結婚後の料理、どっちが作る?男女の意識の差から分かった「これからの家事分担」

料理を運ぶ女性

恋人との長いお付き合いを考えるなら、お互いの生活スタイルは知ってきたいところですよね。料理は苦手だからお願いしたい、二人で分担したいなど、人によって意見はさまざま。そもそも料理の場合、料理が好きか、得意かといった問題もありますよね。

この記事では、ひとり暮らしをしている20~39歳の男女241人に対するアンケートでわかった、結婚後の理想の料理分担、料理好きの割合や腕前などをご紹介します。

「料理は女がするもの!」という時代はもう終わった!?この記事で、料理に対する認識をアップデートしてくださいね。

結婚後の理想の料理分担

結婚後に料理を楽しむ男女まだ結婚していない20~30代の男女。もし結婚したら、料理はどのように分担するのが理想と考える人が多いのでしょう。男女241人に対するアンケートでわかった、理想の配分が下図の通りです。

結婚した場合の理想の料理配分

男性は「メインは相手、自分も時々は作る(38.1%)」よりも「半々で作りたい(39.7%)」が少し多く、トップとなりました。

ただし「メインは相手、自分も時々は作る」と「全部相手が作る」の合計は48.4%なのに対し、「メインは自分、相手も時々は作る」と「全部自分が作る」の合計は11.9%となっています。男性は「メインは相手に作ってもらいたい」が5割弱、「半々で作りたい」が4割弱、「メインは自分が作る」が1割強という結果でした。

女性は「メインは自分、相手も時々は作る」が54.8%で最多でした。「全部自分が作る」と合計すると、59.1%です。

「半々で作りたい」は27.8%で、男性よりも11.9ポイントも低くなっています。「メインは相手、自分も時々は作る」と「全部相手が作る」の合計は13%です。女性の方は「メインは自分が作る」が6割弱、「半々で作りたい」が3割弱、「メインは相手に作ってもらいたい」は1割強でした。

この結果からは、「メインは相手(女性)に作ってもらいたい」男性よりも、「メインは自分(女性)が作る」と考える女性の方が割合が多いことがわかります。ひとり暮らしを経験している男性は、女性が思っているよりも「料理を分担したい」と考えているようです。

料理分担に対する男性の意見

具体的に男性が結婚後の料理分担をどのように考えているのか、意見をうかがいました。

【半々で作りたい】

共働きになるとしたら、料理も半分ずつの分担が当たり前だと思うから。(新潟県/37歳男性)
家事は半々がいいです。料理が得意でない相手なら自分がなるべく担当し、その他は奥さんに頼むようにしたいです。(大阪府/32歳男性)
料理や家事の苦労を知っているので、相手だけに作らせるだけではなく一緒に協力して作りたい。(千葉県/38歳男性)

【メインは相手に作ってもらいたい】

料理は嫌いじゃないが、毎日メニューを考えたり、食材を購入するのは大変。基本的な日常の食事は作ってもらえると助かる。(福島県/34歳男性)
共働きになるならお互い料理をすると思うが、私は帰宅が遅い職種なので、必然的に自分が作る比率が低くなると思う。(東京都/36歳男性)
できる限り作ってほしい。自分がほとんど料理ができないのでお願いしたいです。(大阪府/22歳男性)

【メインは自分で作る】

料理することをいとわないから。相手の女性が料理が苦手なら、料理が得意なほうがより多く担当したほうが効率的だと思う。(千葉県/38歳男性)
料理は好きなので自分がメインでかまわない。ただ、たまには相手の作ったごはんも食べたいです。(京都府/30歳男性)

男性のコメントからは「妻が料理を作るのは当たり前」というような意見はなく、むしろ「家事は分担したい」という声が多く上がりました。中には自分がメインで作りたいという声もあり、料理に対する男性の意識の高さが感じられます。

料理分担に対する女性の意見

次に、結婚後の料理分担に対する女性の具体的な意見も見てみましょう。

【半々で作りたい】

共働きになると思うので、家事分担に不満が起こらないように半々で作りたい。(神奈川県/35歳女性)
たまには彼の手料理も食べたいし、一緒に生活をするなら何事も協力し合いたい。(富山県/36歳女性)
「料理は女性がするもの」という固定観念が好きじゃないから。(兵庫県/24歳女性)

【メインは自分で作る】

メインは自分で作りたいが、何かあったときのために少しくらいは相手にも料理ができてほしい。(栃木県/29歳女性)
私自身が料理が好きでこだわりも強いため、キッチンに入ってほしくない。(東京都/27歳女性)

人が作った料理を食べるのが好きでないから。月に数回くらいなら作ってほしいと思います。(富山県/31歳女性)

【メインは相手に作ってもらいたい】

彼氏は料理が得意で、私はいつも副菜担当です。そうやって分担していくと、メインは彼氏になりそうだなと思う。(東京都/23歳女性)
彼氏と結婚したら共働きになるので家事は分担したいが、私は料理が好きではないので、別の家事を担当したい。(東京都/36歳女性)

女性のコメントからは「料理は妻が担当」という固定観念に反発する意見がある一方で、「キッチンに入ってほしくない」といったこだわりの強い料理好きな人もいることがわかりました。一緒に暮らす上で効率的に役割分担をして、毎日の料理もストレスなく担当し合いたいと考える女性が多いようです。

料理好きの割合と実態

結婚後の料理負担について、男性も女性も半々で担当したい、どちらかだけに押し付けない、という考えの人が多いことがわかりました。

では、実際に料理をするのは苦にならないのでしょうか?また、今現在はどれくらいの頻度で料理をしているのでしょう?実態に迫りました。

料理好きの割合

まずは、料理好きの割合を男女別に見てみましょう。

独身男女が回答 料理は好き?

男性・女性ともに「好き」という回答が4割を超え、ほぼ同程度でした。

男女を比較してみると、男性のほうが女性よりも「どちらでもない」の割合が多く、女性のほうが男性よりも「好きではない」と答えた人の割合が多くなっています。この数値からは、女性のほうがやや料理に苦手意識を持っている人が多いように見受けられます。

「できない」は男女ともに3%台に留まっており、20~30代でひとり暮らしをしている独身男女の半数以上は多少なりとも料理ができるといってよさそうです。

男性は自分が料理好きだからこそ「結婚後は負担を半々に」という人が多いのかもしれません。逆に女性は、料理が好きではないものの、「女性の私が作らないと」と思ってしまっている人が一定数いるとも考えられます。

料理を始めたきっかけ

それでは、実際に料理を始めたきっかけは何だったかも男女それぞれに聞いてみました。

料理を始めたきっかけ

料理を始めたきっかけは、男女とも「ひとり暮らしを始めたから」が4割以上と多くを占めました。実家暮らしから独立したことを機に、必要に駆られて自炊を始める独身男女が多いようです。料理ができるパートナーを選びたいなら、ひとり暮らしを経験していることがポイントになりそうです。

「外出自粛で家にいるから」と答えた人は、男性で8.7%、女性で2.6%いることがわかりました。外出自粛で料理を始めた人は特に男性に多いようです。

「料理はできた方がよいと思って」始めた人は、男性が2.4%なのに対して、女性は7%と5ポイント近くも高くなっています。これは「女性は料理ができた方がよい」という昔からのイメージが、女性の心理にやや影響しているからかもしれません。

料理を作る頻度

それでは、実際に日々どれくらい料理をするのか、頻度も確認してみましょう。

独身男女が回答 料理をする頻度は?

男女とも「ほぼ毎日、1食は作る」が最も多い結果になりました。

ただし女性のほうが男性よりも「毎日、朝昼晩作る」と「ほぼ毎日、1食は作る」の割合が多くなっています。週に3回以上作る人は、男性で合計60.2%なのに対し、女性では合計71.3%と11.1ポイント高くなりました。料理が好きかどうかにかかわらず、女性のほうが男性よりも日常で料理をする頻度が多いことがわかります。

「できるが、ほとんど作らない」「料理はまったくできない」を合計した数値は、男性が8%なのに対し、女性は9.5%でした。「料理をしない」人の割合については、男女の差はそれほどないといえそうです。

得意料理と料理の腕前

異性には本当の料理の腕前を言わない人が、男女ともに一定数いる

料理好きに男女の差はあまりないこと、頻度の差はあってもある程度自分で料理をする人が多いことがわかりました。

では、独身男女のみなさんは自分の料理の腕前をどのように感じているのでしょう。得意料理なども合わせて調査してみました。

得意な料理

まずは、男女の得意料理の系統をそれぞれ見てみましょう。料理が「できる」と答えた人に、「あなたの得意料理は何系ですか?」と聞いた結果が下図の通りです。

何系の料理が得意?

男性の回答で最も多かったのは「得意な料理はない」で、41.3%です。次に多いのは「和食系」で21.4%でした。女性は「和食系」と答えた人が37.4%で最多です。次は「得意な料理はない」で28.7%でした。

「中華料理」と「イタリア料理」に関しては、男性のほうがやや多くなっています。女性は「洋食系」と答えた人が男性より多くなりました。

特に何料理ということはなく、好きな料理・作りやすい料理を日常的に作っているということかもしれません。

異性に振る舞いたい手料理

得意料理は男女ともにバラツキがみられました。では、実際に異性に料理をふるまうとしたら、どんな料理を作りたい人が多いのでしょうか?具体的な意見をみてみましょう。

【男性】

ハンバーグです。簡単に作れる上に好きな人が多く、女子受けもいいから。(神奈川県/27歳男性)
女の子が好きそうなイメージがあるから、作るならオムライスです。(新潟県/27歳男性)
カルボナーラだけはプロのレシピを覚えているので、喜んでもらえるかなと思います。(埼玉県/32歳男性)
豚の生姜焼き。自分が好きで作り方を研究したので、味に一番自信がある。(京都府/30歳男性)
豆腐のヘルシーさと豆板醤の辛さが女性に好かれそうなので、麻婆豆腐。(東京都/35歳男性)
鴨肉のロティ、オレンジソース掛け。 昔、料理教室で習ったことがあり、これぞフレンチという感じだから。(大阪府/39歳男性)

【女性】

男性に食べてもらうなら、がっつりした肉料理が喜ばれそうなので、ハンバーグ。(栃木県/29歳女性)
実家で食べる一番好きな母の手料理が餃子なので、同じ味を相手にもぜひ食べてもらいたい。(埼玉県/24歳女性)
唐揚げは友人たちに好評な得意料理なので、男性にも食べてもらいたいです。(広島県/31歳女性)
ブリの照り焼きは、男性はなかなか作らないだろうし、よく美味しいと言われるので。(神奈川県/36歳女性)
牛肉のワイン煮込み。今まで作った料理の中で一番美味しくできたから。(東京都/26歳女性)

コメントからは、ハンバーグやオムライスといった万人受けするメニューだけでなく、フレンチや煮込み料理など一手間掛かる得意料理を相手に振る舞いたいという声も聞かれました。

慣れた手つきで手の込んだ料理を作ってくれる人は、かなりの料理上級者という印象を受けますね。

自分で思う料理の腕前

異性に凝った料理を作ってあげたいという声が多数見られましたが、実際に料理上手が多いのでしょうか?自分の料理の腕前に対する評価をみてみましょう。

料理の腕はどのくらい?

今回のアンケートでは、男女ともに「普通にできるレベル」が5割以上を占めました。

男女別見ると、女性で「プロ級」と答えた人はおらず、「まったくできない」は男性よりも数値がやや高くなっています。この結果からは、女性が考える「料理ができる」というレベルが、男性の「料理ができる」レベルよりもかなり高めに設定されてるのではないかと推測できます。

料理に関しては男性のほうが「自分で美味しいと思うものができる」=「料理ができる」と、シンプルに考えているのかもしれません。

異性に伝える料理の腕前

男女ともにある程度料理ができると認識している様子。ただ、どうやら異性に対しては素直に自分の料理を伝えていない人が一定数いることがわかっています。

異性から「料理ができるか」とを聞かれた際に何と答えるかを、男女別に聞いた結果を見てみましょう。縦列が相手への回答で、横列が自己評価です。

男性|自分の料理の腕前、異性に何という?

プロ級 わりと上手い方 普通にできる できるが下手 できない
「得意だよ!」 100% 9.1% 1.4%
「それなりにはできる」 72.7% 21.4%
「普通」 62.9% 7.9%
「あんまり得意じゃない」 ★18.2% 14.3% 71.1%
「まったくダメ」 21.1% 100%

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女性|自分の料理の腕前、異性に何という?

わりと上手い方 普通にできる できるが下手 できない
「得意だよ!」 16.7% 1.5%
「それなりにはできる」 75% 22.1%
「普通」 8.3% 58.8% 20.7%
「あんまり得意じゃない」 17.6% 69% 16.7%
「まったくダメ」 10.3% 83.3%

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それぞれ自己評価の腕前のグループに分け、相手への回答を分析してみると、男女ともに実際の自己評価のアンケート結果とは異なる回答をする人が一定数いることがわかりました。上記の表で、赤字は実際の料理の腕前よりも「料理が上手である」かのような回答、アンダーラインは実際の腕前よりも「料理が下手である」かのような回答をしたケースです。

男性は「わりと上手い方」と自認していても、相手には「あんまり得意じゃない」と伝える人が18.2%もいます。女性は「できるが下手」と自認していても、相手には「普通」と答える人が20.7%です。料理が「できない」人でも「あんまり得意じゃない」という人が16.7%いました。比較的、男性よりも女性のほうが、実際の腕前よりも「料理が上手い」ような回答をする割合が多い印象です。

男女とも、実際の腕前とは異なる回答を異性にするのはなぜでしょうか?その理由を詳しく聞いてみました。

男性|上手なのに「不得意」と答える理由

女性からあまり期待されないように、また自慢しているように聞こえないような返答を心がけている。(沖縄県/28歳男性)
自分で「料理が得意!」と言うと自慢しているみたいだから、言わないようにしています。(大阪府/33歳男性)

男性は、「料理が得意」と女性に対して言うことで「自慢していると思われる」ことを気にしているようです。その背景には「女性に料理が得意と言った後にガッカリされたくない」という気持ちがあるからと思われます。

女性|得意でないのに「普通」と答える理由

料理はかなり苦手なほうですが、完全にできないわけではないので。(福岡県/35歳女性)
料理は得意ではないものの、「普通」には作れる程度のレベルだから。(福岡県/23歳女性)

一方女性の場合は、自己評価では料理が「できるが下手」と思っていても、実際には普通に料理ができるレベルであることがコメントからうかがえます。自分よりも料理がうまい女性はたくさんいるはずだと、自分を相対評価しているために、自己評価が低いのかもしれません。

この結果見ると、料理が得意か相手に聞くだけで実際の腕前を判断するのは難しいことがわかります。実際にお付き合いを深めて手料理を振舞うような関係性になると、「こんなに料理が上手だったんだ!」と驚かされるかもしれませんね。

性別に関係なく料理を分担する時代に

まとめ|料理の腕に男女差はナシ!

独身でひとり暮らしの男女の料理事情はいかがでしたか?今回の調査からは次のことがいえます。

  • 結婚したら「料理は半々」と思っているのは、男性のほうが多い
  • 女性は家事の役割分担をして効率的に暮らしたい人が多い
  • ひとり暮らし男女の4割以上が料理好き
  • 料理を作る頻度は、女性のほうがやや多い
  • 料理の腕は「普通にできる」が5割以上
  • 異性に本当の料理の腕前を言わない人多数

意外にも男性の方が料理は半々で作りたいと思っている人が多く、料理が好きか、得意かといった点では男女に大きな差はないようです。今回の結果を見る限り、性別に関係なく、特技や状況に合わせて料理や家事を分担できるのが理想と思っている人が多いのかもしれません。

ただ結婚後の料理などの家事分担はふたりで決めればよく、正解・不正解があるものではありません。もしこれから結婚相手を探すのであれば、料理の分担を含めた生活スタイル全般がマッチする相手を見つけることが大事です。周囲に生活スタイルが合う異性がいないのであれば、婚活アプリも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

調査方法:インターネットアンケート
アンケート母数:男性126名、女性115名 計241名
実施時期:2021年6月2日~6月16日
調査実施主体:マッチングアプリ大学
調査会社:株式会社ネクストレベル

この記事を書いた人
sachi

フリーランスライター兼編集者。紙媒体、WEBを問わず幅広く活動中。 執筆テーマは恋愛、婚活、結婚を中心に、妊活、出産・育児など女性のライフスタイル全般。