昔へタイムスリップ!いわき市暮らしの伝承郷を巡る癒やしデート|福島県の公共施設

この記事では、いわき市暮らしの伝承郷を中心にしたデートプランを紹介しています。福島県にあるいわき市暮らしの伝承郷は江戸時代から昭和時代をテーマに、茅葺きの家屋や、昔の人々が使用していた道具などを展示している施設です。

いわき市内から移築した古民家が建ち並ぶエリアでは、季節感のある民具や花、野菜などにこだわり、昔の暮らしを忠実に再現しています。鑑賞にとどまらないリアルな展示で遊びと学びを同時に体験できるので、充実したデートをしたいカップルにもおすすめです。

今回はいわき市暮らしの伝承郷で学芸員をしている馬目さんから、展示の内容や周辺のデートスポットを含めた施設の魅力を伺いました。

いわき市暮らしの伝承郷・鑑賞できる展示の内容

いわき市暮らしの伝承郷は、いわき駅から車で20分ほどで到着する「いわき公園」の敷地内にあります。無料の駐車場もあるので、ドライブデートの際に立ち寄るのもおすすめです。

それでは早速、いわき市暮らしの伝承郷で鑑賞できる展示について聞いてみましょう。

「人びとの暮らし」をテーマに常設展を開催

編集部

いわき市暮らしの伝承郷で実施されている、常設展示の内容を教えていただけますか?

馬目さん

はい。いわき市暮らしの伝承郷が行っている常設展のテーマは、昔から現代までに至る「人びとの暮らし」です。

常設展示室では、昔のいわき市内で見られた景色を再現したり、日本と福島の民家をパネルで紹介したりしています。また、いわき市に今もなお残る年中行事や暮らしの知恵、昔話などを、グラフィックパネルを使って紹介するコーナーもあります。

江戸時代から現代までの子ども達の暮らしにスポットを当てたコーナーは、幼いころを懐かしく振り返る機会にもなると思いますよ。実際に使われていた身近な道具やおもちゃなどを通して、子ども達を取り巻く暮らしや遊び、学習などの変化に触れられます。

なかでも、学校で提供されていた給食の展示は私のお気に入りです。カップルで子どものころに食べた給食の話で盛り上がれるのはもちろん、違う年代の方々が食べていた給食を知ることができますよ。

メインの展示は移築された5軒の古民家!常設展を見た後の鑑賞がおすすめ

「いわき市暮らしの伝承郷」にある古民家ゾーンを中心とした園内マップ

編集部

いわき市暮らしの伝承郷には、とくに力を入れているメインの展示はありますか?

馬目さん

いわき市暮らしの伝承郷が自慢としているメイン展示は、いわき市内から移築された5軒の古民家です。昔の暮らしを忠実に再現した古民家エリアでは、パネルや模型などの展示とは違ったリアルさを感じられます。

また、古民家では1年を通して、いわき市内で行われていた年中行事を再現しているんです。「お正月飾り」や「お月見どろぼう(*1)」、「節分(豆まき)」など、来園者の参加が可能な年中行事もあるので、普段とはひと味違ったデートができると思います。

古民家の中には自由に出入りできるため、晴れた日に古民家の縁側にお2人で座って日向ぼっこをするのもロマンチックですよ。
(*1)仲秋の名月に飾られているお月見のお供え物を子ども達が盗むという風習

編集部

いわき市暮らしの伝承郷は展示が充実しているからこそ、鑑賞の順路に悩むカップルもいるかと思います。学芸員の馬目さんが考える、おすすめの順路を教えていただけますか?

馬目さん

もちろんです。建物内にある常設展示室で昔の暮らしを紹介した映像を見てから、古民家が建ち並ぶエリアに行っていただくのがおすすめです。昔の生活に関する映像でイメージをつかんだ後に古民家を見ると、より現実感が増すと思いますよ。

毎年2月ごろに開催されるひな人形のロビー展示も人気

編集部

いわき市暮らしの伝承郷には、来園者から人気で繰り返し開催している企画展はありますか?

馬目さん

規模は小さいですが、毎年2月ごろから休憩コーナーで開催するひな人形のロビー展示が人気です。

福島県いわき市にある公共施設「いわき市暮らしの伝承郷」の展示
▲2月下旬から4月初旬ごろまでは、無料で利用できる休憩コーナーにひな壇が設置される

当館で所蔵しているひな人形は江戸時代から昭和時代に作られたもので、お顔立ちや衣装にも違いがあるため、会場がとても華やかな雰囲気になります。

いわき市暮らしの伝承郷・見どころは四季折々に変化する里山の景観

編集部

常設展や企画展以外に、いわき市暮らしの伝承郷が力を入れている見どころを教えてください。

馬目さん

いわき市暮らしの伝承郷ならではの見どころは、古民家をひきたてる里山の景観です。里山で鑑賞できる花や野菜も、いわき市や日本各地で昔から伝わる種類が植えられています。

昔の日本人が見ていた風景を可能な限り再現しているため、タイムスリップしたような感覚を味わっていただけますよ。季節によって咲いている花や、畑に植えられる野菜の種類を変えているので、四季折々の景観を満喫していただくことも可能です。

福島県いわき市にある公共施設「いわき市暮らしの伝承郷」の春の古民家外観
▲里山の春は、黄色い菜の花が咲きほこる

福島県いわき市にある公共施設「いわき市暮らしの伝承郷」の梅雨の古民家外観
▲綺麗なアジサイが咲く梅雨の風景

福島県いわき市にある公共施設「いわき市暮らしの伝承郷」の夏の古民家外観
▲大きく花開いたひまわりは、夏の里山で見られる風物詩

福島県いわき市にある公共施設「いわき市暮らしの伝承郷」の冬の古民家外観
▲雪がほとんど降らないいわき市でも、里山では雪景色を鑑賞できる

もちろん、古民家にも季節に合わせた変化を取り入れています。例えば夏には蚊帳、冬にはこたつなどを設置し、昔の人々が生活した古民家の様子をできるだけリアルに再現しているんですよ。

また、節分のシーズンには柊(ひいらぎ)やイワシの頭を飾ったり、年末年始には鏡餅をお供えしたりもします。日本特有の行事も取り入れ、訪れた方々が季節ごとの変化を感じられるように工夫しているところです。

福島県いわき市にある公共施設「いわき市暮らしの伝承郷」のお正月の古民家内観
▲お正月シーズンに古民家を訪れると、「オトコギ飾り」と呼ばれる立派な正月飾りを鑑賞できる

福島県いわき市にある公共施設「いわき市暮らしの伝承郷」の秋の古民家外観
▲毎年11月ごろの古民家では干し柿を作る様子が見られる。できた干し柿はお正月の鏡餅に乗せるそう♪

いわき市暮らしの伝承郷・周辺にはデートスポットも充実

編集部

いわき市暮らしの伝承郷に来園する前後に立ち寄れるような、デートスポットはありますか?

馬目さん

いわき市暮らしの伝承郷は、福島県が運営する「いわき公園」の敷地内にあります。いわき市暮らしの伝承郷をご覧いただいた後、いわき公園でゆっくりと散歩をしたり、ピクニック気分でお弁当を食べたりするのもおすすめです。

>>いわき公園

いわき市暮らしの伝承郷から車で15分ほどの場所には、環境水族館「アクアマリンふくしま」や、物産店「いわき・ら・ら・ミュウ」もあります。物産店では地元のお魚をはじめとした新鮮な魚介類が販売されています。お2人で、家族や友人へのお土産を選ぶのも盛り上がると思いますよ。

>>アクアマリンふくしま
>>いわき・ら・ら・ミュウ

宿泊をご希望でしたら、施設が充実している湯本エリアがおすすめです。屋内プール施設「ハワイアンズ」や湯本温泉がある湯本エリアは、宿泊・遊び・癒やしを堪能できます。いわき湯本温泉には自由に利用できる足湯もあるので、休憩がてらお2人で立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

>>いわき湯本温泉

いわき市暮らしの伝承郷からのメッセージ

福島県いわき市にある公共施設「いわき市暮らしの伝承郷」の畑の展示

編集部

いわき市暮らしの伝承郷へ訪れるデートを検討しているカップルへ向けて、アピールポイントを含めたメッセージをお願いします。

馬目さん

日常の慌ただしさや騒々しさから解放された穏やかな空間は、いわき市暮らしの伝承郷ならではの魅力です。タイムスリップをしたような雰囲気の中で散策したり、昔の生活やSDGsなどについて思いを馳せたりと、お2人でリラックスした時間を過ごしていただけますよ。

カップルで展示をご覧いただき、昔の暮らしについて語り合ってみたり、道具に触ったりするのも盛り上がると思います。

遊びと学びの要素が詰まったいわき市暮らしの伝承郷は、幅広い年代の方々に楽しんでいただける公共施設です。デートの際にはぜひ、お気軽にいわき市暮らしの伝承郷へお立ち寄りください。

編集部

馬目さんのお話からも、いわき市暮らしの伝承郷がリアリティのある展示に力を入れていることが伝わってきました。とくに季節感にこだわった古民家は、現代にはない昔ながらの穏やかな雰囲気を味わえそうですね。

馬目さん、お忙しいなか周辺のデートスポットを含めた貴重な情報を教えていただき、ありがとうございました。

いわき市暮らしの伝承郷・口コミではリアルな展示が評判

福島県いわき市にある公共施設「いわき市暮らしの伝承郷」の展示
▲5月の端午の節句には、男の子がいる家で飾られる「絵のぼり」を展示。中央の「鍾馗(しょうき)」(*2)は特大サイズで迫力満点

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工夫された展示品ばかりで、昔の暮らしが伝わってきました。
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5月にはこいのぼりや絵のぼりなどの展示で、季節を感じられました。
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昔の道具に触れられたのが新鮮でした。レトロな写真もたくさん撮影できて満足です。
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昔の暮らしを感じられる展示はどこか懐かしく、癒やされました。
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古民家が5軒もあったのには驚きました。タイムスリップした気分で昔の生活を学べる施設です。

いわき市暮らしの伝承郷に寄せられた口コミからも、鑑賞するだけではなく、実際に触れられる展示品に満足している利用者の様子が伝わってきました。なかには「実際に行ってみて、展示のすばらしさに圧倒された」と、昔の暮らしを忠実に再現した古民家を絶賛する感想もありましたよ。

(*2)中国に伝わる道教系の神様。疫病神を追い払い、魔を除くと考えられている

料金・割引・混雑しない日時をまとめてチェック

料金 大人:340円(270円)
高校生・大学生:220円(170円)
小・中学生:170円(120円)
※( )内は割引サービス適用後の料金
※市内在住の65歳以上の方、身障者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳をお持ちの方は入園無料
※市内の小・中・高・専修・高専生は土・日に限り入園無料
割引サービスの利用条件 ・20名以上で利用
・地元スーパーの電子マネーカードの提示
・福島ドライブチャンスなどのクーポン使用
混雑しない日時 平日:開園時間すべて
土日:午前中や15:00以降

いわき市暮らしの伝承郷・基本情報(アクセス・開館時間)

住所 〒971-8132
福島県いわき市鹿島町下矢田字散野14-16
連絡先 電話:0246-29-2230
FAX:0246-29-2235
アクセス 【車】
常磐自動車道「いわき中央IC」または「湯本IC」から30分ほど

【路線バス】
「いわきニュータウン」行き:「中央台鹿島」バス停下車徒歩5分ほど
「ラパークいわき」行き:「暮らしの伝承郷入口」バス停下車徒歩1分ほど
※いずれも、いわき駅前の6番バス停から発車
開園時間 【4月から9月までの期間】
9:00~17:00まで(16:30まで入園が可能)

【10月から3月までの期間】
9:00~16:30(16:00まで入園が可能)
休館日 ・毎週火曜日
※祝祭日の場合は営業し、翌日(平日)に休館
・年末年始(12月29日~1月1日)
駐車場 敷地内に駐車場あり(約20台の駐車が可能)
公式URL http://www.denshogo.jp/

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