通宝山彌勒寺で四季折々の自然と巨大布袋さんに癒される!姫路の名刹でロマンチックな御朱印デート
今回ご紹介するのは、兵庫県姫路市の山間にたたずむ「通宝山彌勒寺(弥勒寺)」に参拝し、平安時代以来1,000年以上の歴史を持つ境内と、四季折々の豊かな自然を堪能して、御朱印も受けるデートプランです。
彌勒寺(みろくじ)は、自然豊かな境内を持ち、国指定の重要文化財も残っている天台宗の古刹です。日々の忙しさに疲れを感じているカップルや、金運・財運アップを願う二人にもぴったりのスポットです。巨大な布袋尊像がシンボルとなっており、心が和む雰囲気が魅力です。
今回は、彌勒寺の歴史や見どころ、デートでの楽しみ方などについて、同寺院のご住職・草別さんにお話を伺いました。
愛嬌ある布袋さんにほっこり!平安期開山の通宝山彌勒寺
▲築600年以上が経つ本堂。国指定の重要文化財となっている
姫路市夢前町にある「通宝山彌勒寺」は、平安時代から1,000年以上の歴史を持つ名刹です。性空上人(しょうくうしょうにん)(※1)の草庵がお寺の始まりと伝えられています。国指定重要文化財の本堂や巨大な布袋尊の石像など、見どころが豊富に存在します。
(※1)平安時代中期の天台宗の僧侶で、京都出身。生前から多くの霊験があったとされている。
これから、彌勒寺の魅力を詳しく紹介していきます。
車でのアクセスがおすすめ!姫路市郊外の山間にたたずむ古刹
編集部
今回初めて彌勒寺にお邪魔しましたが、平安時代の開山という長い歴史を感じさせる荘厳な境内と、ユーモラスな表情の「日本一の布袋さん」像が対照的で、とてもユニークな印象を受けました。
まず、お寺のロケーションの魅力やアクセスについて、ご紹介をお願いします。
草別さん
彌勒寺は、姫路市郊外の夢前町に位置し、自然豊かで風光明媚な環境に立地した由緒ある寺院です。
▲春の境内。歴史の風格と自然美が調和した美しい庭園
市街地からは少し離れていますが、道路幅が広く、大型車の乗り入れも可能です。約100台分の無料駐車場を完備しており、駐車場から参拝まで3分ほどで到着できます。公共交通機関をご利用の場合は、最寄りのバス停から徒歩30分程度かかるため、お車でのご来訪をおすすめします。
参道は緩やかな傾斜になっているため、車椅子をご利用の方も無理なくお参りいただけます。
開山から1,000年超!平安中期から営々と続く彌勒寺の歴史
編集部
彌勒寺の歴史や、御由緒などについても教えてください。
草別さん
彌勒寺は、天台宗(総本山は比叡山延暦寺)に属する寺院です。「書写山圓教寺(えんきょうじ)」の奥の院と呼ばれており、近隣の圓教寺とは密接な関係にあります。
平安時代の1000(長保2)年に、圓教寺を開山した性空上人がこの地に隠棲して草庵を営まれたのが、彌勒寺の始まりと伝わっています。つまり、開山から1,000年以上の歴史があるということですね。
当時の花山法皇が性空上人の徳を慕って彌勒寺に行幸されて以来、境内に諸堂が建立されました。境内の開山堂には、性空上人の尊像が安置されています。
▲開山堂と紅葉。風情ある境内の光景
本堂は、室町時代の1380(天授6)年に、備前・美作・播磨の3か国の守護であった赤松義則公が建立しました。600年以上の歴史を持つ本堂の内陣天井は唐様の模様で、重要文化財の建造物にふさわしい繊細華麗な装飾となっています。
▲国指定の重要文化財である築600年超の本堂。圧倒的な歴史の重みを感じる
お祀りしている御本尊の弥勒三尊は、平安時代の999(長保元)年の造立です。1,000年以上の歴史を持つこの仏像も、国指定の重要文化財となっています。
性空上人が仏師・安鎮に依頼して刻ませたこの仏像は、弥勒三尊という形式自体が大変珍しく、国内にもほとんど例がありません。
直書き御朱印が3種類!授与所で16時まで受付中
▲雪景色の中に鎮座する巨大な布袋さん。これもフォトジェニックな光景
編集部
「通宝山彌勒寺」に参拝した際に受けることができる御朱印は、どのようなものでしょうか?
草別さん
当山で受けられる御朱印は、現在3種類あります。御本尊の弥勒三尊と、夢前七福神の一番札所として布袋尊、そして子安地蔵尊です。いずれもシンプルな墨書と押印の御朱印となっております。
編集部
御朱印は、どちらで受けられますか?また、志納料や、受付時間についても教えてください。
草別さん
山門をくぐって右側に授与所がありまして、そちらで御朱印を受けていただけます。志納料は、各300円をお納めください。「夢前七福神」の色紙は、御朱印込みで志納料1,000円です。
>>公益社団法人 姫路観光コンベンションビューロー「夢前七福神」
▲山門にある龍の彫刻。精緻な技巧が見事!
御朱印の受付時間は、冬季(毎日9:00〜16:00頃)、夏季(毎日8:00~17:00頃)となります。
授与所は基本無人ですが、庫裏(くり)(※2)に寺の者がおりますので、インターホンで呼び出していただければ対応いたします。
(※2)寺院の境内にある、僧侶などが居住したり、調理したりするための建物を指す。
編集部
御朱印帳は、持参した方がよろしいのでしょうか?また、彌勒寺のオリジナル御朱印帳はありますか?
草別さん
直書きしますので、可能であれば、御朱印帳をご持参ください。お忘れの際には、書き置きの御朱印をお渡し可能です。
現在、オリジナル御朱印帳の頒布はございません。
編集部
昨今の社会情勢の影響からか、郵送で御朱印を受けたいとの声をしばしば耳にするようになりました。彌勒寺では、御朱印の郵送対応はされているのでしょうか?
草別さん
御朱印の郵送対応は、現在のところ致しておりません。
御朱印は、御本尊さまにお参りされて、仏縁を結ばれたことの証となるものです。本堂で参拝されてから、授与所で御朱印をお受けになっていただくことをお勧めいたします。
必見の巨大布袋尊!通宝山彌勒寺の魅力的な見どころ
▲本堂裏に鎮座する巨大な布袋さん。花崗岩を彫ったもので、愛嬌のある表情が特徴的
編集部
観光で訪れた際の、「通宝山彌勒寺」の見どころについて教えてください。
草別さん
まず注目していただきたいのは、境内奥(本堂裏手)に鎮座する日本最大級の布袋尊です。重さ約130トン、高さ5メートルほどある花崗岩で作られた大きな像で、ユーモラスな表情が人気を集めています。
布袋さんは、中国・唐代末五代の頃に実在した僧侶で、当寺の御本尊・弥勒仏の化身とされています。七福神の中で唯一実在の人物と伝えられている点も特徴的です。
▲紅葉に囲まれた大きな布袋さん。秋の参拝は写真映えする風景を楽しめます
また、国指定の重要文化財である本堂も見逃せません。内部の彩色格天井は、600年以上前のものとは思えないほど見事な状態を保っています。
本堂内部および御本尊(弥勒三尊)の拝観には、事前の予約(電話:079-335-0330)と別途拝観料が必要ですのでご注意ください。
▲本堂内に安置される弥勒三尊。1,000年以上の歴史を持つ国指定重要文化財の仏像です
編集部
彌勒寺に参拝する上で、季節ごとの楽しみをお教えください。
草別さん
自然豊かな境内が特徴です。春の新緑、夏の涼やかな風、秋の紅葉と、四季折々の美しさを楽しめます。初夏の紫陽花(アジサイ)、夏のホタル、晩秋の紅葉を目当てにお参りされる方も多いですね。
▲境内の紫陽花(アジサイ)は多くの参拝者に人気です
年末年始の行事も魅力的です。大晦日には一般参拝者も除夜の鐘をつくことができ、元旦の初詣も多くの方々でにぎわいます。一年中楽しめる境内ですので、ぜひ様々な季節に足を運んでみてください。
カップルにおすすめ!通宝山彌勒寺でのデートの楽しみ方
ここまでは、「通宝山彌勒寺」の歴史や見どころなど、観光で訪れた際の魅力を中心にお聞きしてきました。続いては、デートで訪れるカップルに向けて、参拝時の魅力や楽しみ方についてお話を伺いたいと思います。
カップルに人気の「おもかる布袋さん」で運試し
編集部
デートの一環で彌勒寺に参拝する場合、「これだけは見てほしい!」という、草別さんおすすめのものはありますか?
草別さん
デート中のカップルに特に人気があるのは、「おもかる布袋さん」です。これは願いごとが叶うかどうかを占う布袋尊の像です。先ほど話題にした大きな布袋さんとは別のものになります。
▲デート中のカップルに人気の「おもかる布袋さん」
まず、願いごとをせずに布袋さんを持ち上げてみてください。おおよその重さを感じ取ることができます。
次に、手を合わせて心の中で願いごとを念じてから、再び持ち上げてみてください。最初よりも軽く感じれば願いは叶い、重く感じれば叶わないとされています。あまり深刻に考えずに、楽しみながら試してみてください。
インスタ映えスポット!巨大布袋尊前の芝生広場でのんびりタイム
編集部
デート中のカップルが、ゆっくり過ごせるような場所は境内にありますでしょうか?
草別さん
国内最大級の布袋尊像の前に広がる芝生広場が、お二人でのくつろぎの場におすすめです。ピクニック気分で過ごしながら、周囲の緑に囲まれて森林浴も楽しめます。
布袋さんの前でリラックスすることで、普段なかなか話せないことも自然と会話が弾むかもしれませんね。
▲春のお花見時期の巨大な布袋像。像の前には広々とした芝生広場が広がっています
編集部
記念撮影に適したスポットや、おすすめの撮影ポイントを教えていただけますか?
草別さん
やはり、日本最大級の布袋尊像を背景に入れた撮影が人気です。巨大な布袋さんと一緒に写ることで、金運・財運のご利益も期待できるかもしれません。
特に春の桜の時期や晩秋の紅葉の季節には、布袋像と桜色や朱色のコントラストが美しく映えます。写真映えする素敵な一枚を撮影できるでしょう。
彌勒寺周辺のデートスポット
編集部
彌勒寺に参拝する前後に、カップルが立ち寄れそうな周辺デートスポットがありましたら、教えていただけますか?
草別さん
当山から車で南に5分ほど下ると、「夢街道farm67」があります。地元農家さんから直接仕入れたこだわりの野菜や米、加工品の販売所です。おうちデートの食材探しにも使えるでしょう。
カフェメニューも充実しており、ご当地ソフトクリームや、大きないちごパフェ、ハンバーガーなどが人気です。彌勒寺にご参拝される前後に、ランチをとるのもおすすめです。
▲緑に囲まれた彌勒寺の山門。街中から離れた山間でも、食事できるスポットまでは意外と近い
また、当山から車で約8分南に下ったところには、「ヤマサ蒲鉾株式会社」があります。春には桜とシバザクラが楽しめ、シバザクラの見頃時期には無料で一般開放される「芝桜の小道」は圧巻です。初夏には美しいハスの花が咲き誇る「蓮の花苑」も見どころです。
敷地内には、ギャラリースペース・休憩所併設の直売所「夢鮮館」や、食事処「夢乃そば」、喫茶「一福」なども整備されており、カップルや家族連れにも人気です。
揚げたての天ぷらや焼きたての蒲鉾をリーズナブルな価格で購入できます。また、地元の名物「城下町ドッグ(チーかまドッグ)」も味わえます。疲れた時は足湯に浸かることもできるので、ゆっくりとした時間を過ごせます。
通宝山彌勒寺からカップルへのメッセージ
▲本堂内に安置される御本尊の弥勒仏
編集部
これから「通宝山彌勒寺」に参拝するカップルへのメッセージや、今回のインタビュー取材で伝えきれなかった想いなどありましたら、ぜひお話しください。
草別さん
当山は、姫路市の自然豊かな郊外にあり、静かな雰囲気に包まれています。一年を通して、野鳥のさえずりが聞こえる境内です。大きな布袋さんのにこやかな笑顔を見ると、皆さん思わず笑みがこぼれますよ。
最近、厄の文字を抜き落とす「厄落とし絵馬」も密かな人気です。のんびりとしたひと時を過ごしに、ぜひお二人でお参りください。
▲密かな人気の「厄落とし絵馬」。カップルでぜひ!
編集部
ありがとうございました。草別さん、本日はお忙しい中、貴重なお時間を割いていただき、誠にありがとうございました。
訪れた人の声:通宝山彌勒寺の口コミ・感想
▲毎年11月に斎行される「彌勒寺ほてい祭」の様子
ここまで、「通宝山彌勒寺」についてさまざまな魅力を伺ってきました。では、実際に彌勒寺にお参りをされた方々の口コミや感想をいくつか紹介します。
- 山門をくぐると、空気感が変わるのがはっきりと分かります。境内に一歩踏み入れた瞬間から、神聖な雰囲気に包まれます。
- 自然に囲まれた静かな境内を散策していると、心が癒され、リフレッシュできます。時折、野生の鹿に出会えるのも魅力的です。
- 本堂裏の布袋さん像が想像以上に大きく、圧倒されました。特に、アジサイの時期と紅葉の時期の境内は美しく、写真撮影にも最適です。
- 国指定重要文化財の本堂は必見です。特に、内部の彩色格天井の美しさは圧巻です。歴史的価値と芸術性を感じられます。
口コミの評価は全体として高く、多くの方が山間の静かな雰囲気の境内や、国指定重要文化財の建築など、見どころの多さに感銘を受けているようです。また、境内の雰囲気に癒やされる点や、ご住職の親切な対応についてのコメントも多く見られました。
1,000年以上の長い歴史を誇る名刹でありながら、親しみやすい雰囲気も魅力の一つです。カップルでのデートや、家族連れの参拝にも適した、訪れる人々を温かく迎えてくれるお寺だと感じました。
「通宝山彌勒寺」へのアクセス・駐車場・基本情報
住所 | 〒671-2116 兵庫県姫路市夢前町寺1051 |
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電話番号 | 079-335-0330 |
開門時間・授与所の対応時間 | 毎日9:00~17:00 ※年中無休 |
アクセス | 【車】 ・姫路西インターチェンジから約20分 ・夢前スマートインターチェンジから約7分 【公共交通機関】 ・JR姫路駅または山陽姫路駅で下車し、神姫バスに乗車。「又坂バス停」または「大村バス停」で下車後、徒歩約30分 ※最寄りバス停からの距離が遠いため、車での来訪を推奨します |
駐車場 | 無料駐車場あり ※普通車約100台収容可能 |
附帯飲食施設 | なし |
予約 | 原則不要 ※本堂内部および御本尊(弥勒三尊)の拝観を希望する場合は、電話での事前予約が必要です |
公式サイト | https://www.tsuhozan-mirokuji.com/ |
※最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。