島根県津和野町で暮らす良さとは?暮らしの特徴・仕事・支援情報

この記事では、島根県津和野町への移住を検討している方に向けて、まちの特徴や暮らしに関する情報を紹介します。

島根県の南西に位置する津和野町は、一級河川の高津川をはじめとした多くの自然を有したまちです。地域総ぐるみで子どもを育てる環境が整っており、教育面も充実しているのでファミリー世帯にもおすすめの移住地です。
※参照:日本の川 - 中国 - 国土交通省水管理・国土保全局

また、「農業で食べていきたい!」と就農支援制度を利用して移住した先輩たちもたくさんいますよ。

そんな津和野町の特徴や魅力、移住支援制度について「つわの暮らし推進課」の佐伯さんにお話を伺ってきたのでご紹介していきます。

津和野町のゆるキャラ画像

津和野町での暮らし:4つの特徴

津和野町暮らしの特徴の画像

津和野町は、総面積の8割が森林で、山々に囲まれた盆地には伝統的な建造物が並んでいるのが特徴です。情緒あふれるその町並みは「山陰の小京都」と呼ばれており、国内外から多くの観光客が訪れます。

文化や芸術も色濃く残っていて、津和野の代名詞でもある「鷲舞」は国の重要無形民俗文化財にも指定されています。また、全国41の盆踊りや念仏踊りなどの民族芸能「風流踊(ふりゅうおどり)」の一つとしてユネスコの無形文化遺産に登録されることが決まりました。

島根県津和野町の伝統芸能「鷺舞」を踊る人々の写真
▲津和野町の伝統芸能「鷺舞」

そんな津和野町は下記のような希望をお持ちの方にぴったりの移住地です。

  • 自然いっぱいのまちで子どもをのびのびと育てたい
  • 美味しい食に恵まれた地で暮らしたい
  • その地域ならではの伝統や行事があるまちに住みたい
  • 本格的に農業をはじめたい

上記の方になぜおすすめなのか、津和野町の特徴をあげながら紹介していきます。

特徴1:ファミリー世帯必見!充実した教育環境が整っている

津和野町は教育に力を入れている自治体です。「0歳からのひとづくり事業」として、乳幼児には幼児教育コーディネーター、小中高の教育現場にはそれぞれ「魅力化コーディネーター」を配置しています。

「何を学ぶか」よりも、チャレンジすることの大切さや、気兼ねなく意見を言える雰囲気、多様性を受け入れる心を育めるような学びの場を提供しています。保護者にとっても子どもたちにとっても魅力的な活動をたくさん行っています。詳細は下記のURLからぜひチェックしてみてください。

公式URL:津和野町「まち全体が学びの場」

また、津和野町は園舎のない“森のようちえん”の形態でスタートした認可外保育園があることでも話題になったまちです。実際に森のようちえんへの入園を目的に移住したファミリーもいるとか。

そして、津和野町は令和4年度よりすべての児童の保育料を無償化しています。ファミリーで移住を検討している方にとって、大助かりな支援といえるでしょう。

津和野町で開催している子どもたちと保護者の農作物体験イベント
▲保育園児と保護者で農作物体験。イベントを通して農業や食べ物のすばらしさを感じられる

町内に1校だけある高校「島根県立津和野高等学校」は、生徒の興味ややりたいことを尊重し、多様な人々との交流や、さまざまなプロジェクトを実施しています。

廃校危機だった津和野高校ですが、その魅力的な取り組みのおかげで、今では全校生徒の3割ほどが「しまね留学生」として県外から集まっているそうです。

ほかにも、町内の中高生を対象とした塾「町営英語塾HAN-KOH」を運営しています。生徒の学力向上や学習の定着を目的としており、専属の講師による指導が行われているそう。授業は基本的に無料で受講できるんですよ。

妊娠・出産から子どもが18歳になるまで紹介しきれないほどの支援があり、医療費の全額無料や出産祝い金が贈られるなど金銭面でのサポートも充実しています。詳細は下記URLよりご確認ください。

公式URL:つわので育つ

特徴2:豊かな自然が魅力!自然の恩恵を受けた名産品や地酒がある

山々に囲まれた盆地に佇む津和野町の町並み
津和野町は一級河川である高津川をはじめ、四方を山々に囲まれた自然豊かなまちです。光害や大気汚染の影響が少ないため、晴れた日には満天の星がのぞめます。

キャンプやカヌー、山菜取りにキノコ狩り、渓流釣りなどが日常的に楽しめる環境なのでアウトドア好きに最適の移住地ではないでしょうか。

また、津和野町はわさびや栗の産地でもあります。町内にある酒蔵では、自慢の地酒も作られていますよ。ほかにもまめ茶やゆず製品、お土産として人気の源氏巻など名産品もたくさん!

清流や自然の恵みを受けた食材が豊富なまちなので、食にこだわりのある方にもおすすめな移住地です。

特徴3:歴史深い城下町!文化や芸術が色濃く残っている

津和野町は、歴史ある佇まいが人気のまちです。津和野城跡や太皷谷稲成神社、嘉楽園など数多くの名所もあります。

津和野町にある太皷谷稲成神社の朱色の鳥居
▲津和野の守護神である「太皷谷稲成神社」鮮やかな朱塗りの鳥居と紅葉が美しい

SLが走っていることでも知られており、大きなカメラを持った“撮り鉄”のみなさんが数多く訪れるとか。

SLの車窓から津和野町の情緒あるまちなみを眺めると、ノスタルジックな気分が味わえそうですね。

津和野町を走るSL山口号の写真
▲新山口駅から津和野駅を走る「SLやまぐち号」

前述した津和野町の伝統芸能「鷺舞」をはじめ、地元民手作りのお祭りや伝統的な神事なども各所で開催されています。また、小説家や教育者として活躍した森鷗外の生まれ故郷としても知られていますよ。

津和野町は、歴史や芸術好きの方にも適した移住地といえるでしょう。

特徴4:農業支援がすごい!就農するまでしっかりサポートしてくれる

津和野町特産のまめ茶園の画像
▲津和野町内の緑茶園。特産のまめ茶を栽培する移住者もいる

「農がある暮らしをしたい」「農業で生活していきたい」と思っても、何から始めていいか分からない方が大半ではないでしょうか。

津和野町では1泊2日や6泊7日で行う農業体験プログラムをはじめ、実際に津和野町で1~2年間の研修を行い、就農するまでのサポートを実施しています。

JAや県と連携し、農業技術や住宅・農地、資金に至るまで、全面的な支援を行っています。本格的に農業について学びたい方必見の支援ですよ。

公式URL:就農支援

また、林業支援も行っており、これまでに自伐型林家として約10人の方が起業しています。地域おこし協力隊制度を活用した自伐型林業チームが、津和野ヤモリーズとして活躍中。

津和野ヤモリーズは随時メンバーを募集しているので、気になった方は下記URLより詳細を確認してください。

公式URL:津和野ヤモリーズ

津和野町の公式ホームページでは、農業支援や林業をはじめた移住の先輩たちのインタビューを掲載しています。就農前の経歴や、就農を始めたきっかけがさまざまで、きっと参考になることでしょう。

インタビューを読むと、就農・林業に踏み切る勇気がもらえるかもしれませんよ。ぜひチェックしてみてくださいね。

公式URL:新規就農者の声

津和野町の暮らしに関する情報

ここからは、実際に津和野町に移住して暮らしていく上で必要なデータを紹介していきます。

気候 ・8月:平均気温25.7度
※参考:気象庁ホームページ8月のデータ
・1月:平均気温2.5度
※参考:気象庁ホームページ1月のデータ
人口 人口:6,875人
世帯:3,090世帯
(令和2年度国勢調査結果)
病院 ・病院・診療所:5件
・歯科:3件
学校 ・保育園:7園
・小学校:4校
・中学校:2校
・高等学校:1校
遊ぶところ SLやまぐち号、堀庭園、城跡観光リフト、鯉の米屋<吉永米店>、覚皇山永明寺、津和野城跡、太皷谷稲成神社、鷲原八幡宮、西周旧居、嘉楽園、弥栄神社、殿町通り・多胡家老門、乙女峠マリア聖堂、森鴎外旧宅、津和野カトリック教会、津和野大橋
交通 【鉄道】
・西日本旅客鉄道(JR西日本)
・山口線:津和野駅-青野山駅-日原駅-青原駅-東青原駅
【バス】
■高速バス
・清流ライン高津川号(石見交通)
■一般路線バス
・石見交通
・防長交通
・六日市交通
・津和野町営バス
隣接している市町村 【島根県】
・益田市
・鹿足郡:吉賀町
【山口県】
・山口市
・萩市

津和野町は買い物する場所や病院も点在しているので、身近で生活が成り立ちます

大型商業施設にてショッピングを楽しみたい方は、隣接している益田市や山口市に行くのがおすすめ!益田市までは車で約40分、山口市までは車で約50分の距離です。

週末にドライブがてらおでかけするのも楽しみのひとつとなりそうですね。

【仕事】協力的なサポート体制!起業者には補助金制度もある

大手求人情報サイトで津和野町の求人を検索したところ約380件※という結果がでました。

※参考:求人情報の一例

津和野町では、このまちで働きたいという気持ちを応援するため、地域のネットワークを活かした職業紹介を無料で実施しています。移住希望者や、UIターンで就職を探している方は、まず相談してみるのはいかがでしょうか。

公式URL:無料職業紹介

起業する方への補助金制度:小売店やIT企業向け

起業を目指している方にはさまざまな補助金支援を実施しています。

小売店や移動販売を行う方には、空き店舗の改修費などの費用を対象とした補助金が支給されます。

小売店等持続化事業:一般枠 上限200万円まで補助
小売店等持続化事業:特別枠 上限500万円まで補助
移動販売支援事業 上限200万円まで補助

そのほか、津和野町商業等支援事業費補助金や、新規事業開拓支援事業なども行っています。

また、IT企業の起業支援や誘致も進めているそうです。事業所整備にかかる改修費や交通手段確保のための費用、人材育成などを対象とし補助金を支給しています。現代のニーズに合わせた支援に、賛同する移住希望者も多いのではないでしょうか。

起業支援の詳細については、津和野町の窓口へお問い合わせください。

【住まい】空き家情報バンクの利用がおすすめ!民間・公営住宅の賃貸もあり

津和野町では空き家情報バンク制度を実施しています。編集部が調べた時点では木造平屋や広々とした庭のある戸建物件が数件掲載されていました。

空き家情報バンクに掲載の物件は賃貸、売買のどちらにも対応した物件があるので、希望する条件の住宅が見つけやすそうです。(2022年11月時点、縁結び大学調べ)

公式URL:空き家情報バンク

また、津和野町には民間の賃貸住宅や公営住宅もあるため、「住む場所がないから移住できない」といった心配は持たずにすみそうです。津和野町の住まいについては、下記URLで分かりやすく紹介しているので、チェックしてみてください。

公式URL:つわのに住む

新婚向けの住宅補助金制度がある

津和野町では、結婚を機に夫婦で新生活をはじめる世帯を対象とした「結婚新生活支援事業補助金」があり、新しい生活の応援費用(物件購入、賃料、リフォーム、引っ越し費用等)として補助金を受け取れます。

補助金額は1世帯あたり上限30万円です。新居への引っ越しやリフォームにかかる費用を軽減できる嬉しい支援ですよね。

新婚生活を津和野町で始めるご夫婦はぜひ活用して、お得に新居を見つけてくださいね。

公式URL:津和野町結婚新生活支援事業補助金

津和野町へ移住した人の声

津和野町の移住者の声

ここでは、津和野町に移住した方の声をご紹介します。

  • 「子どもが泣くのが当たり前!」という考えを受け入れてくれている
  • 自然も食も豊かで、丁寧な暮らしができるようになった
  • 就農支援を通して、親切な人や刺激的な人との出会いがあり、このまちが一層好きになった
  • 森鷗外さんを生んだまちであることに惹かれ移住した。情緒ある風景も気に入っている

移住の先輩たちの声を調べていると、人のあたたかさに触れる声が多かったのが印象的です。

まち全体で子育てをする環境や、就農支援などで移住者を受け入れる体制が整っていることも、移住希望者にとって足を踏み入れやすいのではないでしょうか。

津和野町への移住ステップ

津和野町へ移住する前には下記の支援を利用しましょう。

ステップ1:お試し暮らしを利用しよう

津和野町のお試し住宅の外観

津和野町での暮らしを実際に体験したい方には「お試し暮らし住宅」の利用がおすすめです。お試し暮らしは1泊2日から使用可能だそうですよ。

津和野町での暮らしのイメージをつかむための最適なステップです。

ステップ2:移住支援金をチェックしよう

東京圏にお住まいの方が津和野町に移住した場合、補助金が支給されます。対象者は、島根県の中小企業など、対象の法人に就業した方です。

補助金額は下記のとおりです。

単身の場合 60万円
2人以上の世帯の場合 100万円

東京圏にお住まいで津和野町への移住を検討している方は、要件をしっかり確認して、忘れずに申請しましょう。

公式URL:わくわく津和野生活実現支援事業移住支援金

津和野町への移住に関するお問い合わせ先

津和野町の移住相談窓口「つわの暮らし推進課」の写真

津和野町への移住に関する相談や、お試し暮らし住宅の利用については下記までお問い合わせください。

担当課 津和野町本庁舎:つわの暮らし推進課
住所 〒699-5292
島根県鹿足郡津和野町枕瀬218番地18
電話 0856-74-0021
受付時間 8時30分から17時15分まで
(土・日曜日、祝日、12月30日から1月4日までを除く)
公式サイト https://www.town.tsuwano.lg.jp/www/genre/1000000000125/index.html