龍神村のパワースポット「龍ノ小橋」から龍アートまで“龍“を巡るデート|和歌山県

今回紹介するデートプランは、龍神観光協会事務局の寒川若菜さんに伺った情報を元に作成した、和歌山県田辺市龍神村の撮影スポットをめぐる、“映え”デートプランです。

田辺市龍神村は和歌山県の中央に位置しています。紀伊山地の霊験あらたかな高野・熊野を結ぶまち、そして”日本三美人の湯”の一つ「龍神温泉」や護摩壇山のある観光地としても知られています。

今回は数々の魅力的なスポットの中から、写真撮影におすすめの“映え”スポットを厳選してデートプランを考えました。

龍神村のおすすめスポットを巡るドライブコース

この記事では、最寄り駅JR「紀伊田辺」から車で周るルートを紹介します。自家用車が使用できない場合は、駅からのレンタカー、タクシーの利用が便利ですよ。

ルートの選定ポイントは、”エネルギーを感じられる場所”。「龍神」の名の通り神のご利益がありそうなパワースポットや、クリエイティビティ溢れる文化施設などを厳選しました。

まずは、龍神村の代表的な観光名所「龍ノ小橋(りゅうのこばし)」を訪れて日高川を望む雄大な自然でリフレッシュ。向かいに建つ「道の駅 龍神」でジビエ料理を味わいます。

名物料理に舌鼓を打った後は、「龍神村 Dragon Museum」でアート作品に触れましょう。小腹がすいたら車で5分の道の駅「水の郷日高川 龍游」でご当地グルメに舌鼓。ラストは山々が織りなす自然美を一望できる道の駅「田辺市龍神ごまさんスカイタワー」で締めくくりましょう。周辺には洋菓子店がありスイーツも楽しめますよ。

ここからは、龍神観光協会事務局の寒川さんに伺ったおすすめの“映え”スポット3選を紹介します。

参考:田辺観光協会(レンタカー

おすすめデートスポット1:スリル満点の「龍ノ小橋(りゅうのこばし)」

和歌山県龍神村にある丸太造りでできた吊橋龍ノ小橋
▲丸太造りの「龍ノ小橋(りゅうのこばし)」

龍神村の“映え”スポットで欠かせないのが、丸太造り「龍ノ小橋(りゅうのこばし)」です。龍神温泉の上流と「道の駅 龍神」の裏手にある日高川を結ぶ橋長58mの吊橋で、揺れやすいスリル感が特徴であり人気の理由です。

橋を渡ると清流・日高川が眼下に流れ、豊かな緑が周囲を彩る絶景の中、フォトジェニックな一枚が撮影できます。春にはフレッシュな新緑、秋には艶やかな紅葉と四季折々の風景を楽しめるので、シーズンごとに訪れて、2人の時間を写真に残すのもロマンチックではないでしょうか。

橋を渡り終えた先には、パワースポットで知られる「皆瀬神社(かいせじんじゃ)」があります。旧龍神地区の約40社に及ぶ神社が合祀された神社で、龍神杉を用いた春日造の神秘的な神殿が印象的です。

なお、龍ノ小橋は地域の方から「エンジェル・ブリッジ」の愛称で呼ばれ、吊橋の中央で告白すると成功するという恋愛成就の噂もあるんです。”吊り橋効果”のドキドキ感と皆瀬神社のご利益で、2人の距離が縮まるのかもしれませんね。

龍ノ小橋は「道の駅龍神(ウッディプラザ木族館)」のそばにあるため、訪れる際は道の駅龍神を目指すと迷いにくいですよ。

龍ノ小橋周辺の観光スポット:曼陀羅の滝へと続く遊歩道

龍ノ小橋から徒歩約15分の龍神温泉街には、「曼陀羅の滝」へと続く遊歩道が設置されています。

「曼陀羅の滝」は、中里介山の小説『大菩薩峠』の主人公である机龍之介が失明寸前に目を洗眼治療した滝として有名になりました。弘法大師・空海の修行場としても知られています。ふもとまで行けるので、水しぶきをとらえた躍動感ある写真も撮影できますよ。

曼陀羅の滝へ続く遊歩道は急勾配で約600mありますが、道が整備されているので歩きにくさは感じません。道の途中にはベンチが設置された休憩所が設けられているので、2人で会話を楽しみながら無理なく歩けます。神聖なエネルギーを感じながらウォーキングを楽しみましょう。

寒川さん吹き出しアイコン

曼陀羅の滝は高さ約10m・幅約5mで水量は多くないですが、麓まで近づけるのでマイナスイオンを浴びて心身ともにリフレッシュできますよ。

龍ノ小橋周辺で味わえるグルメ:道の駅 龍神「猪丼」

和歌山県龍神村の道の駅龍神で提供されているジビエの猪を使った猪丼
▲道の駅龍神の名物料理「猪丼」950円(税込)。ジビエの猪肉を使用した新鮮な味わい

龍ノ小橋を散策した後は、龍ノ小橋から徒歩すぐの「道の駅 龍神(ウッディプラザ木族館)」で腹ごしらえをしましょう。喫茶・お食事コーナーでは、天魚蕎麦やジビエ料理など都会では味わえない味覚を堪能できます。

看板メニューは「猪丼」950円(税込)で、ゴボウと玉ねぎの甘辛いタレと肉の甘さがマッチした一品。肉質は柔らかく、口の中でジューシーな旨味が広がります。ジビエ特有の臭みがなく食べやすいので老若男女問わず人気です。

龍神観光協会:道の駅 龍神(ウッディプラザ木族館)

寒川さん吹き出しアイコン
寒川さん

「道の駅 龍神」は龍ノ小橋が見える距離にあるため、テラス席で景色を眺めながら食事するのがおすすめです。

龍ノ小橋へのアクセスと基本情報

住所 和歌山県田辺市龍神村龍神
最寄り駅
アクセス
JR「紀伊田辺駅」から龍神バスで約1時間25分
阪和自動車道「有田IC」から車で約1時間25分

おすすめデートスポット2:龍のアート作品を多数展示「龍神村 Dragon Museum」

和歌山県龍神村にある龍神村 Dragon Museumに展示されている龍のアート作品
▲龍神村 Dragon Museumには、全国各地のクリエイターが手掛けたアート作品が展示されている

「龍神村 Dragon Museum」は、村の名前にちなんで龍のアート作品を展示している施設です。全国のクリエイターが手掛けた約180もの展示品は、どれもクオリティが高くオリジナリティ溢れるものばかり。

石粉粘土や紙粘土、陶器、針金など素材もさまざま。自由な感性で作られた作品の数々は何度来ても新たな発見があり、新鮮な気持ちで鑑賞できると好評です。

館内は撮影可能なのでお気に入りの龍を写真に収められます。デート後も写真を見返しながら旅の思い出とともに作品の感想を語り合えますね。

和歌山県龍神村にある龍神村 Dragon Museumで販売されている龍の置物
▲手のひらサイズの雑貨から置物まで多種多様な龍のグッズが並ぶ

施設の裏手にはドラゴンパークという広場があり、不定期で催し物を開催しています。2023年には3度目となる龍の造形品を募集するイベント『龍の造形大賞リターンズ』を実施しました。

世界的なフィギュア造形メーカーの海洋堂協力のもと、全国のクリエイターが手掛けたアート作品を一堂に集めたイベントで、龍神村の地域活性にも貢献しています。人々の交流の場としても親しまれているので、イベントのタイミングに合わせて足を運んでみるのも良いですね。

入口付近の販売には、龍関連のアイテムや”龍”が付く銘柄のお酒などが販売されています。

和歌山県龍神村にある龍神村 Dragon Museum館内の物産館
▲龍に関するアイテム以外にも、旅のお土産に喜ばれる特産品や工芸品も販売されている

龍神村のオリジナルTシャツや特産品なども取り扱っているので、家族のお土産選びもできますよ。アートを通じて龍神村の文化に触れてみてください。

龍神村 Dragon Museum周辺の観光スポット:レンタルサイクル

龍神村 Dragon Museumではレンタサイクルの貸出もしています。車がない方でも施設付近の道の駅や観光スポットへ移動可能。レンタルサイクルは電動アシスト付きで坂道もすいすい登れます。

貸出場所は「龍神村 Dragon Museum」「龍神温泉元湯」「Gワークス」の村内3箇所で、村内のモデルコースを記載したサイクリングマップも用意されています。紀伊山地や日高川を望みながら走るサイクリングデートでリフレッシュしましょう。

龍神観光協会:龍神村 Dragon Museum サイクリングマップ

龍神村 Dragon Museum周辺で味わえるグルメ:名物『龍神しいたけバーガー』

龍神村 Dragon Museumから車で5分ほどの距離にある、道の駅「水の郷 日高川 龍游」構内のつぐみ食堂では龍神村のソウルフードが味わえます。

名物は龍神村の特産品であるしいたけを使用したグルメで、『龍神しいたけバーガー』800円(税込)や『龍神しいたけ丼』1,000円(税込)が人気です。

『龍神しいたけバーガー』はレタスや炒めたベーコンとともに、存在感抜群の大ぶりで肉厚なしいたけフライがサンドされています。歯ごたえの良さとジューシーな旨味がくせになる食べ応え十分な一品です。

公式:道の駅「水の郷日高川 龍游」

寒川さん吹き出しアイコン

龍神村 Dragon Museumから車で5分の場所には、道の駅以外に食事処やカフェも軒を連ねています。ぜひ近くに来た際は立ち寄ってみてください。

龍神村 Dragon Museumへのアクセスと基本情報

住所 和歌山県田辺市龍神村柳瀬908
電話番号 0739-78-0072
入館料 中学生以上500円・小学生250円(小学生未満無料)
最寄り駅
アクセス
JR「紀伊田辺駅」から龍神バスで約50分「柳瀬」下車
阪和自動車道「有田IC」から車で約1時間
営業時間 9:00〜16:00(最終入館15:30)
定休日 火曜
公式サイト https://dragongodvillagejapan.com/museum

おすすめデートスポット3:雄大な自然美を望める「道の駅 ごまさんスカイタワー」

和歌山県龍神村のごまさんスカイタワーから眺望できる山並み
▲ごまさんスカイタワーからは雄大で美しい山並みを大パノラマで眺望できる

龍神村の雄大な自然美を撮影できる”映え”スポットといえば、「道の駅 ごまさんスカイタワー」。龍神村と世界遺産「高野山」を結ぶ高野龍神スカイラインの中間地点にある、県内で最も標高が高い道の駅です。

和歌山県龍神村と高野山を結ぶ高野龍神スカイライン
▲高野山と龍神村を結ぶ高野龍神スカイライン。ごまさんスカイタワーはこの道沿いにある

シンボルである高さ33mの「スカイタワー展望塔」からは、紀伊水道の島々をはじめ、奈良県に連なる大峰山や大台ヶ原山の雄大な山並みを大パノラマで撮影できます。天気が良い日には、東西250kmに渡る四国山脈や太平洋を望むことも可能です。

また、個性的な”映え”写真を狙うなら、スカイタワー展望塔もおさえておきたいところ。護摩壇山は平維盛が護摩木を焚いて戦の行く末を占った山であり、スカイタワー展望塔は史実に基づいて護摩木を積み上げた様子をモチーフにデザインされました。護摩壇山の歴史を感じられる神聖な一枚を撮影しましょう。

公式:道の駅 ごまさんスカイタワー

寒川さん吹き出しアイコン

色彩豊かな景色を通年楽しめますが、特に10月下旬〜11月上旬の紅葉シーズンがおすすめです。スカイライン沿いの護摩壇山が赤や黄色に色づき、紅葉を一望しながらドライブを楽しめます。夜には満天の星が輝き、天体観測スポットとしても人気です。

道の駅 ごまさんスカイタワー周辺の観光スポット:龍神岳

道の駅 ごまさんスカイタワーから徒歩圏内に県内最高峰の龍神岳があり、トレッキングを体験できます。約30分のトレッキングコースは高低差が少なく道も整備されているので、登山アイテムがなくても問題ありません。青々と茂るブナ林を背景に恋人と写真を撮りながら、自分たちのペースでゆったりと登れます。

山頂は見晴らしがよく心地よい風が吹き抜けます。道の駅 ごまさんスカイタワーでお菓子やコーヒーを買って優雅なコーヒーブレイクを楽しむのも良いですね。

龍神観光協会:龍神岳 トレッキング

寒川さん吹き出しアイコン

和歌山県内最高峰の龍神岳や標高1,372m護摩壇山へのトレッキングは観光客に人気です。道の駅 ごまさんスカイタワーの観光とあわせてぜひ体験してみてください。

道の駅 ごまさんスカイタワーのグルメ:ごまごまソフトクリーム

道の駅 ごまさんスカイタワー周辺には店がありませんが、道の駅構内でスカイタワー名物『ごまごまソフトクリーム』500円(税込)が味わえます。

護摩壇山にちなんで”ゴマ”が使われていて、黒ゴマの香ばしい風味を感じられるさっぱりとした味わいが人気のソフトクリームです。

他にも、龍神産のゆずを使用した濃厚な『ベイクドチーズケーキ』や、霜降り柚子のゼリーが乗った爽やかな『レアチーズケーキ』2種も人気です。

道の駅 ごまさんスカイタワーで販売しているベイクドチーズケーキ

美しい山並みと澄んだ空気の中で、龍神村ならではのスイーツを堪能しましょう。

道の駅田辺市龍神ごまさんスカイタワーへのアクセスと基本情報

住所 和歌山県田辺市龍神村龍神1020-6
電話番号 0739-79-0622
展望塔入場料 300円
最寄り駅
アクセス
南海電鉄「高野山駅」からバスで約1時間
京奈和自動車道「橋本IC」から車で約1時間20分
営業時間 平日9:30〜16:00、土・日曜・祝日9:00〜16:00
定休日 12月1日〜3月末冬期休業
※荒天時は臨時休業する場合あり
公式サイト https://www.instagram.com/gomasan.skytower/

素材にこだわったからだ想いの洋菓子店「HOCCO(ほっこ)」

和歌山県龍神村の菓子店HOCCOのショーケースに並ぶプリンやケーキ
▲菓子工房「HOCCO」には、地元産食材を使用したからだ想いのやさしいスイーツが並ぶ

村内唯一の洋菓子店「HOCCO」には、地元の旬のフルーツを使用した目にも鮮やかなスイーツが並びます。また、すべて保存食・着色料未使用というこだわりも魅力です。パティシエが腎臓病を患った経験から、素材にこだわったからだ想いのスイーツを開発しています。

和歌山県の特産地鶏「龍神コッコ」の卵を使用した『龍神こっこのプリン』350円(税込)は、バニラもカラメルも不使用。たまご本来の甘さを感じられる濃厚な味わいが特徴で、秋篠宮様も「おいしかった」と話された一品です。

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イートインスペースは、店内のテーブル席とテラス席があります。おやつタイムにHOCCOさんの優しいスイーツを楽しんでみてはいかがでしょうか。

おすすめ映えスイーツは『くまさんフィナンシェ』

和歌山県龍神村の菓子店HOCCOで販売しているくまさんフィナンシェ
▲くまの形をしたふわふわの「フィナンシェ」220円(税込)プレーンとココアの2種類

HOCCOにはかわいらしい焼き菓子がたくさん並んでいます。中でもカップルにおすすめなスイーツは、くまの形をした『くまさんフィナンシェ』220円(税込)。

ふわふわのフォルムとリボンがプリントされたかわいらしいパッケージデザインが目を引く、ほっこり癒されるフィナンシェです。緑豊かな龍神村の風景をバックに、森のくまさんをイメージした癒しの映え写真を撮影してみてはいかがでしょうか。

その他、サクサク食感が楽しいスノーボールなども人気です。焼き菓子は日持ちするので手土産にもピッタリですね。

寒川さん吹き出しアイコン

辰年の2024年は、村全体で食を巡る『八大龍王 龍の食卓巡り』ステッカーラリーを開催しています。HOCCOさんではかわいらしい龍の親子クッキーが販売されていますよ。

HOCCOへのアクセスと基本情報

住所 和歌山県田辺市龍神村甲斐ノ川1082-2
電話番号 0739-77-0006
最寄り駅
アクセス
阪和自動車道「有田IC」から車で約50分
営業時間 平日12:00〜18:00、土・日曜、祝日11:00〜18:00
定休日 水・木曜日
※その他年2、3回長期休暇あり
公式サイト https://r.goope.jp/hoccoryujin/
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龍神村はたくさんのアーティストが移住しており、”芸術の村”とも言われています。チェンソーアートの元世界チャンピオンも在住していて、今にも動き出しそうな圧巻の作品たちを楽しめますよ。訪れた際はぜひ多様なアートもご体験ください。

取材協力:龍神観光協会(https://www.ryujin-kanko.jp/