阿寒国際ツルセンターで優雅に舞うタンチョウをのんびり観賞するデート|北海道釧路市

今回ご紹介するのは、北海道釧路市阿寒町の「阿寒国際ツルセンター」を訪ね、美しく優雅なタンチョウたちを間近に、ゆったり観賞するというデートプランです。

釧路市阿寒町は、野生のタンチョウの人工給餌発祥の地。タンチョウが美しく飛び、地に降り立って優雅に舞う姿を目の当たりにすると、多くの方がその魅力のとりこになってしまうそうですよ。

北海道の大自然の中で二人のんびりとくつろぎたい、さまざまな動植物たちと出会いたいと考えるカップルには、ぴったりのデートスポットになってくれると思います。

今回は、そんな阿寒国際ツルセンターの特徴や見どころ、デートでの楽しみ方などについて、同センターの館長・河瀬さんにお話しを伺いました。 

見応えある阿寒国際ツルセンターの展示と観察

「阿寒国際ツルセンター」の正面外観(本館)

釧路市阿寒町にある阿寒国際ツルセンターは、日本で唯一と言われるタンチョウたちのための研究・繁殖施設。自然に近い形で飼育されているツルを間近で観察できることは、同センター最大の魅力ともなっています。

ここからは、そんな阿寒国際ツルセンターについて、具体的に見ていきましょう。

国内で唯一!阿寒国際ツルセンターの成り立ちと常設展

編集部

久しぶりに釧路市阿寒町に来ていますが、貴重なタンチョウの越冬地であること、タンチョウへの人工給餌を国内で初めて成功させた地であることを、今回初めて知りました。

最初に、阿寒国際ツルセンターの概要や、常設展についてお話しください。

河瀬さん

こちら釧路市阿寒町は、古くからタンチョウの保護に携わってきました。タンチョウの越冬地として、またタンチョウへの人工給餌発祥の地としても知られます。

私ども阿寒国際ツルセンターは、1996(平成8)年に設立されました。

「阿寒国際ツルセンター」館長の河瀬さん
▲今回お話しを伺った「阿寒国際ツルセンター」館長の河瀬さん

専門の研究員がタンチョウの生態や行動などをリサーチしており、その成果を発信するとともに、保護活動にも役立てていく使命を帯びています。タンチョウのための施設としては、2024年現在、国内で唯一です。

当センターの常設展としては、ツルの生活や習性、身体の仕組みをパネルや映像、フォトCDなどを使って分かりやすく解説したコーナーがあります。

「阿寒国際ツルセンター」の常設展(その1)
▲分かりやすくツルの生態が解説された常設展。映像やフォトCDも多用されている

併せて、生命力あふれるツルの姿を迫力ある200インチ画面で紹介する映像コーナーや、ツルに関する文献や、映像資料を収集してあるライブラリーコーナーも設置しました。

また、野外飼育場も設営しておりまして、自然に近い状態で飼育されているマナヅルとタンチョウを、間近で1年中観察可能ですよ。

「阿寒国際ツルセンター」の野外飼育場
▲野外飼育場。緑いっぱいで、自然に近い環境

体感型の展示も豊富!解説員さんのガイドもお願いしよう

編集部

阿寒国際ツルセンターの来館者には、どんなことを感じ取り、学んでほしいと思われますか。

河瀬さん

まず、常設展のコーナーで、タンチョウの生態や行動を知った後、実際に野外飼育場でタンチョウを観察していただいて、その美しさや魅力を体感してほしいですね。

「阿寒国際ツルセンター」の常設展(その2)
▲インパクトが強いツルの卵の大きな模型。常設展の一コマ

編集部

河瀬さんがお好きな展示や、おすすめの阿寒国際ツルセンターの楽しみ方などがありましたら、ぜひ教えてください。

河瀬さん

一番好きなのは、タンチョウが子育ての季節に棲む湿原をイメージしたコーナーでしょうか。あたかも湿原の中に足を踏み入れたような、体感型の展示になっているんですよ。

また、野外飼育場には、タンチョウのケージの一部に実際入っていただき、眼の前でタンチョウをじっくりと観察できる特別なコーナーがあります。解説員のガイドを申し込んでいただくと、これを体験できるのでおすすめです。来館されましたら、ぜひお申し込みくださいね。

月1回の自然観察会!夏季限定のビオトープ散策もおすすめ

編集部

常時ではなくても、定期的に開催されるような人気のイベント・企画などはありますでしょうか。

河瀬さん

夏の間のみですが、​敷地裏手に広がるビオトープ(※1)を開放しており、カップルでのんびりと散策も楽しんでいただけます。
(※1)本来はドイツ語の合成語で、さまざまな野生の動植物が生息できる空間を意味する。生物空間、生物生息空間とも訳される。

「阿寒国際ツルセンター」のビオトープ(夏季)
▲夏季に開放される動植物の宝庫・ビオトープ。カップルでゆったり散策もおすすめ

ビオトープでは、北海道のいろいろな動物(エゾシカやキタキツネ、エゾタヌキなど)・植物(ミズバショウや​エゾノリュウキンカなど)との出会いがありますし、130種ほどの野鳥が飛来する環境ですから、バードウォッチングも可能ですよ。

公式サイトの「ビオトープ」ページに、「ビオトープで見られる野鳥リスト」を掲載しましたので、ご参考にしてみてください。

>>公式サイト「ビオトープ」

あと、毎月1回「自然観察会」を実施しておりまして、ご都合が合えば、カップルで参加されてもいいかと思います。参加費は、基本的に入館料のみです。

ご興味があれば、公式サイト・トップページの「新着情報」をチェックしてみてくださいね。

>>公式サイト・トップページ「新着情報」

阿寒国際ツルセンター最大の魅力は自然に近い生態観察

「阿寒国際ツルセンター」で観察できるタンチョウたち(冬季)(その1)
▲寒い冬の朝、霧氷をバックに飛来するタンチョウたち

編集部

阿寒国際ツルセンターならではという、他の類似施設には見られない特徴・魅力がありましたら、お話しください。

河瀬さん

先にも少し触れましたが、何と言っても、自然に近い形で飼育されているツルを間近で観察できることが特徴であり、阿寒国際ツルセンター最大の魅力だと言えるでしょう。

その上、冬季(11~3月上旬)には、野生のタンチョウのエサ不足を補うため、分館の「タンチョウ観察センター」で、毎朝8:30から人工給餌を行っています。多い時には100羽以上の野生のタンチョウが飛来して、美しい舞姿を見せてくれるんですよ。

「阿寒国際ツルセンター」の分館「タンチョウ観察センター」の正面外観
▲分館のタンチョウ観察センターでは、冬季の朝に人工給餌を行っている

これを目当てに、世界各国からカメラマンやバードウォッチャーが集まってきます。このような施設は、国内では他に耳にしないですね。

ちなみに、分館の「タンチョウ観察センター」は、毎年11月1日~3月31日の開館期間となっていて、チケットも本館・分館共通ですから、ぜひ冬季には分館にも足を運んでください。

阿寒国際ツルセンターでのデートの楽しみ方

「阿寒国際ツルセンター」で観察できるタンチョウたち(冬季)(その2)
▲飛び立つ二羽のタンチョウ。何ともフォトジェニックで、優雅な美しい一コマ

ここまでは、阿寒国際ツルセンターの特徴や見どころなど、観光で訪れた際の魅力を中心にお聞きしてきました。ここからは、デートの一環で見学に訪れた場合に特化して、お話を伺ってみましょう。

優雅に舞うタンチョウを満喫!窓際のカウンターテーブルは特等席

編集部

阿寒国際ツルセンター内で、思い出の写真を撮影できるスポットや、カップルがゆっくり過ごせるおすすめのスポットがありましたら、ご紹介をお願いします。

河瀬さん

窓際にカウンターテーブルを設置しております。温かい飲み物などで身体を温めながら、窓の外で優雅に舞うタンチョウの姿を、お二人でゆったりと満喫してください。

何とも美しく、フォトジェニックな光景ですから、インスタ映えもすると思いますよ。

「阿寒国際ツルセンター」で見られるタンチョウの求愛ダンス
▲優雅に舞うタンチョウのつがい。あまりに美しく、生命力と活力を感じさせる

編集部

ちなみにですが、カップルで阿寒国際ツルセンターに来館される方の割合は、どの程度になりますか。

河瀬さん

感覚的なものですが、この種の施設としてはカップル比率は高めで、3割程度という感じでしょうか。

阿寒国際ツルセンター周辺のデートスポット

編集部

阿寒国際ツルセンターを訪ねる前後に立ち寄れる、周辺のおすすめデートスポットなどありましたら、教えてください。

河瀬さん

先にも話題になりましたが、冬季(11~3月上旬)の野生タンチョウへの人工給餌の時刻は、毎朝8:30です。撒かれたエサを食べに集まるタンチョウを観賞いただいた後、ゆっくりと館内の常設展示をご覧になるとよろしいでしょう。

「阿寒国際ツルセンター」で観察できるタンチョウたち(冬季)(その3)
▲タンチョウたちの朝の飛来シーン。海外からもファンが押し寄せることが納得できる美しさ!

お昼時になったら、エリア内にある「道の駅 阿寒丹頂の里 クレインズテラス」に移動して、ランチやお買い物を楽しんでいただくのはいかがでしょうか。

>>道の駅 阿寒丹頂の里 クレインズテラス

道の駅のレストランは、新鮮な地元食材をふんだんに使ったメニューが豊富です。ジビエがお好きなカップルならば、阿寒エゾシカのステーキなどもランチに召し上がれますよ。

また、地場の新鮮なお肉や魚介類、野菜、お菓子などを豊富に取り揃えている特産品販売所も併設されており、おうちデートの食材買い出しなどにも便利です。

お時間に余裕があるなら、同じくエリア内の「釧路湿原美術館」に立ち寄るのもいいかもしれませんね。音楽が流れる幻想的なムードの中で、地元・釧路に生まれ育った佐々木榮松画伯の油彩画作品をゆったりと鑑賞できます。

>>釧路湿原美術館

阿寒国際ツルセンターからのメッセージ

「阿寒国際ツルセンター」で観察できるタンチョウ(黄昏の中を飛翔)

編集部

これから阿寒国際ツルセンターを訪れるカップルへのメッセージや、今回のインタビュー取材で伝えきれなかった想いなどがありましたら、コメントをお願いします。

河瀬さん

タンチョウのつがいは、生涯を添い遂げることで知られるように、とてもおめでたい鳥です。そんなタンチョウと一緒にカップルで写真を撮っていただき、お二人の仲を一層深めてください。

編集部

阿寒国際ツルセンターは国内で唯一、自然に近いタンチョウに通年で出会える施設ですね。一度タンチョウが優雅に舞う姿を目にすると、誰しもその美しさのとりこになってしまうと感じました。

河瀬さん、本日はお忙しい最中にお時間を割いていただき、どうもありがとうございました。

阿寒国際ツルセンターの口コミ・感想をチェック!

「阿寒国際ツルセンター」で観察できるタンチョウたち(二羽で青空の中を飛翔)

ここまで阿寒国際ツルセンターについて、さまざまな魅力を伺ってきました。実際に見学された皆さんの口コミ・感想についてもチェックしてみましょう。

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タンチョウが優雅で美しいことは知っていたけれど、生態や特徴・行動を知ると、より一層魅力的に映る。
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ツルを観察できるスポットをいろいろ回ったのですが、ここが一番ゆっくり眺められるので、とても気に入っています。
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タンチョウを予想していたよりも間近で見られて、すごく良かった。また来たいと思える施設。
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タンチョウだけでなく、白鳥もいました。美しい鳴き声は、一度は聞く価値があると思います。

口コミ・感想の評価は全体的に高い印象で、タンチョウたちを間近で観察できることや、ゆったりしたひと時を過ごせることに、多くの見学者が感心しているようでした。

タンチョウたちの優雅な姿に見惚れ、時が経つのも忘れてしまうというコメントも散見されます。

カップルがデートの一環で見学に訪れても、阿寒国際ツルセンターで充実したひと時を過ごせそうですね。

阿寒国際ツルセンターの料金・割引・混雑しない日時

入館料 【本館・分館共通券】
(大人)480円
※高校生以上
(小人)250円
※小・中学生
割引 要問合せ
比較的空いている時間帯 時期や日による差が大きい
平均滞在時間 60~120分程度

※記事中の金額はすべて税込表示です。

阿寒国際ツルセンターの基本情報(アクセス・営業時間など)

住所 〒085-0245
北海道釧路市阿寒町上阿寒23線40番地
連絡先 (電話)0154-66-4011
(Web)公式サイト「お問合せ」ページ
アクセス 【車】
・釧路空港(たんちょう釧路空港)から約20分
・阿寒湖畔から約45分

【公共交通機関】
(JR根室本線)釧路駅下車・阿寒バスで約60分・丹頂の里バス停下車で徒歩約5分
駐車場 無料駐車場あり
開館時間・休館日 【本館・阿寒国際ツルセンター】
9:00~17:00・年中無休

【分館・タンチョウ観察センター】
8:30~16:30・開館期間中無休
※毎年11~1月は、16:00閉館
※開館期間は、毎年11月1日~3月31日
公式サイト https://aiccgrus.wixsite.com/aiccgrus/

※最新の情報は公式サイト等でご確認をお願いいたします。
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