの富裕層のみだったのでしょうね。航路の先にある街への期待をふくらませながら、この上質な椅子でリラックスした方がたくさんいたことと思います。

3階には、他にも寝台室や船長室の展示、青函連絡船の歴史が紹介されているビデオシアターもあり、興味深いひと時を過ごせました。ビデオシアターの本編の上映時間は2時間だそうなので、深く学びたいカップルは時間に余裕を持ってデートプランを組むと良さそうです。

貨物専用船について深く知るチャンス!企画展も要チェック

編集部

続いて、今まで開催された青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸の企画展について教えてください。

工藤さん

2023年3月31日まで、青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸では、企画展「青函連絡船 貨物船渡島丸型の風景」を開催し、青函連絡船の元三等航海士が現役中に撮影した貴重な写真を30点、展示しました。

テーマは八甲田丸と種類が異なる「貨物専用船」として就航していた青函連絡船についてでして、運航風景・構造・時代の流れに沿った改造に関する記録をご紹介しました。

編集部

貨物専用船は乗客を乗せない船なのでしょうから、八甲田丸とは船の造りがだいぶ異なるでしょうね。比較することで、それぞれの船の魅力がさらに実感されそうです。

>>イベント情報はこちら

鉄道の模型が登場!鉄道の日に合わせてイベントを開催

青森県青森市にある「青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸」の夜の様子
▲青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸は夜になるとライトアップされる。幻想的な雰囲気でムードたっぷり!

編集部

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸では、イベントが行われることもあるそうですね。どのようなものが開催されるのか、具体的に教えてください。

工藤さん

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸では、年に数回イベントを開催しています。2022年度は3年ぶりに、ゴールデンウィークのイベントや海の日に開催している「八甲田丸港フェスタ」を行いました。

また、今年(2022年)は10月22・23日に「鉄道の日ウィークエンド」という鉄道に関するイベントを開催予定で、鉄道模型ショーなどを行いますのでぜひお越しください。

冬には、八甲田丸カウントダウンや八甲田丸ファン感謝デーを開催します。冬には灯りをテーマにしたイベントが周辺で毎年開催されまして、八甲田丸や周辺の施設がより一層、華やかになります。ベイエリア付近のお散歩デートがさらに盛り上がるはずです。

編集部

イベント時に設けられる鉄道模型ショーでは会場内の線路を新幹線や寝台列車が走るそうですが、走行の様子がすごく興味深く、鉄道に詳しくなくても見入ってしまうと聞きます。

列車がいかに緻密な計算に基づいて走っているのかが実感されて、現代の乗り物の凄さに深く感動しそうです。

海と街を一望できる!4階の展望広場で記念撮影をしよう

編集部

魅力的なポイントでいっぱいの青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸ですが、他にも特徴はありますか?

工藤さん

お天気がいい日は4階の展望広場を開放しています(※)ので、記念撮影を兼ねてぜひお立ち寄りください。青森港を一望できる煙突展望台もおすすめです。
※冬季は、展望広場・煙突展望台は閉鎖。

また、正午と17:00に汽笛が鳴るのも青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸の特徴です。大きな音ですので、4階をご見学中のお客さまはご注意ください。

船外に広がる緑地でのびのび過ごせるのも、八甲田丸の魅力だと思います。

そして、雪景色の中の八甲田丸も大変人気です。青森は四季がはっきりしていて、とりわけ青森市は豪雪地帯として全国的に有名ですので、冬にもぜひお越しください。

編集部

煙突展望台からは、雄大な太平洋に青森の市街地、遠くには北海道まで眺められて、開放的な気分が味わえますね。煙突の内部には煙を出すパイプも残っていて、好奇心をくすぐられました。

美しい景色を見渡しながら、青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸の展示の感想を二人で語り合うのも素敵だと思います。

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸の口コミ評価

編集部

青函連絡船メモリアルシップを訪れた方からは、どんなご感想を聞かれていますか?

工藤さん

階段での移動が非常に多いので、「疲れたー!(笑)」というご感想をよくいただきます。他によくお話しいただくのは、「見応えがあって純粋に楽しかった」という嬉しいお言葉です。

最近は青函連絡船を知らない若い世代のお客さまも多く、見るものすべてに興味を持ってくださる姿も目にするようになりました。

編集部

青函連絡船が航行していたのは1988年までですから、青函連絡船が役目を終えた後に生まれたカップルもたくさんいるでしょうね。青函連絡船を知っている方にとっては懐かしく、初めて知る方にとっては新鮮な気分で、それぞれ心豊かな時間が過ごせることと思います。

展示が充実している!大満足を感じさせる口コミがいっぱい

編集部でも青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸の口コミをインターネットで見てみたところ、大絶賛の声がたくさん寄せられていました。

アイコン
荒々しい海峡を進むことの大変さを痛感。北海道旅行が貴重だったことがよく分かった
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艦橋・車両甲板・機関室は特に見応え抜群!現役時には入れなかった場所ばかりで感激
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行商や出稼ぎの人たちが多数乗船していた様子を再現した模型も良かった

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸の役割を知っていた・知らなかったにかかわらず、皆さん深く感銘を受けているようでした。

展示を眺めていると想像が掻き立てられて、「乗客はどんな気持ちだったんだろうね」「八甲田丸に乗って旅行に出かけたカップルもいるのかな」など、二人でたくさんおしゃべりしたくなりそうです。

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸からカップルへのメッセージ

青森県青森市の「青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸」にある青函ワールドの様子
▲青函連絡船が航行していた頃の青森駅の様子。駅横にあった長屋にはりんご屋さんが軒を連ねていた

編集部

青函連絡船メモリアルシップでのデートを検討しているカップルへ、メッセージをお願いします。

工藤さん

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸は、水族館や話題性のあるテーマパークと違い、当時使われていた船舶を博物館のように展示した観光施設です。

ロマンチックさには欠けるかもしれませんが、長いコースのご見学から帰られたカップルが「疲れたねー。楽しかったねー。」と仲良く話している姿を見ると、こちらも嬉しい気持ちになります。

お二人がカップルからご夫婦へ、ご夫婦から家族連れへと変化する長いお付き合いになるよう願いながら、ご来船を心よりお待ちしております。

編集部

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸は、船がまるごとミュージアムになっているようで、どこを歩いても興味深いひと時が過ごせますね。

それぞれのフロアごとに展示がユニークで飽きることがなく、最後までワクワクできる素敵な施設だと思いました。本日はどうもありがとうございました。

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸の基本情報

住所 〒038-0012
青森県青森市柳川1-112-15地先
アクセス 【電車】
青森駅から徒歩5分
【車】
新青森駅から車で20分
青森フェリーターミナルから車で10分
青森中央ICから車で20分
開館時間 【夏季(4月1日~10月31日)】
9:00~19:00(最終受付18:00)
【冬季(11月1日~3月31日)】
9:00~17:00(最終受付16:30)
休館日 【夏季(4月1日~10月31日)】
なし
【冬季(11月1日~3月31日)】
月曜日(祝日の場合は翌日)
12月31日、1月1日
3月の第2週の月~金曜日
駐車場 無料(乗用車約20台、大型バス約5台)
※大型車両(業務用バス・トラック)の夜間駐車は有料・要予約
料金 【八甲田丸(有料展示コーナー)単独観覧料】
大人:510円
高校生:310円
中学生:310円
小学生:110円
カップルでの来館者の割合 1割弱
比較的空いている時間帯 平日:終日
土日祝日:15時頃
平均的な滞在時間 30分
公式サイト https://aomori-hakkoudamaru.com/
公式SNS X(旧Twitter)
Instagram

※最新の情報はホームページ等でご確認をお願いいたします。
※記事中の金額はすべて税込表示です。

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸の周辺のスポット

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸の前後に立ち寄りたい、おすすめのデートスポットを紹介します。

周辺のおすすめデートスポット

大迫力のねぶたが見られる「ねぶたの家 ワ・ラッセ」

「ねぶたの家 ワ・ラッセ」は、ねぶた祭の歴史について学び、ねぶたの魅力を体感できる施設です。

実際に出陣した大型のねぶたは迫力満点!ねぶたの技術や作風、テーマの移り変わりなどについても紹介されているので、ねぶた祭りに興味があるカップルはもちろん、学ぶことが好きな方にもぴったりだと思います。

ねぶたグッズや青森の工芸品などを扱うショップもあるので、デートの記念品を探したい時にもおすすめです。

公式URL:ねぶたの家 ワ・ラッセ

おしゃれなグルメ&スイーツが集まる「A-Factory」

「A-Factory」は、ウォーターフロントエリアにある商業施設です。

三角屋根が6つ連なったおしゃれな建物の中には、青森県産のりんごを使うシードル工房や、青森のおしゃれな食べ物を集めたFood Marche、そして複数のレストランがあります。

昼食時に特におすすめなのは、「OCEAN’S DINER」のハンバーガーです。青森県で育った短角和牛のパティは、牛肉100%のつなぎなしで食べ応えがありますよ。

公式URL:A-Factory

その他のおすすめスポット

まとめ:たくさん語り合って二人の仲を深めよう

本記事では、青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸をメインにしたデートプランを紹介しました。

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸は、明治から昭和にかけて活躍した青函連絡船について学びながら、当時の人々の暮らしについても知ることができる博物館です。

青函連絡船の存在を知っていた人にとっては懐かしく、その頃お互いにどんな毎日を過ごしていたかを語り合いたくなるでしょう。逆に青函連絡船について初めて知った方にとっては、「列車を船に乗せて運んでいた」ということへの驚きが大きく、きっとおしゃべりが止まらないことと思います。

二人の感じたことや考えたことを語り合うほどに、きっとお互いの理解が深まるはずです。