【広島県】「大聖院」で安産祈願を。宮島の歴史ある寺院の見どころを紹介

広島県廿日市市にある「大聖院(だいしょういん)」は、宮島の寺院の中で最も歴史のあるお寺です。

かつては嚴島神社の本地仏であった十一面観音をお祀りしており、安産のご利益を授けています。

安産祈願に興味がある方は、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。

宮島最古の寺院「大聖院」で安産祈願と歴史探訪

大聖院の安産祈願について

日本三景の一つである広島県の宮島と言えば「厳島神社」を思い浮かべる方がほとんどでしょう。しかしせっかく厳島神社を訪れたなら、もう少し足を延ばして大聖院にも立ち寄るのがおすすめです。厳島神社から徒歩5分ほどの場所にある大聖院は、格式の高い宮島最古の寺院です。

大聖院の見どころとして有名なのは、500体の石像がずらりと並ぶ「五百羅漢」。帽子をかぶった石像の姿は可愛らしく、穏やかな表情をしていたり、険しい表情をしていたりととてもユニークです。ポーズもそれぞれ異なり、時間を忘れて見入ってしまいそう!

また四国のお寺88ヶ所を参拝して歩くお遍路参りと同じくらいのご利益があると言われている「遍照窟」も必見です。お遍路参りは知識としては知りつつも行く機会はなかなかないので、大聖院でご利益をいただけるのは嬉しい限りです。

これらの他にも、大聖院には美しい建物や煌びやかな阿弥陀像、五重塔や海が見渡せる絶景スポットなど、パワースポットも見どころもたくさん。宮島を訪れた際にはぜひ足を運んでみてくださいね。

この度は、大聖院の副住職である吉田 大裕さんのご厚意により、安産祈願の由来や大聖院の魅力についてお話を伺いました。

大聖院の安産祈願の由来と十一面観音

インタビュアー

安産祈願のお寺としての由来を教えてください

副住職

平家一門が子孫繁栄を祈念した十一面観音をお祀りしています。

十一面観音は行基菩薩の作と伝えられております。元々は嚴島神社の本地仏でしたが、明治時代の廃仏毀釈によって当山に安置することとなりました。

観音さまは、安産祈願や病気平癒、先祖供養などさまざまなお祈りができる仏さまになります。

インタビュアー

行基といえば、東大寺の大仏建立に携わったことでも有名ですよね。そういう意味でも、とても歴史のある観音さまをお祀りされているのですね。

大聖院での安産祈願の方法とご利益

大聖院の安産祈願のご利益について

インタビュアー

安産祈願したい場合は、何をすれば良いでしょうか?

副住職

先ずは十一面観音様をお参りされるとよいでしょう。

また、三鬼大権現(さんきだいごんげん)の御祈祷を受けることもできます。

三鬼大権現とは、弘法大師空海がこの地で修行され、当山鎮護・仏法擁護のため勧請(かんじょう)された当山の鎮守神です。

時眉鬼神(じびきじん)・追帳鬼神(ついちょうきじん)・摩羅鬼神(まらきじん)の三鬼神は、大日如来・虚空蔵菩薩・不動明王の化身にして福徳・知恵・降伏の徳を司っています。

安産の祈願においては無事に生まれますようにという福、母体の健康や生まれてくる子どもに害を及ぼす良くないものを防ぐ降伏の意を込めて祈願致します。

インタビュアー

弘法大師空海が勧請した鬼神が、こちらのお寺の鎮守神になっているというのは面白いですね。

毎月数えきれないほどの参拝者が安産祈願に訪れる

インタビュアー

安産を願って参拝される方は月にどのくらいいらっしゃいますか?

副住職

安産の絵馬や三鬼さまでの祈願される方を拝見するに、月でも数えきれない程の方がお参りされていると思います。

インタビュアー

安産祈願のために多くの方が参拝されているのですね。

安産祈願は、妊婦さん以外にもパートナーのためや、友人のために受けられる方も多いと思います。

そういった場合でも、ご利益を授かることはできますか?

副住職

はい、できます。

安産の御守り等もお授けしておりますので、そちらをお求めになり、ご本人に渡して頂くことでもご利益があると言われています。

インタビュアー

事情があって当人が足を運べない場合もありますから、代理でも大丈夫なのは有難いですね。

出産後のお礼参りと感動エピソード

大聖院を参拝した方々のエピソード

インタビュアー

参拝者の方からの安産の報告などはありますか?

副住職

お生まれになった赤ちゃんを連れて、祈願されたご両親や親族の方々などお礼参りに来られることあります。

インタビュアー

出産は母子共に命がけですから、無事にお寺に足を運べたということはそれだけでも喜ばしいことですね。

そのほか印象に残るエピソードなどはありますか?

副住職

10年以上前にタイの皇室の方がホームステイされた折、滞日中の期間に、毎日のように子宝祈願を受けられておりました。

その後女の子に恵まれたとのことで、2年後にご両親やご家族全員で御礼参りに来られました。

インタビュアー

素敵なエピソードですね!毎朝欠かさず子宝祈願をされていたということで、その熱心な気持ちが仏さまにも届いたのかもしれませんね。

安産を願うお守りや絵馬も入手できる

大聖院に安産のお守りや腹帯・絵馬などはありますか

インタビュアー

安産のお守りや腹帯・絵馬などはありますか?

副住職

安産の御守り・腹帯・安産絵馬・子育て絵馬がございます。

インタビュアー

安産の御守りについてですが、授かった後はどのように扱えばよいでしょうか?

副住職

できるだけ肌身離さず持ち歩いていただければと思います。

インタビュアー

常に手元にあれば、仏さまに見守っていただいているという気持ちも強くなりそうですね。

お守りの返納方法と出産後の参拝

インタビュアー

無事に出産した後にお守りは返納した方が良いでしょうか?

副住職

大聖院の境内地に御守りを返納する箱がございますのでそちらへお入れください。

遠方からお越しの方でしたら郵送にてご返納頂いております。

インタビュアー

出産後、落ち着いた頃にお礼参りも兼ねて返納するのが良さそうですね。

大聖院の歴史・見どころの紹介

大聖院の歴史・見どころについて

インタビュアー

どのようなお寺か教えてください

副住職

宮島にある寺院で最も歴史が深いのが、真言宗御室派(総本山仁和寺)である当院です。

空海が唐より帰朝後、宮島に渡り弥山にて修行なされ、西暦806年(大同元年)開基しました。

皇室との関係深く、鳥羽天皇勅命の祈願道場として、また明治天皇行幸の際の宿泊先に、さらには秀吉が歌会を開いたこともある格式高いお寺です。

昔は嚴島神社の別当寺として祭祀を司り、社僧を総括していたお寺でもあります。

インタビュアー

宮島でも、特に歴史が深いお寺なのですね。

本堂は心地よい静けさがあり、気持ちが落ち着く方も多いのではないでしょうか。お寺へ続く石段にあるお地蔵さんもそれぞれ個性があって面白いですね。

参拝後も楽しめる見どころがたくさん

インタビュアー

大聖院を訪れた際の見どころはどこですか?

副住職

見どころは沢山あります。

仁王門入ってすぐの左より五百体の羅漢像を祀る羅漢庭園。四国88か所のお砂踏み道場である遍照窟など、ここでは述べきれない程色々ありますので、ゆっくりご参拝していただければと思います。

インタビュアー

観光も兼ねて、宮島の名所を巡るのも良さそうですね。

大聖院副住職からのメッセージ

大聖院で安産祈願を考えている方々へのメッセージ

副住職

元気な赤ちゃんを産むにも、お母さんの健康が第一になります。お父さんや家族の方々も大変かと思いますが、お互いに支え合って、新しい命を迎えてあげてください。

インタビュアー

今日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

大聖院へのアクセスと基本情報

住所 〒739-0592
広島県廿日市市宮島町210
電話番号 【本坊】0829-44-0111
【弥山】0829-44-2071
公式サイト https://daisho-in.com/index.html

大聖院周辺のおすすめパワースポット

大聖院と合わせて行きたいパワースポットを2つ紹介します。2つとも大聖院から徒歩で行くことができるので、のんびりと歩いて訪れてみてくださいね。

恋愛成就の「幸神社」でカップル参拝

幸神社は古くから夫婦円満・恋愛成就などで親しまれてきた神社です。島民からも愛される、知る人ぞ知る小さな神社ですが、その社名から最近ではパワースポットとして人気が出ています。

社名の幸神社は、「道祖神社」とも呼ばれます。道祖神のことを「塞(さい)の神」と呼ぶことから「さい神社」と呼ばれ、それがいつしか「さいわい神社」と呼ばれるようになったのではないかと言われているそうです。ここから眺める五重塔はとても美しく、記念撮影にもぴったりですよ。

URL:https://miyajima-villa.jp/

日本三大弁財天のひとつ「大願寺」を楽しむ

厳島神社に隣接する「大願寺」は、古くから大聖院と深いつながりのある神社です。学業や芸術、芸能の神様とされる弁財天を祀り、鎌倉の江ノ島・琵琶湖の竹生島と共に日本三大弁財天のひとつに数えられています。

見どころはたくさんありますが、有名なのは本堂の前にある2体の「なで仏」です。仏様をなでると身体の悪い部分を取り払ってくれると評判ですよ。

また初代総理大臣が植えたとされる「九本松」も立派です。特に晴れの日は、根元から扇のように広がった松の枝と、青空のコントラストが美しく見えますよ。

URL:https://www.city.hatsukaichi.hiroshima.jp/