【青森県】縁結びで有名な「廣田神社」で千年の愛の契りを交わす神前式

「神前式が行える趣深い神社を紹介!」でご紹介するのは、青森県青森市にある廣田神社です。

廣田神社は、天照大御神の荒御魂をはじめたくさんの神様が祀られ、縁結びはもちろんのこと様々なご利益があると言われている神社です。

「青森らしい神前式がしたい」「ずっと仲睦まじい夫婦でありたい」といった方にはぴったりなスポットです。ぜひ最後までご覧ください。

縁結びで全国的に有名な神様を祀る「廣田神社」

青森県青森市の廣田神社の外観と桜

青森県青森市にある廣田神社は、見どころやパワースポットが満載の神社です。最寄りのJR青森駅からは車で約6分とアクセスが良く、境内駐車場も完備されています。

祀られている神様は、出雲大社の神様と同じ大国主命。全国的に縁結びで有名な神様です。また夫婦和合の象徴とされる進藤庄兵衛正次翁夫妻や、多くの恋の歌を残した藤原実方公もお祀りされています。

縁結びにゆかりのあるたくさんの神様が鎮まる神社で執り行う神前式は、伝統的な日本らしい挙式に憧れる方には最適の場所です。

今回は、廣田神社の権禰宜である名久井育美さんに、神社の歴史や見どころについてお伺いしました。

千年以上の深い歴史を誇る廣田神社

インタビュアー

どのような神社か教えてください。

名久井さん

当神社は往古一条天皇の御代、長徳年間(996年)に左近衛中将より陸奥守に任ぜられた藤原実方朝臣(ふじわらさねかたあそん)が、外ヶ浜貝森村、つまり現在の青森市に「夷之社(えびすのやしろ)」を創建して陸奥国長久の平安をご祈願したのに発祥します。

インタビュアー

廣田神社は1000年以上前から続いているのですね。

縁結びにゆかりのあるたくさんの神様が祀られている

インタビュアー

どのような神様が祀られているのでしょうか?

名久井さん

ご祭神は、天照大御神の荒御魂・大国主命・事代主神・蛭子命・藤原実方命・進藤庄兵衛正次翁夫妻をお祀りしています。

島根県の出雲大社の神様と同じ大国主命は、全国でも有名な縁結びの神様であり、創建の祖である藤原実方公は、「枕草子」の作者、清少納言と恋仲の関係であったともいわれ多くの恋の歌を残しています。

青森開拓の一大恩人である進藤庄兵衛正次翁とその妻は、仲睦まじい姿から両人のご神像が祀られ夫婦和合の象徴ともされています。

インタビュアー

八百万の神々の中でも最も尊いとされる天照大御神の荒御魂のほか、様々な神様がいらっしゃるのですね。

藤原実方公には清少納言との恋の歌も残されているとのこと、縁結びのパワーを感じます。

進藤庄兵衛正次翁は夫婦和合の象徴とされているのですね。

ずっと仲の良いふたりでいられるようにと見守っていただけそうです。

病厄除の守護神としても有名

雪に染まった青森県青森市の廣田神社

インタビュアー

廣田神社は「病厄除」の守護神でもあると伺いました。

病厄除の守護神として有名となった経緯について教えていただけますか?

名久井さん

天明4年に疫病が大流行した際、徳川将軍の命令により江戸幕府より疫病除けとして送付された箱入り神札を神社に奉安したところ、しばらくしてようやく病魔を退散し、大飢饉の災難は祓い除かれました。

以来、廣田神社はあらゆる災難・厄・病を祓い除く「病厄除」の守護神として広く全国から崇敬を集めています。

インタビュアー

江戸時代には病魔を退散させたというエピソードがあるのですね!

以来、廣田神社は縁結びはもちろんのこと、病厄除の神様としても人々に頼られているのですね。

運気アップの見どころが満載

青森県青森市の廣田神社のじゃんばら大注連縄

インタビュアー

廣田神社の見どころはどこでしょうか。

名久井さん

様々な見どころがあります。

  • じゃんばら大注連縄
    津軽地方で多くみられる「じゃんばら」と呼ばれる注連縄です。「じゃんばら」とは「邪祓(じゃばらい)」が訛って転化したものといわれています。ちなみに、大注連縄をくぐりお参りすると、その複雑な文様で災いを絡め取ってくれるので、心身が浄化されるといわれます。
  • 実方桜
    御祭神である藤原実方公の代表的な一句「桜狩雨は降りきぬおなじくは濡るとも花の影に隠れむ」をもとに恒久平和を願い植樹され、お参りした後に桜の前で祈願し、翌日雨が降ると幸せを呼ぶといわれる御神木です。
  • 二十三夜大神
    月待信仰に由来する二十三夜大神は月をご神体として崇奉しています。近年まで二十三夜講が組織され、月と縁由深い女性が多数参集して月を拝礼していました。月読命の御神影を写す掛軸に降神を賜り、夜通し飲食を共にすることで神人合一の境に浸り信仰を深めていました。こういったことから、安産や子授けの御神徳があります。
  • 十二支開運燈籠
    燈籠の周りに十二支を配し、自分の生まれ年である干支を撫でると開運招福のご利益があるとされています。

インタビュアー

私も先ほど大注連縄を拝見しましたが、とても繊細で美しい縄ですね。

くぐってお参りをすると、いつも以上に心が落ち着き穏やかになるようでした。

他にも御神木である実方桜に、安産や子授けの御神徳がある二十三夜大神、開運招福につながる十二支開運燈籠などたくさんの見どころがあるのですね。

廣田神社で執り行う神前式の内容

青森県青森市にある廣田神社の参進の儀

インタビュアー

廣田神社の神前式ならではの良さを教えてください。

名久井さん

先ほどご祭神を紹介させていただきましたが、当神社は愛しき縁結びのご神徳に溢れるたくさんの神様がお鎮まりになられています。

また、挙式の1ヶ月位前にリハーサルをし、当日、安心して挙式に臨めるようにしています。

拝殿にはねぶたの御神燈や、実際に青森ねぶた祭にて運行したねぶたの面が奉納され飾られています。

青森らしい拝殿の中で挙式を執り行うことができます

インタビュアー

素晴らしい神様方に見守られながら挙式できるというのは、なににも代え難い廣田神社ならではの魅力ですね。

リハーサルをすると心配も少なくなりますので、ご対応くださるのはすごくありがたいですね。

また、青森ならではの御神燈やお面が飾られている拝殿で挙式できるというのも素敵ですね。

ふたりが青森という土地に祝福されている気持ちになりそうですし、とりわけ地元の方には喜ばれそうです。

実際の神前式の流れを解説

青森県青森市にある廣田神社の祝詞奏上の儀

インタビュアー

神前式では実際にどのようなことを行うのでしょうか。

名久井さん

以下の流れで進行します。

  1. 参進の儀:参道をゆっくりと歩き心を整えます。
  2. 斎主挨拶(津軽神楽大拍子):斎主から挨拶が述べられ、300年続く津軽神楽の太鼓を打ち鳴らします。
  3. 修祓の儀:参列する皆様の心身を祓い清めます。
  4. 斎主一拝:神様へご挨拶をします。
  5. 雷声:県無形民俗文化の津軽神楽「雷声」の太鼓を打ち鳴らします。
  6. 祝詞奏上:お二人の結婚を神様に奉告し、縁が結ばれた感謝と末永い幸せを祈ります。
  7. 三献の儀:ご神酒をいただき盃を交わすことで夫婦としての契りを結びます。
  8. 指輪交換の儀:指輪を交換して夫婦の約束を生涯に結びます。
  9. 誓詞奏上の儀:幸せになる永遠の誓いの言葉を神様に申し上げます。
  10. 新郎新婦玉串奉奠の儀:玉串にお二人の思いを込めて神様にお供えして拝礼します。
  11. 参列者玉串奉奠の儀:末永い幸せを祈り親族の代表が神前に玉串をお供えして拝礼します。
  12. 親族盃の儀:ご両家がご神酒を汲み交わして絆を結びつける儀式です。
  13. 斎主一拝:神様へご挨拶をし、津軽神楽の太鼓を打ち鳴らします。
  14. 祝辞:斎主よりお祝いの言葉を贈ります。

所要時間は50分くらいです。

インタビュアー

丁寧なステップを経て、じっくりと進めていただけるのですね。

津軽神楽の太鼓も厳かな雰囲気が増し、いよいよ夫婦になるのだと気持ちもより引き締まりそうです。

挙式申し込みまでの流れを解説

青森県青森市にある廣田神社の三献の儀

インタビュアー

挙式申し込みまでの流れを教えてください。

名久井さん

まずは見学にお越しください。

見学は予約制です。事前にご連絡ください。

続いて仮予約です。

仮予約の期限は2週間です。期限内に決定かキャンセルかをご連絡ください。

そして申し込みとなります。

社務時間内にご来社の上、申込用紙にご記入いただき、正式に予約完了となります。

挙式の1ヶ月前を目安に、人生最良の日となるよう必ずリハーサルをしております

ご希望の日時をご連絡の上、ご予約ください。

お時間は1時間程で挙式の流れや作法、また細かい打ち合わせ等を行い、当日、おふたりが余裕をもって清々しく臨んでいただけるようにします。

この日に初穂料をお納めください

インタビュアー

見学、そして仮予約を経てお申し込みという流れですね。

仮予約の期間として2週間、設けてくださっているので、ふたりでじっくり検討できそうですね。

リハーサルの日時は予約制となるのですね。

挙式の流れを確認するだけでなく作法なども教えていただけるのは、みなさんすごくお喜びになるのではないでしょうか。

神前式当日(挙式開始前まで)の注意事項


青森県青森市にある廣田神社の指輪交換の儀

インタビュアー

神前式当日の流れについて教えてください。

名久井さん

挙式当日は、1時間前のご集合となります。

控え室にて、挙式の流れや注意事項の説明等を行います。

1時間より前にご来社の場合、控え室に入室できないことがございます。

その場合は、時間まで外でお待ちいただくようになりますのでご注意ください。

また、ご参列される皆様にも、その旨をお伝えください。

お着替えの部屋はございませんので、予め皆様着替えを済まされてご集合ください

インタビュアー

ご本人だけでなくご親戚の方々も、挙式当日は万一に備えて早く到着したくなるものかと思いますので、基本的には1時間前からの入室となることはきちんと事前にお知らせしておきたいですね。

着替えを済ませてからの集合になることも、あわせてお伝えすると良さそうです。

神前式をした夫婦や参列者から寄せられた感想

青森県青森市にある廣田神社の拝殿

インタビュアー

挙式されたご夫婦、または参列者の方々からはどのような感想が多いですか?

名久井さん

お申し込みの時からとても親切にしていただいて、安心して当日を迎えられました」「廣田神社のHPに挙式の様子を掲載していただいて、遠方に住んでいる親戚や友人がとても喜んでくれました」といったお声をよくいただきます。

インタビュアー

挙式は一世一代のことでもありますし、これから夫婦となるおふたりにとっては不安もあるかと思います。なので、あたたかいご対応は心にしみますよね。

ご本人だけでなく親戚や友人にも喜んでもらえるというのは、すごく嬉しいことだと思います。

神前式での印象的なエピソード

インタビュアー

今までに執り行われた神前式で印象に残るエピソードがあれば教えてください。

名久井さん

高校生の時から年末年始に巫女のアルバイトで来てくれていた子が、ぜひ、自分がご奉仕した廣田神社で挙げたいと来てくれました。

挙式当日は、その時いた職員とアルバイトの時の話で盛り上がり、その様子をご新郎がにこにこ嬉しそうに見ていたのがとても印象的でした。

インタビュアー

廣田神社への思いが込もった、心温まるエピソードですね。

大切な場所で新たなスタートを迎えられたことは、一生かけがえのない思い出として残りそうです。

神前式についてよくある質問

青森県青森市にある廣田神社の誓詞奏上

インタビュアー

挙式の予約はいつから可能でしょうか。

名久井さん

挙式の予約は1年前から可能です。

リハーサルなども含め、希望日時が空いていれば、1ヶ月前でも予約可能です。

インタビュアー

1年前から受けていらっしゃるのですね。

一方で、なるべく早く式を挙げたいという方もいらっしゃるかと思いますので、1ヶ月前でもご対応いただけるのは助かりますね。

年間10組ほどが神前式を挙げている

青森県青森市にある廣田神社の十二支開運燈籠

インタビュアー

どのくらいの頻度で挙式されていますか?

名久井さん

年10組くらいです。

インタビュアー

そうなんですね。

参列は最大40名まで可能

インタビュアー

参列は何名まで可能ですか?

名久井さん

最大40名まで可能です。

ただし、2021年4月現在は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため半分の20名まで可能としています。

親族以外も参列可能です

インタビュアー

通常ですと40名まで参列できるのですね。

今は20名までとのことですが、親族以外の参列も受け入れていただけるのは嬉しいです。

雨天でも挙式可能

インタビュアー

雨天でも挙式はできますか?

名久井さん

雨天でも挙式はできます

ただし、毛氈(もうせん)を敷いての参進はできません。

インタビュアー

毛氈を敷いての参進を除く形にはなりますが、雨天でもご対応いただけるのはありがたいです。

貸衣装やヘアメイクは自分で手配する

青森県青森市の廣田神社で神前式に臨んだ新郎新婦

インタビュアー

貸衣装・着付け・ヘアメイク・写真などはお願いできますか?

名久井さん

披露宴会場や衣装、写真等の用意はありません。

おふたりの望まれる最良の業者をお選びください。

ご希望の場合は紹介も可能です。

インタビュアー

披露宴会場や衣装などは、自分達で手配する必要がありますね。

ふたりで色々とイメージしながら探すと、お互いの絆もより深まりそうです。

迷った場合も、ご紹介いただけるので安心ですね。

挙式開始前までは控室を利用できる

インタビュアー

控室はありますか?

名久井さん

ご新郎・ご新婦並びにご親族のお着替えの部屋はありませんが、挙式までの時間、ご新郎ご新婦をはじめ参列される方々の控室はあります

インタビュアー

親族だけなく主役のふたりも着替えを済ませて伺うかたちになりますね。

挙式までの間、居させていただける控室はご用意くださるということですね。

結婚が決まったカップルへのメッセージ

青森県青森市にある廣田神社の権禰宜である名久井さん

インタビュアー

最後に結婚が決まった、または結婚を考えているカップルへ一言メッセージをお願いします。

名久井さん

青森開拓の一大恩人で、廣田神社の御祭神でもある進藤庄兵衛正次翁が平成26年(2014年)に生誕400年を迎えました。

進藤庄兵衛正次翁は大変夫婦仲睦ましかったと、今でも伝えられています。

ご新郎ご新婦が、進藤庄兵衛正次翁の夫婦のように10年20年、そして100年200年までも代々夫婦仲が良かったと言い伝えられるほどに、幸多き人生となりますように。

また、ご家族をはじめ、参列された皆様が笑顔あふれる挙式となりますよう、心を込めてご奉仕します。

そして、結婚式は、今まで育ててくれた親御さんに、出会ってくれた人たちに「ありがとう」と感謝の気持ちを伝える場でもあります。

その感謝の気持ちを大切に、今度はご新郎ご新婦が夫婦として家族としてさらにご縁を紡がれていくことをお祈り申し上げます。

インタビュアー

400年近く、夫婦仲の良さが言い伝えられている進藤庄兵衛正次翁の祀られた廣田神社で迎える挙式は、感動がひとしおだと思います。

進藤庄兵衛正次翁のように、末長く仲の良い夫婦でありたいですね。

心を込めてサポートしていただく挙式の場は、確かに参列してくださった方々に感謝を伝えるための絶好の機会でもありますね。

ふたりのこれまでと結ばれた縁に感謝しつつ、幸せな家庭を築くことができそうです。

本日は貴重なお話をありがとうございました!

廣田神社の基本情報

住所 〒030-0861
青森県青森市長島2丁目13-5
電話番号 017-776-7848
公式サイト http://hirotajinja.or.jp/

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