愛媛県砥部町で暮らす魅力とは?移住に役立つ仕事・住まい・支援の情報
この記事では移住を考えている人に向けて、愛媛県砥部町(とべちょう)の特徴や仕事、住まいといった、暮らしに役立つ情報をご紹介します。
砥部町は愛媛県の県庁所在地である松山市の南に位置し、松山市から車で約30分のところにあります。自然豊かなまちでありながら、松山市のベッドタウンとして発展してきました。
今回は、砥部町地域おこし協力隊の佐伯さんに、地域の魅力や暮らし、移住支援などについてお聞きしました。
砥部町の特徴を3つご紹介
砥部町は、国の伝統的工芸品に認定された「砥部焼」のまちとして知られており、80余の窯元があります。
そんな砥部町での暮らしは、次のような方に適しています。
- 豊かな自然の中で暮らしたいが便利な生活も捨てがたい
- 子育て中、またはこれから子育ての予定がある
- 陶磁器に興味がある・収集している
上記のような方に適している理由を、砥部町に見られる3つの特徴から解説します。
特徴1:自然が身近だけど都市部へのアクセスが良い
▲「えひめこどもの城」と「とべ動物園」を往復する「とべもりジップライン」
砥部町は、四国で人口が最多の市である松山市と接しており、松山市の中心部まで車で30分ほどです。町内には松山市と高知県高知市を結ぶ国道33号が縦貫しており、交通の便が良いです。国道33号沿いには松山自動車道のI.C.もあり、ドライブもしやすい環境となっています。
砥部町は、民間の「街の住みここちランキング」において四国内で4位(※)となりました。自然豊かでありながら、交通の便が良く都市部へのアクセスがしやすい点が評価されたのかもしれませんね。
(※)いい部屋ネット「街の住みここちランキング2023自治体ランキング<四国版>」
特徴2:子育て環境が良い
▲つどいの広場「ぽっかぽっか」のベビーマッサージ
砥部町の小学校では、小規模の学校が多く、きめ細かい指導が受けられます。また、豊かな自然の中で、子どもたちはのびのびと学び育つことができます。
子育て世帯への支援としては、子育て支援センター「とべっこら」が開設されています。妊娠・出産から子育て期まで、さまざまな世代の親子が遊び、交流をし、専門のスタッフに相談できる場所です。
また、生涯学習の場として「とべっ子文化の広場教室」が開講されており、子どももフラダンスや習字、料理などを学ぶことができるほか、小学4年生~6年生を対象とした「少年少女発明クラブ」では、専門の指導員のもとで工作を楽しむことができます。
そのほか、経済的な支援も実施しています。支援の一部をご紹介します。
子育て用品購入費助成事業 | 満1歳未満の乳児1人につき36,000円分を助成 |
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砥部町愛顔の子育て応援事業 | 第2子以降を対象に、乳児1人につき、町が指定した登録店舗で紙おむつ購入の際に使用ができる「砥部町愛顔っ子応援券」50,000円分(1,000円×50枚綴り)を支給 |
出生記念品贈呈 | 子ども用の砥部焼の器または陶芸体験チケットを贈呈。陶芸体験では、手形・足形プレートやカップなどを作ることができる |
子ども医療費助成制度 | 0〜18歳の医療費の自己負担金を助成 |
▲砥部児童館でのクリスマス会
特徴3:80余の窯元を擁する砥部焼の里
▲砥部焼は丈夫で保温性にも優れていることから、讃岐うどんの器としても使われることも多い
砥部町の特産品として最初に挙げられるのが「砥部焼」です。砥部焼は約250年もの歴史を持ち、国の伝統的工芸品に認定されています。手作り成形のものが多く、素朴で温もりがある風合いが特徴です。
丈夫で普段使いの器として扱いやすく、厚めの白磁に藍色の手書きの図案の食器や花器が主流の砥部焼ですが、近年はカラフルなものやブローチやヘアアクセサリーなど多様性に富んでいます。
器やテーブルコーディネートに興味のある人にとっては、食卓を砥部焼で彩ったり、町内に80余ある窯元を訪ねるのも楽しいのではないでしょうか。
砥部町の暮らしに関する情報
ここからは、砥部町の暮らしに関する情報をご紹介します。
気候 | 8月平均気温:28.1℃ 1月平均気温:6.2℃ ※参考:気象庁 砥部町に観測地点がないため、近隣の松山のデータを掲載 |
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人口 | 人口:約20,411人 世帯:約9,561戸 (令和5年8月末時点) |
病院 | 病院・クリニック:13 歯科:6 (令和5年9月時点) |
学校 | 保育園:3園 こども園・幼稚園:4園 小学校:4校 中学校:1校 高等学校:1校(愛媛県立松山南高等学校砥部分校) (令和5年9月時点) |
交通 | 【電車】 なし。最寄り駅は伊予鉄道の「いよ立花駅」 【バス】 伊予鉄バス 【車】 松山自動車道・松山I.C.から国道33号で約10分 |
近隣都市 | 松山市、伊予市 |
▲砥部焼の歴史を支えた人たちを称える碑が並ぶ「陶祖ヶ丘」では、砥部町の町並みを一望できる
砥部町ではスーパーマーケットや医療機関などが揃い、普段の生活は町内で完結できます。家電や洋服などは大型商業施設のある松前町(まさきちょう)や松山市に買いに行くことがあるようです。
まちのエリアごとの特徴については、次の通りです。
- 麻生地区:松山市に隣接しており、病院やスーパーマーケットも揃う。車がなくてもバス・自転車で暮らせるエリア
- 宮内地区:まちの中心部で町役場がある、買い物も便利なエリア
- 砥部地区:窯元が多く、砥部らしい雰囲気のエリア。「陶祖ヶ丘(とうそがおか)」には各時代の陶片を埋め込んだ「陶壁碑」があり、砥部焼の歴史がわかるようになっている。小高い丘で砥部町の町並みをのんびり眺められるスポット
- 広田地区:山間部でバスの運行がなく、車が必須。乗合タクシーの運用がある
砥部町では、地区ごとに夏祭りや町内清掃などの行事があります。地域に馴染むためにも、移住後はこれらの行事にはなるべく参加することをおすすめします。
【子どもの遊び場】児童館や総合運動公園がおすすめ
▲麻生児童館の幼児クラブの様子。児童館では親子運動会などさまざまなイベントが開催されている
子どもの遊び場はまちに2カ所ある児童館と愛媛県総合運動公園がおすすめです。児童館では餅つきなど季節のイベントを開催しています。愛媛県総合運動公園にはアスレチックやキャンプ場などあり、週末のお出かけにピッタリです。
また、「えひめこどもの城」は、大型木製アスレチックやロードトレイン、本格的な四輪バギーなどがあり、一日中遊べる施設です。
西日本屈指の規模を誇る「愛媛県立とべ動物園」はさまざまなイベントや企画展示が行われ、いつ訪れても楽しめます。シロクマのピースはぬいぐるみのような愛らしさで、とべ動物園のアイドルです。
【仕事】近隣地域も含めると求人は豊富
大手求人情報サイトで砥部町の求人を調べたところ、約340件ヒットしました(令和5年9月時点)。
※求人情報の一例
車で30分圏内の25km以内の求人を調べたところ、約19,500件ヒットしました(令和5年9月時点)。
砥部町から松山市の中心地までは車で30分程度なので、松山市に通勤する人も多いようです。近隣地域を含めて探すと選択肢が大きく広がりますね。
※求人情報の一例
砥部町には砥部焼の窯元が80余あり、移住者の中には窯元に弟子入りをしたり、自ら窯元を開く人もいます。また、プロの陶芸家を目指す人に開かれた「砥部焼陶芸塾」で知識や技術を学ぶこともできます。興味のある人は移住相談窓口で尋ねてみましょう。
【住まい】賃貸物件は豊富。土地が安いので戸建ての検討も
大手住まい情報サイトで砥部町の賃貸物件を調べたところ、約160件ヒットしました(令和5年9月時点)。民間賃貸住宅は麻生地区・宮内地区に多く、ファミリー向け物件で家賃5〜6万円台が目安です。
※賃貸物件の一例
砥部町では空き家バンクが利用できます。改修なしで住める物件も多いですが、改修が必要な場合は支援
がありますので活用しましょう。
移住者住宅改修支援事業 | 移住者が空き家バンクに登録された一戸建てを購入または賃借する場合 (1)改修にかかる経費の3分の2(最大200万円、子育て世帯は最大400万円)を補助 (2)家財道具の搬出・処分にかかる経費の3分の2(最大20万円)を補助 ※施工業者は町内業者であること |
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また、砥部町は比較的土地が安価なため、戸建てを持ちやすいです。まずは賃貸物件や町営住宅に住み、ゆくゆくは戸建てを建てることを検討するのも良いでしょう。
砥部町に移住した人の声・感想
次に、砥部町に移住した方の感想をご紹介します。
- 信楽焼で有名な信楽町の学校に通っていたので、陶芸の街にシンパシーを感じた。移住前の居住地と似た環境だった。
- そこそこ都会で空港もある松山市の隣町で、生活に不便さは全く感じていない。
- 地域おこし協力隊の面接や面談の際にやさしく応じてもらえ、意気込みも汲んでもらえた。
- 元々関西弁なので、伊予弁に対してさほど違和感は覚えなかった。
砥部町長からのメッセージ
▲砥部町 佐川秀紀町長
本町では、地域経済の活性化を図りつつ、住民が安心できる生活の確保を最重点に推進しております。
利便性の向上、行政サービスの充実を目的としてデジタル技術も活用し、住民の皆様が幸せを実感できるよう取り組んでいます。
そして、本町が目指しているまちの将来像は「文化とこころがふれあうまち」。この理想の姿を実現するために、社会保障施策の充実にも引き続き力を入れ、住民の皆様が「ずっと住み続けたい」と思えるまちを目指します。
移住をご検討の皆様、四国にあるのどかな焼き物のまち、砥部町へぜひ遊びにお越しください。
砥部町へ移住するために利用したい窓口・支援
▲移住お試し住宅。基本的な家具・家電は揃っている
砥部町への移住の目的が明確になり、情報収集が済んだら、次は下見に行ってみましょう。砥部町広田地区には、砥部暮らしを体験できる「移住お試し住宅」があります。利用期間は最大1カ月。無償(電気代等の経費は自己負担)で借りられますので、ぜひ活用しましょう。
移住フェアなどの相談会や体験ツアーについては、町HPでお知らせしています。
公式:砥部町「移住支援情報」
砥部町はお子さんを育てるには最高の環境です。一度下見にいらしてください。
砥部町への移住に関するお問い合わせ
移住相談窓口 | 砥部町 地域振興課 |
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住所 | 〒791-2195 愛媛県伊予郡砥部町宮内1392番地 |
電話 | 089-962-7250 |
公式サイト | 砥部町 移住支援 |