異性間の友情は成立する?男女244名へ「異性の友人を好きになった経験」について調査
男女関係なく遊んでいた友人とも、付き合いが長くなると関係に変化が生じることがあります。自分はただの友達だと思っていたのに相手は恋愛対象として見ていて戸惑った、という経験のある人も少なくないかもしれません。また逆に、友達として接していた異性の友人を好きになった人もいることでしょう。
そもそも、異性間の友情はありうるのでしょうか。また「友人」が「気になる人」に変わるのはどんなときなのでしょうか。親しい異性の友人がいる・いた男女244名を対象に、異性間の友情に関してのアンケート調査を行いました。
異性の友人を好きになって戸惑っている人や「異性間の友情なんてあるのかな」と疑問に思っている人は、参考にしてみてくださいね。
異性の友人との出会いは、学校または仕事のつながりが多い
最初に、親しい異性の友人の数と出会いのきっかけについて尋ねました。異性の友人の数で最も多かったのは、男女ともに「4人以上」という回答です。では、その異性の友人とは、どこで出会う人が多いのでしょうか。
出会いのきっかけは「学校 (小・中・高)・塾」と答えた人が47.5%で最多数。青春時代に性別を越えた交友関係を持った人が、5割近くに及びました。
一方で、少数派だったのは、いわゆる婚活や男女の出会いを求める場です。このことから、恋愛対象から友人へ変化するケースは稀であるといえるでしょう。
女性にとって「キス」は特別!男性は個人差が大きい
それでは異性の「友人」と呼べるのは、どのラインまででしょうか。
「異性の友人と“できる”ことは?」という質問では、1・2位の「仲間と一緒に遊ぶ」「二人で遊ぶ」までは8割以上の人が「できる」と回答しました。3・4位の「二人で朝まで遊ぶ」と「家に行く・呼ぶ」も約4割の人が問題ないと答えています。
ただし5位の「旅行に行く (別室に泊まる)」(26.2%)以下は3割を切る結果で、特に「キス」と「割り切った体の関係」と回答した人は2.9%に留まりました。
それでは逆に、友人とはできないのはどんなことでしょうか。男女別にみていきましょう。
全体としては、男女共にスキンシップ(キス・体の繋がり・ハグをする・手をつなぐ)に関しては許容する人の割合が低く、同性の友達とするような遊びやグループでの行動に関しては問題がないと考える人が多い結果でした。
男女間で もっとも大きく差が開いたのは「キス」で、女性よりも男性のほうが約16%ほど低くなっています 。続いて差が大きかったのが「体の繋がり」で、男性84%に対して女性は94.9%と、約10%の差がありました。
また「ハグをする」「手をつなぐ」については男女ともに5割程度と大きな差は見られなかったものの、スキンシップ全体では女性のほうが「友人とは出来ないこと」として挙げた割合が多く、抵抗感が強いことが分かりました。
特に「キス」に関しては「体の繋がり」との差がわずか0.7%だったことから、女性にとってキスは『友人とはできない特別な行為』であることもわかりました。
異性の友人とはできない行為として、男性のほうが多く挙げたのは「二人で朝まで遊ぶ」「二人で遊ぶ」です。中には「グループで遊ぶ」を挙げた人もいました。
このように「異性の友人とできないこと」として挙げた回答の割合にバラつきがあることから、男性のほうが異性の友人との付き合い方に関してに個人差が大きいといえそうです。
では、実際に異性の友人に恋愛感情を抱くことはあるのでしょうか。友情が恋愛に変わる瞬間について尋ねました。
半数以上が「異性の友情」が「恋愛」に変化した経験あり
異性の友人がいる人のうち、自分から相手を好きになった(もしくは好きになりかけたことがある)経験がある人は約3割、相手から恋愛感情を抱かれた(もしくは相手の好意を感じた)経験のある人は2割弱程度でした。
また、お互いに好きになった人は約1割です。この結果から、友人同士が相思相愛になるのは珍しいパターンであることが推測できます。
そうはいっても、約6割が相手となんらかの恋愛関係になった経験があることから、友情が恋愛に変わること自体は少なくなさそうです。
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それでは、どんなきっかけでそれまで友人だった相手に恋をするのでしょうか。異性の友人を好きになった・なりかけたことのある人に、そのきっかけを教えてもらいました。
異性の友人を好きになったきっかけは「いつの間にか」が3割で最多
もっとも多かったのは「いつの間にか好きになっていた」で30.7%、続いて「一緒にいて楽だと感じた」が13.9%でした。
なにか特別なことをしたというより、二人でいるときの居心地のよさが好きになったポイントなのかもしれません。
さらに男女別に見てみると、恋愛感情を抱くきっかけにはそれぞれ傾向があることがわかりました。
1位の「いつの間にか好きになっていた」は、割合こそ違うものの、男女どちらも順位は同じです。ただ2位以下に関してはランクインした項目が大きく異なる結果でした。
男女で順位に大きな差があったのは「あるとき、急に意識し始めた」で、男性が14.3%に対し女性は0%でした。「宿泊したときに普段とは違う面をみて意識するようになった。(30歳男性・愛知)」「距離が離れた頃から意識し始めた。(29歳男性・福岡)」「男友達がその友人を魅力的だと言っていたので、異性として興味をもった(32歳男性・兵庫)」のような声もあることから、男性に関しては今まで友人だと思っていた相手が急に女性に見えてくる瞬間があるようです。
また「自分が困っているときに助けてくれた」についても、男性は4%、女性は14%と男女間で大きな差が出ました。女性では、2番目に多い回答です。コメントでは、「友達に嫌がらせを受けてるときに助けてくれた。(37歳女性・兵庫)」「自分も忙しいのに残業時間に助けてもらい、少しずつ恋愛感情を持つようになりました。(32歳女性・岩手)」のような声があり、女性の場合は感謝の気持ちが恋愛感情へと変化することがあるようです。
その他にも、好きになったきっかけとして次のようなエピソードが寄せられました。
【男性】
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【女性】
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男女ともに「恋人とうまくいかなくなったときに側にいてくれた」と回答した人が複数いました。辛い恋を支えてくれた相手となら、幸せな恋ができそうだと感じるのかもしれませんね。
異性の友人を好きになった場合、恋愛を成就させるのは難しい傾向
異性の友人を好きになったまたは相手から好意を抱かれた場合、あるいはお互いに好きになった場合に、どのような行動を取る人が多いのでしょうか。
異性の友人を自分から好きになった場合の行動としてもっとも多かったのは、「自分からは告白もアプローチもしなかった」で41.9%でした。次に多いのは「自分から告白やアプローチをしたが、うまくいかなかった」で13.5%ですが、アプローチしなかった人との差は28.4%で、自らアプローチすることの難しさが表れています。
また付き合った人は9.5%のみで、自らアプローチして断られた人よりも4ポイント少ない結果です。
なかには自分から相手を好きになったにも関わらず、相手からのアプローチを断った人も2.7%いました。異性の友人に対して恋愛感情を抱いても、その恋を成就することは難しいのが現実なのかもしれません。
異性の友人から好きになられた場合はどうでしょうか。もっとも多かった行動は「相手から告白やアプローチをされたが、断った」が47.8%、次が「友人でいることを止めて距離をおいた」「相手から告白もアプローチもされなかった」で同率17.4%でした。
「相手から告白やアプローチをされたが、断った」と「友人でいることを止めて距離をおいた」を合わせると65.2%の人が、相手を受け入れない姿勢をとったことが分かります。
それでは、お互いに好きになったケースではどうでしょうか。もっとも多かったのは「付き合った」の63%でした。どちらかが好意を抱くのではなく、どちらも好意を抱くケースでは半数以上が交際する結果でした。
ただし残りの29.6%(無回答を除く)が付き合わなかったことを考えると、やはり異性の友人間での恋愛は成就するのが難しいといえそうです。
男女ともに「今の友人関係を壊したくない」という意識が強い
次に「なぜ好きになった異性の友人に対してアプローチしないのか」についてのアンケート結果を、男女別に見ていきましょう。
男女とも1位にランクインした回答は「うまくいかずにその人との関係が変わってしまうのが嫌だった」でした。また女性については、「ずっと友人関係でいたかったから」「相手はただの友人だと思っているから」についても同率1位です。
この4つの回答からは、ニュアンスは異なるものの、相手との良い友人関係が壊れてしまうことに対する恐れや今の関係を維持したいという共通の思いが感じ取れます。
また男女でもっとも差が出たのは「グループなど、その人以外との友人関係が壊れてしまうのが嫌だった」という回答です。男性20%に対し、女性は4.6%と15.4%もの差があります。男性のほうが、自分の恋よりも友人やコミュニティを大切にする意識が強いのかもしれません。
それでは次に、好意を抱いた異性の友人とはその後どうなったのか見てみましょう。
異性の友人でどちらかが恋愛感情を抱いた場合、「ずっと友人のまま」が44%
異性の友人となんらかの恋愛関係になった人に「その後の友人との関係」を聞いてみたところ、もっとも多かったのは「ずっと友人のまま」の44.2%で、次が「付き合ったが別れた」の14.3%でした。半数近くの人が友人として関係性を維持していることがわかります。
やはり友人として築いてきた関係性を、急に変えるのは難しいのかもしれません。
ただし「その後の関係性」に関しては、自分から好きになったのか、相手から好きになったのか、あるいはお互いに好きになったのかによって多少傾向が異なるようです。
自分からまたは相手から好きになったケースは「ずっと友人のまま」が1位だったのに対し、お互い好きになったケースでは「付き合ったが別れた」がもっとも多くなりました。また、お互いに好きになったケースで「ずっと友人のまま」だったのは18.5%に留まり、他とは25%以上もの差が生じています。
この結果だけを見ると、友人関係を継続したいならば付き合わないほうが良いといえるかもしれません。
ただし「今も付き合っている」という結果に関しても、自分からまたは相手から好きになったケースが4%程度であるのに対し、お互い好きになったケースでは15%強と10%以上の差があります。
この可能性にかけて付き合うのか、それとも友人関係を維持するのかは、相手との相性なども考えて慎重に判断する必要がありそうです。
異性の友人との恋愛は「絶対にない」が34%、残り66%は可能性を否定できず
次は、今まで異性の友人を自分から好きになったことがない人に対して、「今後自分から恋愛感情を抱くことがあると思うか」と尋ねてみました。
もっとも多かった回答は「絶対にない」の34.1%で、そのあとは「相手による」28.6%、「どちらともいえない」24.1%、「好きになるのはできるだけ避けたい」13.2%と続きました。
異性の友人との恋愛はありえないと言い切れる人は34%程度で、残りの66%は「もしかしたら好きになることもあるかもしれない」と、恋へ発展する可能性を否定できないと感じていることがわかります。またそのうちの13%ほどは、できるだけ異性の友人との恋愛を避けたいようです。
異性の友人を持つ人にとってその相手との恋愛は、けっして喜ばしいことではないことが読み取れる結果でした。
67%が異性の友人に対してドキッとした経験あり
恋愛感情までいかずとも、異性の友人に対してトキメキを感じたことがある人はどのくらいいるのでしょうか。異性の友人を持った経験のある人全員に対して尋ねたところ、67.2%の人が「ある」と答えました。
ドキッとしたタイミングとしては、次のようなコメントが挙げられました。
【男性】
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【女性】
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男性が見た目や女性らしさなどにキュンとするのに対し、女性は自分に対する接し方や優しさに対してときめくことが多いようです。
異性の友人に対しても、ときめくきっかけは他の異性に対する場合とそれほど差がないようにも見えます。それはつまり、友人関係が壊れる心配さえ乗り越えることができれば、友人とも恋人になれるということなのでしょうか。
次の質問では、異性の友人と恋人になれる可能性について尋ねました。
異性の友人と恋人になることに対して、女性のほうが慎重な姿勢
異性の友人と恋人になれるかどうかに関しては、男女間で少し差があるようです。
男性は「どちらかといえばなれる」「なれる」の合計が51%と半数を上回ったのに対し、女性は合計42.7%と男性よりも8.3%下回る結果でした。
また男性は「わからない」「どちらかといえばなれる」「なれる」がそれぞれ25.5%と票を割ったのに対し、女性は「わからない」がもっとも多く30.4%で「なれる」(15.2%)のおよそ2倍でした。このことから、女性のほうが友人から恋人になることに対して慎重であることがうかがえます。
友人と恋人になれると回答した人、なれないと回答した人に、それぞれの理由を聞きました。
友人として相手のことを知ることが恋愛に繋がることもある
友人から恋人になれる理由としてもっとも多かったのは「友人としての付き合いの中で、お互いのことをよく知れるから」で、男女あわせると7割以上の人が回答しました。
異性としてでなく友人として長く付き合うことで、相手との相性をしっかり見極められることをメリットとして感じているようです。
その理由としては、次のようなコメントが寄せられました。
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友人から恋人に発展するほうが良い関係を築けるといった意見が多く見られました。
「友人は友人」「恋人は恋人」と割り切る人は、友情から恋愛に変化しづらい傾向
前章の友人と恋人になれる理由については男女で回答に差がありませんでしたが、友人と恋人になれない理由に関しては、男女で順位に違いがありました。
男性は「最初から新鮮味のない付き合いになるから」が32% で1位でしたが、女性は「友人を恋人として見ることに、照れや違和感があるから」が51.4%と過半数を超えました 。
回答としては分かれたものの、いずれにも共通しているのは、友人としての付き合いと恋人としての付き合いは違うという価値観です。
自由記述では、次のような意見がありました。
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友人は友人、恋人は恋人と、最初から関係性を割り切って接している人が、「友人から恋人へ」という流れに違和感を覚えやすいようです。
まとめ|約6割が友情から恋愛感情へ変化する可能性があると認識
今回の調査では、次のことが分かりました。
- 6割以上が異性間の友情が恋愛に変わった経験あり
- どちらかが相手を好きになっても「友人のまま」が45%
- 約6割が「友情から恋愛感情へ変化する可能性あり」と認識
このことを踏まえ最後に改めて、異性間の友情についてどう思うかについて尋ねました。
もっとも多かったのは「気の合う異性と友人になるため、いつ恋愛関係になってもおかしくない」の39.3%です。
また「どちらかが好意以上を持っている確率が高い」の8.6%、「友人とは恋愛しないと決めている」の7.4%、「異性間の友情はありえない」の2.9%を合わせた58.2%の人が、友情から恋愛感情に変化する可能性を認めた回答でした。
逆に「友人は恋愛対象から外れる」「恋愛対象じゃないから友人になれる」といった、友情から恋愛感情への変化を否定した意見は35.2%で、肯定派よりも23%少ない結果です。
異性の友人を持つ人であっても、異性間の友情は恋愛感情に変化しうるものであると認識している人が少なくないことが分かりました。
最後に|異性の友人を好きになった人は、「相手とどうなりたいか」から考えよう
友情が恋愛感情に発展する可能性は低くないものの、その恋愛を成就させることは難しいというのが実際のところのようです。今回の調査結果は、いま異性の友人に対して恋愛感情を抱かれている人にとっては、ガッカリする内容だったかもしれません。
けれども、なかには友人から恋人になり、付き合い続けているカップルもいます。また、半数ほどが「異性の友人と恋人になれる」と考えており、友人から恋人になることにメリットを感じる人も多くいました。
まずは相手との関係をどうしたいのかをよく考え、そして相手がどういった価値観を持っているのか確認してみるのが良さそうです。可能ならば共通の友人に協力してもらい、相手の気持ちをそれとなく聞いてもらうのも一つの手かもしれません。
どのような結果であろうとも、その友人と良い関係が続くと良いですね!
■調査概要■
調査方法:インターネットアンケート
アンケート母数:計244名
実施時期:2022年1月28日~2月7日
調査実施主体:マッチングアプリ大学
調査会社:株式会社ネクストレベル