【ミュージカル座】初心者にこそおすすめ!歌と音楽が織りなす名作を生み出す劇団

今回、紹介するのは埼玉県さいたま市に本拠地を構える劇団「ミュージカル座」です。

ミュージカル座は後世に残るミュージカルを作ろうと、オリジナルの作品を多数作り続ける劇団です。自前の物語でありながら脚本家を数名抱えていて、作品がバリエーション豊かなことといったらありません!

鬼気迫る迫真の演技が見もののシリアスな作品から、最初から最後まで笑い通しそうなほどコミカルなお話まであるんです。そのため、ミュージカル好きはもちろんのこと、ミュージカルを観るのが初めてという方にもぜひおすすめしたい劇団になっています。ミュージカル未経験のパートナーも親しめそうなストーリーであれば、臆せず誘えそうですよね。

胸を打つ演目を二人で観劇して、心に残る思い出をまたひとつ増やしてくださいね。

こんなカップルにおすすめ!
向いてる年代:全て
おすすめカップル:思いっきり泣いたり笑ったりしたいカップル
演劇スタイル:ミュージカル
観劇料:4,000円~15,000円程度
場所:東京・埼玉が中心

泣ける!そして笑える!心に響くミュージカルを上演

「ミュージカル座」の「何処へ行く」の公演の様子

ミュージカル座は、その名の通りミュージカルを専門にする劇団です。専門学校舞台芸術学院のミュージカル部の演技講師を務めていたハマナカトオルさんが1995年に創立して以来、劇団員が結束して革新的なミュージカル作品を生み出し続けています。

ミュージカル座の演目は、作品ごとに個性が異なるのはもちろんのこと、初心者でもすんなり入り込めるようなわかりやすい作品が多いです。

中でも人気作「ひめゆり」は太平洋戦争の頃の沖縄の女学生が主人公になっていて、誰もが涙せずにいられないという名作。

そんな歴史をテーマにした壮大なお話もあれば、ホストクラブでのできごとをシニカルに描いた笑える作品なんかもあるんですよ。

だから選ぶ演目次第で、思いっきり泣いたり驚いたり、はたまた笑ったりと気分は七変化。「まずは王道の泣けるものから」「二人でお腹がよじれるほど笑いたい」など、訪れた人のどんな要望にも答えてくれることでしょう

そして、ミュージカル座はキャスト陣が充実しているのもポイントです。演技も歌もダイナミックかつ繊細で幕が下りるまで心を掴んで離しません。

そんな魅力たっぷりのミュージカル座について、事務局を担う野沢さんに詳しく伺いましょう。

1995年に創立したミュージカル専門の劇団

「ミュージカル座」で振り付けをしている様子
▲指先まで神経が行き届いているような美しい所作にも惚れ惚れしそう

編集部

演劇好きから初心者まで感激すると噂のミュージカル座ですが、まずは劇団の歴史について教えてください。

野沢さん

私どもミュージカル座は、新しい国産ミュージカルの創造と普及を目的に、1995年、現代表のハマナカトオルが専門学校舞台芸術学院の卒業生の中から優秀なメンバーを集める形で創立しました。脚本・演出家でもあるハマナカトオルは、同学院のミュージカル部の演技講師を務めていたんです。

そして1997年、本拠地となる稽古場と事務所を現在の埼玉県さいたま市浦和区に設置し、2000年に法人化して有限会社ミュージカル座となりました。

セリフのみの作品、つまりストレートプレイも2作品ほどありますが、演目はほとんどがオリジナルのミュージカル作品です。

編集部

まさに未来の国産ミュージカルを築く精鋭者たちが集まる形で旗揚げされたのですね!

ミュージカル座は東京芸術劇場ミュージカル月間優秀賞にも選ばれていますし、読者の中にもファンの方が多くいらっしゃるかと思います。文化庁芸術創造活動特別推進事業採択団体にも選出されていますし、演劇業界の中でも憧れられるような存在なのではないでしょうか。

朽ちることのないミュージカルを生み出すべく挑戦を繰り返す

「ミュージカル座」の「マザーテレサ」の公演の様子

編集部

30年近くの歴史があるミュージカル座ですが、どのような思いで劇団を続けられていますか?

野沢さん

代表ハマナカの思いをひとことで言うと、「日本のミュージカルを発展させたい」です。「ミュージカル」というジャンルにこだわってどのような展開ができるか、一生をかけて追求していくつもりです。ミュージカル座から後世に残る”名作”を誕生させたいという思いを胸に、日々挑戦しています。

おかげさまで、様々な方にご観劇いただいています。ジュニア作品も手掛けており、4歳児から最年長は80代、90代の方まで幅広くお越しいただいています。また、劇場での公演自粛に伴い配信も多数行いましたので、その際は地方の方にもご観劇いただくことができました。

編集部

公演数は年間10本を超えることもあると聞きとても驚きました。また、作品のジャンルの幅が広いのも素敵ですね。思いっきり笑えるコメディタイプ、本格的なブロードウェイ・ミュージカル、オフ・ブロードウェイ風の小編成のものなど、ミュージカル初心者の方であれば作風から1本目の演目を選ぶのも手かもしれません。

一方で、ミュージカルに詳しいカップルなら、ジャンルを変えることで毎回新しさを感じられるという利点がありますね。色々な感覚が味わいたくて、ミュージカル座の公演へ毎月訪れたくなるようなカップルも多そうです。

東京と埼玉を中心に様々な劇場で公演されている

「ミュージカル座」の「ファミリア!」の公演の様子

編集部

続いて、よく公演を行っていらっしゃる場所をいくつかご紹介いただけますか?

野沢さん

近年、よく利用させていただいているのは以下の劇場です。

  • 中目黒「キンケロ・シアター」
  • 池袋「シアターグリーン」
  (上記120〜130席程度)
  • 品川区「六行会ホール」(220席程度)
  • 練馬区光が丘「IMAホール」(500席程度)
  • 北千住「シアター1010(センジュ)」(700席程度)
  • 埼玉県「さいたま芸術劇場」(700席程度)
  • 埼玉県「戸田市文化会館」(1200席程度)

その他、過去には長野・静岡・群馬などで地方公演の実績があります。作品の規模により劇場を使い分けています

編集部

劇団のお膝元である埼玉以外でも、様々な場所で公演をされているんですね。特に都内での公演は、東京近郊在住のカップルに喜ばれそうです。

脚本家たちが放つ多種多様なミュージカルに心奪われよう

編集部

多彩な作風の演目が待ち受けているミュージカル座ですが、脚本家の方について教えてください。

野沢さん

2022年2月現在は、次の3名が脚本を務めています。

ハマナカトオル

「ミュージカル座」のハマナカトオルさん

ハマナカトオルは先ほど紹介したミュージカル座の代表です。東京都出身で、ミュージカル作家・演出家・プロデューサーを務めています。

俳優の宝田明氏が主催する宝田芸術学園でミュージカルを学び、舞台俳優の活動を経て脚本・演出家として独立しました。現在は公益社団法人日本演劇協会会員です。

主な脚本・作詞・演出作品

  • 「ひめゆり」
  • 「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」
  • 「ゴースト」
  • 「ロザリー」
  • 「ルルドの奇跡」
  • 「サイト」
  • 「何処へ行く」
  • 「マザー・テレサ 愛のうた」
  • 「スター誕生」
  • 「ママの恋人」(ストレートプレイ)
  • 「野の花」(ストレートプレイ) など

ハマナカは、劇団外でも松竹「花いくさ」、黒木瞳「ママ・ラヴズ・マンボ」シリーズ、「今井清隆ファースト・コンサート」、「イル・ミュージカーレ」などを手がけています。最新作は2021年11月公演の「スター誕生2」(脚本・作詞)です

竹本敏彰

「ミュージカル座」の竹本敏彰さん

竹本敏彰は埼玉県出身のミュージカル座劇団員で、ミュージカル作家・演出家・プロデューサーを務めています。舞台芸術学院でミュージカルを学び、その後ミュージカル座の中心俳優として多くの作品に立ちながら、ミュージカル作家、演出家としても活躍してきました。

竹本も一般社団法人日本劇作家協会会員です。

主な脚本・作詞・演出作品

  • 「ロイヤルホストクラブ」
  • 「トラブルショー」
  • 「マリオネット」
  • 「タイム・フライズ」
  • 「ニッキー」
  • 「ジュニア」 など

劇団外ではミュージカル「忍たま乱太郎」で、第10弾「これぞ忍者の大運動会だ!」より脚本・作詞・演出を務めています。その他、ディズニー・アニメ「くまのプーさん」のプーの吹替えを2003年から担当し、声優としても活躍中です。

藤倉梓

「ミュージカル座」の藤倉梓さん

藤倉梓は東京都出身です。慶應義塾大学文学部国文科を卒業し、東宝ミュージカルアカデミーで役者修業をした後、ミュージカルクリエイターとして活動を開始しました。

主な脚本・作詞・作曲・演出作品

  • 「カムイレラ」
  • 「氷刀火伝」
  • 「sign」
  • 「プロパガンダ・コクピット」
  • 「RANGER」
  • 「ソレイル」(IFYプロジェクト)
  • 「a Shape(西川大貴と共作)」

主な翻訳・演出作品

  • 「Ordinary Days~なにげない日々~」
  • 「LITTLE WOMEN(若草物語)」
  • 「MEMPHIS」
  • 「GODSPELL」
  • 「第25回パットナム郡スペリング大会」

主な翻訳作品

  • 「bare」
  • 「最終陳述」
  • 「アンクル・トム」
  • 「DEVIL」

藤倉も、様々な分野に広げて活動しています。

編集部

脚本家や演出家を担う方が多数いると、それぞれいい意味で競うような気持ちも出てきそうですし、刺激し合いながら作品創りに磨きがかかりそうですね。

活動もそれぞれ多岐に渡っていて、ミュージカル座はクリエイターたちの集団のようだと思いました。

メッセージ性の強い代表作「ひめゆり」は必見

編集部

様々な作品を果敢に作り出しているミュージカル座ですが、中でも特に人気が高いものはどちらでしょうか?

野沢さん

なんと言っても筆頭は、代表作「ひめゆり」です。太平洋戦争下で篤志看護婦として従軍した沖縄の女学生たちの悲劇を描いた作品なのですが、1995年の初演後に何度か再演したのち、2010年からはほぼ毎年上演しています。最近では、沖縄に修学旅行に行く中高校生の事前学習にもご利用いただき、好評を博しています。

「ミュージカル座」の「ひめゆり」の公演の様子 2枚目
▲「ひめゆり」を観る際には、自分用とパートナー用の2枚分のハンカチをお忘れなく

また、ストレートプレイでは「野の花」が人気ですね。こちらの初演は2002年ですが、2013年から劇団員、中本吉成の演出により繰り返し上演されています。ヒトラーのナチス政権下であったドイツを舞台に、ドイツ人リーザとユダヤ人ルイーゼの友情を描いた作品です。ラストシーンでは毎回涙が止まりません。

その他、度々上演されている竹本作品には、ホストの世界を描いた「ロイヤルホストクラブ」、とある劇場のこけら落とし公演が初日を迎えるまでのすったもんだを描いた「トラブルショー」などがあります。

「ミュージカル座」の「ロイヤルホストクラブ」の公演の様子
▲笑いたい人にいち押しの作品「ロイヤルホストクラブ」

編集部

「ひめゆり」は、代表のハマナカさんと作曲・編曲・音楽監督を務める山口琇也さんによる、初めてのポップ・オペラなのだそうですね。「『エビータ』や『レ・ミゼラブル』のように、全編歌で進行するスタイルの和製ミュージカルをつくりたい」との思いから生まれたと知り、思いの強さに胸が熱くなりました。

役者の方々の鬼気迫る演技と高い歌唱力は圧巻だとお聞きしています。ミュージカルを通して戦争のむなしさや命の尊さについて考えさせてくれる奥深さもあり、時を超えて何度も繰り返し観たくなる作品ですね。

はたまた竹本さんの作品も魅力的なものがいっぱいですね。「ロイヤルホストクラブ」は、毎回会場のそこかしこからお客さんの笑い声が聞こえてくるのだとか。脚本構成も巧みで、クライマックスにかけてドキドキワクワクが止まらないのだとも聞きました。次の再演が待ち遠しいです!

ミュージカル座は心を鷲掴みにする名役者揃い!

編集部

続いて、主な所属俳優さんをご紹介いただけますか?

野沢さん

もちろんです。それぞれ役者からのコメントも合わせて紹介しますね。

梅沢明恵

「ミュージカル座」の梅沢明恵さん

梅沢明恵は東京都出身、1995年に入団した創立メンバーです。

主な出演作

  • 「ひめゆり」かな役
  • 「ルルドの奇跡」ジュスタン役
  • 「何処へ行く」ナザリウス役
  • 「ロザリー」ジャン・ポール役/ジョーカー役 他多数

振付作

  • 「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」
  • 「舞台に立ちたい」
  • 「サイト」
  • 「アワード」
  • 「プロパガンダ・コクピット」

演出・振付作

  • 2021年3月「ひめゆり」
  • 2021年7月「ひめゆり」
  • 2021年9月「何処へ行く」

梅沢明恵さんからのコメント

2022年2月24日~27日に公演される「ルルドの奇跡」では演出を務めます。演出を担うのは、「ひめゆり」「何処へ行く」に続き3作品目です。

「ルルドの奇跡」は、1858年つまり約160年ほど前のフランスのルルドで起こった本当のできごとを全47曲、全編歌で進行する「ポップオペラ」でお届けします。

1999年に初演し、その後何度も再演してきた作品です。今回6年ぶりの再演で、私は初演出となります。歴代の方々が積み重ねてきたものを大切に心に残る演出を心掛けていきます。

劇場で一緒にドキドキワクワクしながら奇跡の時間を体験して、癒されていただけたらと思います。

会川彩子

「ミュージカル座」の会川彩子さん

会川彩子は神奈川県出身、1998年に入団した女優です。

主な出演作

  • 「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」・ジャネット役(主演)・リン役
  • 「ママの恋人」花岡洋子役(主演)
  • 「不思議なラヴ・ストーリー」アイリーン役(ヒロイン)・グレンダ役
  • 「タイム・フライズ」森下信子役
  • 「トラブルショー」青空葵役・早見よし子役
  • 「スター誕生」松みどり役
  • 「野の花」おばあさん役・パウラ役
  • 「サイモンヘンチの予期せぬ一日」(外部公演)
  • 「Vanities」(外部公演)
  • 「竜馬」(外部公演) 他多数

演出作

  • 「マリオネット」2014年・2015年
  • 「ママの恋人」2019年

会川彩子さんからのコメント

25年程前、劇団が創立されて間もない頃は、ミュージカルは“ミュージカル好きの人だけがいく特別なもの”だったように思います。劇団仲間と「来週のデートはミュージカルでも観に行こう!ともっと気軽にデートプランに入る時代が来たらいいよね」と話していました。

近年では公演の種類も増え、ミュージカル俳優も多方面で活躍し、当時と比べるとより身近なものになった気がします。

劇場っていいですよ。私は劇場が大好きです。客席も舞台も袖中も楽屋もロビーも、贅沢で非日常的な空間。いるだけでとてもワクワクします

そんな劇場に、スタッフと役者、そしてお客様が入って初めて舞台は完成します。たとえ何ヶ月間も長期間上演する演目でも、生の舞台には1日として「全く同じ公演」はありません。たった一度しかない素敵な出会いを劇場で楽しんでいただきたいです。

藤澤知佳

「ミュージカル座」の藤澤知佳さん

藤澤知佳は広島県出身で、入団は1999年です。

主な出演作

  • 「何処へ行く〜QUO VADIS〜」アクテ役
  • 「ひめゆり」みさ役・サチ役
  • 「アイランド〜かつてこの島で〜」アンドレア役
  • 「トラブルショー」栗原あけみ役
  • 「ロザリー」フランソワーズ役
  • 「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」フィリス役
  • 「スター誕生」花山知寿役
  • 「スター誕生2」沢久恵役
  • 「ファミリア!」お母さん役・エクテ役
  • 「ルルドの奇跡」トワネット役・クロワジーヌ役(2022年2月ルイーズ役にて出演予定)

藤澤知佳さんからのコメント

お客様と時間を共有する事のできる“劇場”という空間は、私たち舞台人にとってかけがえのない場所です。お客様がいらしてこそ舞台が完成するのだなと、ここ数年、舞台を務める度に改めて思います。

私自身、新たな仲間そして新たな役との出会いに感謝し、2022年、私らしく楽しみながら日々精進して参りたいと思っております。まだまだ不安定な日々が続いておりますが、どうか劇場の灯が消えることのないようにと祈るばかりです。

香本真梨奈

「ミュージカル座」の香本真梨奈さん

香本真梨奈は兵庫県出身、2009年の入団です。 

主な出演作

  • 「ひめゆり」みさ(ひめゆり学徒)役
  • 「スター誕生」オリちゃん(テレビっ子)役
  • 「スター誕生2」工藤咲(シンガーソングライター)役
  • 「マリオネット」フローラ役
  • 「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」リーナ(黒人女工)役
  • 「ロザリー」ベルタン嬢役
  • 「月に歌えば」
  • 「結婚行進曲」島村智恵美(結婚したい女性)役
  • 「カムイレラ」シホレ役
  • 「プロパガンダ・コクピット」チョビ(PGCの住人・幇助係)役
  • 「トラブルショー」ポピー小池(アクション俳優)役 他多数

香本真梨奈さんからのコメント

2022年2月に出演した「スター誕生」は、初演から毎年上演されている人気作です!

ミュージカル座では、新しい国産ミュージカルの創造・製作を掲げており、ほとんどの作品がオリジナルです。ジャンルも様々で、史実に基づいた作品からコメディまで幅広くお届けしております!

来ていただいたお客様が笑顔になり、生の観劇ならではのお芝居・歌・ダンスの表現などから、普段の生活では感じられないワクワク感や感動を得られるよう、作品作りに邁進していきたいと思います。ぜひ、劇場でお楽しみください!

廣岡真帆

「ミュージカル座」の廣岡真帆さん

廣岡真帆は東京都出身、2016年に入団しました。 

主な出演作

  • 「ひめゆり」ルリ役・やえ役
  • 「コンチェルト」メグ役
  • 「スター誕生」ミーちゃん役
  • 「サイト」にせ北島マヤ役
  • 「マリオネット」×印の少年/リトルピエール・ムーラン役
  • 「何処へ行く」アウルス役
  • 「不思議なラヴ・ストーリー」マスター など

廣岡真帆さんからのコメント

ミュージカル座は国産のオリジナルミュージカルを毎年出しているとても活動的な劇団です。劇団員のひとりとして、役者・スタッフと様々なことをやらせていただけること、とても幸せな環境だなと思っています。

そんな中、4月に出演する「プロパガンダ・コクピット」(2022年4月7日~10日上演)は、3年前の再演時に観劇をしました。社会問題を扱った作品と身構えていたものの、観るとコミカルで明るく、そしてキャッチーな楽曲が多く、気づいたら帰り道にずっと口ずさんでいました

それだけでなく、考えさせられる部分もあり自分の中で印象深い作品だったため、今回出演が決まりとても嬉しく思っています。あの曲を歌ったり踊ったりできるのが今から楽しみです!

皆様のご観劇、お待ちしております。

志村佳樹

「ミュージカル座」の志村佳樹さん

志村佳樹は東京都出身、入団は2017年です。 

主な出演作

  • 「サイト」サイボーグ役
  • 「ひめゆり」杉原上等兵役
  • 「スター誕生2」堺さん役
  • 「ファミリア!」イサナ役
  • 「踊る!埼玉」
  • 「野の花」
  • 「タイム・フライズ」
  • 「ロイヤルホストクラブ」
  • 「プロパガンダ・コクピット」
  • 「わだつみのこえ」(外部公演、自主公演、高橋咲演出)
  • 言葉のアリア第2回公演「オセロー」ロダリーゴー役(外部公演) など

志村佳樹さんからのコメント

ミュージカル座に入団して4年になります。昨年は自身最多となる5作品に出演しました。

一つひとつの作品にたくさんの思い出があり、そして多くの経験を積みました。泣いたり、笑ったり怒ったり、今でも鮮明に覚えています。

すべてを糧に、2022年の最初に挑むのは「プロパガンダ・コクピット」です。私は3年前にこの作品に初めて出演しました。再び「パガンダ」をできることがとても楽しみです!

今回は出演しながら演出助手も務めます。役者としてもスタッフとしても、本番に向けてしっかり稽古を積んでまいります。一度見たら「もう1回観たい!」と思える作品です。ぜひ劇場に遊びに来てください!!

野沢美喜

「ミュージカル座」の野沢美喜さん

そして私、野沢も役者をしております。入団は2005年です。

主な出演作

  • 「ひめゆり」キヨ(ふみの母)役
  • 「ルルドの奇跡」ピグおばさん役
  • 「野の花」エヴァ役
  • 「トラブルショー」斉藤菜月(音大出身の女優)役
  • 「ロイヤルホストクラブ」犬山さん役・小松松子役
  • 「ニッキー」ベイカー先生(学園長)役
  • 「ファミリア!」司会者役
  • 「夏の夜の夢」ヒポリタ役(外部公演)
  • 「ビューティフル・サンディ」ちひろ役(外部公演)
  • 「楽屋」女優A役(外部公演) 他多数

2022年2月23日~27日に劇団アルファ公演「OLDER PERSON&CAT'S」(於:シアターグリーンBOX in BOX THEATER)に出演予定です。ぜひご注目ください。

編集部

ベテランから若手までいらっしゃるのですね。舞台の上では多彩な感性が化学反応を起こし、回ごとに異なる魅力を放たれるのだと思います。

また、皆さんミュージカルへ熱い思いを持っていらっしゃるのだなというのも大きな気づきでした。ミュージカル座は劇団員ごとに異なるクリエイティブな個性がありつつも、ミュージカルへの思いという点では共通するものが通底していそうですね。

役者同士の対話を重んじた稽古が感動的な舞台へと導く

「ミュージカル座」での立ち稽古の様子
▲本番さながらの真剣な面持ちで練習が繰り返される

編集部

ミュージカル座は、稽古にもこだわりがありそうですね。普段、どのような稽古をされていますか?

野沢さん

作品の稽古は、まずは歌稽古から始まります。すべての歌を練習して、ある程度歌えるようになってからステージングや振付へと進みます。

作品への理解を深めていくために、役のグループごとに場面や関係性についての話し合いを行うこともあります。例えば、家族や学校の設定であればクラスメート同士、時代ものの作品でしたら貴族と民衆などです。

なお以前は、稽古期間中に親睦会を開催して、出演者同士の親睦をはかったりもしていましたよ。
(現在はコロナ禍のため行えず)

編集部

歌稽古から始まるというのは、ミュージカルにこだわるミュージカル座らしいなと感じました。

他にもセリフや振り付けを覚えたり、通し稽古をしたりとやるべきことがたくさんあると思いますが、そのような中でも役者同士の対話を大事にされているのは最高の舞台作りの秘訣もしれません。

出演者や関係スタッフの数が多いほどに、それぞれの考えを尊重するのが難しくなりそうな印象ですが、意思疎通がしっかりはかられることで、役者も安心して思うままに演技ができそうですよね。だからこそ、観客を魅了する舞台が作られているのだろうなと思いました。

脚本や演技だけでなく壮大な音楽や緻密なセットも評判

「ミュージカル座」がジュニア向けに稽古をつける様子
▲ミュージカル座では若手の育成にも力を入れている

編集部で、ミュージカル座の口コミをリサーチしてみました。参考になりそうなものをいくつか見つけたので、ピックアップして紹介します。

アイコン
脚本はもちろん役者、演出、セットすべてが最高
アイコン
「ひめゆり」はただ悲しく辛いだけでなく、力強くたくましい名作
アイコン
「ひめゆり」が圧巻だった。今でも感動がよみがえる
アイコン
「サイト」がとても良かった。二日連続で観劇した!
アイコン
月をテーマにした「月に歌えば」は、気軽にミュージカルに触れたい人にぴったり

やはり人気作「ひめゆり」へのコメントが多いようですが、「サイト」や「月に歌えば」など作品ごとにファンがついている印象でした。

また、脚本の秀逸さや豪華な役者陣はもちろんのこと、音楽やセットについても絶賛の声が寄せられているのも特徴的でした。こんなに評判の舞台なら、上演中は前のめりになって見入ってしまいそうですよね。

観劇後には「なぜこんなにも感動したのかな?」と、二人の心に残っているシーンについて語り合いながら紐解いていくのも、素敵なひと時だと思います。

ミュージカル座からカップルへのメッセージ

編集部

公演を自粛されていた期間もあったと伺いました。大変なご苦労があったこととお察ししますが、そのときに感じたことなどがあれば教えてください。

野沢さん

クラウドファンディングとその後の任意のご支援をいただきました皆様、公演を支えてくださるスタッフや外部出演者の皆様、ご来場くださるお客様には感謝しかありません。多くの方に支えられてここまで来られています。

一公演一公演を大切に作り上げて、皆様に楽しんでいただけるよう、精一杯頑張っていきたいと思っています。

編集部

日本のミュージカルの飛躍を願って邁進されてこられたことへ、たくさんの応援が集まったということですね。今後の展開もますます期待されますが、ミュージカル座の公演へデートで訪れようと考えているカップルへひと言お願いします。

野沢さん

出演者一同、心よりお待ちしております!

編集部

熱量ある舞台を二人で体感した経験は、きっと大切な思い出になることと思います。本日はどうもありがとうございました。

今後の公演予定

ミュージカル座の今後の公演予定について、野沢さんに教えていただきました。ぜひ参考にしてみてください。

「ミュージカル座」の公演「ルルドの奇跡」のチラシ

作品名 「ルルドの奇跡」
公演期間 2022年2月24日〜27日
公演場所 IMAホール
内容 1858年、フランスの田舎町ルルドに住む貧しい粉挽き職人の娘、ベルナデットに起こった奇跡の物語を描いたのが「ルルドの奇跡」です。山口琇也氏とハマナカトオル氏のゴールデンコンビによる、見応えも聞き応えもたっぷりの作品です。

「ミュージカル座」の公演「プロパガンダ・コクピット」のチラシ

作品名 「プロパガンダ・コクピット」
公演期間 2022年4月7日〜10日
公演場所 IMAホール
内容 「プロパガンダ・コクピット」は、戦争により「ヒガシ」と「ニシ」に分断された架空の国家を舞台にしたお話です。閉鎖的な生活を強いられている人々と、そこに迷い込んだ亡命失敗者の4日間が、ブラックユーモアを交えながら描かれます。ポップでキャッチーな楽曲も人気で、今回は待望の再々演です。

チケットの購入方法

ミュージカル座のチケットは、各公演の出演者の中に知っている人がいる場合は、各出演者から購入するという方法があります。

またはカンフェティ(外部サイト)からの購入か、ミュージカル座へ直接電話で申し込むことができます。公演によっては、劇場でチケットを扱っている場合もあるようですよ。

なお、チケット代は4,000円~15,000円程度と公演ごとに異なります。

>>ミュージカル座公式
>>カンフェティ

ミュージカル座の基本情報

住所 〒330-0061
埼玉県さいたま市浦和区常盤9-8-15松本ビル2F
問い合わせ先 電話:048-825-7460
メール:m-za.info@musical-za.co.jp
チケット料金 4,000円~15,000円程度
平均公演時間 2時間から2時間45分程度(途中休憩含む場合あり)
公式サイト https://musical-za.co.jp/

※最新の情報はホームページ等でご確認をお願いいたします。
※記事中の金額はすべて税込表示です

ミュージカル座の観劇の前後で訪れたいデートスポット

梅沢明恵さん・藤澤知佳さんが出演する「ルルドの奇跡」の観劇を想定して、練馬区光が丘にあるIMAホール周辺のおすすめスポットをセレクトしました。どちらも徒歩圏内なので、電車移動の二人にもおすすめです。

周辺のおすすめデートスポット

美しい自然を横目に語らえる「光が丘公園」

光が丘公園は、約60万㎡もの広々とした公園です。IMAホールのちょうど真裏に位置するので、観劇後の散策にはうってつけ。気分が高揚しておしゃべりの止まらない二人も、屋外なので心ゆくまで意見交換をすることができますよ。

美しい銀杏並木をはじめ自然が豊かなので、季節ごとの彩りを楽しめるのもポイントです。ゆったりとくつろげる芝生広場もあるので、ピクニックシートを持参するのも良いですよ。

本場のクレープが食べられる「Café & Bar Eimy's」

「Café & Bar Eimy's(エイミーズ)」は表面はサクサク、中はモチモチに焼き上げたクレープが絶品のカフェです。美味しさの理由は、小麦粉から塩、バターまでクレープの本場であるフランス産の材料にこだわっていること!ひと口いただくほどに、生地の旨味が口の中いっぱいに広がりますよ。

店内席からは、窓外に広がる光が丘公園の美しい木々を眺めることができるので、二人でのんびりと過ごしたい時には特におすすめです。

Café & Bar Eimy's公式Instagram:https://www.instagram.com/cafe.bar.eimys/

ブッフェ料理がリーズナブル「Buffet & Dining LUMIÈRE」

ホテルカデンツァ東京の中にあるビュッフェスタイルのレストランです。ホテルと聞くとお高そうなイメージがあるかもしれませんが、LUMIÈRE(ルミエール)はランチなら大人3,000円、ディナーでも大人4,300円とリーズナブルな価格でいただけます。

目の前で切り分けてくれる上質なお肉から、季節のスイーツまで並んだ本格的なホテルの味は、観劇前後の華やかな気分をより一層盛り上げてくれるのではないでしょうか。

Buffet & Dining LUMIÈRE公式URL:https://h-cadenza.jp/restaurant/lumiere.html

その他のおすすめスポット

まとめ:感動を共有して、二人の心の距離を縮めよう

ミュージカル座は、脚本家のもとで新しい作品が日々生み出されている劇団です。東京と埼玉を中心に毎月のように公演がありますが、なんといっても、その月によって作品の特徴ががらりと変わるのが魅力だと思います。

どの公演に訪れたとしても、心揺さぶる時間を過ごせるのがミュージカル座です。二人で泣いても爆笑しても、観劇後は心が高揚してぐっと良いムードになっていることでしょう。

感動的な舞台を一緒に観劇して、二人の仲をさらに深めてくださいね。