【神奈川デート】カスヤの森現代美術館で自然に囲まれたアート体験!カップルにおすすめの美術館巡り

にぎやかでエキサイティングなデートも素敵ですが、深く考えをめぐらせ、感性を刺激する静かな美術館デートも、2人の絆を深め、お互いに対する満足度を高めてくれます。

神奈川県横須賀市にある「カスヤの森現代美術館」では、現代美術をゆったりと鑑賞することができます。日常生活ではなかなか触れる機会のない現代アートを、それぞれのペースで楽しめる空間が広がっています。

さらに、この地域の特徴として、周辺にいくつかの美術館が点在しています。今回は、「カスヤの森現代美術館」で現代美術を鑑賞した後、横須賀美術館まで巡る美術館ツアーデートプランをご紹介します。

こんなカップルにおすすめ!
向いてる年代:20歳〜59歳
おすすめカップル:ゆっくりと美術鑑賞をして知的な時間を過ごしたいカップル
どんなデート?:美術鑑賞
目安時間:7時間
目安予算:2人で10,000円

カスヤの森現代美術館と横須賀美術館を巡る1日デートプラン

「カスヤの森現代美術館」にはお茶とケーキが美味しいティーラウンジがあります。軽く昼食を済ませた後、13時に最寄り駅の衣笠駅で待ち合わせしましょう。

車で移動する場合、「カスヤの森現代美術館」までは約10分の道のりです。美術館でアートを楽しんだ後は、ティーラウンジでゆっくりと休憩することができます。

休憩後は、車で約30分の距離にある「横須賀美術館」への移動をおすすめします。豊かな自然に囲まれた「カスヤの森現代美術館」とは対照的に、「横須賀美術館」は海辺の絶景を楽しめる素晴らしいロケーションです。館内のレストランは穴場のディナースポットでもあり、ゆったりとイタリア料理を楽しむことができます。

13:00~13:10 衣笠駅にて待ち合わせ
カスヤの森現代美術館へ移動(車)
13:10~14:40 カスヤの森現代美術館を見学
14:40~15:30 カスヤの森現代美術館ティーラウンジにて
アフターヌーンティーをお楽しみ
15:30~16:00 カスヤの森現代美術館から横須賀美術館へ移動(車)
16:00~17:30 横須賀美術館を見学
17:30~19:30 横須賀美術館内レストラン「横須賀アクアマーレ」にて
ディナーを満喫
19:30~20:00 横須賀美術館から衣笠駅へ送り解散

※上記プランには移動時間を含んでいます

それでは、カスヤの森現代美術館で体験できる、魅力的な現代アートの世界をご紹介します。

自然と調和する「カスヤの森現代美術館」の魅力

「カスヤの森現代美術館」とその周囲に広がる竹林
▲和風庭園を散策するのも楽しみの1つ

「カスヤの森現代美術館」は、1994年に開館した現代美術の美術館です。竹林に囲まれた静かな空間に佇む和モダンな建物は、訪れる人に不思議な感覚をもたらします。

美術館というと、アーティストは遠い存在に感じられがちですが、「カスヤの森現代美術館」では、現在も活躍中の作家たちの作品を主に展示しています。つまり、今この瞬間も制作活動を続けているアーティストの作品に触れることができるのです。

そのため、「カスヤの森現代美術館」では、アーティスト本人が来館し、来場者と直接対話する機会や、シンポジウム、コンサートなどの様々なイベントが開催されています。これらの取り組みにより、現代美術をより身近に感じることができます。

現代美術を身近に体験できる「カスヤの森現代美術館」の魅力や楽しみ方について、館長の若江さんにお話を伺いました。

若江館長の立ち姿の写真
▲お話を伺った若江館長

多彩な現代アートコレクションと特別展

カスヤの森現代美術館のシックな外観
▲美術館のシックな外観、一歩中に入ればモダンな空間に

編集部

静かな美術館でアート鑑賞するのは、とても素敵ですが、ちょっとドキドキしてしまいます。まずはメインで展示している作品について教えてください。

若江さん

館内には、ヨーゼフ・ボイス、若江漢字、李禹煥、宮脇愛子、ナム・ジュン・パイクの作品が常設展示されています。加えて、約2〜3か月ごとに現代美術作家の企画展を開催しています。

ヨーゼフ・ボイスのコレクション常設展示の展示室に肖像画などがある写真
▲ヨーゼフ・ボイスのコレクション展示室はすっきりとしてモダン

ヨーゼフ・ボイスのコレクション常設展示の展示室にレコードなどがある写真
▲さまざまな種類のアートが飾られています

李禹煥の常設展示で、壁に直接描かれている白い陶器のような絵の写真
▲李禹煥の常設展示では壁に直接描かれた絵が空間に浮かんでいるように見えます

ナム・ジュン・パイクの常設展示、グランドピアノと演奏中の映像の写真
▲ナム・ジュン・パイクの常設展示は音楽、演奏、グランドピアノもアートであることを教えてくれます

編集部

壁面に直接描かれたものや、ピアノの展示などもあって、アートの多様性を感じさせてくれますね。来館者には、ここでどんなことを学び、感じてほしいと考えていますか?

若江さん

現代を生きる作家の作品を通して、今の時代の意味やこれからの方向性を感じ考えることができるような展覧会を開催しています。絵画、立体、インスタレーションなど、様々なジャンルの作品を展示しています。気軽にご来館いただき、自ら感じ考える時間を過ごしてほしいと思います。

また、作家の未来を共有する一つの方法として、作品の販売も行っています。これも来館者の楽しみの一つになると考えています。

編集部

実際に購入して持ち帰ることができるのは、良いデートの思い出にもなりますし、アートがより身近に感じられるきっかけになりそうですね。

過去の企画展にはどのようなものがありましたか?

若江さん

過去には、ヨーゼフ・ボイス展、若江漢字展、松澤宥展、今津景展、横尾忠則展、河口龍夫展などを開催しました。

過去の企画展、今津景展の大きな絵が4枚ある写真
▲過去に開催された「今津景展」。天井まで届く巨大な絵は圧巻です!

編集部

「カスヤの森現代美術館」では、絵画や写真など、さまざまなジャンルのアートに触れることができるのですね!

体験型アート:竹林散策からコンサートまで

まっすぐ上に伸びる竹林の竹の写真
▲まるで京都の竹林にも似た和風の世界が広がります

編集部

施設ではどのようなことが体験できるのでしょうか?

若江さん

竹林散策、ヨーゼフ・ボイスの足型の見学と触感体験、竹林を望むカフェでの手作りスイーツを楽しみながらのお茶などが可能です。

美術館の庭園にあるヨーゼフ・ボイスの足型の写真
▲足型には触ったり、長さを測ったりする人もいます

編集部

館内で実施しているイベントやワークショップには、どのようなものがありますか?

若江さん

企画展に関連したアーティスト・トークや対談、年に数回開催する展示室内でのピアノコンサート、そして様々な楽器の演奏会なども行っています。

編集部

美術だけでなく、音楽もアートの一つとして楽しむことができる美術館なのですね。若江さんが考える施設の魅力や見どころを教えてください。

若江さん

ここは三浦半島の中心に位置し、一つの楽園のようなカスヤの森にある現代美術館です。自然環境を生かした森の散策道は親しい人との語らいの場にピッタリだと感じています。

四季折々に変化する自然を肌で感じることのできる場所で、都会では味わうことのできない極上の贅沢な時間を過ごせます。

▼豊かな自然あふれる「カスヤの森現代美術館」の周辺と内部の様子

編集部

普段体感できない豊かな自然を2人で味わうことで、穏やかな気持ちでのデートが楽しめそうですね。若江さんが特に好きな展示やコレクションを教えてください。

若江さん

竹林に設置された宮脇愛子さんのステンレスワイアーを使った作品「うつろひ」と、日本国内で常時見ることのできるヨーゼフ・ボイスの常設展示です。

宮脇愛子の作品「うつろひ」の写真
▲直線的な竹の中にあらわれるワイヤーアートの規模にも圧倒

宮脇愛子の作品「うつろひ」の写真
▲不思議と竹林に溶け込んでいるようにも見えます

編集部

「うつろひ」は周囲の自然にもマッチして、見る人を不思議な感覚にさせてくれますね。

三浦半島の自然と融合する美術館の魅力

カスヤの森現代美術館の表にガーデンチェアやテーブルが置いてある写真
▲美術館の外に出て自然を眺めてみるのもおすすめ

編集部

「カスヤの森現代美術館」が他の施設と異なる点や自慢できる部分はどんなところですか?

若江さん

江戸時代から続く約3,000坪のカスヤの森は、生態系としても一つのまとまりとして三浦半島の中でも貴重な自然環境を保持しています。その中に美術館が建てられたので、周囲には竹林や自然のケヤキやタブなどの大木がたくさんあります。

樹木の多い美術館の散策路
▲竹林や樹木の中にゆるやかな道が続きます

この森では、季節の変化と共に様々な野鳥が飛び交い、四季折々の草花を楽しめます。そんな自然環境にありながら、現代作家のシャープな切り口を持った作品を展示している美術館とのマッチングが非常にユニークです。

編集部

時期や季節、天気など、来館の時期が違うことによる楽しみがあれば教えてください。

若江さん

冬には十数種類の椿、3月には美術館入り口にある早咲きの桜、少し遅れてソメイヨシノ、枝垂れ桜が咲き乱れます。

その後には、芽吹きの頃のケヤキやエノキの若葉の新緑、竹林のモウソウチクの筍、数十種類のアジサイ、青紅葉や秋の紅葉。季節のうつろいを感じる自然の表情を楽しんでいただけます。
竹林の中を進む散策路の写真
▲散策路をゆっくりと進むのも外せないデートコース

編集部

館内の撮影スポットや、デートでゆっくり過ごせるおすすめの場所はどこでしょうか?

若江さん

美術館から出て竹林の散策道を行くと、釈迦涅槃像の石仏と各所に設置した約250体の羅漢像の石仏があります。

石仏が並ぶ中に通る散策路の写真
▲周囲の石仏たちが何ともいえない幻想的な空間を作り出しています

石仏を通り赤い鳥居が見えると、そこに樹齢100年ほどのケヤキの大木があります。

離れずの木と呼ばれる楡の木の葉や枝の写真

これは「離れずの木」と名付けたケヤキの大木で、根元は一本のケヤキですが、根元のすぐ上からは二股に分かれ空に向かって大きく育っています。これは二人がいつまでも一緒に離れずに生きることの象徴と考えられます。

「離れずの木」の根本部分で幹が1本につながった写真
▲よく見ると確かに2本ではなく、1本につながっています!

ここでケヤキに触れると、好きな人と長く一緒に過ごすという願いがきっと叶うでしょう。鎮守の森の中にありますので、ぜひ訪れてみてください。

編集部

カップル必見のスポットですね!木そのもの、そして周囲に点在する石仏、鳥居など、2人を守ってくれるかのような、神聖な雰囲気があります。

自然を眺めながら楽しむカフェタイム

編集部

では、館内のカフェラウンジについて、ご紹介をお願いします。人気メニューも教えてください!

若江さん

館内には、クロックムッシュなどの軽食を提供するラウンジがあります。人気メニューは館長手作りのケーキと飲み物がセットになった、カフェセットです。手作りケーキは季節のフルーツを使用し、タルト・タタンやかぼちゃのババロアなど、バラエティ豊かな種類をご用意しています。現在、カフェセットは600円でお楽しみいただけます。

窓の内側に現代アート、窓の外に竹林を楽しめるカフェラウンジの写真
▲おいしいお茶をいただきながらアートも竹林も楽しめます

カフェラウンジの席に活けられた紫と赤の花の写真
▲お席には季節の花も!

来館者の声:カスヤの森現代美術館の魅力

編集部

来館者さんからよく聞く感想には、どのようなものがありますか?

若江さん

「普通の住宅地の中に突然、奇跡のような現代美術館が現れて驚いた」「自然の風や緑豊かな環境で過ごすことで、日常から離れた時間を楽しめてリフレッシュできた」などの声をよくいただきます。

編集部

自然の風を感じながらのアート鑑賞は頭もすっきりしそうですね。日常の喧騒から離れ、心身ともにリラックスできる空間となっているようです。

さらに、インターネットで検索すると、以下のような感想も見つかりました。

アイコン
秀逸な作品揃いで素晴らしい!
アイコン
貴重な展示でためになりました。
アイコン
夏の竹林は風が涼しくて、別世界みたい!

これらの感想からも、竹林の非日常的な雰囲気への感動や、展示作品の質の高さに対する評価が高いことがわかります。美術館の環境と展示内容の両面で、訪れる人々に深い印象を与えているようです。

カスヤの森現代美術館の訪問を検討中の読者へメッセージ

編集部

デートでの来館を検討しているカップルへのメッセージがあれば教えてください。

回答者

現代美術というと一見ハードルが高いジャンルと思われがちですが、ご来館の方にとって親しみやすくなるよう、スタッフ一同、なるべく平易な言葉で解説するよう心がけています。

また、美術鑑賞と共に竹林の散策を楽しめるのは、当館ならではの魅力です。美術と自然、両方を味わえる特別な空間で、素敵な時間をお過ごしください。ぜひお越しください。

編集部

美術鑑賞と散策で、2人のゆっくりとした、かけがえのない時間を過ごせる場所ですね。教えていただき、ありがとうございました。

カスヤの森現代美術館の基本情報

住所 〒238-0032
神奈川県横須賀市平作7-12-13
電話番号 046-852-3030
営業時間 10:00~17:30
休館日 毎週月・火・水曜
※展示替えの週は休館日が変更になる場合があります
駐車場 7台~10台(無料)
入館料 一般:800円/学生:600円/小学生:400円
最寄り駅・
アクセス
【電車・バス】
JR横須賀線 衣笠駅より徒歩15分、または京浜急行 汐入駅から京急バス衣笠行きで約15分、金谷バス停下車、徒歩7分

【車】
横浜横須賀道路 横須賀ICから約5分
阿部倉トンネルを通り平作4丁目交差点の次の信号を左折、福泉寺の先を左折
公式ページ https://www.museum-haus-kasuya.com/

※最新の情報は公式ホームページ等でご確認をお願いいたします。
※記事中の金額はすべて税込表示です。

カスヤの森現代美術館周辺のおすすめデートスポット

「カスヤの森現代美術館」は、三浦半島の中央部分に位置しているため、東海岸や西海岸へのアクセスが容易です。東京湾側には米海軍基地があり、湾内を周遊する「軍港クルーズ」が人気を集めています。

西海岸には富士山を一望できる立石海岸や県立近代美術館葉山館などの見どころがあります。

今回のデートプランでは、「カスヤの森現代美術館」から東海岸方面へ向かい、「横須賀美術館」を訪れることをおすすめしています。時間に余裕がある場合は、軍港クルーズや西海岸の「県立近代美術館葉山館」まで足を延ばし、美術館巡りを楽しむ1日を過ごすのもいいでしょう。

おすすめのデートスポット

絶景ディナーを楽しむ「横須賀美術館」

海が広く見える開放的な美術館です。建物そのものがアートになっており、美しい外観を楽しむこともできます。ミュージアムショップも充実しており、ギャラリーをゆっくりと見学した後、ここでお土産を購入するのもおすすめです。

また、館内レストラン「横須賀アクアマーレ」は、美味しいピッツァで有名な、海の見えるディナースポットです。夕暮れ時に訪れると、美しい景色とともに素敵な食事を楽しめます。デートの最後にぜひ立ち寄ってみてください。

公式URL:https://www.yokosuka-moa.jp/

海辺の自然を満喫「観音崎公園」

神奈川県横須賀市にある観音崎公園

横須賀美術館のすぐ裏手に位置する観音崎公園は、四季折々の魅力を楽しめるスポットです。春には桜、夏にはあじさい、秋には紅葉など、季節によって変化する草花の彩り豊かな散策路を歩くことができます。また、海岸では潮風を感じながらのんびりとしたひとときを過ごすことも可能です。

公園内には観音崎自然博物館や観音崎灯台といった見どころも充実しています。自然博物館では地域の生態系について学べ、灯台からは東京湾の絶景を楽しめます。横須賀美術館を訪れた際には、ぜひ観音崎公園も散策してみてください。豊かな自然と歴史を感じられる、素敵なデートスポットとなるでしょう。

公式URL:https://www.kanagawaparks.com/kannon/

その他のスポット

三浦半島の西海岸に位置する立石海岸や、県立近代美術館葉山館は、東海岸方面の横須賀美術館から車で約40分の距離にあります。これらの美術館は「カスヤの森現代美術館」を中心に、互いに反対方向に位置しています。美術館巡りを楽しみたいカップルの方々は、適切なルートを計画することで、1日で3つの美術館を訪れることができます。それぞれの美術館で異なる芸術作品を鑑賞しながら、充実した時間を過ごせるでしょう。

立石海岸(立石公園)
県立近代美術館葉山館

まとめ:自然とアートが融合する美術館デートの魅力

「カスヤの森現代美術館」では、身近に現代アートを楽しむことができます。ここでは、絵画や彫刻だけでなく、音楽や周囲の自然環境までもがアートの一部であることを体感できるかもしれません。

続いて訪れる「横須賀美術館」でも、海の自然とともにアートを体験できます。2人で作品を鑑賞しながら感じたことを話し合い、感情を共有してみましょう。美術館での体験後、海を眺めながらのディナーは、素敵な思い出になるでしょう。

両美術館のショップで気に入った現代アートの作品やグッズがあれば、購入してお部屋に飾るのもおすすめです。2人で巡った現代アートの世界を日常的に目にすることで、お互いの心の支えになるかもしれません。