秩父錦の酒蔵見学と試飲で楽しむ大人のデートプラン|埼玉県秩父市

この記事では、大人カップル向けのデートスポットとして、埼玉県秩父市にある観光酒蔵「秩父錦 酒づくりの森(株式会社矢尾本店)」をご紹介します。同社は、「秩父錦」ブランドの地酒で知られる蔵元であり、創業から270年以上の歴史を持つ老舗です。

酒蔵資料館・酒蔵見学・観光物産館を併設した「秩父錦 酒づくりの森」では、芳醇な香りが漂う原酒の貯蔵庫を見学できるほか、地元秩父の素材を活かして丹精込めて造られた各種のお酒を購入することができます。

江戸中期の創業以来使われてきた酒造道具も間近で見ることができ、長年にわたり日々高品質なお酒造りに取り組んできた経営者や杜氏の皆さんの心意気と誇りを感じ取ることができます。

今回は、「株式会社矢尾本店」の取締役統括本部長・豊田さんにインタビュー取材を行い、観光酒蔵「秩父錦 酒づくりの森」をデートで満喫するための情報をお聞きしました。

飲酒は二十歳になってから

飲酒運転は法律で禁止されています。妊娠中や乳児期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。お酒は楽しく適量を。飲んだ後はリサイクル。

270年の歴史を誇る観光酒蔵「秩父錦 酒づくりの森」

「秩父錦 酒づくりの森(株式会社矢尾本店)」の全景
▲「秩父錦 酒づくりの森(株式会社矢尾本店)」の全景。駐車場も広く、初めての方でも訪れやすい施設です

地酒「秩父錦」の醸造工場に、酒蔵資料館・酒蔵見学観光物産館を併設した観光酒蔵「秩父錦 酒づくりの森」は、「株式会社矢尾本店」が運営しています。埼玉県秩父市にあり、都心部からでも車なら1時間強で到着できる魅力的なデートスポットです。

同社は、江戸中期の寛延2年(1749年)に創業して以来、270年以上の歴史を持つ老舗の蔵元です。創業時に誕生した地酒「秩父錦」は、山深く水清い秩父の山間で生まれた銘酒として知られています。

地酒「秩父錦」3種
▲コクのある旨味が特徴の地酒「秩父錦」は、秩父産の酒米と荒川水系の良質な水から生まれています

荒川水系の良質な水と秩父盆地特有の冷涼な気候を活かし、江戸中期以来の手作りの技術を継承して醸造される「秩父錦」は、芳醇なコクが魅力の地酒として根強いファンを獲得してきました。現在も自社精米にこだわり、伝統的な製法を守り続けています。

地酒「秩父錦」の品質は高く評価されており、酒造年度令和4・5年(2022・23年)には、埼玉県酒類鑑評会で知事賞と、全国酒類新酒鑑評会にて金賞を受賞しました。

地酒「秩父錦」が全国酒類新酒鑑評会にて金賞を受賞した際の賞状
▲地酒「秩父錦」が全国酒類新酒鑑評会(2022年度)にて、金賞を受賞した際の賞状

観光酒蔵「秩父錦 酒づくりの森」の周辺には、デートに最適なお立ち寄りスポットも豊富です。例えば、車で40分ほどの奥秩父山中には、関東最強のパワースポットの一つとも言われ、縁結びの御利益でも名高い「三峯神社」があります。

公式:三峯神社

三峯神社の拝殿外観
▲関東随一のパワースポットとも称される奥秩父の古社「三峯神社」。カップルでの参拝がおすすめです

フランスのワインソムリエも唸った秩父錦の純米大吟醸酒「至純」

「株式会社矢尾本店」と聞くと、日本酒ファンならば、地酒「秩父錦」の蔵元だと頭に浮かぶことでしょう。豊田さんに今イチオシの銘柄をお尋ねしたところ、秩父錦ブランドの純米大吟醸酒「至純」と回答がありました。

公式:株式会社矢尾本店 秩父錦純米大吟醸「至純」720ml発売のお知らせ

「至純」は、フランスで開催される日本酒コンクール「Kura Master 2023」にて金賞を受賞した逸品です。このコンクールは、フランスのワインソムリエによって選ばれた日本酒がノミネートされる権威ある大会です。

秩父錦ブランドの純米大吟醸酒「至純」(化粧箱入り)
▲高級ワインをイメージさせる、秩父錦ブランドの純米大吟醸酒「至純」(化粧箱入り)

株式会社矢尾本店は、「日本酒テロワールプロジェクト」の一環として、数年前から地元農家と連携し、酒造好適米・山田錦の栽培に取り組んできました。

この秩父産山田錦を100%使用し、丁寧な自社精米で35%まで磨き上げています。さらに、荒川水系の良質な水と秩父盆地の大きな寒暖差を活かして仕込んだお酒が、純米大吟醸「至純」なのです。

リンゴを思わせる爽やかで優しい香りの中に、旨味と甘味がしっかりと感じられるフルーティーな味わいが特徴です。日本酒に普段あまり馴染みのないカップルも、その飲みやすさに驚くことでしょう。

カップルで楽しむ「秩父錦 酒づくりの森」見学ガイド

杜氏による地酒「秩父錦」の仕込みの様子

「秩父錦 酒づくりの森」の酒蔵見学では、観光物産館のスタッフによる原酒の貯蔵庫のみの案内が行われています。

製造現場への立ち入りはできませんが、併設の蔵資料館(入館料:一人200円)では、江戸中期の創業以来使用されてきた古い酒造り道具などを見学することができます。ここでは、秩父錦の長い歴史と伝統的な酒造りの技術を垣間見ることができます。

秩父錦の醸造工程と原酒貯蔵庫の見学

編集部

酒蔵見学では、貯蔵庫のみの立ち入りとのことですが、地酒「秩父錦」を出荷するまでの流れを教えてください。

豊田さん

まず、山田錦や五百万石などの酒造好適米を丁寧に自社精米します。お米の脂肪や蛋白質をしっかりと取り除きます。精白度が高いほど、一般的に上級酒となります。

地酒「秩父錦」の製造工場外観
▲地酒「秩父錦」の製造工場外観。270年を超える伝統の酒造りの技を継承している

次に、お米を洗って適度に水分を含ませ、1時間ほど蒸します。水・麹・蒸米に酵母を加えて2週間ほど培養してできた酒母(しゅぼ)と種麹を、麹室で2日間かけて作った麹・蒸米・水と合わせて、醪(もろみ)を仕込みます。

その後、醪を搾り機にかけて酒粕を分離します。濾過(ろか)した後、約65℃で火入れをして殺菌します。アルコール度数20%の原酒の状態で貯蔵庫に収め、約半年間寝かせて味を落ち着かせます。

地酒「秩父錦」の貯蔵庫
▲地酒「秩父錦」の原酒が寝かされている貯蔵庫。案内されると、花のような芳香を感じる

この原酒を寝かせている貯蔵庫に、酒蔵見学観光物産館にお越しいただいた皆さんをご案内しています。見学後、原酒に加水と再度の火入れを行い、瓶詰めを経て出荷となります。

貯蔵庫の見学と併せて、270年を超える私どもの酒造りの歴史を体感できる酒蔵資料館も、ぜひご覧ください。地酒「秩父錦」をより一層お楽しみいただけること間違いありません。

「秩父錦 酒づくりの森(株式会社矢尾本店)」に併設された酒造資料館の展示品(酒器)
▲「秩父錦 酒づくりの森(株式会社矢尾本店)」に併設された酒造資料館の展示品(酒器)。江戸中期以来の展示資料は見応え十分!

無料試飲で秩父錦の味を堪能!おうちデートにもおすすめ

編集部

「秩父錦 酒づくりの森」さんでは、試飲や利酒体験などもできるのでしょうか。可能であれば、詳細をご紹介お願いします。

豊田さん

はい、酒蔵見学観光物産館の試飲コーナーにて、お酒の試飲が可能です。一般的な銘柄であれば、3~5種類を無料でお試しいただけます。お車を運転される予定がなければ、芳醇な味わいと喉越しを、ぜひお楽しみくださいね。

さらに、大吟醸酒についても、1杯100円という格安で試飲できるようになっており、日本酒ファンの皆さんに大変好評です。

「秩父錦 酒づくりの森(株式会社矢尾本店)」に併設された酒蔵見学観光物産館の試飲コーナー
▲「秩父錦 酒づくりの森(株式会社矢尾本店)」に併設された、酒蔵見学観光物産館の試飲コーナー。一般的な銘柄なら無料!

試飲コーナーでは、お客様のお好みをお聞きして、おすすめの銘柄をご紹介することもできます。自宅でのデート用のお酒選びにも、きっと役立つと思います。

秩父の特産品とお酒の直売コーナー

編集部

酒蔵見学観光物産館では、「株式会社矢尾本店」さんで造られる各種のお酒を直売されているそうですね。

豊田さん

はい、酒蔵見学観光物産館の物産コーナーでは、地酒「秩父錦」や「秩父焼酎」、リキュール「秩父の梅酒」などを販売しています。

「秩父錦 酒づくりの森(株式会社矢尾本店)」に併設された酒蔵見学観光物産館内部の様子
▲広々として品定めもしやすい酒蔵見学観光物産館では、さまざまな種類のできたてのお酒が直売されている

「秩父錦」は、スッキリとキレのよい、やや辛口のタイプが中心です。「秩父焼酎」は、米を原料としたソフトな口当たりで、飲みやすい本格焼酎です。

また、地元秩父の選りすぐりの特産品も販売しています。お酒のおつまみも各種取り揃えており、杓子菜(しゃくしな)漬けなどは、地酒「秩父錦」と相性が良く、おすすめです。

酒蔵見学の予約・見学可能時間・料金

地酒「秩父錦」の樽酒

予約 原則不要
※少人数の場合、当日直接訪問可能
見学方法 個別
※ガイド付きツアーではありません
見学可能時間

【酒蔵見学観光物産館】
9:00~17:00

【酒蔵資料館】
9:00~16:30

見学料金

【酒蔵見学観光物産館】
無料

【酒蔵資料館】
一人200円

※記事中の金額は、すべて税込表示です。

「秩父錦 酒づくりの森」からカップルへのメッセージ

地酒「秩父錦」の製造工場外観(夕暮れ時)

編集部

これからデートの一環で「秩父錦 酒づくりの森」さんを訪れようとしているカップルに向けて、何かメッセージがありましたら、ぜひお話しください。

豊田さん

私ども「株式会社矢尾本店」の初代・矢尾喜兵衛は、39歳の時に主家の許しを得て、秩父郡大宮郷で酒造業を始めました。家号に父の名を冠し、「升屋利兵衛」としたのが始まりです。

江戸中期の創業以来270年以上の歴史を経て、現在では秩父ミューズパークの森に、「秩父錦 酒づくりの森」を開設しています。ここでは貯蔵庫の見学や試飲、お買い物ができる観光酒蔵として運営しています。

厳選した地元産の原料でおいしいお酒を造り、広くご提供したいという強い想いは、初代から今に至るまで変わっていません。都心部からお車で1時間強でお越しになれる、気軽なデートスポットです。

ただし、お車でいらっしゃると試飲ができませんので、西武観光バス「ぐるりん号」のご利用をおすすめします。一日8本運行していますので、時間をよく確認してからお越しください。

編集部

「秩父錦 酒づくりの森」さんは事前予約なしで伺える上、秩父の自然を満喫できる絶好のロケーションですね。都内から日帰りでプチ旅行気分を味わえるデートスポットとして最適だと感じました。

豊田さん、興味深いお話を聞かせていただき、本日は大変ありがとうございました。

「秩父錦 酒づくりの森」の口コミ・感想をチェック!

「秩父錦 酒づくりの森(株式会社矢尾本店)」に併設された酒蔵見学観光物産館内部の様子

デートで「秩父錦 酒づくりの森」を訪れる際の参考として、実際に訪問した方々の口コミや感想をご紹介します。

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駐車場も広く、お手洗いも清潔で、車での利用がしやすいデートスポットです。秩父市街地からは少し離れていますが、十分に立ち寄る価値があります。
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物産館は広々としており、地元産のお菓子や蔵元のオリジナルTシャツ、各種の酒器など、お土産品の種類が豊富です。日本酒のソフトクリームがとてもおいしく、特におすすめです。
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無料で試飲を体験できました。貯蔵庫に漂う花のような芳香が印象的でした。酒蔵資料館は一人200円の有料入館ですが、とても見応えがありました。

「秩父錦 酒づくりの森(株式会社矢尾本店)」に併設された酒蔵見学観光物産館内部のカウンター
▲香り豊かな日本酒ソフトクリームは、美味しさで大人気!酒蔵見学観光物産館内部のカウンターでお楽しみいただけます

口コミから、この観光酒蔵は非常に評判が良いことがわかります。特に清潔で広々とした施設や、多彩なお買い物が楽しめる点が多くの方に高く評価されています。

日本酒に詳しくないカップルでも、十分に楽しめる充実したデートスポットといえるでしょう。

「秩父錦 酒づくりの森」の基本情報(アクセス・営業時間)

住所 〒368-0054
埼玉県秩父市別所字久保ノ入1432
電話番号 0494-22-8787
アクセス

【公共交通機関】
秩父鉄道・秩父駅または西武鉄道西武秩父線・西武秩父駅から:秩父ミューズパーク循環バス「ぐるりん号」に乗車し、「酒づくりの森」バス停で下車、徒歩約1分
※秩父駅と西武秩父駅のどちらからも同じ「ぐるりん号」に乗車可能です。

【車】
関越自動車道・花園ICから:国道140号線を通り、国道299号線との交差点(秩父市上野町交差点)まで約60分、そこから秩父県土整備事務所まで約10分、事務所前を右折して約5分

駐車場 無料駐車場あり
※普通車30台分駐車可能
営業時間

【酒蔵見学観光物産館】
9:00~17:00
※入館無料

【酒蔵資料館】
9:00~16:30
※入館料:1人200円

定休日 毎週火曜日・年始
公式URL https://chichibunishiki.com/mori/

※最新の情報は、公式サイト等で必ず確認してください。
※記事中の金額は、すべて税込表示です。