静岡県吉田町への移住情報・海と川に恵まれ、防災にも力を入れる町

この記事では、地方への移住を検討している方に向けて、静岡県榛原郡にある吉田町の特徴や生活情報を紹介していきます。

静岡県の中部で駿河湾に面している吉田町は、東名高速の吉田ICや富士山静岡空港が近く、国内各地へのアクセスが抜群。また、一年を通して気候が安定しており、うなぎや生しらすなど地元の食材も豊富です。

未来を見据えたまちづくりも特徴で、雇用の確保、子育て支援、さらには災害対策など、この街で長く暮らしていくためのサポートが充実しています。

そんな暮らしやすさに惹かれて、吉田町に移り住む若い世代もいらっしゃいます。実際に移住する際に役立つ情報を中心に、自治体のご担当者様に伺ったお話もあわせてお伝えします!

本日お話を伺った方

吉田町 企画課
シティプロモーション部門

主任 増田 知矢さん

吉田町の特徴・移住に求めるものが“ぎゅっと”詰まっています!

静岡県吉田町の暮らしの特徴

静岡県吉田町は、静岡県で2番目に面積が小さい自治体で、車なら30分で町内を一周できるほど。静岡市や浜松市にも通いやすい立地です。東京・名古屋のほぼ中間に位置しているので、たまの遠出も比較的気軽に楽しめますよ。

街の東側は県を代表する一級河川である「大井川」、南側は約1,000種類の魚類が生息する海の幸の宝庫「駿河湾」に面しています。中心部から自転車で10分、歩いても30分程度で豊かな自然に触れられるのがうれしいところ。

温暖な気候が続くのも吉田町の魅力。年間の平均気温は約17度と暖かく、日照時間が全国でトップクラスなうえ、雪もめったに降りません。暖房代など光熱費が節約できるので、生活コストも下げられそうですね。

まとめると、次のような方にはぜひ検討してほしい移住候補なんです。

  • 普段の用事であちこち出歩かず、コンパクトな街で生活がしたい!
  • ふとしたときに自然とふれあえて、公園なども整備されているとうれしい!
  • 悪天候で生活が制限されないことと、地震や津波の対策もきちんとした場所で暮らしたい!

せっかく移住するのであれば、落ち着いて過ごせる環境と生活の利便性を両立させたいものです。その条件を叶える吉田町の特徴について、解説していきます。

特徴1:生活圏はコンパクト。車移動も便利

富士山静岡空港
▲富士山静岡空港

吉田町を横断する国道150号線の近辺には、町役場・郵便局・小中学校をはじめ、大型スーパーやドラッグストア、ハンバーグで有名な「さわやか」などの飲食店といった施設が集まっています。

また、防災拠点となっている「北オアシスパーク」の近くにも、新しくスーパーや家電量販店、リサイクルショップなどができたりしています。町内に生活に必須な施設がまとまっており、便利なコンパクトシティなので、必要以上の移動時間をとられずにすみますね。

町内には東名高速道路の吉田ICがあり、北オアシスパークから2分で行けるのも魅力。吉田町役場から浜松駅まで60分、静岡駅までは30分と、近隣都市へのアクセスも問題なしです。隣接する牧之原市の富士山静岡空港も、車なら約15分とご近所感覚ですね。

東京・名古屋にはロングドライブか近くの新幹線駅から行けますし、さらに遠くなら飛行機利用と各交通機関の使い分けができるので、国内をアクティブに動きたい人にも向いています。

特徴2:天然の自然と整備された公園で遊ぶ休日

静岡県榛原郡吉田町の風景写真

駿河湾、そして大井川という静岡県を代表する自然に抱かれているのも、この街に住む大きなメリット。

また川尻・住吉海岸は、伊豆半島や富士山が眺められる絶景スポットです。釣りやサーフィンを楽しむ人々も多いですが、近くの牧之原静波ほどにぎわい過ぎていないので落ち着いてウォーキングもできますよ。

釣りを楽しむ子ども
▲町内には釣りスポットが多数。海岸を散歩するのもオススメ。

県立吉田公園
▲吉田町の人々の憩いの場、県立吉田公園。

公園の多さも吉田町のアピールポイントです。一人当たりの公園面積は県内第2位で、なんと東京都の約2.5倍

中でも東南の海沿いにある「県営吉田公園」では、毎年チューリップまつりや凧揚げまつりが開催され、東京ドーム3個分の広大な敷地は、季節問わず楽しそうな親子連れでいっぱいです。
※平成27年度末都市公園整備水準調書による(吉田町14.5平方メートル、東京都5.7平方メートル)

特徴3:豊かな自然の恵み…静岡グルメここにあり

吉田町の名物・うなぎ
▲大井川の冷たい水で養殖されたうなぎは、柔らかく脂のノリも抜群。

吉田町の名物といえば、なんといっても大井川の伏流水で育ったうなぎ。食通が口々に「うなぎは吉田に限る」と絶賛していて、東京から訪れる人もいます。

お気に入りのお店を見つけるのもよし。持ち帰るなら、良心的な価格でうなぎが手に入る静岡うなぎ漁業協同組合直売所(国道150号線沿い)にぜひ行ってみてください。

吉田漁港は県内でも有数のしらす漁港です。吉田町でしか味わえない生しらすも機会があれば試してみてください。

他にもレタスの産地としても広く知られているので、しゃきしゃきのレタスも食卓に添えてみてはいかがでしょう。

特徴4:災害対策にも力を入れている街

吉田町の津波対策防潮堤
▲津波対策の防潮堤

東海地区への移住を考えているなら、南海トラフ地震が発生したときの対策も気になるところです。吉田町は海に面しているので、津波のことを考えるとなおさらだと思います。

吉田町では、街全体で災害対策をおこなう「シーガーデンシティ構想」を進めています。すでに大井川川尻地区河川防災ステーションや15基の津波避難タワー、長さ1.5kmの防潮堤が完成しています。

防潮堤の高さは11.8mあり、南海トラフ地震により想定される最大9mの津波に備えるべくかさ上げされています。

→シーガーデンシティ構想の詳細はこちら

吉田町の暮らしデータ

「移住後に働く場所はあるの?」「賃貸の相場はどれくらい変わるんだろう」など、実際に生活する際に気になるデータを紹介します。

天候 暖流の黒潮が流れ込む駿河湾の影響で平均気温は約17度と温暖。雪もほとんど降らない。
人口 約30,000人(約12,000世帯)。近隣の自治体に比べると20代の転入が多い。
病院 内科・小児科などの一般診療所が12か所、歯科が9か所。大きな病院としては榛原総合病院がすぐ西にある。
学校 小・中学校が町内にある。高校も通信制が1校あるほか、隣の自治体の榛原高等学校・清流館高校などに通学可能。
娯楽 さまざまなイベントが実施される吉田公園や、街を見渡せるお花見スポットでもある展望台小山城が有名。
交通 吉田ICと国道150号線により車移動は便利。町内に電車の駅がなく、利用する場合は島田駅・藤枝駅にバスで移動する。
近隣都市 東の焼津市、西の牧之原市へのアクセスは容易で生活圏内といえる。

吉田町は小さい街ではあるものの、生活していくうえで必要な施設は問題なく揃っているといえそうです。高速道路・幹線道路が通っているのもポイントで、都市圏に出る用事があってもすぐに移動できます。

自動車がないと不便な面はありますが、平野部でアップダウンの少ない街並みなので、自転車を利用するのもよいでしょう。

【仕事】町内は職種が限られる。マイカー通勤なら選択肢は豊富

雇用に関するデータを見ると、吉田町は労働力率が静岡県で第1位、共働き世帯数・割合が第3位と、仕事に就いている人の割合が高い土地柄だといえます。
※労働力率は人口のうちどれくらいが働いているかを示す割合。平成27年国勢調査による。

実際の求人状況を調べてみたところ、街の規模もあってか、正社員の求人は近隣都市に比べて多いとはいえません。職種としては、大手企業のグループ会社・工場(AGCテクノグラスや富士フイルム静岡など)が町内に複数あるためか、配送や軽作業の求人が目立ちます。

ただ、隣接する焼津市・牧之原市・島田市を含めると求人数や選べる職種もグッと増えます。車なら静岡市で30分以内、浜松市には60分以内で通えるので、働く場所の自由度と住環境へのこだわりを両立させることも難しくなさそうですね。

【住まい】賃貸は数が少ないが格安。頻繁にチェックを

大手の賃貸情報サイトを調べた結果、現時点では吉田町の賃貸物件は100件弱と決して多くありません。静岡県への移住を応援している物件サイトに問い合わせるなどして、条件に合うものを探す必要がありそうです。

→スマイミー静岡(静岡県宅地建物取引業協会)はこちら

→ラビーネット不動産静岡県本部(全日本不動産協会静岡県本部)はこちら

物件の候補は多くないものの、家賃の相場は東京に比べると半額から3分の1程度。固定費の中でも一番大きい家賃をかなり抑えることができそうです。

家賃相場の比較

1LDK 2LDK
吉田町 4.6万円 5.5万円
静岡市 6.3万円 7.0万円
東京都 11.9万円 15.4万円

※金額は2020年9月現在

賃貸物件のほか中古・新築住宅など広く相談したいときは、地元のことをよく知っている不動産業者に頼るのもよいでしょう。

→民間不動産事業者一覧はこちら

【子育て】支援制度が充実、教育環境も◎

教室イメージ
▲勉強に集中できる環境が用意されている。

吉田町は安心して子育てができる街でもあります。妊娠・出産にかかる費用や子どもの医療費の助成、地域子育て支援センターの設置など、妊娠から子育てまで途切れない支援を行なっています。

また、入学後は確かな学力を身につけられるよう、吉田町教育元気物語「TCP Triwins Plan」という事業を進めています。
小学生が学校で勉強している風景

  • ICTを活用した情報活用能力の強化
  • 小中学校全教室および体育館にエアコン完備
  • 小中学校にALT(外国語指導助手)配置済み
  • 全小中学校のトイレの洋式化
  • 全小中学校の教室照明のLED化
  • スクールソーシャルワーカーの配置
  • 公設学習塾、放課後補充学習の実施
  • 原則、授業日には給食を提供

豊かな自然の中でのびのびと成長しながら、学習の環境も整備されているのがうれしいところですね。

吉田町に移住した人の体験談・感想

吉田町に移住した人の声

実際に吉田町に移住された皆さんの声を紹介します。ぜひ参考にしてください!

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山本さん(公務員、奥様の地元へ移住)
ちょっとお出かけしたいときには、静岡や浜松のように県内の大きい街にもすぐに遊びに行けます。北海道や九州にも富士山静岡空港を利用して行けますし、アクセスの良さがいいなと感じます。→インタビュー全文はこちら
男性アイコン
江原さん(元地域おこし協力隊。現在は町内でカフェを起業)
吉田町は、町の人たちもあまり気づいていない他にはない魅力がたくさんあると思います。有名な観光地は少ないので、全国的な知名度は低いかもしれませんが、のんびりゆったりと暮らしたい人には穴場だと思います。→インタビュー全文はこちら
男性アイコン
岡安さん(移住を機に農業を始める)
吉田町の魅力は、景色がよくて、気候が温暖なところ。雪が降らないのも魅力ですね。そして、穏やかでやわらかい物腰の人が多い土地です。→インタビュー全文はこちら

補助制度・問い合わせ

実際に吉田町への移住を検討される際、役立つ制度や窓口を紹介します。忘れずにチェックしましょう。

補助制度

移住就業支援金

東京圏から吉田町内に移住し、静岡県(または他の都道府県)が選定した中小企業等に就業した(または都道府県から起業支援金の交付の決定を受けた)方が対象です。

【補助金額】

2人以上の世帯100万円、単身世帯60万円
※18歳未満の世帯員を帯同して移住する場合100万円を加算(18歳未満の者一人につき)
※令和5年3月31日以前の住所移動については、18歳未満の世帯員を帯同して移住する場合一人につき30万円
※申請受付期限:予算に達した時点で終了となります。

産業振興事業費補助金(新規創業事業)

新規創業事業者の創業時における初期投資費用を支援します。
※交付決定日より前に契約・発注を行った業務は対象となりません。

【補助金額】

補助対象経費の1/2以内の額(50万円が上限)

若年世帯新築住宅取得応援補助金

45歳以下の夫婦、または中学3年生以下の子どもがいる世帯が、町内に住宅を新築または新築住宅を購入した場合に、その費用の一部を補助します。
※定住要件あり

【補助金額】

30万円

新婚生活応援補助金

結婚に伴い、町内に住宅を購入・建築・賃借する際の住居費と引っ越し費用の一部を補助します。
※所得要件、住所要件あり

【補助金額】

最高60万円

移住に関する問い合わせ

吉田町への移住についてわからないことがありましたら、些細なことでもまずはこちらに相談してみてください。

担当課 企画課 シティプロモーション部門
住所 〒421-0395 静岡県榛原郡吉田町住吉87番地
TEL 0548-33-2135
FAX 0548-33-2162
公式URL https://www.yoshida-iju.jp/