ヤマイチ小椋ロクロ工芸所で木のお皿作り体験!カップルで楽しむ伝統工芸デート|長野県南木曽町
今回紹介するのは、長野県南部の南木曽町(なぎそまち)にある「有限会社ヤマイチ小椋ロクロ工芸所」の木工体験です。
こちらのヤマイチでは、木を「ろくろ」という回転する機械に取り付けて、特殊なカンナで削ってお皿を作る「ろくろ体験」が行われています。
自分たちで作った木のお皿は食卓に華を添えてくれて、ろくろ体験の思い出と共に、毎日のお食事の時間がより一層楽しくなりますよ。ろくろ体験は二人の呼吸を合わせて行う作業なので、カップルや夫婦のデートにはピッタリです。
ヤマイチの周辺には風情ある宿場町やヤギ牧場などのデートスポットがあるので、日帰りで楽しんでもいいですし、のんびりと一泊して自然や温泉を味わうのもいいですよ。
今回は「ヤマイチ小椋ロクロ工芸所」の小椋さんに話を伺い、ろくろ体験をメインにしたデートにおすすめの情報を紹介します。
1100年の歴史を誇る伝統工芸「ヤマイチ小椋ロクロ工芸所」の魅力
ヤマイチでは一級技能士といった高度な技術と知識を有した職人さんをはじめ、経験豊富な職人さんが在籍しており、1品1品手作りの食器などを制作し、販売しています。
長い歴史と技術の高さを認められ、国から「伝統的工芸品店」にも指定されている由緒あるお店なんですよ。
ヤマイチは木工工芸のなかでも、木地師(きじし)という、約1,100年以上もの歴史がある「ろくろ」を使った木工工芸所です。
▲ろくろで回転させた木材を特殊なカンナで挽いて、茶碗やお皿の造形を削り出す技術です。
ヤマイチでは、そんな伝統がある木地師の「ろくろ体験」が実施されています。ここからはヤマイチのろくろ体験について伺った話を紹介していきます。
編集部
まずはじめに、ろくろ体験を始めた理由について教えてください。
小椋さん
以前は作ったお皿やお箸などの木工品の販売していましたが、木の魅力や職人の技術の凄さをもっと知っていただきたいと考え、ろくろ体験を始めました。ろくろ体験を通して、南木曽ろくろ細工(※)を少しでも広めていきたいですね。
(※)木の木目を生かして作る伝統技術
▲ヤマイチで作られている「南木曽ろくろ細工」のお茶碗
小椋さん
全国を見ても、木工ろくろ細工で「木のお皿作り」をしているお店が少ないので、貴重な体験ができます。そして何より、職人が一緒になって体験できるので、職人から直々に伝統技術を教えてもらえるのも魅力ではないでしょうか。
店の奥では、実際に職人のろくろ作業が見学できます。体験したからこそわかる、職人の技術の凄さや器ができるまでの大変さを感じていただけるかと思います。
ヤマイチ小椋ロクロ工芸所で体験する世界に一つだけの木のお皿作り
編集部
ヤマイチのろくろ体験では、どのような体験ができますか。
小椋さん
ろくろ体験では木のお皿を制作していただけます。ろくろを使ってお皿の形に削り出す「手挽き」と、削り出したお皿に絵を描く「絵付け」の体験もしていただけます。作ったお皿はウレタン塗装を施すことで、毎日のお食事にも使用していただけます。
自分たちで手作りした世界に一枚だけのお皿を制作できますよ。
屋内で体験していただくので、雨の日など天候が悪い時でもできるアクティビティとしてもご好評いただいています。
▲木曽の伝統技術「手引きろくろ」でお皿を作る体験ができます。
小椋さん
ヤマイチでは2つのコースから選択していただいており、先程紹介した「ろくろ体験+絵付け体験コース」では、7寸(21cm)のお皿を作ります。絵付けだけを行う「絵付け体験コース」では、こちらで用意した直径13.5cmのコースターに絵付けを行っていただきます。
ろくろ体験は20年ほど前から実施しており、多くの方にご参加いただいておりますよ。
編集部
どのような方が教えてくれるのでしょうか?
小椋さん
我が社の職人が説明や体験の案内を行います。経験豊富な職人が丁寧に案内しますので、どなたでも自分だけのお皿やコースターが作れますよ。
職人のサポートで安心!木材選びから絵付けまでのろくろ体験の流れ
編集部
制作体験の流れを詳しく教えてください。
小椋さん
ご来店いただいた後、はじめに職人から体験の流れや南木曽ろくろ細工の歴史、ろくろについて説明を行います。
その後、いくつか用意してあるお皿の原型の中から、おひとつ選んでいただき、ろくろ体験に入ります。
南木曽ろくろ細工は、木目を生かした木工芸なので、ご自身の気に入った木目や色味の材料をお選びいただくのが、お気に入りの一枚を作るポイントです。
体験は職人がサポートしながら、ろくろ挽きをしていただきます。お皿の削り出しの後は、絵付け体験に入ります。絵付けでは鉛筆で下書きをして、電熱ペンでなぞり焼いていきます。
▲自分で削り出したお皿に電熱ペンで絵付けをしていきます。
お皿を飾って楽しむならそのままでも構いませんが、お食事に使用する場合は、絵付け後にウレタン塗装をしていただきます。塗装する場合は、乾燥に1週間ほどかかるので、後日、郵送でご自宅にお届けします。
絵付け体験だけのコースでは、こちらで用意したコースターを1枚選んでいただき、絵付けを行っていきます。絵付け体験コースでも、実際にご使用になる場合はウレタン塗装をおすすめしています。
編集部
伝統工芸となると難しそうな印象がありますが、初心者でも体験できるのでしょうか。
小椋さん
もちろんです。うちの体験は初めてのお客様がほとんどです。
ろくろ体験では「手引きろくろ」といって、1人がろくろを回して、もう1人がお皿を削って制作していきます。職人が使う機械のろくろとは違うので、初心者の方でも安心して作業できますよ。
また、ろくろ体験では職人がサポートしながら進めていきます。最後まできちんと仕上がりますので、達成感のある体験ができますよ。
編集部
ろくろ体験は子ども連れで来ている方もいるようなので、力に自信のない女性の方でも体験できそうですね。
▲始めての方でも可愛いお皿やコースターができるそうですよ。
体験に必要な持ち物や服装の指定はありますか?
小椋さん
持ち物は特にありませんが、服装の素材によっては木屑が付きやすいので、気をつけてください。
体験終了後にはエアーを使って木屑を吹き飛ばしますが、セーターやボア生地の服だと、上手く取れない可能性があります。
ヤマイチ小椋ロクロ工芸所のろくろ体験はデートに最適!二人で協力して作品作り
編集部
ろくろ体験はカップルでも楽しむことができますか?
小椋さん
ろくろ体験では、お皿を整形する人と、ろくろを回す人の2人での作業が必須になります。呼吸を合わせて行う2人での作業は、カップルのお客様にはピッタリの体験ですよ。
絵付け体験では、記念日やおふたりにしかわからないイラストなどを描いていただくと、二人だけの世界に一つの思い出のお皿が仕上がります。木目が一つ一つ違う点も、木ならではのオンリーワンのお皿になりますよ。
編集部
自分たちで作ったオリジナルのものは、どれだけ時間が経っても、見ると作った時のことが思い浮かびますよね。
ちなみに、体験中は写真撮影などを行っても大丈夫ですか。
小椋さん
撮影していただいても大丈夫です。混み具合にもよりますが、お二人の作業中は店員がお写真や動画の撮影をお手伝いさせていただきます。
編集部
たしかに、2人で作業するろくろ体験では写真が撮れないので、代わりに撮っていただけるのは助かります。2人で映った写真が残せるのは嬉しいですね。
体験後はヤギチーズカフェでランチ!周辺の魅力的な観光スポット
編集部
ヤマイチの近くでおすすめの食事処やカフェなどがあれば教えてください。
小椋さん
車で4分ほどのところにヤギ牧場の「マウカラニ ゴートファーム」があります。日本では珍しいヤギのチーズがお求めいただけます。
他には、江戸時代にタイムスリップしたかのような情緒ある宿場町の妻籠宿(つまごじゅく)が、車で15分の場所にあります。妻籠宿にはお洒落なカフェの「好日珈琲(こうじつコーヒー)」や手打ち蕎麦をいただけるご飯屋さんもあり、宿泊や飲食、食べ歩きができる観光地になっています。
公式:妻籠宿
編集部
ヤギと触れ合ったり、風情ある宿場町を観光したり、周辺スポットもデートにはピッタリですね!
お食事処以外にもデートにおすすめのスポットはありますか?
小椋さん
車で35分ほどの場所に柿其渓谷(かきぞれけいこく)があります。この渓谷は水がエメラルドグリーンに輝いており、水が綺麗な木曽路の中でも、特に絶景と評判なんですよ。
編集部
自然を満喫して、日々の疲れを癒すのもいいですね。
小椋さん
他にも、約100年前に建設された木製の桃介橋(ももすけばし)という吊り橋もおすすめスポットです。温泉や宿もあるので、ヤマイチだけでなく、南木曽町を満喫してお帰りいただきたいですね。
標高900mの爽やかな空気を満喫!四季折々の自然を楽しむ散策プラン
編集部
ヤマイチの周囲の環境の魅力について、何かあればご紹介ください。
小椋さん
お店は標高900m近くあり、山の上で緑に囲まれています。春には花桃が咲き、秋には駐車場に植えてある沢山のもみじが見事に色付きます。
夏場はエアコンを使用しなくても、「エアコンがついてるかと思った」と言われるほど涼しいときもあります。自然な涼しさは気持ちがいいので、ぜひ遊びに来てみてください。
▲春に咲くツツジの仲間、石楠花(しゃくなげ)の花も綺麗に咲いています。
▲秋にはろくろ体験と一緒に紅葉狩りができます。
二人で作った木のお皿で日々の食卓をより特別に
編集部
これから訪れるカップルやご夫婦の方へメッセージをお願いします。
小椋さん
お二人で協力して制作した木のお皿は、記念に飾るのもいいですし、毎日の食卓を自分たちで作った木のお皿でケーキや料理を楽しむのもおすすめです。
ヤマイチで作ったお皿は、思い出だけで終わらせずに、普段の食卓を彩る名脇役になってくれますよ。
▲主役のお料理が、いつもより美味しそうに見えますよ!
編集部
木の器は見ているだけでも温かみがありますし、実際に器に入れた食事も冷めにくいので機能的ですよね。
ちなみに、お箸やお茶碗など、職人さんが作った商品を購入することはできますか。
小椋さん
はい、職人が制作した器もお求め出来ます。体験をしていただく事で、商品の魅力がより一層伝わるかと思います。商品を選ぶ楽しみも倍増しますよ。
編集部
ろくろ体験で作った自分たちのお皿と一緒に、他の食器も揃えたくなりそうですね。
この度はインタビューのお時間いただき、ありがとうございました。二人で協力して制作するろくろ体験や記念日を記録できる絵付け体験、風情ある宿場町を観光できる周辺スポットなど、デートにはピッタリだと感じました。
ぜひ次回はデートでお邪魔させていただきたいと思います。
利用者の声:ヤマイチ小椋ロクロ工芸所の体験評価
ここからは、SNSなどで見かけたヤマイチの口コミをまとめました。
- ろくろ体験は難しかったけど、楽しかった!
- 伝統工芸の難しさを知るきっかけにもなって良かった。
- 作ったお皿はカレーなどに使ってもシミが残らず、綺麗に汚れが落ちた。
- 職人さんが丁寧に教えてくれた。
伝統工芸は実際にやってみて、はじめてわかる難しさや楽しさ、奥深さがありますよね。ヤマイチでは伝統工芸に触れる貴重な体験ができる上に、普段使いができる機能性の高いお皿が作れるのは魅力的ですよね。
ぜひお揃いのお皿で食卓を彩り、思い出の1ページを増やしてみてはいかがでしょうか。
ヤマイチ小椋ロクロ工芸所:アクセス・料金・予約方法
ろくろ体験の料金プランと予約方法
体験コース | 料金 | 所要時間 |
---|---|---|
ろくろ体験+絵付け体験 | 7寸のお皿:4,400円 | (ろくろ挽き10分+絵付け50分) 計約60分 |
絵付け体験 | コースター:1,100円 | 約20分 |
どちらのコースでも、日常で使用する場合は汚れが染み込まないように、オプションのウレタン塗装がおすすめです(※)。ウレタン塗装をする場合は乾燥させるために1週間ほど置いてから、自宅へ郵送してもらえます(送料別)。
※ウレタン塗装は、絵付け体験の場合は追加費用220円です。(ろくろ体験では料金に含まれています)
体験には予約が必要です。下記のホームページからアクセスして、サイトの下部にある電話かFAX、メールからご予約ください。
ヤマイチ小椋ロクロ工芸所へのアクセスと営業時間
住所 | 〒399-5302 長野県木曽郡南木曽町吾妻4689-239 |
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連絡先 | 0264-58-2041 |
最寄駅・アクセス | JR東海:南木曽駅(なぎそえき) 中央本線地域バスの保神線、終点「保神バス停」を下車して目の前 |
営業時間・休店日 | 営業時間:8:15~17:00 ※12月1日〜31日(土日のみ):9:00~17:00 ※1月1日〜2月28日(平日・土日):9:00~16:00 定休日:火曜日 |
駐車場 | 有り |
持ち物 | なし(木屑がつきにくい服装がおすすめ) |
公式サイト | 「木地師の里 ヤマイチ」 |
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