【徳島】阿波市「十楽寺」の愛染明王から良縁成就のご利益を授かろう!

「日本の良さを再認識できるお寺回りを楽しもう♪」特集でご紹介するのは、徳島県阿波市にある「十楽寺」さんです。

十楽寺は、大同年間(806~810年)に創建されたお寺です。四国八十八ヶ所霊場のうちの1ヶ寺、第七番目の寺院として県内外から多くのお遍路さんが訪れています。

境内に祀られている「愛染明王」は、愛の力を持つ仏様です。戦国武将である直江兼続の兜の「愛」の字こそが、愛染明王だと言われています。

また愛染は「藍に染める」という言葉からきており、男女の良縁はもちろん、染物屋やアパレル関係者からも信仰されており、商売繁盛や必勝祈願など、多種多様な方々が参拝しているそうです。

十楽寺は、お寺好きのカップルや、日常から離れリフレッシュできるデートスポットを探している方におすすめのお寺です。ぜひ、本記事をご覧ください。

十楽寺の名前の由来や特徴

徳島県阿波市にある「十楽寺」の境内

▲徳島県阿波市にある「十楽寺」の境内

徳島県阿波市にある十楽寺は、四国八十八箇所第7番の札所です。御本尊は弘法大師の名作と伝えられている、阿弥陀如来坐像です。

中門遍照殿では、愛情や欲望などの煩悩を悟りに変える、愛染明王が祀られています。息災、増益、敬愛、降伏、降魔、除災、縁結びのご利益があると言われています。

また愛染明王には良縁結びと悪縁を切る両方の願いが兼ね備えられており、家族やカップルの絆を深める祈願にもおすすめです。

境内には、恋成たらいうどんの箸袋を、カップルで納める特製たらいもあります。

十楽寺には縁結び散華や運開く傘みくじなど、デートにぴったりの様々な授与品があります。

ビジネスホテルのように綺麗な十楽寺の宿坊には大浴場もあるので、旅の疲れを癒やすことができます。

このたびは、十楽寺の住職である羯磨秀城さんのご厚意により、お寺の歴史や見どころについてお話を伺いました。

寺の名前は、かの有名な弘法大師が名付けた

インタビュアー

十楽寺は、どのようなお寺か教えてください。

羯磨さん

十楽寺は、弘法大師が御神木の楠に「阿弥陀如来」を刻み御本尊として安置したのが始まりと言われています。

勢至菩薩と観音菩薩が脇仏として控えていて、この脇仏は鎌倉時代の作と伝わっています。

寺の名は、人間が背負う「八つの苦難」を解き放ち、極楽浄土で受けられる「十の光明に輝く楽しみ」が得られるようにと、弘法大師が「十楽寺」と名づけました

インタビュアー

鎌倉時代につくられた仏様なのですね。実際にお顔を拝見し、参拝することで歴史の重みを感じます。

十楽寺の名前の由来が「十の光明に輝く楽しみ」から来ていたことは初めて知りました。お参りすることで、今の悩みや苦しみを解消できるような気がします。

本堂や大師堂のほか、愛染堂も十楽寺の見どころ

徳島県阿波市にある「十楽寺」にお祀りされている愛染明王

▲徳島県阿波市にある「十楽寺」にお祀りされている愛染明王

インタビュアー

十楽寺の見どころはどこでしょうか。

羯磨さん

本堂や大師堂はもちろんのこと、愛染堂も見どころでしょうか。愛染堂には、煩悩を悟りに変えて菩提心まで導いてくれる仏様である愛染明王をお祀りしています。

愛染明王が放つ矢は大いなる慈愛の力で目標に早く到達することから、息災や増益、敬愛の御利益がありると言われています。

また、人間の愛欲や欲望を否定しない珍しい仏様で、「愛に染める」という名前から男女の縁を結んでくれるという信仰があります。

男女の縁に限らずあらゆる良縁も結んでくれるため、友人の縁や仕事の縁、必勝祈願や商売繁盛まで幅広く御利益があると言われています。

八十八ヶ所霊場の中でも、愛染明王をお祀りしているお寺は珍しいのではないでしょうか。

インタビュアー

「愛に染める」から愛染明王なのですね。これからも仲良く過ごしたいカップルがお参りするのに、ぴったりな仏様だと思います。

男女の縁に加え、幅広いご利益をいただけるのは、とても嬉しいです。

眼病にご利益があると言われている仏様がいる

徳島県阿波市にある「十楽寺」内にお祀りされている「治眼疾目救歳地蔵尊」

▲徳島県阿波市にある「十楽寺」内にお祀りされている「治眼疾目救歳地蔵尊」

インタビュアー

十楽寺の、眼病にご利益があると言われているお地蔵様について教えてください。

羯磨さん

治眼疾目救歳地蔵尊ですね。

数百年前、親孝行な息子が目が見えない母親を連れて四国遍路をしたそうです。

その際、十楽寺の大師堂の下にあった石に心惹かれて地蔵菩薩の御真言「おん かかか びさんまえいそわか」を一心不乱に唱えました。

すると、母親の目が突然見えるようになり、それ以降、この石は眼病を治してくれる仏様として信仰されています。

インタビュアー

とても不思議な石ですね。目はとても大切なものですから、参拝の際には、拝むようにしたいものです。

十楽寺を訪れる際に知っておくとよいこと

徳島県「十楽寺」の宿坊

▲徳島県十楽寺の宿坊「光明会館」

ここからは十楽寺に関する情報をまとめています!事前に知っておくと便利な内容なので参考にしてくださいね!

宿坊に宿泊すると、朝の勤行に参加できる

インタビュアー

一般の人も参加できる行事や体験などはありますか?

羯磨さん

境内に宿坊(ビジネスホテル光明会館)が完備されており、宿泊者は朝の勤行に参加できます

インタビュアー

先ほど宿坊も拝見しましたが、綺麗で清潔感がありました。遠方から来る場合は、宿坊に一泊し、勤行に参加するのもよいですね。

デートでの見どころは、建築物や仏像、庭園などの美しい景観

徳島県阿波市にある「十楽寺」境内

▲徳島県阿波市にある「十楽寺」境内

インタビュアー

デートでおすすめの見どころがあれば教えてください。

羯磨さん

先ほどの見どころ以外で申しますと、建築物や仏像、庭園などの美しい景観が一年を通して楽しめることでしょうか。

インタビュアー

境内には、巨大な不動明王像や子育地蔵、美しい庭園など、時間をかけて見たいものが数多くありました。

参拝の際には、時間にゆとりを持って訪れたいですね。

春と秋がデートにおすすめ

四国八十八ヶ所霊場第七番目の寺院「十楽寺」の桜の咲く境内

▲四国八十八ヶ所霊場第七番目の寺院「十楽寺」の桜の咲く境内(出典:十楽寺公式ホームページ

インタビュアー

デートにおすすめの季節はいつでしょうか。

羯磨さん

特に桜の花が満開になる春、紅葉が楽しめる秋の季節はいかがでしょうか

十楽寺は四国八十八ヶ所霊場の寺院であることから、そのシーズンは巡礼を目的に県内外からお越しになる方が多数いらっしゃいます。

十楽寺への良縁祈願をきっかけに、皆様も四国巡礼をされてみるのもよろしいかと思います。

インタビュアー

満開の桜も紅葉も、お寺の雰囲気に合ってとても美しいですよね。

十楽寺への良縁祈願をきっかけに、四国巡礼を始めた方もいそうです。

境内は24時間参拝できる

愛染明王が祀られている愛染堂入り口

▲愛染明王が祀られている愛染堂入り口

インタビュアー

拝観が可能な時間帯と、拝観ができない日や時間を教えてください。

羯磨さん

境内は24時間参拝可能です。ただし、愛染明王が祀られている愛染堂は、午前7時から午後5時までの参拝となります。

インタビュアー

24時間参拝できるのは、ありがたいです。愛染明王をお参りしたい場合は、拝観時間に気をつけなければいけませんね。

拝観料は必要ない

インタビュアー

お参りの際に、拝観料は必要でしょうか。

羯磨さん

必要ありません。

羯磨さん

拝観料は必要ないのですね。お守りなどを授かることを考えて、小銭は持参しておくとよいですね。

駐車場は無料で利用できるので、車でのアクセスがおすすめ

徳島県「十楽寺」の恋愛成就や開運招福の縁結び絵馬

▲徳島県「十楽寺」の恋愛成就や開運招福の縁結び絵馬

インタビュアー

車でのアクセス方法と駐車場の有無について教えてください。

羯磨さん

徳島自動車道土成ICから県道139号線を引野方面へ、車で3kmです。参拝客の方は、無料で利用できる駐車場があります。

インタビュアー

無料駐車場があるのは嬉しいですね。

公共交通機関利用の場合、バス停から徒歩20分

インタビュアー

公共交通機関利用の場合のアクセス方法についても教えていただけますか?

羯磨さん

JR高徳線板野駅から、徳島バス鍛冶屋原行きに乗ってください。東原停留所下車後は、徒歩で20分ほどかかります。ただバスやJRは本数が非常に少ないため、お車でお越しになるのがベストかと思います

インタビュアー

本数が少ないことをあらかじめ教えていただけると、とても助かります!

自家用車かレンタカーがベストですね。車の免許を持っていない方は、駅からタクシーに乗ると便利そうです。

参拝の際に衣装を整えると、心構えが変わる

四国八十八ヶ所霊場第七番目の寺院「十楽寺」の参拝用品

▲四国八十八ヶ所霊場第七番目の寺院「十楽寺」の参拝用品

インタビュアー

どのような服装で参拝すればよいでしょうか。

羯磨さん

四国巡礼をするお遍路さんの正式な服装は白装束ですが、基本的には自由です

最初はお遍路さんの証である納経帳や白衣など基本的な物をご用意いただき、巡拝につれて必要だと思ったものを、その都度ご用意いただくことも可能です。

お寺デートをお考えで洋服でお参りの方も、上から「南無大師遍照金剛」と書かれた白衣を身に付けてみてください。

衣装を整えることで参拝する気持ちや、心構えが随分と変わるものでしょう。

インタビュアー

四国を旅したときに、白装束を着ているお遍路さんを何度も見かけました。

お寺デートの際にも、少し意識し、白衣を羽織るだけで気持ちが変わりますね。デートを楽しむことも大切ですが、参拝への心構えも大切にしたいものです。

良縁関係をはじめ、さまざまなお守りや御朱印を授かれる

四国八十八ヶ所霊場第七番目の寺院「十楽寺」の縁結び関係のお守り

▲四国八十八ヶ所霊場第七番目の寺院「十楽寺」の縁結び関係のお守り

インタビュアー

お守りやお札などを授かることはできますか?

羯磨さん

良縁関係については「えんむすび幸せ守」や「愛染明王の御朱印」「愛染明王のピンバッジ」「縁結び散華」「運開く傘みくじ」などがあります

その他、「眼病平癒のお守り」「令和のお守り」「女性のお守り」「眼病平癒のお札」など多数ご用意しています。御祈願も随時承っております。

「十楽寺」の人気の「運開く傘みくじ」

▲「十楽寺」の人気の「運開く傘みくじ」

インタビュアー

良縁関係をはじめ、さまざまなお守りやお札があるんですね!

私は特に「運開く傘みくじ」が気になりました。小さくてカラフルな傘がとてもかわいく、快晴(大吉)や小吉(雨)などの天気が描かれているのが楽しいですね。

愛染明王の御朱印も、参拝記念に授かりたいもののひとつです。

「十楽寺」で授かることができる「愛染明王の御朱印」

「十楽寺」で授かることができる愛染明王ピンバッジ

徳島県「十楽寺」の「えんむすび幸せ守」

徳島県「十楽寺」で授かることができる「縁結び散華」

徳島県「十楽寺」で授かることができる「女性の御守」

十楽寺の「運開く傘みくじ」

スクロールでお守りなどの写真が見られます→

デートでは「恋成たらいうどん」を食べて縁結び祈願を

インタビュアー

近くにおすすめの食事どころはありますか?

羯磨さん

十楽寺がある阿波市土成町内には「御所のたらいうどん」という郷土料理があります。

その中で「恋成(こいなり)たらいうどん」という、縁結びを目的としたうどんを提供するお店が数件あります。

お店で恋成たらいうどんを注文すると、ピンク色の特別な箸袋に入ったお箸が出てきます。

食べ終わったら、ふたつの箸袋をしっかりと結んで、十楽寺の愛染明王のたらいに奉納し、恋愛成就を祈願してください

インタビュアー

恋成たらいうどんは、名前もかわいいですが、ピンク色の麺がまた特徴的ですね。

カップルで訪れたときには、恋成オリジナル箸袋2枚をしっかり結び、愛染明王のたらいに奉納することを忘れないようにしたいです。

近くの観光地で季節の味覚や温泉も楽しめる

インタビュアー

おすすめの観光地についても、教えていただけますか?

羯磨さん

「フルーツロード」と呼ばれている国道318号線沿いは、春はイチゴ、秋はブドウの直売所やフルーツ狩り園がオープンします。

その他、天然温泉「御所の郷」や前後の霊場も近隣にあり、歴史的名所から季節の味覚まで楽しめるので、お出かけにはぴったりではないでしょうか。

インタビュアー

十楽寺がある地域周辺は、くだもの王国なのですね!

恋成たらいうどんを食べて、十楽寺にお参りし、フルーツ狩りを楽しんだり、イチゴを買ったり、温泉に入ったりできるのは、とてもぜいたくなデートプランです。

季節によってさまざまな楽しみ方ができるので、カップルの仲もさらに深まりそうですね。

十楽寺でのデートを考えているカップルへメッセージ

四国八十八ヶ所霊場第七番目の寺院「十楽寺」の住職である羯磨秀城さん

▲四国八十八ヶ所霊場第七番目の寺院「十楽寺」の住職である羯磨秀城さん

羯磨さん

良縁を願うおふたりであれば、名物の「恋成たらいうどん」を食べた後、ぜひ十楽寺へ足をお運び、愛染明王をお参りしてください。

その真っ赤な御身体で迫力のある表情からは、きっと情熱的なパワーを感じることができることでしょう

愛染明王は、見た目は少々怖いお顔をされていらっしゃいますが、たいへん心の優しい仏様です。

特に人間の悩みは放置しておくことができず、救いを求める人に対しては喜んで手を差し伸べてくださいます。「良縁が成就しました」という喜ばしいご報告も多数お伺いしています。

「恋成たらいうどん」の箸袋には、「運命のピンクのうどんで結ぶ…ふたつの心」というメッセージが書かれています。おふたりのその箸袋2枚をしっかりと結び奉納してください。

おふたりの仲がしっかりと結ばれますように…。

インタビュアー

私も初めて愛染明王のお顔を拝見したときは、すこし怖いと思いました。でも、手を合わせてお祈りしたことで、心が落ち着いた気がします。

十楽寺でのお寺デートを計画するときには、まず「恋成たらいうどん」を食べて箸袋を持参し、お参りするのがよいですね。

本日はお忙しい中、貴重なお話をいただきありがとうございました。

十楽寺の基本情報



住所 〒771-1509
徳島県阿波市土成町高尾字法教田58
電話番号 088-695-2150
公式サイト http://jyuurakuji.com/

十楽寺の後にいきたいデートスポット

十楽寺と合わせて行って欲しい、おすすめのスポットを2つ紹介します。このスポットは今回お話ししてくれた十楽寺の羯磨さんもおすすめしているスポットです。

季節の果実が楽しめるフルーツロード

徳島県阿波市土成町の国道318号線付近は、フルーツロードと呼ばれています。春はストロベリーロードと呼ばれ、イチゴの直売所がオープンし穫れたての新鮮なイチゴを買うことができます。

秋はフルーツロード沿いに、ブドウの直売所がオープン。ブドウ狩りも楽しむことができ、時期によって様々な種類のブドウが姿を表します。

桜や紅葉とともに、季節に応じた楽しみ方ができるスポットです。

御所観光いちご組合:https://awaagri.jp/stores/item.cgi?Id=8

土成町・御所のぶどう:https://awaagri.jp/stores/item.cgi?Id=7

天然温泉「御所の郷」で、温泉とランチを楽しむ

徳島県阿波市土成町にある御所の郷は、土御門上皇ゆかりの地にある天然温泉です。

ローマ直輸入のサウナや、洋風と和風の露天風呂など、洋や和の雰囲気を味わえる大浴場が魅力です。

ローマの湯ヴィーナスと和の湯けやきは、偶数日・奇数日で男湯と女湯が入れ替わるので、訪れる日によって趣が異なります。

女性専用の岩盤浴もあり、レストランでは月替りメニューをはじめ多彩なメニューを味わうことができます。

地元農家産直の野菜や果物をはじめ、雑貨や郷土みやげ、観葉植物などが並ぶ売店では、ショッピングが楽しめます。

天然温泉とランチ、両方を楽しめるデートを考えているカップルにおすすめの場所です。

天然温泉「御所の郷」:https://goshonosato.com/