喜多方市の「ほまれ酒造」で日本庭園と酒蔵見学を楽しむデート|福島県

この記事でご紹介するのは、福島県喜多方市にある酒造メーカー「ほまれ酒造」での酒蔵デートです。ほまれ酒造は『会津ほまれ』や『からはし』で有名な酒造メーカーで、2018年に創業100周年を迎えた歴史ある蔵元です。

酒蔵見学では、世界最大級の大型仕込みタンクを間近で見ることができるほか、原生林を活用した美しい日本庭園を散歩することができます。

今回は、ほまれ酒造株式会社の直売所「雲嶺庵」のスタッフである齋藤さんと五十嵐さんに、ほまれ酒造の特徴や魅力についてお話を伺いました。

飲酒は二十歳になってから

飲酒運転は法律で禁止されています。妊娠中や乳児期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。お酒は楽しく適量を。飲んだ後はリサイクル。

こだわりの素材と巧みな技術で最高の酒を生み出すほまれ酒造

福島県には65軒以上の蔵元があり、その内半数近くがほまれ酒造のある会津地方に集中しています。その理由としては、会津地方が自然豊かな地域であり、酒の命とも言える水と米、そして酒造りに適した風土に恵まれていることがあげられます。

ほまれ酒造は大正7年に創業して以来、素材にこだわった酒造りを行ってきました。仕込み水に使っているのは、霊峰飯豊(いいで)山の伏流水を地下100mからくみ上げたものです。超軟質で口当たりがまろやかであり、甘みが豊かな特徴があります。

ほまれ酒造の仕込み水▲ほまれ酒造の仕込み水は地元民にも人気で、汲みに来る人もいる

使用する酒米は製造する酒のコンセプトに合わせて変えており、地元産の酒米である「夢の香」「華吹雪」などを中心に、兵庫県産の「山田錦」や岡山県産の「雄町」なども使い分け、高品質な清酒を生み出しています。

公式:ほまれ酒造(匠の技)

杜氏による仕込みの様子
▲最高の日本酒を生み出すべく、仕込みにも熟練の技が光る

品質管理にもこだわり、瓶詰をした後の商品はすぐに-5℃の冷蔵庫で保管を行います。

厳選した素材に、杜氏の熟練の技と品質管理へのこだわりを掛け合わせ、理想の酒を生み出してきた結果、ほまれ酒造はこれまでに全国新酒鑑評会で「金賞」、東北清酒鑑評会で「金賞」、福島県清酒鑑評会(吟醸の部)で「県知事賞」など、数々の賞を受賞しています。

公式:ほまれ酒造(会社概要)

IWC2015授賞式の様子
▲インターナショナル・ワイン・チャレンジ2015の「SAKE部門」でも、「会津ほまれ」がチャンピオン・サケに選ばれた

ほまれ酒造は酒造りにおいて「再現性」を大事にしています。理想のイメージ通りのお酒ができたとしても、それがたった一度きりでは意味がありません。安定して良質のお酒を提供し続ける、その「再現性」にこだわり続けてきたからこそ、技術が向上し、更に上の味わいを追求し続けています。

全量喜多方産米にこだわった新ブランド『喜多方テロワール』とは

4種の喜多方テロワール
▲使用する酒米や精米歩合によって異なる「喜多方テロワール」のラインナップ

ほまれ酒造の代表銘柄と言えば『会津ほまれ』ですが、とことん喜多方にこだわり抜いたお酒が新ブランド『喜多方テロワール』です。

4種のラインナップがある『喜多方テロワール』シリーズですが、このシリーズに使われる酒米は全量喜多方産米を使用しています。

「テロワール」という言葉にはあまり馴染みがないかもしれません。もともとは「大地」を表すフランス語「terre」から派生した言葉で、主に「ブドウなどの産地の耕作環境に関する特性のこと」を示すワイン用語として使われるのが一般的です。

一方でほまれ酒造における「テロワール」とは、酒造りに関わる全て、つまり「土壌」「水」「米」「蔵人の技術」「土地の文化」「食」などを全てひっくるためたものとして考えています。

そのため、喜多方市の風土、名水、気候、文化への思いも込め、ラベルモチーフには喜多方市の形を使用しています。

公式:ほまれ酒造(喜多方テロワール)

ほまれ酒造の酒蔵見学の見どころ

社内講習をクリアしたスタッフが見学を案内
▲社内講習を受けたスタッフによるツアーの様子

ほまれ酒造では、平日に1日3回のガイド付き見学を実施しています(定休日を除く)。事前に予約をすれば、好きな時間に案内をしてもらうことも可能です(但し、スタッフのお昼休憩時間を除きます)。

ここからは、そんなほまれ酒造の酒蔵見学の見どころについて紹介します。

世界最大級の仕込みタンクや瓶詰の様子に注目

工場を見学する様子

編集部

ほまれ酒造の酒蔵見学では、どのような工程を見ることができるのでしょうか?見どころも合わせて教えて下さい。

齋藤さん

瓶詰工場を中心とした酒造りの工程が見られます。屋外には世界最大級の大型仕込みタンクが並んでいるのですが、こちらも間近で見学できます。そびえ立つ2500石(約45万リットル)のタンクは圧巻ですよ。

ご案内する際には、クイズなども交えながら説明をし、“見るだけ”ではなく、見学者の方が参加できるようなツアーを心がけています。少人数制のツアーなので、酒造りに関する疑問はもちろんのこと、聞いたことはあるけど意味は知らない日本酒用語などについても、気軽に質問してくださいね。

世界最大級の大型仕込みタンク
▲世界最大級の大型仕込みタンクが立ち並ぶ様子を間近で見ることができる

酒蔵では珍しい四季折々の風景が楽しめる日本庭園も見逃せない

紅葉の季節の日本庭園
▲春夏秋冬を通じてさまざまな景色を見せる日本庭園

編集部

齋藤さんオススメの酒蔵見学の楽しみ方があれば教えてください。

齋藤さん

ほまれ酒造の魅力の一つとも言えるのが、当社の日本庭園です。四季折々の風景が楽しめるのですが、特に紅葉が美しい秋がおすすめです。庭園は自由に散策できるので、酒蔵見学のあとにはお庭も歩いてみて下さい。

庭園の入口
▲雰囲気のある庭園の入口

庭園散策を楽しむカップル
▲木々に囲まれ、苔むした橋の上で立たずんで景色を眺めるのも良いですね

ほまれ酒造酒蔵見学の予約方法・所要時間・見学料金

見学スタッフ
▲知識豊富なガイドが案内してくれる「ガイド付き見学」

ここでは、ほまれ酒造の酒蔵見学についての情報をまとめています。

予約

・セルフ見学コース:予約不要
・ガイド付き見学:基本は予約不要

見学方法

ガイド付き見学の場合は10:30~、11:30~、14:30~の1日計3回のご案内
※事前予約をすれば、昼休憩時間を除く好きな時間での案内も可能(TEL・メール・FAXにて受付)
※定休日、土、日、祝を除く

【酒蔵見学についてのお問合せ】
電話:0241-22-5155
お問合せ:https://www.aizuhomare.jp/contact/

見学可能時間 9:00~16:30
見学料金 無料
所要時間 30分+試飲

見学はセルフ見学コースとガイド付き見学がありますが、異なるルートを歩くため、より楽しみたい方は「ガイド付き見学」がおすすめです。

限定酒もあるほまれ酒造の直売所で好みの日本酒探しを

直売所「雲嶺庵」の入口
▲直売所「雲嶺庵」の入口は「ほまれ」の大きな看板が目印

ほまれ酒造の酒蔵には直売所「雲嶺庵」が併設されています。入口から足を踏み入れると、ほまれ酒造の歴代ポスターがずらりと並んでおり、歴史を感じられます。

ほまれ酒造歴代の女優のポスター
▲ポスターからほまれ酒造の歩みを知るのも楽しい

ここからはほまれ酒造の直売所「雲嶺庵」ならではの楽しみ方について紹介します。

常時20種類以上のお酒が試飲できる。直売所限定酒も

試飲カウンターに並んだほまれ酒造のお酒
▲どれから飲もうか迷ったら、スタッフまで。好みに合わせた提案をしてもらえます

編集部

試飲や利き酒体験などもできますか?

五十嵐さん

はい。直売所の「雲嶺庵」では、常時20種類以上のお酒を全て無料で試飲できます。IWC2015 (※)で世界一を受賞した最高級「純米大吟醸」や、直売所でしか買うことのできない限定酒をご用意しているので、きっとお気に入りの一杯が見つかりますよ。
(※)IWC2015:2015年に開催されたインターナショナル・ワイン・チャレンジのこと。ワインや酒の味を競う世界大会

ゆったりとしたジャズが流れる店内で、庭園を眺めながらの試飲も可能です。

庭を眺めながら試飲をするカップル
▲庭を眺めながら落ち着いた試飲にひとときが過ごせます

無料でハッピの貸し出しも行っていますので、着用して記念撮影もどうぞ。

ハッピを着て、酒瓶を持ったカップル
▲ハッピを着て酒瓶と共に記念撮影をすれば、旅の思い出の一枚に

商品説明のPOPや店内スタッフがお酒選びをサポート

ほまれ酒造のお酒を試飲できるカウンター
▲スタッフの説明を聞きながら試飲をすることで、好みのお酒にあえる確率もアップ

編集部

見学後に直売所でお酒を購入される見学者も多いと思いますが、どのお酒を買うか迷っている場合にアドバイスをいただくことは可能でしょうか?

五十嵐さん

はい。好みの味わいやどんな時に飲みたいかなどを聞いて、店内スタッフがおすすめを提案致します。また、商品にはひとつひとつ説明をつけていて、どんなタイプのお酒か、ペアリングは何がいいかなどもわかるようになっているので、そちらも参考にしてもらえればと思います。

ラインナップ
▲「雲嶺庵」のスタッフによる手書きの商品説明がついている

店内でのショッピングを楽しむカップル
▲雲嶺庵ではお酒以外にもほまれ酒造のグッズなども取りそろえている

五十嵐さん

お買い上げ頂いた商品は、当社オリジナルの「前掛け風ショッピングバッグ」にお入れしています。

前掛け風のショッピングバッグ
▲ショッピングバッグも旅の思い出の一つになりそう

電話・インターネットでは注文不可の直売所限定酒がある

ほまれ酒造の直売所限定酒
▲直売所限定酒の「雲嶺庵」は2種類のラインナップ

編集部

酒蔵見学の際だからこそ購入できる限定のお酒があれば教えてください。

五十嵐さん

直売所と同じ名前のお酒、『雲嶺庵』を2種類のラインナップでご用意しています。酸味と甘みのバランスが良く、コクを感じられる『夢の香』と、フルーティーな香りと上品なキレを楽しめる『山田錦』です。

こちらは、電話・インターネットからもご購入いただけず、ここでしか買うことのできない特別なお酒です。

ほまれ酒造の酒蔵見学に訪れた人の声・感想

「雲嶺庵」のべこ店長
▲「雲嶺庵」ではべこ店長が皆様をお出迎え

編集部

酒蔵見学に訪れた人からはどのような声が聞かれますか?よく聞く声や感想を教えてください。

五十嵐さん

酒蔵見学をされた方からは、工場内設備の大きさや規模に驚いた、というお声をよく聞きますね。また、うちの自慢の1300坪の日本庭園についてもよくお褒めの言葉をもらいます。

「毎年紅葉を楽しみに来るのよ」、「今年は藤の花が立派だね」などとシーズン毎に来られるお客様もいらっしゃいます。実はお庭を一番の目的においでになる方も多いんですよ(笑)

ほまれ酒造からカップルへのメッセージ

取材にご協力下さった齋藤さんと五十嵐さん
▲スタッフが試飲コーナーでお待ちしています

編集部

最後にほまれ酒造の酒蔵見学を検討しているカップルへメッセージをお願いします。

齋藤さん

工場を「見て」、お庭を「歩いて」、試飲で「味わって」、楽しく特別な時間を過ごして下さい。ガイド付き見学に参加いただいたお客様にはほまれ酒造オリジナルのペアお猪口をお渡ししております。お二人の特別な乾杯に使って下さいね。

ほまれ酒造のオリジナルペアお猪口
▲ガイド付き見学に参加すると貰えるペアお猪口

ほまれ酒造の酒蔵見学と一緒に楽しめる、周辺のおすすめデートスポット

酒蔵見学に喜多方市まで来たならば、せっかくなので周辺のスポットにも行ってみましょう。

ここからはほまれ酒造の齋藤さんと五十嵐さんに教えていただいた、酒造見学の前後に行くことができるおすすめスポットと喜多方市のグルメについてご紹介します。

市内が一望でき、夕日も見られる「恋人坂」

恋人坂の頂上からの風景
▲恋人坂の頂上から夕刻に見た田園風景

「恋人坂」は地元でも有名な眺望スポットです。頂上からは喜多方市内を一望することができます。訪れるのにおすすめの季節は春です。田んぼに張られた水がまるで鏡のような役割を果たし、青い空や夕焼けを反射する幻想的な風景が見られます

駐車場はないので、車の往来には注意して下さい。

参考:ふくしまの旅(恋人坂・恋人岬)

しだれ桜でできた幻想的な風景を見に「日中線しだれ桜並木」へ行こう

日中線しだれ桜並木のトンネル
▲約1,000本のしだれ桜のトンネルができる幻想的な風景

例年4月中旬~下旬頃、桜が咲く季節に喜多方市に訪れた際に立ち寄りたいのが「日中線しだれ桜並木」です。

旧日中線の線路跡を、自転車歩行者道として整備した場所で、約3kmの道のりに、約1,000本のしだれ桜が咲き乱れ、桜のトンネルのようになる風景が見られます。道の中間あたりにかつて日中線を走っていたSLが展示されているので、こちらも写真撮影スポットとしておすすめです。

参考:ふくしまの旅(日中線しだれ桜並木)

喜多方市といえばやっぱり「喜多方ラーメン」

喜多方ラーメン
▲あっさりとした味わいが特徴の喜多方ラーメン

喜多方市内には、100店舗ものラーメン店があります。醤油ベースであっさりとした味わいの喜多方ラーメンは、朝からでも食べられるということで、「朝ラー」が楽しめるお店もあります

なお、市内で提供される喜多方ラーメンのスープが美味しい理由としても、霊峰飯豊山の存在が大きいようです。

参考:喜多方老麺会

ほまれ酒造の基本情報(アクセス・営業時間)

住所 〒966-0902
福島県喜多方市松山町村松字常盤町2706
アクセス・最寄駅 【車】磐越自動車道「会津若松IC」より国道121号線で約40分
【電車】JR磐越西線「喜多方駅」よりタクシーで約10分
電話番号 0241-22-5151
ネット通販に関する問合せ:0241-23-5505
営業時間 9:00~16:30
定休日 木曜日・年末年始
木曜日が祝日の場合は営業/翌日金曜日休業
駐車場 無料(大型駐車場完備)
公式URL https://www.aizuhomare.jp/

※最新の情報はホームページでご確認をお願いいたします。
※記事中の金額はすべて税込表示です。